Galaxy Day's

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男と試験と三位一体

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アカイヤル君のアカトライカー、
アオイヤル君のアオサブマリン、
そして、ミドイヤル君のミドルジェット。
ようやくこの三つが揃った。そして、
この三つがひとつになったその時、
新たなメガゾードが誕生する… と、いいなぁ。



【第一問】
この漢字の読みを答えよ。『静粛』

ブルース・アオイヤルの解答
『せいしゅく』

問題作成者のコメント
正解。流石はアオイヤル君だね!


グリング・ミドイヤルの解答
『せいしゅん』

問題作成者のコメント
惜しい!あとちょっと…
一文字間違いが一番惜しいんだよねぇ…


レッダー・アカイヤルの解答
『しずおか』

問題作成者のコメント
真面目にやれやテメーこの野郎



こんな感じで、俺ら3人はブルーネアの元で
テストを受けていた。なんでも、前回で俺ら3人の
ゾードが一通り揃ったので、ここから新メガゾードの
合体に備えるべく、基礎知識診断テスト…?だっけ?
とにかくそれをやったわけだ。しかしよぉ、
ブルーネアの奴… こんなことしたってわかっだろ…
俺の絶望的な頭の悪さをよォ… その結果、見事に
俺のテスト用紙にはキラメく0が堂々君臨。
まぁこんなのガキの頃からしょっちゅうだし、
全然 うんともすんともしねぇがな。

「本当にキミって奴は… いい加減 この歳でも
この点数を出してることに危機感持った方が
いいんじゃないの…?」

俺ら3人は今、ジャークネスの廊下を歩いてる。
アオイヤルの奴が後ろから俺に声をかける。
明らかに俺に呆れてるって感じだな。


「うるせーなぁ… 万年100点にんなこと
言われたってやる気が起きねぇんだよ」
「じゃあ俺に言われたら起こるわけ?俺 30点~」

テスト用紙をヒラヒラさせながら
ミドイヤルが尋ねてくる。

「オメェはまぁ赤点スレスレって感じだし…
まぁ起こるかもな。しっかしブルーネアもホント
人が悪ぃや。俺がこーゆー頭使うのムリだって
知ってて こんなモン出してきやがる… せめて
知識じゃなくて体力の診断テストにしろや!!」
「それだとぼくが不利だろ~?」
「ヘッ、そう不利になったら 俺の気になれるぜ?」
「運動苦手と生粋のバカを一瞬にすんなし」

「あ~、しっかしよぉ… なんでこーゆーテストって
のが、この世にあるんだが… 国・数・英・理・社…
文字に、数字に、英語に、実験に、社会…
これだけで生徒の何がわかるってんだ…
俺みたいな体力男は、願い下げってか~?」

俺は頭をかきむしり、イライラしながら言った。
すると、頭をかいたせいか?いいこと思いついた。

「あぁ~、むしゃくしゃするぜぇ…!オイお前ら!
腹立つから、学校をメチャクチャにしに行くぞ!」
「いやどうしたらそんな結論になるの!?」
「決まってっだろ!ムカつく頭のいい連中を、
バカだけど体力バケモンの俺みたいな連中が
蹂躙しまくって、恐怖を叩き込んでやんだよ!
バカでも強ぇ奴がこの宇宙をモノにするってな!」
「だよね!やっぱ強い奴がこの世を支配するんだ!
俺も、そーゆー奴らマジねーしだしさ!乗った!」
「いやいやいや!?何乗ってんの!?
そんなことしたって何にも…」
「ヘッ、優等生にわかっかよ」
「そーだそーだ!俺たちバカの素力は
やっぱり頭脳ここじゃなくて…」

ミドイヤルが頭を指差した後、俺の右腕に
力瘤を指差した。マッスルってしただけで
俺ぁモリモリメチャクチャ力瘤が出てくるぜ…

「「筋肉ここにあり!!」」

「よ~し、そうと決まりゃちょうど 今近い
惑星 ケンジンに行くぞ!アソコは結構
革新的な教育機関が多いって話だ。アソコなら
学校いっぱいありそうだし、頭のいい奴らを
根こそぎぶっ潰せそうだしなぁ!!よ~し…」

ずっと歩きながらテスト用紙を折り続けて…
よ~し出来たぜ!紙飛行機!!
そして、紙飛行機を飛ばして…

「行くぜ~~~っ!!」
「お~~~っ!!」
「ちょ、ちょっと待ってよ~っ!!」

俺たちは各々のクラウンに乗り込んで
惑星 ケンジンへと向かった。

「なんだよオメーもついてくのかアオイヤル?」
「心配すぎるんだよキミ達が!!
だいたいボクも頭いいぞ!?」
「いやアオイヤルはいいんだよ。頭いいし強いし」
「そうそう。問題なのは頭いいのに弱い奴だから」
「なんだその基準!?」




ふと無数の星や惑星がキラメく窓の外を
見てみると、惑星 ケンジンの方向へ向かう
三つのクラウンが目に入った。ひとつは、
炎のような赤いカラーに、怒りの表情をした
アカイヤル君専用クラウン『アカイヤクラウン』。
ふたつは、水のような青いカラーに、
哀しみの表情をした、アオイヤル君専用クラウン、
『アオイヤルクラウン』。最後は、風のような
緑のカラーに、楽しそうな表情をした
ミドイヤル君専用クラウン、『ミドイヤクラウン』。
お次はアカイヤル君やミドイヤル君が得意そうな
体力テストでもさせようと思ったけど、自主的に
動いてくれたみたいで何よりだよ。まぁもしかしたら
ただサボりに行くだけなのかもしれないけど…
そしたら再び連れ戻すだけだけ。しっかし、
アカイヤル君のどうしようもないアホっぷりには
困ったモンだ… アレを彼の個性と言ってしまえば
それまでかもしれないけど、流石に大の大人で
あの知能レベルは流石に… タメを張れるのは
せいぜい ロワイヤル君くらいだろうか…?
ミドイヤル君の方は、伸びたり下がったりと
著しい。今回はそこそこ伸びてる点数だったね。
まぁとにかくだ、今後の課題は新メガゾードが
完成したとして、その後はデストロワイヤルと…
んで、それを元にエレーネアのご要望通り、いや… 
ご要望以上のネクスト次なるシステムを備えたメガゾード製作…
全く、忙しすぎてまいっちんぐ~っ…。サボりどうこう
言ったけど、一段落したら私、サボりに行っても
いいよね。惑星 ケンジン、海が綺麗なとこ多くて
ダイビングが盛んなことでも有名だからさ。
そして何より、あのふたりがデートっていう名目で
サボっているのだからねぇ…。



「真っ暗で、薄味悪ぃところだなぁ…」
「もしかしてお化けでも出るんじゃ…!?」
「へへへ、変なこと言うんじゃねーよ!!」

僕たちは今、真っ暗でボロボロな廃校の内部にいる。
アカイヤルの奴… 前向いてなかったせいで
アカイヤクラウンを前方にある塔らしき建物に
激突させ、見事にここに墜落したってワケ。
よそ見運転は大変危険ですので、絶対にやめましょう。
悪役のボクが言っても説得力のカケラもないけど…

おかげでアカイヤクラウンはモノの見事に損傷。
ミクロ化し しまっておくだけで時間が経てば直る、
自動損傷修復システムに頼らざるを得なかったワケ。
今はクラウンにのみこのシステムを導入しているが、
いずれメガゾードなどにも導入を予定していると
ブルーネアちゃんは言っていた。そして、こんな
暗いところにアカイヤルひとりにさせておくわけに
もいかないし、ミドイヤルもこの廃校に興味津々
だったので、仕方なくここを探索してみることに
した。もしかしたらこーゆー所に お宝ものとかが
隠されているというケースだってあるしね。

「それにしても… ココは一体何校なんだ?」
「廊下っぽい道だし、教室っぽい部屋が
あったから、元は学校だって察しはつくけど…」
「ココは… 師走学園だ」
「「師走学園…?」」
「あぁ。ここはかつて、新たな学力低下対策として
試験によってクラスの設備が上下する制度が
あった。成績優秀なら快適で最高の環境。
逆に劣等生であらば、刑務所の方がマシなレベルの
劣悪な環境… といった具合にね。
オメガコネクトもスポンサーとして、かつては
ここに出資していたことがあったんだ…」
「なるほど、オメーの親父さんとこかぁ…
手広いねぇ、オメガコネクトはよぉ…」

僕が宇宙一の大企業、オメガコネクトの
御曹司であることはみんな知っている。
見た感じ、アカイヤルはそんなこと
どうでもいい感じだ。むしろそれがいい…!
ミドイヤルはどことなく意識してるっぽいけど、
まぁアカイヤルと同じ寄りだから問題はないかな。

「そんな学校が、どうしてこんな?」
「自分だけがいいクラスに入りたいがために
手段を選ばぬ連中が増えていって、次第に
クラスメイト同士の仲も最低最悪になって、
遂には暴行や傷害といった本格事件にまで
発展していって… 最終的には何者かによって
これらの不祥事が白日の下に晒され、スポンサーは
全員 撤退。生徒数も年々減っていって、結果廃校。
今に至るワケだ…」
「へぇ~… 俺だったら、そこまでしていいとこに
登りてぇとは思わねーし… なにより、
俺の力が存分に振るえるんだったら、
ひでーとこでもなんくるねぇ!」

威勢よく言うアカイヤルに、鼻笑いを返す僕。

「フッ… そーゆーところは自覚しているのねぇ…」
「ん~、そういえばどっかのニュースで見たことが
あったなぁ… この学校には正体不明の怪物がいて、
何度かこの廃校を取り壊そうと来てた
業者達を殺しまくってるんだって!」
「ハァ!?ヤベーじゃねーかそれっ!!」
「うん… だから早く調べて、金目のものとか
あったら 即急に回収して早く出よ…!?ね!?」
「怖いのかい?まぁ、廃校だからね… 」
「怖いわけねぇだろうが!!」

そんな感じでわちゃわちゃ言い合ってたら、
突然 足音のような音が聞こえてきた。

「…な、なんだ…!?」
「ま、まさかホントに…!」
「しっ、静かに…!」

その足音は次第に大きくなっていき、
それと同時に、何か囁くような声まで
聞こえ出した。少なくともボクらの声ではない。

『ヒサ…クン…  ルヒ…クン…』
「おいおい、マジかよ…!」
「お化け…!?それとも、例の怪物…!?」

ボク達は身の危険を感じ、即座にそれぞれの
得物を出して、構えた。そして次の瞬間…

ボク達は何者かに跳ね飛ばされたのだった。



いやぁ、惑星 ケンジンは今日も晴天ですな~!
やぁやぁやぁ、読者のレディース・ア~~~ンド
ジェントルメ~~~ン? ご存知、この作品の
"主人公"、コズモル・ロワイヤルだぜぃ☆
今回は実質、アカにアオにミドの3人が主人公してる
けど、流石にそれだと本来の主人公とヒロイン
(特に俺)が空気になってしまいかねないので、
本来の主役とヒロインたる、俺たちロワエレ夫妻も
当然っ!活躍するぜ? んでまぁそんな俺たちも今、
惑星 ケンジンにいた。なんでかって?
そりゃあ、ヨメさんのエレピーと ラブラブデートに
決まってんじゃ~ん!いや… 別に仕事サボってる
ワケじゃないからね!?ホント、
デートだからね!?勘違いしないでよね!?

「いや、誰に向かって弁明してんのよ
とゆーかこのくだり 前にもやらなかった?」

横にいるエレーネアからのアオイヤル程じゃないが
鋭いツッコミ。サンキュー・ナイスツッコミ。

「あぁ~… やったかも。確か7話くらいだっけ?
まさかまだ10話だって頃に、天丼だなんてさ…」

天丼ってのは、同じギャグやボケを
繰り返す手法のこと。

ふっくら衣に、揚げたて海老天♫
おつゆの沁みた、ご飯が乙ざ~んす♫

…な食いもんの方の天丼じゃないからね。んなこと
言ってたら、食いたくなってくるよな…
ちなみに7話では服装はいつもの悪役の格好のママ
だったけど、今回はちゃんとバッチリ変装している。
俺は黒いトリルビーハットに、グレーのラインが
入った黒いパーカーに、紺のズボンに黒い靴。
エレーネアの方は、ピンク色のミニハットに、
黒とピンク色のフェミニンワンピース。
そして黒いソックスにピンク色のパンプスだ。

「天丼は別にいいけど、繰り返しのギャグは
三度までにしてよね」
「なんかそんなこと言ってたら
天丼食いたくなってくりゅ~ん…」
「んじゃ、今日のご飯は天丼♫」
「マママ、マジ!?」
「あっ、言い出したのはロワピーだから
ロワピーが作ってよねん♡」
「俺がぁ!?」
「思えば さ、最初にロワピーが
完成させた料理って、天丼だったじゃん?」
「…あ~、そういやそうだったな」
「今でこそマシになったかもしれないけど、
あのころのロワピー、料理のセンスがいろいろと
独特でさぁ、何度あたしは色々と唸ったことやら…」


それは、俺とエレーネアが高校生くらいだった頃だ。
その頃のエレーネアはジイの指導もあってか 
料理がドンドン上手くなって、逆に俺は
ゲテモノってわけでこそないが、独創的な方向に
料理が言ってて、何度 ジイに怒られたことやら。
何回も何回もエレーネアに味見を頼んでは
こんな風になることが一種のパターンだったかな。

「さぁどうだい?エレーネア!
美味いか不味いか言ってみな!」
「不味いわよっ!」
「アピャア?」

…と言った感じで。まぁこのパターンこそが
俺の料理道の始まりだったと言ってもいい。
いつか、最愛のエレーネアにはっきり美味いって
言わせてみせるって。その想いで必死こいて
頑張って。そして… 高校卒業頃にはエレーネアは
めちゃくそ可愛すぎる笑顔で美味いって言ってくれた。
あ~、あんな天使が俺の彼女で今はヨメさん。
全く、こんな幸せは他にねぇや。
そんなことを思い出した俺は、久しぶりに
またやってみっか… と思い、

「…いいぜ。久しぶりにいいかもな。
また、美味いって言ってもらうぜ?」

そうエレーネアの顔に近付いていった。
今にもキスしそうな距離。…がその時!
なんとエレーネアの方からキスをくれたでは
ありまへんかっ!俺は突然の不意打ちに
ひどく赤面した。逆にエレーネアの方は
小悪魔のような笑みを浮かべて言った。

「楽しみにしてるわよ、ロ~ワピ~♡」

俺はそんなヨメさんの姿に、理性がぶっ壊れる
勢いのままに追いかけ回していた。

「か~っ!/// もう可愛いこと言ってくれんなー!
もう今すぐ捕まえて抱いてやる~っ♡」
「きゃーっ/// ロワピーのスッケベ~ッ♡」

楽しそうに逃げてるヨメさん。そんなイチャラブな
光景は、突如発生した爆発でかき消された。
ふと前方を見ると、そこにいたのは黒い覆面と
黒いローブを羽織った禍々しい雰囲気の団体様だった。
剣だのスナイパーだのチェーンソーだのを持って
いて、少なくとも只者じゃないことは確かだった。

「オイオイ、せっかくのヨメさんとのラブラブデート
を邪魔して、ただで済むと思ってんのかぁ?」
「あなた達、何者?」
「我等は、異端殺隊!」
「「異端殺隊?」」
「諸君、ここはどこだ?」
「「「最後の審判を下す場所!!」」」
「異端者には?」
「「「死による鉄槌を!!」」」
「宜しい。ではこれより、異端者の
殺戮を開始する!かかれぇ!!」

リーダー格的な存在の号令とともに、黒ずくめの
団体は有無を言わさず俺たちに襲いかかってきた。

「コイツら、要は非リア充の連中だ」
「なるほど、イチャつく私たちに嫉妬して
この通りってワケ…」
「コイツらを対処するとしたら、アイツだ…
お前はすぐにアイツに連絡を。それまで
俺がコイツらの相手をして時間を稼ぐ」
「オッキュー。お願い!」

そう言ってエレーネアは離れた場所に移動し、
スマホでアイツに電話をし始めた。そして
俺は右手を顔の前に出し、左手で右手を
下から上にこすると、そこから出た
ドス黒い闇を纏い、悪役としての姿に戻った。
異端殺隊の連中は俺の存在を知ってるのか、
どよめいているみたい。まぁそんなことはどうでもいい。

「俺とエレーネアの、せっかくのデートを
邪魔した罪は重いぜ…?俺ももしかしたら
こうなってたかもしれない彼女のいねー哀しい
男ども!この、コズモル・ロワイヤル様が
お前達の腐った命、世界に取り戻してやる」

俺はその言葉と共にエンペライトセーバーを
振り上げて、彼らとの戦いに向かった。
一方、異端殺隊の連中と出会ったとこにあった
とある廃校では、アイツら3人が何やら大変な目に
あっていたのは、後から聞いた話なワケでして…




俺たちが跳ね飛ばされたところは、一際 ボロボロな
教室みたいなところだった。そこら中から臭すぎて
たまらない匂いがする。今すぐそこから抜け出したい
けど、目の前にいた恐ろしい怪物が立ちはだかり、
それを許さないようだった。まるで小さな動物
みたいなのが無理やり合わさって、形作られた
異形の肉体を持つ怪物… すると、その背後から
床につくほどに伸び放題な髪と、枝… いや、
それより細い手足をした女が現れた。

「ま、まさかコイツが… 噂の怪物?」
「んじゃあ、この女は一体…」
「あぁ… ルヒサクン… ルヒサクン…」

女はひたすらに譫言のように繰り返しながら、
ゆっくりと俺のもとに迫ってきた。明らかに
ヤバすぎる雰囲気が世界を包む。女が俺に
近づく旅に、臭いなんてレベルじゃない
匂いが、俺の鼻をひん曲げようとする。

「な、なんなんだよお前!?」
「あぁ… ルヒサ君、戻ってきてくれたんですね…
私ですよ、ラサギですよ…」
「はぁ?ルヒサ?俺はミドイヤルだっての!」
「いいえ、その可愛らしいお顔… まさしく
ルヒサ君です。やっぱりフィナミちゃんじゃ
ダメでしたよね… 私が、いいんですよね?」
「何言ってんだお前!?フィナミって誰だよ!?」
「ちょっと!この怪物は一体なんなんだい…?」
「…ルヒサ君の、お友達ですか?」
「ルヒサじゃねぇ!コイツはミドイヤルだ!
だいたい誰だよそのルヒサってのは!?」
「あなた達も、私からルヒサ君をとる気ですか…?」

女… ラサギは人殺しのような冷徹な目つきで
アカイヤルとアオイヤルを睨んだ。

「いや違うって!そーゆーわけじゃない!この怪物に
ついて、キミは何か知ってるのかい…?
それと、なんでキミはこんなところに…」
「知ってますよ…?なんたって、このコは
私が創ったんですから…」
「創った!?」
「大変だったんですよォ…?科学、オカルト、偶然。
その全ての粋を集めて創ったこの、
『サモン・ビースト』ちゃん。これさえ完成すれば
ルヒサ君が戻ってきてくれるって信じて… そしたら!
遂に… 本当に戻ってきたんですからァ!!
ここを卒業しても、ルヒサ君が忘れられなくて
廃校になったと聞いて、ここでず~~~っと、
私はこの時をここで待っていた…」
「とゆーことは、キミのこの学校の卒業生…」
「コイツ…!!」

アカイヤルはラサギにつかみかかろうとするが、
アオイヤルはそれを制止し、質問を続ける。

「なるほど… それで、さっき言っていた
フィナミって言うのは、一体…」
「…私から、ルヒサ君を奪ったんですよ…
ルヒサ君に暴力を振るって、そのクセそれは
ルヒサ君が好きなことによる照れ隠しだなんて…
私は納得がいきませんでした。フィナミちゃんは
確かにいいコです…。でも、ルヒサ君には
似合わない!!けど、ルヒサ君はフィナミちゃんを
選んだ!!私ではなく!!どうしてぇッ!?」

喚き散らすラサギに合わせて、怪物… 
サモン・ビーストも喚き散らす。

「でも… こうしてルヒサ君は戻ってきてくれた。
これからはず~~~っと私と一緒ですよ…?
ルヒサ君… ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君
ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君
ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君ルヒサ君…」
「や、やめろ!俺はルヒサなんかじゃない!!
こっちにくるなよヤンデレ女!!
一度 失恋したぐらいでマジねーわ!
こんなの、情けなさすぎると思わないのかよ!?」

俺のその叫びに、ラサギの顔から狂気的な笑みが
消えたと思うと、感情のない声でこう言い出した。

「どうしてですかルヒサ君… どうして
私を否定するんですか…? どうしてですか?
どうして フィナミちゃんを選んだんですか…?
どうして?どうして?どうして?どうして?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして
どうしてどうしてどうしてどうしてどうして…」
「完全に逝っちゃってるよ頭が…」
「イカれ女!!ミドイヤルから離れやがれ!!」

アカイヤルとアオイヤルが俺のもとに行こうとするが
サモン・ビーストが行手を阻む。

「私を否定するならば、仕方ありません…!
無理やりにでも、私のそばに…!!」

フィナミはそう言うと、左腕を俺の方に向ける。
すると、サモン・ビーストが俺の方にやってきた。
俺を襲うつもりだ。そして、ラサギは
俺を殺して、自分のモノにするつもりだ。
風太刀丸で応戦するも、剣は全く通じず
俺は一瞬で追い詰められてしまう。
おいおい… 前回に続いてまた俺ピンチ…!?
そして、サモン・ビーストは 左腕の槍を
俺に振り下ろした。瞬間、アカイヤルの声が響く。

「危ねぇ!!」

瞬間、俺の耳に鈍い音が響き渡った…



どのくらい時間が経っていたんだろう。
俺がふと目を開けると、そこにはサモン・ビーストの
槍を右肩で受け止めているアカイヤルの姿があった。
右肩からはすごい煙が上がっている…

「…ッ!アカイヤル…!」
「大丈夫… か?ミドイヤル…!」

ラサギもこの光景には驚きを隠せない。すると、

「今だ!ハッ!!」

アオイヤルはバシャバシャフトを振り回すと、
ラサギとサモン・ビーストに水がかかった。
といっても、この水は本物っぽい幻影。
とはいえ、サモン・ビーストとラサギの気を逸らす
ことには成功し、槍はアカイヤルの右肩から離れた。
ダメージが大きかったのか、力無くふらつくアカイヤル。

「早く!今のうちに…」

俺はアカイヤルに肩を貸し、アオイヤル先導の元、
即座に逃げていった。

「…ッ!ルヒサ君…!逃しませんよ…!!」



オシャレな噴水のある広場に移動した俺は、
異端殺隊の連中と、たった1人で大立ち回りを
繰り広げていた。連中の1人がガトリングガンを
発射するが、すかさず俺はディフェンダークを
装備し、それを防ぐ。程なくしてまたまた
連中の1人が鎌を振り下ろし、俺はそれを
エンペライトセーバーで受け止める。両手が
塞がってる中、チャンスと言わんばかりに
異端殺隊の残りの連中が俺のもとに迫る。すると…

「エレーネアーチェリー!」

その言葉と共に放たれた矢が身体のどこかしらに
それぞれ命中し、悶え苦しむ異端殺隊の連中。
誰が矢を射ったのかは明白。ジャンプと共に
悪役の姿になったエレーネアが現れた。

「大丈夫ロワピー?」
「助けに来たんだな、My wife…」
「ンフッ…♡ そうよ、My darling…♡
連絡はしたわ。じきにここに来る!」
「よ~し… 行くぜベイビー!!」

俺はエレーネアとの連携攻撃で、異端殺隊の
連中をバッサバッサと薙ぎ倒していく。
その戦いぶりを、が見ていたのだった…

まぁそんなこと今はどうでもいい。そんな時、
天は突然 暗く染まり、雷が異端殺隊の連中の元に
降り注いだ。雷の衝撃で倒れる異端殺隊。
すると、何やら厳かな声が響き渡った。
その声の主を、俺たちは知っている。

「異端殺隊よ… 確かにこのふたりは異端者だ…
だが、異端者は異端者でもよい異端者だ。
このボクの両親であるのだから間違いはない」

翼をはためかせて現れたのは、我が息子
コズモル・オリンピアス。まるで神の如く
雄大な登場の仕方だ。

「おい、ありゃ一体なんだ…?」
「あたしが指示したの。思いっきり派手にって…」
「おいおい、俺らより目立ってどーすんのさ…」

異端殺隊の連中は驚きながらも、
天から目を離そうとはしない。

「ぁぁぁ…!あの男は…?」
「俺たちの息子の、非リア充だ。異端者カップルを憎み、
滅さんとする独り身の存在… お前達と同じさ。
アイツだけじゃない。アイツの妹も、そして
その侍女も、俺らとは真逆の生粋の非リア充だ…
仲良くなれると思うぜ?」
「我々と同じ存在にも、あのような人が…」
「左様。お前達もボクの元につけば、ボクのような
存在になれることは容易い。僕らと共に非リア充を
極めないか?そして、共に異端者カップルを皆殺しにし、
この大宇宙を改革しようではないか!」

オリンピアスのこの演説に、異端殺隊の連中は
感銘でも受けたのか 武器を捨て、天にいる
オリンピアスに傅き、ひれ伏したのだった。

「「「ははーっ!!偉大なるお方…」」」
「ボクを仰ぐ前に、まずはこのふたりに謝罪しろ。
このふたりは異端者でも、ぼくやお前達を導いて
くださる、正しい異端者なのだ…」
「「「今までのご無礼、申し訳ございませんでした!」」」

連中は俺らの方を向いて土下座した。
オリンピアスの力説が効いたのか、
コイツらがちょろいだけなのか… とりあえず
この土下座に免じようじゃねぇか…。
オリンピアスは、その光景にホッと胸を
撫で下ろすと、近くの建物の上に降り立った。
そこからは、同行していたのだろうか…
他のみんなの声が聞こえる。

「いや~、流石はオリンピアス様!」
「見事なハジケっぷり!
この私に負けないくらいでしたよっ!」
「いやあれ、ハジケって… 言うのかな…?」
「クッソ~… なんで兄さんばっかり
今回目立ってるワケェ…?」
「いや、ヴァルーナ様は前回 活躍したでしょうに」



俺とアオイヤルは アカイヤルに肩を貸しながら、
なんとかラサギとサモン・ビーストを撒き、
何やら広大な部屋へと逃げ込んだ。

「よし、ひとまずは大丈夫だね…」
「そうか… んで大丈夫か? ミドイヤル…」
「そりゃこっちのセリフ!なんでこんな無茶を…」

心配する俺に対し、アカイヤルはこう言った。

「なんで…?ヘッ!そんなの知るかよ…!
あの時は自然に身体が動いちまったのさ…
それに… 『ダチ』を助けるのに、理由がいるか…?

それを聞いて、俺はいつだったかの戦いの時を
思い出す。確か… 『6話』の時だったっけ。

『ダチの幸せは 俺の幸せだ…!
それを邪魔する野郎は、命かけて ぶっ潰す!!』

「…ッ!バカのくせに、ホントずるいよ…」
「あぁ?それ、誰かに前にも言われたような気が…
つーかバカって言うな!筋肉をつけろ筋肉を!」
「でも… これも、また別の強さって気がする…!!
どうか、『アニキ』と呼ばせてくださいっ!!」

こうやって、誰かを守ろうとする気持ち…
それが本当の強さ… なのかもしれない。
俺はうっすらとそう感じていた。とゆーか…
いや、とは違うんだ…!あの人と違って
こっちは、なんかこう尊敬する的な意味合いで…

「『アニキ』かぁ…!なるほどぉ… なかなか
悪ぃ気はしねぇな。よし!それじゃあ
改めて、よろしく頼むぜ!弟分!!」

アカイヤル… いや、アニキはそう言いながら
頭をわしゃわしゃ撫でてくる。その言葉に
俺は胸を熱くしながら、応えたぜ…!

「あぁ…!よろしくアニキッ!」

微笑ましそうに見ているアオイヤル。すると
突然、俺は謎の頭痛に襲われた。それと同時に
背後から凄まじい轟音が鳴り響き、サモン・ビースト
が壁を破ってこの部屋に突撃。俺たちを壁ごと
ブチ壊しながら 弾き飛ばし、グラウンドに
突き飛ばした。不気味な声を上げながら
ラサギがこっちに迫る。

「もう逃しませんよルヒサ君…!
ずっと私と一緒にいましょう…?」
「嫌だ!俺はルヒサじゃない… 
グリング・ミドイヤルだ!それに、
お前みたいなやつ 全然タイプじゃねーし!」
「…でしたら、殺してでも私のそばに…
サモン・ビーストちゃん…」

ラサギの命令で サモン・ビーストが迫る。

「ヘッ、こっちはもう逆転の一手があんだよ!
さっきサモン・ビーストの攻撃受けた時に
なんか会得したっぽい技がな!」
「え キミそんな能力あった!?」
「行くぜ!!」

アニキはポーズをとりながら、気合を込める。
アニキの身体から心なしか赤いオーラが
出てる気がする。

「よ~し!俺もやる!」
「えっキミも!?」
「アオイヤルお前も!」
「えっ!?ボクも!?」
「あたりめーだ!」

それぞれ各々のポーズをとって、気合を込める。
俺の身体からは緑のオーラが、アオイヤルの身体
からは青いオーラが出てる気がする。

「俺の燃える奥義…!!ザ・召喚サモン!」
「「ザ・召喚サモン!」」

その言葉を詠唱すると、出現したのは
俺たちをそのままデフォルメしたような
生命体だった。アニキそっくりの奴は上半身裸で
ムキムキ、筋肉モリモリマッチョマンの変態っぽい。
俺そっくりの奴は緑色の忍者。アオイヤルそっくり
の奴はなんかめっちゃガリガリの侍だった。

「なんでぼくのだけこんな弱そうなの!?」
「よ~し!行ってこいッ!!」

アニキの威勢のいい号令でチビ生命体達は、
サモン・ビーストに向かっていく。
すごい…!小さな体躯を活かして、
見事に相手を翻弄してるよ…!

「そんな、サモン・ビーストちゃんがこんな…!」
「よそ見してんじゃねぇ!!」

驚くラサギにいつのまにか背後に移動していた
アニキはメラメライザーに炎を纏わせ、彼女の
髪を切った。それにより残り髪に引火し、
火達磨になってのたうち回るラサギ。

「ありゃりゃ、かわいそう… 消火入りまーす!」

お次はアオイヤルのバシャバシャフトによる
容赦のない水責め。びしょ濡れになってる
様子からしてホントの水を出したっぽい。

「最後は、俺だよ~っ!!
くたばれ 危ないヤンデレ女!!」

すかさず、ずっと空にいた俺は急降下して、
凄まじい勢いでラサギを斬りまくっていく。
それと同時に 髪はどんどん斬られていき、
青白くやつれまくった顔が現れた。顔からして、
もともと美人だったっぽいけど、今は見る影もない。

「ルヒサくん… ルヒサくぅん…!」

追い詰められてるラサギ、ちょうど同じく
追い詰められたらしいサモン・ビーストも
寄ってきた。おっ、コレはそろそろトドメだな。

「よ~し!トドメの一発いくぜェ!!」

アニキのまたも威勢のいい一言と共に、
チビ生命体達は、突然 身体をメカニカルに
変形させて、合体。バズーカになったのだ!
アオイヤルはこの中で唯一驚愕し、
案の定 ツッコミを入れた。

「バズーカになったァーーーッ!?
え!?生命体なの!?メカなの!?どっち!?」
「これぞ、名付けて男の友情キャノンだ!!」
「いやダセーし!!もっといい名前つけろよ!?」
「ダセーってなんだお前…」
「ふたりとも、標的ターゲット捕捉ロック!」

ラサギにサモン・ビーストという標的ターゲット捕捉ロック
俺たちは各々のエネルギーを込めた。

「燃える炎のパワー!なんか腹減ったな…」
「え~っと… 揺蕩う水のパワー!」
「吹きゆく風のパワー!」
「「「トリプル・ダイナミック!!!」」」
「ブタの角煮ーーーーーっ!!!」

そして、それら3つが合わさった強大な
エネルギーが放たれ、ラサギとサモン・ビーストに
命中した。凄まじい一撃を受けたラサギと
サモン・ビーストは、身体から火花を散らしながら
大爆発していった。ラサギの方は、もはや
狂気しか感じない断末魔と共に。

「あああぁぁぁぁーーーーーっ!!!
ルヒサくぅん…!ルヒサくぅぅぅぅぅんっ!!!」


「なんだよブタの角煮って…?」
「腹減ったから食いたいモンを… あぁ
とゆーか、今回もあるのか?デッカいの…?」
「うん… あるっぽいね。ご覧」

爆炎の中、サモン・ビーストは生きていた。
何やら紫色のエネルギーを貪っている。そして
次の瞬間、そのエネルギーの影響なのか、
巨大化していった。低くも、まるでルヒサ君って
言ってるような鳴き声をあげながら。

「よ~し、デカブツにはデカブツだ!
今ならきっとやれるぜ…!俺たちならよッ…!」
「新メガゾードのことかい? 確かに… なんかキミが
言ったら、ホントにできそうな気がしてきたよ」
「だろ?」
「よ~し、やろやろ!アイツ、ぶっ倒そうぜ!」
「おう!」
「あぁ!」

俺とアニキとアオイヤルはメガゾード召喚アプリを
起動し、各々のゾードを呼び出す。

暗黒召喚サモライズ!アカトライカー!」
暗黒召喚サモライズ!アオザブダイバー!」
暗黒召喚サモライズ!ミドルジェット!」

そして、やって来た三体のゾード。
それに乗り込む俺たち3人。

「…って言ったって、具体的にどうするんだい!?」
「ノリと勢いだーーーっ!!」
「具体的になってねぇーっ!!」
「これってまさに、三位一体・大合体~!!」

俺がそう言うと、ミドルジェットがまずは分離。
主翼は腕に、後部部分は胴体に、先頭部分は兜に!
次にアオザブダイバーが分離し、先頭部分は
足に、主砲と後部部分は背中に合体。
最後にアカトライカーが分離し、巨大な爪型手甲は
肩に、先頭部分は鎧に、そして後部部分が頭部に
なった。やった…!新メガゾードの完成だ…!!

各々の運転席も自動的に移送され、
コクピット内に3人が揃う。

「すごい…!ホントにできちゃったよ!?」
「当然だぁ!俺を誰だと思っていやがるッ!!
これよりこのメガゾードの名は…!」
「ファイヤースマッシャー!」
「トリプロン!」
「ジャックゼノン!」
「「「活動開始アクティビティオン!」」」
「…ってうぉい!!バラバラにもほどがあんだろ!?」

って、そんなこと言い合ってる間に
サモン・ビーストがこっちに来た!?
それに気づいた俺たちが操作し始めると、
ジャックゼノンは背中についてある主砲から
水を噴射し飛んで、すかさずキック!
サモン・ビーストはそれに怯みつつ、右腕の刀を
振り上げるも、ジャックゼノンはそれを
真剣白刃取りで素早く受け止め、炎を纏った
連続パンチをお見舞いした。

「すっげー…」
「これが、新メガゾードの力か…!
「よし、一気にカタをつけよう!」
「あぁ!」
「おうよっ!」
「「「アビリティギア全開!!」」」

ジャックゼノンは肩から腕に爪型の手甲を装着し、
内部メカに組み込まれているアビリティギアの
エネルギーを全て込めて、炎と水と風を纏った
エネルギーをヨーヨーの如く振り回し…

「三将団撃!!」
「「「ゼノン・ストライクアウト!!」」」

最大の大きさになったエネルギーを
サモン・ビーストにぶつけたのだった。
決定的な一撃を受けたサモン・ビーストは、
やっぱりルヒサ君って叫んでるような不気味な
咆哮を上げながら 倒れ、大爆発していった。
となるとあの時 貪っていたのはラサギの
怨念的なヤツ…?だとしたらめちゃくちゃ怖っ!!

「いよっしゃーーー!!大勝利だぜ~っ!!」
「あぁ、この達成感… やっぱりイイ~…!」
「…楽しかったよ!アッハッハ~ッ!」

まっ… いっか。こうして3人で
デカいことするの、楽しかったし。
俺は今、と~っても心が満たされていた。
これが、『居場所』ってヤツなのかもね。
一方、この光景をが見ていて、
こう呟いたことは、誰も知らなかった。

「…恋破れたってのは同じなのに、こうも
違うものになるなんて… 最厄なモンだねぇ…」
「でもぉ~ トラちゃんも~、罷り間違ってたら
ああなってたかもしれないよ~?」
「流石にあぁならないって。ドルちゃん…
まぁでも、そろそろなんとかしておくべきかなぁ…
コズモルチーの連中…」



アレから1週間後、異端殺隊はジャークネスの民の
仲間入りを果たし、アカイヤル達3人が独自に
完成させた新メガゾードはミドイヤルがつけた
『ジャックゼノン』という名が採用されて、

「俺の名前採用!?ヤッター!!」
「なんで俺の名前はダメなんだよ!?」
「ぼくのトリプロンもダメなの~っ!?」
「一番かっこいい名前が選ばれるのは当然さ」

俺はファルファンテの個室風の座布団席で
天丼を食っていた。向かいの席には
豚の角煮を食ってるアカイヤルがいた。

「へぇ~、んで話によると、異端殺隊もお前ら
3人が行った師走学園の卒業生らしいんだ。
それにしてもミドイヤルのやつ災難だったなぁ…
そんなおっそろしいヤンデレ野郎に狙われてさ」
「んで、俺が身体を張って守って、
アニキって懐かれたワケだ!」
「いいなぁいいなぁ、俺もそんな風に
懐かれたいよ~ん… アイツ俺に対しては
妙にツンツンしてるからさぁ…」
「そのうち デレっから心配すんなって!」
「だとイイけどさぁ…」

その時、俺の座布団の下から
なんとブルーネアが現れた!?

「キミたち… 補習をサボって
呑気に昼ごはんかい…?」
「「あ、エヘヘヘヘ… 逃げろぉーッ!!」」
「待てェい!!劣等生共~~~~~ッ!!」

アカイヤルは冒頭の基礎知識診断テストで0点、
俺もこないだ ブルーネアが出した
皇族知識チェックテストで赤点を叩き出したので、
補習… だったんだけど、めんどくささから
バックれて 今に至るワケでした… とさ⭐︎
最後に、ブルーネアを怒らせるきっかけになった
共通の問題をあげて、この話の〆とさせていただく!



【第三十問】
次の式を求めよ。
1/6×33.1+7/7-9.29

コズモル・ロワイヤルの解答
『-300000mm』


レッダー・アカイヤルの解答
『う○こ』

問題作成者のコメント
テメーらぶっ飛ばすぞこの野郎!!!
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