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二章 宝探し
56 小さな石碑
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ここは、飛空島で最も安全な『玻璃平原』。
空は昼夜とわず虹色に輝くオーロラで覆われていて、夜なんか特に美しい。
「……あった。これが、結界を維持している装置。」
「……石碑…のように、見えますが。これが、魔道具なのですか?」
平原の片隅に、小さな石碑。
文字が刻まれていて、この文字は……。
「ヴォルカー様、これ神文字かな。」
「えぇ…間違いなく神文字です。が、エリィ、読めるのですか?」
石碑の文字は、通常僕たちが使う文字ではなくて、太古の昔に創造神が使用したとされる神聖な文字だった。
「クライン当主直系は、神殿に納める魔道具を作ることが多いから、幼い頃からデザインの一つみたいに学んでるんだ。」
「成る程…。」
「えっと………『この地を護り給え。約束の時まで決して色褪せることのないように』………、かな?」
「ですね。この魔道具の製作者は……誰かと約束を交わしたのでしょうか……。」
「……うーん…。」
魔核は地下に埋まってるんだと思う。だけど、この美しい平原を掘り起こすのは……気が引けるなぁ。
「……ヴォルカー様、魔核は地中にあると思う。でも、掘り起こすことはしたくないから、他の方法で展開図を覗き見てみたいんだけど…。」
「別の方法…ですか?」
きっと、ヴォルカー様は嫌がるだろうなぁ。
耳元で、その方法を打ち明けたときやっぱり明らかに不機嫌になった。
「………エリィ……指に傷をつけるなんて。」
「じ、自分でやるし、それに、ほら。ヴォルカー様がすぐに治してくれるでしょう、ね?」
「勿論です。すぐに癒やして差し上げます。」
「ほら、ね?大丈夫です。ヴォルカー様がすぐに治して…?」
必殺、上目遣い!
「うぅっ……そこまで仰るなら……。本当に、一滴だけなのですね?」
なんとかヴォルカー様を説得して、僕は襟元を飾ってあるエルフィネルの葉のピンブローチを外して、人差し指に小さな穴を開けた。
「………ッ。」
よし、あとはこの血を石碑に垂らせば……。
ぽたり、と石碑に僕の血を一滴落とす。
クラインの血は、そのものが強力な魔力を秘めている。一滴でも魔道具と反応させればいい。
すると、石碑を中心に虹色の魔法陣が顕現した。
とてつもなく広大な、空にも届きそうな程の魔法陣。
そして、今まで見てきた飛空島の魔道具とも違う。特別な色をしていた。
「これは………っ?」
「……間違いない、ハウザー様のアーティファクトだ。完璧な護りの図式!すごい!!これならブロディア仕様の武器にも防具にもアレンジが利く……あっ!アクセサリーにも応用できるかもっ!!」
興奮していろんなことを想像してたら、顕現した魔法陣がすうっと空に消えてしまった。
僕の一滴の血に籠もった魔力を使い果たしたんだ。
感無量って、このこと?憧れのハウザー様の魔核の展開図をこの目で見れて、放心してたのかもしれない。
「…………エリィ?大丈夫ですか…?」
ふと気がつくとヴォルカー様が心配そうな顔で覗き込んでて。
あ。指の刺し傷が治ってる。
ヴォルカー様が治してくれたんだ。気づかなかった……。
でも、ブロディアになるヴォルカー様への最強の武器も鉄壁な防具も、何もかも。ハウザー様のアーティファクトが重大なヒントになるから。
「うおおおおーーーつ!!やったぁ!!あぁっ、すぐにでも図式に書きあらわさなきゃ……っ!ヴォルカー様っ!お屋敷に帰りましょうー!すぐに!!転移魔法お願いします!早く!!はーやーくっ!」
転移魔法はその範囲が極小。ヴォルカー様にピタッと引っ付いて、即時に転移を請う。
「………エ、エリィ、落ち着いて下さい!すぐに屋敷に参りましょう。『転移、玻璃平原の我が屋敷へ!!』」
空は昼夜とわず虹色に輝くオーロラで覆われていて、夜なんか特に美しい。
「……あった。これが、結界を維持している装置。」
「……石碑…のように、見えますが。これが、魔道具なのですか?」
平原の片隅に、小さな石碑。
文字が刻まれていて、この文字は……。
「ヴォルカー様、これ神文字かな。」
「えぇ…間違いなく神文字です。が、エリィ、読めるのですか?」
石碑の文字は、通常僕たちが使う文字ではなくて、太古の昔に創造神が使用したとされる神聖な文字だった。
「クライン当主直系は、神殿に納める魔道具を作ることが多いから、幼い頃からデザインの一つみたいに学んでるんだ。」
「成る程…。」
「えっと………『この地を護り給え。約束の時まで決して色褪せることのないように』………、かな?」
「ですね。この魔道具の製作者は……誰かと約束を交わしたのでしょうか……。」
「……うーん…。」
魔核は地下に埋まってるんだと思う。だけど、この美しい平原を掘り起こすのは……気が引けるなぁ。
「……ヴォルカー様、魔核は地中にあると思う。でも、掘り起こすことはしたくないから、他の方法で展開図を覗き見てみたいんだけど…。」
「別の方法…ですか?」
きっと、ヴォルカー様は嫌がるだろうなぁ。
耳元で、その方法を打ち明けたときやっぱり明らかに不機嫌になった。
「………エリィ……指に傷をつけるなんて。」
「じ、自分でやるし、それに、ほら。ヴォルカー様がすぐに治してくれるでしょう、ね?」
「勿論です。すぐに癒やして差し上げます。」
「ほら、ね?大丈夫です。ヴォルカー様がすぐに治して…?」
必殺、上目遣い!
「うぅっ……そこまで仰るなら……。本当に、一滴だけなのですね?」
なんとかヴォルカー様を説得して、僕は襟元を飾ってあるエルフィネルの葉のピンブローチを外して、人差し指に小さな穴を開けた。
「………ッ。」
よし、あとはこの血を石碑に垂らせば……。
ぽたり、と石碑に僕の血を一滴落とす。
クラインの血は、そのものが強力な魔力を秘めている。一滴でも魔道具と反応させればいい。
すると、石碑を中心に虹色の魔法陣が顕現した。
とてつもなく広大な、空にも届きそうな程の魔法陣。
そして、今まで見てきた飛空島の魔道具とも違う。特別な色をしていた。
「これは………っ?」
「……間違いない、ハウザー様のアーティファクトだ。完璧な護りの図式!すごい!!これならブロディア仕様の武器にも防具にもアレンジが利く……あっ!アクセサリーにも応用できるかもっ!!」
興奮していろんなことを想像してたら、顕現した魔法陣がすうっと空に消えてしまった。
僕の一滴の血に籠もった魔力を使い果たしたんだ。
感無量って、このこと?憧れのハウザー様の魔核の展開図をこの目で見れて、放心してたのかもしれない。
「…………エリィ?大丈夫ですか…?」
ふと気がつくとヴォルカー様が心配そうな顔で覗き込んでて。
あ。指の刺し傷が治ってる。
ヴォルカー様が治してくれたんだ。気づかなかった……。
でも、ブロディアになるヴォルカー様への最強の武器も鉄壁な防具も、何もかも。ハウザー様のアーティファクトが重大なヒントになるから。
「うおおおおーーーつ!!やったぁ!!あぁっ、すぐにでも図式に書きあらわさなきゃ……っ!ヴォルカー様っ!お屋敷に帰りましょうー!すぐに!!転移魔法お願いします!早く!!はーやーくっ!」
転移魔法はその範囲が極小。ヴォルカー様にピタッと引っ付いて、即時に転移を請う。
「………エ、エリィ、落ち着いて下さい!すぐに屋敷に参りましょう。『転移、玻璃平原の我が屋敷へ!!』」
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