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町案内とデート?
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【魔人の国・町・ドルチ】
大成、ジャンヌ、ウルミラの3人は、町のドルチにいた。
結局、皆で町に行くことになったのだが、大成以外の魔王候補達は一人で回ると言ったので、監視役として魔王候補1人にヘルレウスメンバー1人がつくことになった。
グランベルクにローケンス。
ルーニングにシリーダ。
ガディザムにニール。
そして、大成の担当がジャンヌとウルミラになった。
本当は、大成の監視役にウルミラ一人だったが…。
「わ、私もついていくわ!ウルミラと一緒に…。」
少し頬を赤く染めながらジャンヌは、人差し指と人差し指を合わせてモジモジしながら俯いて呟いた。
皆が呆然とジャンヌを見ていたが、誰も何も言わなかった。
そういうことで、ジャンヌも一緒についてくることになったのだ。
城を出る前に、大成はジャンヌとウルミラに町の案内を頼んだ。
その時に、大成は他人行儀は嫌だったので、お互い友達みたいに接することを約束をした。
そして、町に着いたのだが…。
魔王が倒される前と比べ、店は少なく殺風景していた。
所々、店が閉店していることに気付いたジャンヌとウルミラは落ち込んでいた。
そんな2人を見た大成は、雰囲気を変えるために何かないかと周りを見渡すと近くに屋台があったので向かった。
「おっちゃん。これと、これを一本ずつ売ってくれないか」
屋台のおじさんに、大成は串焼き2本を指差し注文した。
「あいよ。ん?ボウズ、お前…。もしかして、人間か?」
おじさんは串焼きを渡そうとした際、大成が人間だと気が付いた。
その会話が聞こえ、大成がいないことに気付いたジャンヌとウルミラは慌てて屋台に向かう。
「そうだけど?」
「そうだけどって、なぁボウズ。軽く言うが、今の魔人と人間の関係は知っているよな?」
「聞いたから、だいたいのことは知っているけど」
「知っているけどって、あのな~」
おじさんは、大成があまりにもマイペースなので呆れる。
「大成、勝手に動き回らないでよ」
大成が声がした方に視線を向けると、そこには両腕を左右の腰に当て不機嫌な顔をしているジャンヌとオドオドしているウルミラがいた。
「まぁ、俺は気にしていないからな。他の者には気を付けな」
「わかったよ、おっちゃん」
「それより、やるなボウズ!こんなに可愛いお嬢ちゃん達とデートなんて羨ましいぜ!」
おじさんは、ニヤニヤしながら大成を見る。
「「デ、デ、デ、デート!?」」
ジャンヌとウルミラは、顔を真っ赤にして狼狽えた。
「まぁね、僕の彼女達だ。今、町を案内して貰っているんだ。それにしても、この串焼きはどっちも美味しいな!おっちゃん」
大成は、冗談を言いながら串焼き2本を一口ずつ食べる。
「た、大成~!」
「た、大成さん~!」
ジャンヌとウルミラの2人の大きな声が響いた。
「い、いつ私達が、あ、あなたの…か、か、彼女になったのよ!?」
ジャンヌは、顔を赤く染め慌てて否定するのだが、上手く話せないでいる。
「ふぇ~」
一方、ウルミラは頬を赤く染めて、両手で左右の頬を当ててオドオドして狼狽えていた。
「そんなことよりも、この串焼きはどっちも美味しいよ。はい、ジャンヌ、ウルミラもどう?」
「え、ええ、ありがとう」
「あ、ありがとうございます」
冷静さを失った2人は、もう何がなんだかわからず混乱しており、とりあえず串焼きを貰って食べることにした。
「あっ、そういえば…。僕の食べ掛けだったけど、良かった?」
2人が食べ終えた時に、気付いた大成は2人に尋ねた。
「っえ、えっ!?」
「ふぇ~っ。」
2人は狼狽え、真っ赤だった顔がさらに真っ赤に染まる。
「た、た、大成。あなた渡す時に言いなさいよ!そういう大事なことは!」
「そうですよ、大成さん。そういうことは、早く教えて下さい!」
「えっ!?見たら普通わかるよね?」
大成は、2人の言葉に納得できなかった。
「ワッハハハ…!はぁ、笑って悪かったな。ボウズ達は本当に面白いな。久しぶりに腹を抱えて笑ったぞ」
大成達のやり取りを見ていたおじさんは腹を抱えて笑い、恥ずかしかったジャンヌとウルミラは俯き顔だけでなく耳まで赤く染めていた。
「ん?」
訳がわからなかった大成は、おじさんを見て首を傾げる。
「それより、おっちゃん。全部でいくら?」
「ああ、今回は金は要らねぇ。久しぶりに面白かったからな。そうだな…。今度、来たらまた買ってくれよ。お嬢ちゃん達もなって…。げっ、げげ…!ま、まさか…姫様とウルミラ様!?」
今まで、おじさんは串を焼きながらだったので、ジャンヌとウルミラの顔をはっきりと見ていなかった。
「そうだけど?」
何を今更って感じに思った大成は頭を傾げる。
「こ、これは、大変失礼致しました」
おじさんは顔が急に青くなり、慌てて表に出てジャンヌとウルミラに土下座をする。
「気にしないで下さい。それより、こ、このことは誰にも言わないで下さい」
「わ、わかりました」
ジャンヌの言葉で、おじさんはホッと胸を下ろした。
そして、大成達は屋台から離れ、3人でいろいろな屋台を回り、見たり聞いたり食べたりして満喫した。
大成が人間なので、魔人の人とすれ違うたび注目され、しまいには難癖つけられ暴力を振るってくる輩もいたが、大成に押さえつけられ相手はすぐに逃げたりして問題が起きていた。
そこで、途中でジャンヌとウルミラは、帽子を買って大成に渡した。
大成は、帽子を深くかぶり顔を隠して町を回ることにした。
大成達は歩いていたら、シートを敷いたただけの出し物みたいな店を見つけた。
その店が気になり、近づいて見ると商品は薬草などだった。
その店のおばさんと、客の商人のおじさんの会話が聞こえてくる。
「なぁ、もっとないのか?まだ、沢山欲しいのだが」
「すみません。最近、山に盗賊が住みついて採取できる範囲が狭くなったのですよ。なので、最近から村で薬草などを育てるようになりましたが、まだ採取するまでには育っていなくて…」
「それなら仕方ないな…。なら、これ全部売ってくれ」
「ありがとうございます」
おばさんは頭を下げ、商人のおじさんは溜め息をつきながら立ち去った。
「ハァ~。完売しても量が少ないからね~」
おばさんは、肩を落としながら溜め息をついて呟く。
「おばさん、ごめん。盗み聞きするつもりはなかったけど。先の話し盗賊がどうとか。」
気になった大成は、おばさんに尋ねる。
「ん?何だい坊や?」
「僕達が、山奥の薬草採って来ましょうか?」
「坊や危ないよ。襲ってくるような魔物はいないけど。話を聞いていたのならわかるだろ?盗賊が住みついているんだい。無理はよしな。気持ちだけで十分だよ」
大成は、おばさんが困っていたので提案したのだが、大成が子供なので断われた。
「大成。あなた良いこと言うわね」
「私も、大成さんの意見に賛成します」
ジャンヌとウルミラは、体勢の後ろから来て賛同する。
「ひ、姫様!?それにウルミラ様!?」
ジャンヌとウルミラを見て、おばさんは狼狽えた。
「どう?おばさん。僕達に任せてくれないかな?」
「で、でも、姫様やウルミラ様を危険な目に遭わせるなんて、とんでもないです」
「危険などないわ」
「姫様の言う通りです。私達は負けませんので」
「決まりだな!後は任せて、おばさん」
こうして、大成達は山に行くことになった。
【魔人の国・ナイディカ村】
大成達は、まず、おばさんの村へ行き、籠(かご)と見本として採取する薬草を1人1本ずつ借り、採取が終わったら村に戻って渡すことになった。
そして、おばさんに山の入り口まで案内して貰った。
【魔人の国・サンガ山】
今、3人は山を登っていた。
「盗賊が襲ってきたら、どうする?気絶させる?捕まえる?それとも、盗賊のアジト見つけて叩く?」
疑問があったので、大成は隣いるジャンヌとウルミラの2人に尋ねる。
「そうね。まず、捕まえましょうか。それから、聞き出せば良いから」
「それが良いですね」
盗賊のアジトを探すのが大変なので、遭遇したら捕まえることにした。
奥に行くにつれて目的の薬草が、辺り一面に生えており、大成達は採取し始める。
そして、暫く過ぎた。
「沢山採れたわね」
「こんなに、採れるとは思ってませんでした」
「まぁ、近頃は採取してないからね」
3人の籠は薬草でいっぱいになって、わいわい会話しながら下山した。
結局、盗賊と遭遇しなかった大成達。
【魔人の国・ナイディカ村】
ナイディカ村に戻った大成達は驚いていた。
なぜなら、村は盗賊に襲われたあとだったのだ。
畑は荒らされ、燃えている家もあり、村人は何人も死んで倒れていた。
「おばさん!何処だ~!」
大成達は村を走りながら、おばさんを探す。
「わ、私は、大丈夫です」
家から声が聞こえ、大成達は声がした家に振り向いたら、開いているドアからおばさんが出てきた。
おばさんは、右腕を負傷し血が流れていた。
「何があったのですか?」
ウルミラは、すぐにおばさんに駆け寄り、手当てしながら尋ねる。
「ウルミラ様、手当て、ありがとうございます。ジャンヌ様達が採取しに行った後、すれ違いに盗賊が襲ってきたのです」
廃材に座ったまま、おばさんは苦痛の表情を浮かべて説明した。
「お父さん~。お母さ~ん。っうっぐっ…。」
大成達の近くで、帽子をかぶった幼い子供が泣いていた。
その子供の近くには、両親と思われる大人が倒れている。
大成は、その子供の姿を見て、自分の両親が死んだ時の光景を思い出し重なった。
大成は、ゆっくりと子供に歩み寄る。
「男の子なら泣くな。仇はとってやる。そのナイフ借りていくぞ」
「えっ!?うぐ、っうん。絶対だよ、お兄ちゃん」
大成は子供の頭を撫でて、地面に落ちていたナイフを拾い借りた。
ジャンヌとウルミラは、おばさんの話しを聞いていた最中だったので、山に向かう大成を見つけ慌てて後を追った。
「大成。あなた、これからどうするつもり?」
ジャンヌは、わかっていたが尋ねる。
「盗賊を皆殺しにしてくるだけだ」
大成の口調が変わった。
「「~っ!」」
大成が答えたと同時に、周りの気温が下がった感じがしたジャンヌとウルミラは寒気がし鳥肌が立つ。
そして、2人は大成の瞳を見て驚く。
大成の黒い瞳は冷たく、輝きがなくなっただけではなく、見ていると闇に吸い込まれそうで背筋が凍った。
「来てもいいが手出しはするなよ。2人とも」
緊張した顔をしているジャンヌとウルミラは無言で頷き、そして、大成達は山へ向かうのであった。
大成、ジャンヌ、ウルミラの3人は、町のドルチにいた。
結局、皆で町に行くことになったのだが、大成以外の魔王候補達は一人で回ると言ったので、監視役として魔王候補1人にヘルレウスメンバー1人がつくことになった。
グランベルクにローケンス。
ルーニングにシリーダ。
ガディザムにニール。
そして、大成の担当がジャンヌとウルミラになった。
本当は、大成の監視役にウルミラ一人だったが…。
「わ、私もついていくわ!ウルミラと一緒に…。」
少し頬を赤く染めながらジャンヌは、人差し指と人差し指を合わせてモジモジしながら俯いて呟いた。
皆が呆然とジャンヌを見ていたが、誰も何も言わなかった。
そういうことで、ジャンヌも一緒についてくることになったのだ。
城を出る前に、大成はジャンヌとウルミラに町の案内を頼んだ。
その時に、大成は他人行儀は嫌だったので、お互い友達みたいに接することを約束をした。
そして、町に着いたのだが…。
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所々、店が閉店していることに気付いたジャンヌとウルミラは落ち込んでいた。
そんな2人を見た大成は、雰囲気を変えるために何かないかと周りを見渡すと近くに屋台があったので向かった。
「おっちゃん。これと、これを一本ずつ売ってくれないか」
屋台のおじさんに、大成は串焼き2本を指差し注文した。
「あいよ。ん?ボウズ、お前…。もしかして、人間か?」
おじさんは串焼きを渡そうとした際、大成が人間だと気が付いた。
その会話が聞こえ、大成がいないことに気付いたジャンヌとウルミラは慌てて屋台に向かう。
「そうだけど?」
「そうだけどって、なぁボウズ。軽く言うが、今の魔人と人間の関係は知っているよな?」
「聞いたから、だいたいのことは知っているけど」
「知っているけどって、あのな~」
おじさんは、大成があまりにもマイペースなので呆れる。
「大成、勝手に動き回らないでよ」
大成が声がした方に視線を向けると、そこには両腕を左右の腰に当て不機嫌な顔をしているジャンヌとオドオドしているウルミラがいた。
「まぁ、俺は気にしていないからな。他の者には気を付けな」
「わかったよ、おっちゃん」
「それより、やるなボウズ!こんなに可愛いお嬢ちゃん達とデートなんて羨ましいぜ!」
おじさんは、ニヤニヤしながら大成を見る。
「「デ、デ、デ、デート!?」」
ジャンヌとウルミラは、顔を真っ赤にして狼狽えた。
「まぁね、僕の彼女達だ。今、町を案内して貰っているんだ。それにしても、この串焼きはどっちも美味しいな!おっちゃん」
大成は、冗談を言いながら串焼き2本を一口ずつ食べる。
「た、大成~!」
「た、大成さん~!」
ジャンヌとウルミラの2人の大きな声が響いた。
「い、いつ私達が、あ、あなたの…か、か、彼女になったのよ!?」
ジャンヌは、顔を赤く染め慌てて否定するのだが、上手く話せないでいる。
「ふぇ~」
一方、ウルミラは頬を赤く染めて、両手で左右の頬を当ててオドオドして狼狽えていた。
「そんなことよりも、この串焼きはどっちも美味しいよ。はい、ジャンヌ、ウルミラもどう?」
「え、ええ、ありがとう」
「あ、ありがとうございます」
冷静さを失った2人は、もう何がなんだかわからず混乱しており、とりあえず串焼きを貰って食べることにした。
「あっ、そういえば…。僕の食べ掛けだったけど、良かった?」
2人が食べ終えた時に、気付いた大成は2人に尋ねた。
「っえ、えっ!?」
「ふぇ~っ。」
2人は狼狽え、真っ赤だった顔がさらに真っ赤に染まる。
「た、た、大成。あなた渡す時に言いなさいよ!そういう大事なことは!」
「そうですよ、大成さん。そういうことは、早く教えて下さい!」
「えっ!?見たら普通わかるよね?」
大成は、2人の言葉に納得できなかった。
「ワッハハハ…!はぁ、笑って悪かったな。ボウズ達は本当に面白いな。久しぶりに腹を抱えて笑ったぞ」
大成達のやり取りを見ていたおじさんは腹を抱えて笑い、恥ずかしかったジャンヌとウルミラは俯き顔だけでなく耳まで赤く染めていた。
「ん?」
訳がわからなかった大成は、おじさんを見て首を傾げる。
「それより、おっちゃん。全部でいくら?」
「ああ、今回は金は要らねぇ。久しぶりに面白かったからな。そうだな…。今度、来たらまた買ってくれよ。お嬢ちゃん達もなって…。げっ、げげ…!ま、まさか…姫様とウルミラ様!?」
今まで、おじさんは串を焼きながらだったので、ジャンヌとウルミラの顔をはっきりと見ていなかった。
「そうだけど?」
何を今更って感じに思った大成は頭を傾げる。
「こ、これは、大変失礼致しました」
おじさんは顔が急に青くなり、慌てて表に出てジャンヌとウルミラに土下座をする。
「気にしないで下さい。それより、こ、このことは誰にも言わないで下さい」
「わ、わかりました」
ジャンヌの言葉で、おじさんはホッと胸を下ろした。
そして、大成達は屋台から離れ、3人でいろいろな屋台を回り、見たり聞いたり食べたりして満喫した。
大成が人間なので、魔人の人とすれ違うたび注目され、しまいには難癖つけられ暴力を振るってくる輩もいたが、大成に押さえつけられ相手はすぐに逃げたりして問題が起きていた。
そこで、途中でジャンヌとウルミラは、帽子を買って大成に渡した。
大成は、帽子を深くかぶり顔を隠して町を回ることにした。
大成達は歩いていたら、シートを敷いたただけの出し物みたいな店を見つけた。
その店が気になり、近づいて見ると商品は薬草などだった。
その店のおばさんと、客の商人のおじさんの会話が聞こえてくる。
「なぁ、もっとないのか?まだ、沢山欲しいのだが」
「すみません。最近、山に盗賊が住みついて採取できる範囲が狭くなったのですよ。なので、最近から村で薬草などを育てるようになりましたが、まだ採取するまでには育っていなくて…」
「それなら仕方ないな…。なら、これ全部売ってくれ」
「ありがとうございます」
おばさんは頭を下げ、商人のおじさんは溜め息をつきながら立ち去った。
「ハァ~。完売しても量が少ないからね~」
おばさんは、肩を落としながら溜め息をついて呟く。
「おばさん、ごめん。盗み聞きするつもりはなかったけど。先の話し盗賊がどうとか。」
気になった大成は、おばさんに尋ねる。
「ん?何だい坊や?」
「僕達が、山奥の薬草採って来ましょうか?」
「坊や危ないよ。襲ってくるような魔物はいないけど。話を聞いていたのならわかるだろ?盗賊が住みついているんだい。無理はよしな。気持ちだけで十分だよ」
大成は、おばさんが困っていたので提案したのだが、大成が子供なので断われた。
「大成。あなた良いこと言うわね」
「私も、大成さんの意見に賛成します」
ジャンヌとウルミラは、体勢の後ろから来て賛同する。
「ひ、姫様!?それにウルミラ様!?」
ジャンヌとウルミラを見て、おばさんは狼狽えた。
「どう?おばさん。僕達に任せてくれないかな?」
「で、でも、姫様やウルミラ様を危険な目に遭わせるなんて、とんでもないです」
「危険などないわ」
「姫様の言う通りです。私達は負けませんので」
「決まりだな!後は任せて、おばさん」
こうして、大成達は山に行くことになった。
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大成達は、まず、おばさんの村へ行き、籠(かご)と見本として採取する薬草を1人1本ずつ借り、採取が終わったら村に戻って渡すことになった。
そして、おばさんに山の入り口まで案内して貰った。
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今、3人は山を登っていた。
「盗賊が襲ってきたら、どうする?気絶させる?捕まえる?それとも、盗賊のアジト見つけて叩く?」
疑問があったので、大成は隣いるジャンヌとウルミラの2人に尋ねる。
「そうね。まず、捕まえましょうか。それから、聞き出せば良いから」
「それが良いですね」
盗賊のアジトを探すのが大変なので、遭遇したら捕まえることにした。
奥に行くにつれて目的の薬草が、辺り一面に生えており、大成達は採取し始める。
そして、暫く過ぎた。
「沢山採れたわね」
「こんなに、採れるとは思ってませんでした」
「まぁ、近頃は採取してないからね」
3人の籠は薬草でいっぱいになって、わいわい会話しながら下山した。
結局、盗賊と遭遇しなかった大成達。
【魔人の国・ナイディカ村】
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なぜなら、村は盗賊に襲われたあとだったのだ。
畑は荒らされ、燃えている家もあり、村人は何人も死んで倒れていた。
「おばさん!何処だ~!」
大成達は村を走りながら、おばさんを探す。
「わ、私は、大丈夫です」
家から声が聞こえ、大成達は声がした家に振り向いたら、開いているドアからおばさんが出てきた。
おばさんは、右腕を負傷し血が流れていた。
「何があったのですか?」
ウルミラは、すぐにおばさんに駆け寄り、手当てしながら尋ねる。
「ウルミラ様、手当て、ありがとうございます。ジャンヌ様達が採取しに行った後、すれ違いに盗賊が襲ってきたのです」
廃材に座ったまま、おばさんは苦痛の表情を浮かべて説明した。
「お父さん~。お母さ~ん。っうっぐっ…。」
大成達の近くで、帽子をかぶった幼い子供が泣いていた。
その子供の近くには、両親と思われる大人が倒れている。
大成は、その子供の姿を見て、自分の両親が死んだ時の光景を思い出し重なった。
大成は、ゆっくりと子供に歩み寄る。
「男の子なら泣くな。仇はとってやる。そのナイフ借りていくぞ」
「えっ!?うぐ、っうん。絶対だよ、お兄ちゃん」
大成は子供の頭を撫でて、地面に落ちていたナイフを拾い借りた。
ジャンヌとウルミラは、おばさんの話しを聞いていた最中だったので、山に向かう大成を見つけ慌てて後を追った。
「大成。あなた、これからどうするつもり?」
ジャンヌは、わかっていたが尋ねる。
「盗賊を皆殺しにしてくるだけだ」
大成の口調が変わった。
「「~っ!」」
大成が答えたと同時に、周りの気温が下がった感じがしたジャンヌとウルミラは寒気がし鳥肌が立つ。
そして、2人は大成の瞳を見て驚く。
大成の黒い瞳は冷たく、輝きがなくなっただけではなく、見ていると闇に吸い込まれそうで背筋が凍った。
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