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親友の隣で眠る朝
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うまくいかない。
なんでこんなにうまくいかないのだろうか。
セレスティアは考えた。
ルノアール子爵家の第一子である私、御歳21歳。自分で言うのもなんだけど、金色の柔らかな髪に黒色のつぶらな目。結構可愛いはずなのに残念ながら行き遅れ。
長男、長女というものは、みな優秀だと思うなよ。
目の前にないレールを直向きに突き進み、失敗ばかりして強くなるのだ。
その点、次男次女たちの要領の良さよ。
上の失敗をよく見ているから、それはまあ上手くやる。
何を上手くやったって?
そろそろ婚約にこぎつけられそうな恋人を妹に取られたわ。
兄、姉のようになりたい?
何もしなくても後継になれる?
バカ言え、こちとら大変なんだよ。
必死で見つけた婿候補を寝取るんじゃねーよ。
「ねー?そう思わない?」
「何、悪口製造機みたいになってんのよ。あんたそのままいくと、口がひん曲がって意地悪ばばあまっしぐらよ」
親友のフランが酒を片手にジト目で見てくる。
やめて!そんな目で私を見ないで!
仕事終わりのアルコールがたまらない。
もう何杯目かも分からずにあおる。
「靡くほうも靡くほうでしょ。お前は婿に来るんだよ!『こんな可愛い妹ちゃん、放っておけない!!』って!残念だったな!私が跡取りだ!お前はもう貴族にはなれん…」
「どうどうどう。あんた黙ってれば可愛いんだから、お酒に飲まれるんじゃないの」
また口に運ぼうとしたアルコールをひょいっとフランに取られてしまう。そのまま残りまで飲まれてしまった。恨むぞ酒豪フラン。
反対の手で机に広がる黒髪を指で梳かすように何度も何度もなでてくれる。心地よい。
ゔー…と唸る私の頭を撫でてくれる親友の存在に涙が出そうだ。
「私の何が悪かったのかな…」
「ティアは何も悪くないわよ。運が悪かっただけ。」
「…運って…」
「あなた自身ではどうにもならないところよ」
急に優しくなるところも、ずるい。
涙が滲む。
「…私、誰かにちゃんと、選ばれる日って来るのかな」
珍しく弱音を吐いた私に、フランは黙って手を伸ばし、涙のにじむ目元を親指で拭った。
「選ばれるんじゃなくて、選ぶのよ。あんたは魅力的よ」
言葉の裏に、いつもの軽さのない響きがあって、胸が少し熱くなった。
「家に、帰りたくない…」
「あら、帰らなきゃいいのよ。どいつもこいつも困らせてやりなさいな。うちにおいで、ティア」
首を傾げるフランの黒髪がさらりと頬にかかって色気がある。
金色の目を細めてニヤリと笑うとかっこいいなと思いながら、正常な判断ができない私はこっくりと頷いたのだった。
頭が痛い。
カーテンから差し込んでくる光が眩しくて、寝返りを打とうとすると、硬い何かにぶつかった。
「あら、おはよう。素敵な朝ね」
「………」
やっぱり判断を誤ったかもしれない。
なぜ同じベッドにフランが寝ているのかしら。
しかも、なぜ頬杖をついてわたしを見つめている。
遠い目をしている私に可憐なウインクをするフランを張り倒そうかと思ったのに、頭痛と吐き気となんだかよくわからない感情が渦巻いてベッドに体を沈めた。
そのまま、布団の中の体の状況を確認する。
乱れてない。
痛くない。
「…何もなかったわよね?」
「安心なさいな。酔いつぶれたあんたを抱くほど困ってないわ。ほら、証拠に私の手は清らかでしょう?」
フランが自分の手のひらをひらひらさせる。
「……殺す」
「やだ、熱烈な愛の告白ね」
本気で枕を投げたのに、ひらりとかわされる。
この至近距離で避けるとは、こいつの運動神経はどうなっているのだろうか。
「…おじさま、おばさまはなんだって?」
「あんたの事情を伝えたら、ゆっくり休んでけってさ。ティアのおじさん、おばさんたちにも早馬出してるから気にしなくていいわよ。」
「そっか、助かる。」
幸い仕事は休みだ。
今日はフランの家でゆっくりしてよう。
フランとは幼馴染の関係である。
といっても、うちは領地を持たない王城勤めの文官の家系。代々“知識”で仕えてきた家だ。
対してフランの家は、広大な領地を持つ由緒あるアガースト伯爵家。身分の差は歴然としている。
普通なら、こんな気安さで転がり込めるような間柄じゃない。
けれど、私たちの両親は学園時代からの同級生で、長年の友人同士。おかげで物心つく前から私とフランも顔を合わせて育ってきた。
伯爵家の庭園で鬼ごっこをすれば、全力で走るフランに私は追いつけず、木登りを競えばいつも私のドレスは泥だらけ。馬にまたがって駆け回る姿なんて、本当に眩しく見えたものだ。
『ティア、こっちこっち!』
『危ないからそんなに早く走らないで!』
『大丈夫だって!俺が守ってやるから!』
子供特有の無鉄砲さと、跡取りの矜持を無意識に混ぜ込んで、彼はいつも胸を張っていた。
私はその背中を必死で追いかけて、泥だらけになりながら笑っていた。
そんなある日。忘れるわけがない。
夕焼けの中、木の枝に座って、フランが大真面目に言ったのだ。
『ティア、大好きだ!将来は俺がお前をお嫁さんにしてやる!』
真っ黒に日焼けした顔、ぎらぎらした金の瞳。
その言葉は、幼い私には眩しすぎて、胸がきゅうっと縮むような衝撃だった。
けれど、大人たちはただ笑っただけだ。
「フランはティアちゃんのことが好きなのねぇ」
「子供って可愛いわね。私もあったわー!そんな時代!」
「いいぞ!フラン!」
そう言って軽く受け流され、結局その約束は冗談の一つにされてしまった。
それはそうだろう。
子供の私だって考えなくても分かる。
子爵家の跡取りの娘と伯爵家の嫡男が、勝手に未来を決められるはずもない。
そうして交流は続けつつ、時は過ぎた。
気づいたときには、フランは女性らしい言葉を話すようになっていた。
気まぐれに見える仕草の裏に、どこか人を惹きつける色気をまとい、あのやんちゃな少年は器用に「親友」という立場に収まっていた。
私が泣けば頭を撫で、怒ればからかい、弱音を吐けば笑って慰める。
「やれやれ、あんたは私がいないとダメね」
そんなふうに言われて、悔しいのに嬉しくて、結局は甘えてしまう。
……ずるい。
ずるいわよ、フラン。
子供の頃の「大好きだ」の言葉も、あの夕焼けの告白も、全部なかったことにして。
親友の顔をして、気楽な調子で、ずっとそばに居座っている。
だから私は、恋愛がうまくいかないのだ。
なんでこんなにうまくいかないのだろうか。
セレスティアは考えた。
ルノアール子爵家の第一子である私、御歳21歳。自分で言うのもなんだけど、金色の柔らかな髪に黒色のつぶらな目。結構可愛いはずなのに残念ながら行き遅れ。
長男、長女というものは、みな優秀だと思うなよ。
目の前にないレールを直向きに突き進み、失敗ばかりして強くなるのだ。
その点、次男次女たちの要領の良さよ。
上の失敗をよく見ているから、それはまあ上手くやる。
何を上手くやったって?
そろそろ婚約にこぎつけられそうな恋人を妹に取られたわ。
兄、姉のようになりたい?
何もしなくても後継になれる?
バカ言え、こちとら大変なんだよ。
必死で見つけた婿候補を寝取るんじゃねーよ。
「ねー?そう思わない?」
「何、悪口製造機みたいになってんのよ。あんたそのままいくと、口がひん曲がって意地悪ばばあまっしぐらよ」
親友のフランが酒を片手にジト目で見てくる。
やめて!そんな目で私を見ないで!
仕事終わりのアルコールがたまらない。
もう何杯目かも分からずにあおる。
「靡くほうも靡くほうでしょ。お前は婿に来るんだよ!『こんな可愛い妹ちゃん、放っておけない!!』って!残念だったな!私が跡取りだ!お前はもう貴族にはなれん…」
「どうどうどう。あんた黙ってれば可愛いんだから、お酒に飲まれるんじゃないの」
また口に運ぼうとしたアルコールをひょいっとフランに取られてしまう。そのまま残りまで飲まれてしまった。恨むぞ酒豪フラン。
反対の手で机に広がる黒髪を指で梳かすように何度も何度もなでてくれる。心地よい。
ゔー…と唸る私の頭を撫でてくれる親友の存在に涙が出そうだ。
「私の何が悪かったのかな…」
「ティアは何も悪くないわよ。運が悪かっただけ。」
「…運って…」
「あなた自身ではどうにもならないところよ」
急に優しくなるところも、ずるい。
涙が滲む。
「…私、誰かにちゃんと、選ばれる日って来るのかな」
珍しく弱音を吐いた私に、フランは黙って手を伸ばし、涙のにじむ目元を親指で拭った。
「選ばれるんじゃなくて、選ぶのよ。あんたは魅力的よ」
言葉の裏に、いつもの軽さのない響きがあって、胸が少し熱くなった。
「家に、帰りたくない…」
「あら、帰らなきゃいいのよ。どいつもこいつも困らせてやりなさいな。うちにおいで、ティア」
首を傾げるフランの黒髪がさらりと頬にかかって色気がある。
金色の目を細めてニヤリと笑うとかっこいいなと思いながら、正常な判断ができない私はこっくりと頷いたのだった。
頭が痛い。
カーテンから差し込んでくる光が眩しくて、寝返りを打とうとすると、硬い何かにぶつかった。
「あら、おはよう。素敵な朝ね」
「………」
やっぱり判断を誤ったかもしれない。
なぜ同じベッドにフランが寝ているのかしら。
しかも、なぜ頬杖をついてわたしを見つめている。
遠い目をしている私に可憐なウインクをするフランを張り倒そうかと思ったのに、頭痛と吐き気となんだかよくわからない感情が渦巻いてベッドに体を沈めた。
そのまま、布団の中の体の状況を確認する。
乱れてない。
痛くない。
「…何もなかったわよね?」
「安心なさいな。酔いつぶれたあんたを抱くほど困ってないわ。ほら、証拠に私の手は清らかでしょう?」
フランが自分の手のひらをひらひらさせる。
「……殺す」
「やだ、熱烈な愛の告白ね」
本気で枕を投げたのに、ひらりとかわされる。
この至近距離で避けるとは、こいつの運動神経はどうなっているのだろうか。
「…おじさま、おばさまはなんだって?」
「あんたの事情を伝えたら、ゆっくり休んでけってさ。ティアのおじさん、おばさんたちにも早馬出してるから気にしなくていいわよ。」
「そっか、助かる。」
幸い仕事は休みだ。
今日はフランの家でゆっくりしてよう。
フランとは幼馴染の関係である。
といっても、うちは領地を持たない王城勤めの文官の家系。代々“知識”で仕えてきた家だ。
対してフランの家は、広大な領地を持つ由緒あるアガースト伯爵家。身分の差は歴然としている。
普通なら、こんな気安さで転がり込めるような間柄じゃない。
けれど、私たちの両親は学園時代からの同級生で、長年の友人同士。おかげで物心つく前から私とフランも顔を合わせて育ってきた。
伯爵家の庭園で鬼ごっこをすれば、全力で走るフランに私は追いつけず、木登りを競えばいつも私のドレスは泥だらけ。馬にまたがって駆け回る姿なんて、本当に眩しく見えたものだ。
『ティア、こっちこっち!』
『危ないからそんなに早く走らないで!』
『大丈夫だって!俺が守ってやるから!』
子供特有の無鉄砲さと、跡取りの矜持を無意識に混ぜ込んで、彼はいつも胸を張っていた。
私はその背中を必死で追いかけて、泥だらけになりながら笑っていた。
そんなある日。忘れるわけがない。
夕焼けの中、木の枝に座って、フランが大真面目に言ったのだ。
『ティア、大好きだ!将来は俺がお前をお嫁さんにしてやる!』
真っ黒に日焼けした顔、ぎらぎらした金の瞳。
その言葉は、幼い私には眩しすぎて、胸がきゅうっと縮むような衝撃だった。
けれど、大人たちはただ笑っただけだ。
「フランはティアちゃんのことが好きなのねぇ」
「子供って可愛いわね。私もあったわー!そんな時代!」
「いいぞ!フラン!」
そう言って軽く受け流され、結局その約束は冗談の一つにされてしまった。
それはそうだろう。
子供の私だって考えなくても分かる。
子爵家の跡取りの娘と伯爵家の嫡男が、勝手に未来を決められるはずもない。
そうして交流は続けつつ、時は過ぎた。
気づいたときには、フランは女性らしい言葉を話すようになっていた。
気まぐれに見える仕草の裏に、どこか人を惹きつける色気をまとい、あのやんちゃな少年は器用に「親友」という立場に収まっていた。
私が泣けば頭を撫で、怒ればからかい、弱音を吐けば笑って慰める。
「やれやれ、あんたは私がいないとダメね」
そんなふうに言われて、悔しいのに嬉しくて、結局は甘えてしまう。
……ずるい。
ずるいわよ、フラン。
子供の頃の「大好きだ」の言葉も、あの夕焼けの告白も、全部なかったことにして。
親友の顔をして、気楽な調子で、ずっとそばに居座っている。
だから私は、恋愛がうまくいかないのだ。
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