1 / 2
プロローグ
しおりを挟む「お前、腕が鈍ったんじゃないのこか?」
複数人の男が1人の女性を囲っている。
ひとりは女性を押し倒し、組み伏せて、馬乗りになっている。
着衣も、それなりに乱れている。
「な訳ないだろ。これからだよ」
女は自分の上に乗ってる男に思いっきり頭突きした。
「クッソ、このアマ、てめぇ!」
「アニキ! 大丈夫っすか!」
男たちが騒いでる間に、女性は乱れた着衣を整える。
彼女は、頭脳をフル回転させて、ここから、脱出する方法を考えていた。
「くっそ、あの、アマ……! 輪姦しちまえ!」
「いんすか、だって、あの女……」
「いいから、やれ! 俺ももっかいヤッてやるから」
全身を舐める様な視線を纏わせる。
「キッモ」
悪態をつく。
男達から距離を取った場所に立っている。
近くに、刃物を持った、男がいる。
「こ、こっ殺されたくかかったらあああああ! ここここっちにこいいいい」
明らかに、混乱している。
こういう、弱い癖に、武器を持ち、自信過剰になってる男ほど、憐れなものはない。
こんな、刃物に依存している男、すぐに殺れる。
「ははははい」
ビビったフリをして、男に近付く。
男は口許を緩めて、股間を膨らませる。
「けけ怪我したくなっ、なっなければば! 言う事をききけぇ」
半分裏声。
「は、はい」
やっぱ、腕落ちたんだな。
ザマァねぇな。
そう言って、アニキと呼ばれていた男は煙草に火をつける。
Peaceの香りが煙が薄暗い倉庫内に充満する。
「そ、そこの、おおさえろ」
「お、おう! おとなしくしろよ、な?」
コイツら、全員大根役者かよ。
彼女は心で思いつつ、ひとまずは従順なフリをする。
「やっ」
刃物を持っていない方の男に羽交い締めにされる。
刃物男が、荒い息遣いで迫る。
「悪く思うなよ」
お、今回はちゃんと言えた。
彼女が1番冷静だった。
「ええい」
そう言って、ブラウスを上から下へ裂かれた。
ブラも、避けて白い胸が露わになる。
「いやぁぁぁぁああああ!」
嫌がるフリ。
羽交い締め男のナニが当たる。
不愉快。粗チンの癖に。
刃物男の反対の手が、
羽交い締めにしている男の手が、
露わになった白い胸に伸びる。
そして、自分の事しか考えない手付きで掴む。
「お前らずるいぞ!」
ほかにもいる男達が騒ぎだす。
ここまで来れば安心と、彼らは強気になる。
「順番だよ、待ってろ」
「早くしろよな」
彼女は心で10数え、
刃物男を睨み付ける。
「な、なんだよ」
「なめんじゃないわよ!」
そう言って、羽交い締め男に頭突き、
衝撃に耐えられなかった男はその場に蹌踉めく。
慌てる、刃物男の腕を蹴り上げる。
刃物を落とす。
「ただの、果物ナイフじゃん。組織の人間なら、もっと良いの使いなさいよ」
「!?!?!」
訳が、分からない。
「まぁ、私は何でも殺れるけど。ねぇ、そこの、こいつら、殺して良い訳?」
「や、、やれるもんならやってみろ」
「あんたに聞いてないわよ。上で見ているあんたの上司よ。そうね……見てるのは……MARSかしら」
「流石、SATURNよくわかるな」
「私、もう、足洗ったんだけど? それなのにしつこくくるから、例の依頼なら、断ったじゃない。どう言う事?」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
結婚したけど夫の不倫が発覚して兄に相談した。相手は親友で2児の母に慰謝料を請求した。
ぱんだ
恋愛
伯爵令嬢のアメリアは幼馴染のジェームズと結婚して公爵夫人になった。
結婚して半年が経過したよく晴れたある日、アメリアはジェームズとのすれ違いの生活に悩んでいた。そんな時、机の脇に置き忘れたような手紙を発見して中身を確かめた。
アメリアは手紙を読んで衝撃を受けた。夫のジェームズは不倫をしていた。しかも相手はアメリアの親しい友人のエリー。彼女は既婚者で2児の母でもある。ジェームズの不倫相手は他にもいました。
アメリアは信頼する兄のニコラスの元を訪ね相談して意見を求めた。
復讐は静かにしましょう
luna - ルーナ -
恋愛
王太子ロベルトは私に仰った。
王妃に必要なのは、健康な肉体と家柄だけだと。
王妃教育は必要以上に要らないと。では、実体験をして差し上げましょうか。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる