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一章 飛空島
24 地下通路再び
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待ちに待った、週末!
そう、公園の噴水を生き返らせて、午後からはヴォルカー様と離れ島庭園デート!!
なんだけど、今は真面目に噴水の復旧作業に集中しなきゃ。
地下への入り口には、アールベル王子とヴォルカー様が既に待っていた。
僕はギーヴに荷物を半分持ってもらって、やってきたところ。
荷物っていうのは、地下通路の照明の魔道具の新しい魔核が20個程度と、新しい梯子の魔道具を一つ。前に来たときは梯子が折れていてアールベル王子に魔法で階段を作って貰ったからね。
今後のことを考えたら、誰でも管理できるようにしておいたほうがいいと思ったんだ。
魔道具なら、それができるでしょ?
だから、いろいろと持ってきたわけだけど…。
「凄いな。この噴水自体、大掛かりな魔道具とは思っていたが…そんなに沢山?」
「王子、おはようございます!はい。過去の資料をもとに、僕なりにメンテナンス機器を揃えてみました!今後は、クラインでなくとも、例えばタワーの職員さんで管理できるように、魔核は敢えて壊れやすい物を準備したんです。
数年で効果が切れるように。その前に交換が必要だから、地上のクラインたちに依頼すると、タワーとクラインの交流にもなるし、良いこと多いと思うんだよね。」
魔核さえあれば、普通のクラインなら簡単に再現できるからね。
定期発注する仕組みにしてしまえば、今回みたいな、誰も再現できず仕舞いで放置…なんてことにならないだろう。
「素晴らしい案だね。今後を見据えた、敢えて質を落とした修繕…。いや、改良か。飛空島の研究者の代表として感謝致します、クライン様。」
アールベル王子が丁寧にお辞儀してくれた。
「いえ、そんな。…僕ができることを、って改めて思ったんです。あの日、怪我した人を目の前にして…怖かったけど、僕ができることって言ったら、やっぱり魔道具を作ることしかなかった。でも、そのお陰で怪我も治せて良い結果になったから。……魔道具が原因で、困っていることが島で起きているなら、それは僕にできること。僕なら、できるんじゃないかって……そう、思って。」
僕には、これしかないから。
「控え目に言ってもさ、やっぱりお前って当主に向いてると思う。自分にできることを最大限使って、私欲に走ることなく、こうして皆のためにってとこがさ。」
「…へへっ。僕はやりたいことをやってるだけだよ。それでも、誰かのためになってるなら、嬉しいな。」
恥ずかしいな、ギーヴからそんな評価を貰えるなんてな。
「では、地下へ入りましょう。」
「はい!」
◆◇
僕は、地下通路の明かりを一つ一つ修理していった。
連続点灯、ではなく人感型にしたから、誰かが通るたびに点灯する仕組み。
「凄いな…。この魔核は、クライン血族ならは誰でも作れるのかい?」
「そう…ですね。少なくとも父さんの工房に出入りしてる技師さん達なら問題ないはずです。」
ここで使われていた魔核は…なんていうか、他の人に真似してほしくない!っていう主張が強すぎてさ。
きっと過去に管理していたクラインの個性が強すぎたんだろうな…。
だから、飛空島にいるクラインでさえも真似できる人がいなくなって…ストックも切れて、壊れたんだ。
「それは助かる。公園は美しいほうが良いからね。」
「はい。……こうやって管理を忘れられた場所が他にもあるとしたら、僕は直してあげたい。ハウザー様が作った島を…守りたいんだ。」
離れ島庭園の崩落も、もしクラインの自尊心や拘りが過ぎた結果から、ってことなら大問題だ。
「感謝するよ。…この飛空島の管理に関する資料は、何故かそれほど残っていなくてね。…過去に作為的に捨てられたようにしか思えないほどね。」
飛空島の管理については、謎な事が多いらしい。
マニュアルくらい、あってもよさそうなのに、どうやら作為的に処分されているみたい。うーん、なんでだろう。
「でも、少なくともこの噴水は……今日生まれ変わります。しかも、誰でも管理できるように!」
「ふふっ。そうですね。ティルエリー様が、ティルエリー様で本当に良かったと思います。」
ん?
僕が僕で良かった…?どういうこと?
疑問符を浮かべながらも通路の明かりを確保していく。
随分と雰囲気が明るくなったと思う!
とりあえず、作業を続けていた。
後ろの方でアールベル王子やヴォルカー様が何か話していたけど、仕事のことかな?
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