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第二章
陸 青い柿の秘密
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「山中吉之進、おぬしの望み通り、駒井志緒さまをここへ連れて参ったぞ」
村田家の門とは名ばかりの柱二本の間に立ち叫んだのは柴田儀兵衛だった。志緒は吉田の者から借りた足袋と草履を身につけその背後に立っていた。
柴田との打ち合わせの後、吉田家の座敷にいた家族と対面した。母津根は泣き、父重兵衛は怒っていた。姉の佐登の腕の傷は浅手だったが、志緒を見るなり「どうして来たの」と叫んだ。志緒は脇差を見せた。刺し違える覚悟だと言うと「馬鹿なことを」と言った。
誠之助はどうしたのかと尋ねると、捕り方に加わったと父が言った。
志緒は必ず生きて戻ると言って吉田家を出たのだった。
村田家に入る前に馬のいななきが聞こえた。駒井様という声が聞こえたので甚太夫が来たのだろうと思ったが振り返らず、志緒は柴田を追い抜いて村田家の門をくぐった。
「山中吉之進、いかなる用があるか存じませんが、出てきなされ」
志緒は大音声を発した。背後にいた柴田も屋敷を囲む捕り方の誰もが、志緒がこんな大声を出せるとは思ってもいなかった。
だが、中からは何の物音もしなかった。
「姿を見せぬとは卑怯千万」
志緒は玄関には行かず、庭にまわり座敷の前で叫んだ。ちょうど欅の木から見える辺りである。締め切られていた障子戸が開いた。思わせぶりなゆっくりとした開き方ではなく、あたかも己の家の戸であるかのような開き方だった。
開いたのは吉之進だった。新之助の姿が見えず、志緒はまさかと思ったが、吉之進の背後でおばさまという声が聞こえた。どうやら吉之進は一線を越えなかったらしい。部屋の敷居も越えなかったが。
庭先から見る吉之進は明らかに窶れていた。目は落ちくぼみ、着流しから覗く足は細かった。あの足がために子は流れた。志緒はこみ上げる怒りを抑えた。
「来たか。乗り換え女が。乗り換えなんぞするから、子が流れたのだ」
変わらぬだみ声だった。
「言いたいのはそれだけですか」
志緒は怒りを見せぬようにできるだけ穏やかに言った。だが、その声を聞いた者は皆志緒の怒りを感じていた。
「まだまだある」
「では出て来て話をなさい。いえ、その前に新之助を返しなさい」
「返すだと。それをやったら、塀の上から矢が飛んでくるのだろう。そんなことはお見通しだ」
柴田の目論見は読まれていた。窶れても吉之進の頭は明晰のようだった。
「矢が怖いとは」
志緒はわざとせせら笑った。こんな笑い方などしたくはなかった。
「ああ、怖い。死ぬのも、座敷牢で一生を過ごさねばならぬのも。悪いか」
吉之進のせせら笑いは本物だった。
「それでも武士ですか」
突然カッカッカッと哄笑が響き渡った。
「同じ言葉を駒井の者どもに返すわ。おまえらはそれでも武家なのかと」
「お黙りなさい。駒井家を侮辱する資格など、そちにはない」
「資格だと。ちゃんちゃらおかしいわ。さては知らぬのだな、何も」
吉之進の話に乗せられてはならぬと思いながらも、志緒は帯に差した脇差に手をかけた。
「何の話か知らぬが、駒井家を侮辱するでない」
「おまえの兄の話だぞ」
「兄……」
女子しか育たなかった村田家だが、確かに志緒には兄がいた。だが記憶にない。志緒が三つの時に兄は七つで死んだと聞いている。両親も姉たちも七つで死んだ兄の話をほとんどしたことがないので、志緒はまったくといっていいほど兄について考えたこともなかった。
「俺と幸之助とおまえの兄辰之助は同い年でな。同じ塾と道場に通っておったのだ。辰之助は弱虫でな。道場でも弱くてな。塾でも覚えが悪うてな」
志緒は嫌な予感を覚えた。聞いてはいけない話のような気がした。
その時だった。志緒は屋根の上に数人の男達が現れたのに気づいた。いずれも裁付袴をはいていた。縁の下にも男達の姿が見えた。彼らは上と下から吉之進を捕まえようとしていた。
彼らの策を成功させるには、吉之進の関心を志緒に集中させ続けねばならない。志緒は覚悟を決めた。
「兄を侮辱するでない」
「侮辱ではない。まことのことじゃ。後にも先にもあのような阿保は見たことがない。逆に幸之助は何でもできておった。漢籍もすらすらと読めたし、剣術の腕もあった。だがな、奴は意地が悪かった。辰之助は頭は悪いが、お人よしだった。ここで待っておれと言われたら夜中になっても待っている奴だったのだ」
幸之助の性格が悪かった? 何を言っているのだろうか。志緒は吉之進がおかしいのではないかと思った。
「亡き幸之助さまを侮辱するなど、許せぬ」
志緒は帯に挟んだ脇差の束を握っていた。吉之進はそれに気づいた。
「おっかねえな。だが、まことよ。聞いてみろ、同じ年頃の奴らに。同じことを言うだろうよ。で、意地の悪い幸之助はお人よしの辰之助に柿の木に登って実を取って来いと言ったんだ。まだ熟してないのにな。で、辰之助は柿の青い実を取った。だが、柿の木というのは裂けやすい。辰之助の乗ってた枝が裂けて、辰之助は地面に落ちた。俺も驚いたよ。だが、辰之助は起き上がって柿の実を幸之助に渡した。取れたって笑いながらな。その晩、辰之助は頭が痛いと言って倒れてそのままお陀仏だ。村田の家は大騒ぎだ。俺は見たことをおふくろに話した。おふくろは村田の家に御注進さ。父親が駒井家に乗り込んでひと騒ぎあったらしい。結局、幸之助はかなり親父に痛めつけられたらしい。あの後ずいぶんおとなしくなったからな。その後だ。おまえと幸之助がいいなずけになったのは。幸之助と辰之助のことを内々に済ませる代わりにそういう約束をしたんだろうとおふくろは言ってたな。ありそうな話さ。馬廻の家柄が勘定方と縁組するなんて、そうそうある話じゃないからな。だが、天網恢恢疎にして漏らさずだ。おまえの兄貴を殺した罪をお天道様は許さなかったんだろうよ。幸之助は突然死んだ。天罰だ。ざまあみろだ」
吉之進の話など信じられないと思ったものの、志緒は何も言葉が出てこなかった。
「大方、辰之助が妹を幸之助と結婚させてなるかとあの世から幸之助を呼んだんだろうよ。自業自得さ。ざまあみろ」
「自業自得とは、そなたはどうなのだ」
志緒の握る脇差の刃が光った。
「ちょっとぐらい小太刀ができるからって、そんなもので俺を倒せると思っているのか」
そう言った瞬間、床下の男達が一斉に短槍を吉之進の真下から突き刺した。
「ぐおっ!」
一本が吉之進の足に刺さった。と、屋根から男達が飛び降りて網を吉之進に掛けた。網がかかった瞬間床から出た槍先が倒れた吉之進の身体に刺さった。
「いてええよおおお」
志緒の出る間はないようだった。志緒は脇差を鞘に納めた。
屋根から来た男の一人が奥にいた新之助を抱きかかえて庭先に出た。男は志緒に新之助を預けた。
「志緒さん、ありがとう」
誠之助だった。新之助は父を見つめた。
「泣いてはならぬぞ」
そう言うと誠之助は捕り方に加わった。
志緒は新之助の手を引いて村田家の門を出た。
「新之助」
走り寄って来たのは佐登だった。新之助は志緒の手を振りほどき母に駆け寄った。
「母上」
抱きしめ合う母と子を見守るのは父重兵衛と母津根だった。
「志緒さん、よくやった」
駒井甚太夫がゆっくりと近づいて来た。
本当なのだろうか、吉之進の話は。志緒はその場に立ちすくんでいた。
「志緒さん、どうしたのだ」
「青い柿」
思わず口に出してしまった。その瞬間、甚太夫の顔がこわばった。
「さすがは村田の姉妹だ。駒井殿、よき嫁をとられたな」
柴田儀兵衛が朗らかな顔で甚太夫に声を掛けた。
「おそれいります」
遠藤弥兵衛もやって来た。
志緒はその場をゆっくり離れた。
津根の声が聞こえた。
「きん、皆様に裏の畑のまくわ瓜を切って差し上げて」
まくわ瓜。思えばあの日もまくわ瓜が熟れていた。まぶしい夏の光に、志緒は幸之助の亡くなった日のことを思い出していた。前日の三回忌よりもはっきりと。
村田家の門とは名ばかりの柱二本の間に立ち叫んだのは柴田儀兵衛だった。志緒は吉田の者から借りた足袋と草履を身につけその背後に立っていた。
柴田との打ち合わせの後、吉田家の座敷にいた家族と対面した。母津根は泣き、父重兵衛は怒っていた。姉の佐登の腕の傷は浅手だったが、志緒を見るなり「どうして来たの」と叫んだ。志緒は脇差を見せた。刺し違える覚悟だと言うと「馬鹿なことを」と言った。
誠之助はどうしたのかと尋ねると、捕り方に加わったと父が言った。
志緒は必ず生きて戻ると言って吉田家を出たのだった。
村田家に入る前に馬のいななきが聞こえた。駒井様という声が聞こえたので甚太夫が来たのだろうと思ったが振り返らず、志緒は柴田を追い抜いて村田家の門をくぐった。
「山中吉之進、いかなる用があるか存じませんが、出てきなされ」
志緒は大音声を発した。背後にいた柴田も屋敷を囲む捕り方の誰もが、志緒がこんな大声を出せるとは思ってもいなかった。
だが、中からは何の物音もしなかった。
「姿を見せぬとは卑怯千万」
志緒は玄関には行かず、庭にまわり座敷の前で叫んだ。ちょうど欅の木から見える辺りである。締め切られていた障子戸が開いた。思わせぶりなゆっくりとした開き方ではなく、あたかも己の家の戸であるかのような開き方だった。
開いたのは吉之進だった。新之助の姿が見えず、志緒はまさかと思ったが、吉之進の背後でおばさまという声が聞こえた。どうやら吉之進は一線を越えなかったらしい。部屋の敷居も越えなかったが。
庭先から見る吉之進は明らかに窶れていた。目は落ちくぼみ、着流しから覗く足は細かった。あの足がために子は流れた。志緒はこみ上げる怒りを抑えた。
「来たか。乗り換え女が。乗り換えなんぞするから、子が流れたのだ」
変わらぬだみ声だった。
「言いたいのはそれだけですか」
志緒は怒りを見せぬようにできるだけ穏やかに言った。だが、その声を聞いた者は皆志緒の怒りを感じていた。
「まだまだある」
「では出て来て話をなさい。いえ、その前に新之助を返しなさい」
「返すだと。それをやったら、塀の上から矢が飛んでくるのだろう。そんなことはお見通しだ」
柴田の目論見は読まれていた。窶れても吉之進の頭は明晰のようだった。
「矢が怖いとは」
志緒はわざとせせら笑った。こんな笑い方などしたくはなかった。
「ああ、怖い。死ぬのも、座敷牢で一生を過ごさねばならぬのも。悪いか」
吉之進のせせら笑いは本物だった。
「それでも武士ですか」
突然カッカッカッと哄笑が響き渡った。
「同じ言葉を駒井の者どもに返すわ。おまえらはそれでも武家なのかと」
「お黙りなさい。駒井家を侮辱する資格など、そちにはない」
「資格だと。ちゃんちゃらおかしいわ。さては知らぬのだな、何も」
吉之進の話に乗せられてはならぬと思いながらも、志緒は帯に差した脇差に手をかけた。
「何の話か知らぬが、駒井家を侮辱するでない」
「おまえの兄の話だぞ」
「兄……」
女子しか育たなかった村田家だが、確かに志緒には兄がいた。だが記憶にない。志緒が三つの時に兄は七つで死んだと聞いている。両親も姉たちも七つで死んだ兄の話をほとんどしたことがないので、志緒はまったくといっていいほど兄について考えたこともなかった。
「俺と幸之助とおまえの兄辰之助は同い年でな。同じ塾と道場に通っておったのだ。辰之助は弱虫でな。道場でも弱くてな。塾でも覚えが悪うてな」
志緒は嫌な予感を覚えた。聞いてはいけない話のような気がした。
その時だった。志緒は屋根の上に数人の男達が現れたのに気づいた。いずれも裁付袴をはいていた。縁の下にも男達の姿が見えた。彼らは上と下から吉之進を捕まえようとしていた。
彼らの策を成功させるには、吉之進の関心を志緒に集中させ続けねばならない。志緒は覚悟を決めた。
「兄を侮辱するでない」
「侮辱ではない。まことのことじゃ。後にも先にもあのような阿保は見たことがない。逆に幸之助は何でもできておった。漢籍もすらすらと読めたし、剣術の腕もあった。だがな、奴は意地が悪かった。辰之助は頭は悪いが、お人よしだった。ここで待っておれと言われたら夜中になっても待っている奴だったのだ」
幸之助の性格が悪かった? 何を言っているのだろうか。志緒は吉之進がおかしいのではないかと思った。
「亡き幸之助さまを侮辱するなど、許せぬ」
志緒は帯に挟んだ脇差の束を握っていた。吉之進はそれに気づいた。
「おっかねえな。だが、まことよ。聞いてみろ、同じ年頃の奴らに。同じことを言うだろうよ。で、意地の悪い幸之助はお人よしの辰之助に柿の木に登って実を取って来いと言ったんだ。まだ熟してないのにな。で、辰之助は柿の青い実を取った。だが、柿の木というのは裂けやすい。辰之助の乗ってた枝が裂けて、辰之助は地面に落ちた。俺も驚いたよ。だが、辰之助は起き上がって柿の実を幸之助に渡した。取れたって笑いながらな。その晩、辰之助は頭が痛いと言って倒れてそのままお陀仏だ。村田の家は大騒ぎだ。俺は見たことをおふくろに話した。おふくろは村田の家に御注進さ。父親が駒井家に乗り込んでひと騒ぎあったらしい。結局、幸之助はかなり親父に痛めつけられたらしい。あの後ずいぶんおとなしくなったからな。その後だ。おまえと幸之助がいいなずけになったのは。幸之助と辰之助のことを内々に済ませる代わりにそういう約束をしたんだろうとおふくろは言ってたな。ありそうな話さ。馬廻の家柄が勘定方と縁組するなんて、そうそうある話じゃないからな。だが、天網恢恢疎にして漏らさずだ。おまえの兄貴を殺した罪をお天道様は許さなかったんだろうよ。幸之助は突然死んだ。天罰だ。ざまあみろだ」
吉之進の話など信じられないと思ったものの、志緒は何も言葉が出てこなかった。
「大方、辰之助が妹を幸之助と結婚させてなるかとあの世から幸之助を呼んだんだろうよ。自業自得さ。ざまあみろ」
「自業自得とは、そなたはどうなのだ」
志緒の握る脇差の刃が光った。
「ちょっとぐらい小太刀ができるからって、そんなもので俺を倒せると思っているのか」
そう言った瞬間、床下の男達が一斉に短槍を吉之進の真下から突き刺した。
「ぐおっ!」
一本が吉之進の足に刺さった。と、屋根から男達が飛び降りて網を吉之進に掛けた。網がかかった瞬間床から出た槍先が倒れた吉之進の身体に刺さった。
「いてええよおおお」
志緒の出る間はないようだった。志緒は脇差を鞘に納めた。
屋根から来た男の一人が奥にいた新之助を抱きかかえて庭先に出た。男は志緒に新之助を預けた。
「志緒さん、ありがとう」
誠之助だった。新之助は父を見つめた。
「泣いてはならぬぞ」
そう言うと誠之助は捕り方に加わった。
志緒は新之助の手を引いて村田家の門を出た。
「新之助」
走り寄って来たのは佐登だった。新之助は志緒の手を振りほどき母に駆け寄った。
「母上」
抱きしめ合う母と子を見守るのは父重兵衛と母津根だった。
「志緒さん、よくやった」
駒井甚太夫がゆっくりと近づいて来た。
本当なのだろうか、吉之進の話は。志緒はその場に立ちすくんでいた。
「志緒さん、どうしたのだ」
「青い柿」
思わず口に出してしまった。その瞬間、甚太夫の顔がこわばった。
「さすがは村田の姉妹だ。駒井殿、よき嫁をとられたな」
柴田儀兵衛が朗らかな顔で甚太夫に声を掛けた。
「おそれいります」
遠藤弥兵衛もやって来た。
志緒はその場をゆっくり離れた。
津根の声が聞こえた。
「きん、皆様に裏の畑のまくわ瓜を切って差し上げて」
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