稀有ってホメてる?

紙吹雪

文字の大きさ
37 / 96
第1章 変化の始まり

お風呂上がりの話し合い #4

しおりを挟む
成人していない者は親の許可なく冒険者にはなれない。

例え親が許可を出したとしても、ギルドが危険だと判断すれば冒険者登録が出来ない。

「そうか…ギルレイは確か1127歳だったよな?今のレベルの上がり方と俺くらいの時のレベルの上がり方に違いってあったりするか?」

リミルは、ふと疑問に思った。

自分は物心着いた頃から生きるためにレベルを上げていた。
そうして今、ベテランと言われる人達と同じくらいの種族レベルになっている。

これはレベルの上がり方に違いがあるのでは?と。

『ん?歳をとると上がりにくくなるのか?いやでもレベルが上がるに連れて上がりにくくなるもんだろ?』

「んーまあ、そうなんだけどさ。高位の人達って結構オッサンが多いだろ?そう考えると俺は結構楽にレベル上がってる気がして。それにペティがなかなか上がらないって言ってただろ?」

若ければ誰でもレベルが上げやすいのか、子どもの期間が上げやすいのか。

詳しいことは分からないがリミルには重要な気がした。

『結構楽にって言うが、俺は成人してすぐレベルを上げ始めたが楽なのは最初だけだったぞ?ペティのは職業クラスレベルだからまた別だろ?』

「そうなのか?最初が楽なのは俺も変わらないがオッサン達と比べるとな…(やっぱ成人するまでの期間って重要なんじゃないか?)確かに職業クラスのレベル上げは種族レベルとは違うな」

リミルはとりあえず、【子どもの期間は重要】と頭の片隅にメモをする。

ただ、これがわかった所で特に何かに使える訳でもないのだが気になったので仕方ない。

『じゃあ今度は俺から。リミルのステータスを見せれる限りでいいから見せてくれないか?おそらく種族レベルは80越えだろ?隠蔽も使えるはずだ』

種族レベルが5の倍数になる度に能力が解放されたりするのだが、種族レベル75でステータスが隠蔽可能になる。

ღ80を越えているとギルレイが確信したのもリミルが使っていた能力によるものだ。

「使えるよ。んー(レベルを一応伏せて、見せても問題なさそうなやつだけにしようかな)、よし。こんなもんかな?」

見られて困るような職業クラスや称号を隠し、レベルを伏せて表示した。

話してしまった事に関係するものも隠す必要はない。

『見てもいいか?』

「良いよ」

『《鑑定アプレイザル》』

☆☆☆☆☆
*名前 リミル
*種族 魔人族
*性別 ♂(♂♀)
*契魔 クライ
*状態 普通
*職業 狩人ハンター魔法詠唱者マジックキャスター刀剣士スローター料理人シェフ拳闘士モンク運び屋キャリー妖術師ソーサラー
*称号 クライの家族、森の住人、ダンジョン攻略者、魔物の救い手、地下迷宮の主ダンジョンマスター愚か者フールダー、フェンリルの主
☆☆☆☆☆

『ほう…あれ?加工師か魔工師あったよな?あれは隠す必要ないだろ?』

毛皮を加工して着ていたので取得していないわけが無かった。

魔工師も魔導具が欲しくて作るために取得した。

取得はしたのだが。

「いや、向いてないから」

『そうか?良いもの作ってたと思うが…』

作れるには作れるし、完成した物はそれなりに良いものだ。

ただ、問題がある。

「失敗の方が多すぎて生産職は向いていないことに気がついた。今はたまに趣味で作る程度だ。それだとそんなに失敗しないんだけどな…使えるって言うのは恥ずかしいから隠してる。唯一、料理人は真面まともに使えるよ」

素材が無駄になっていく。
それで使えると言うのは恥ずかしい。

ただ、欲しいものがない時に自分で作るしかないので素材を多めに用意して趣味と称して遊んでいる。
何故か分からないがその時の方が失敗が少ない。
失敗自体はするけどな。

器用で集中力もあるリミルだが、真剣に作ると何故か失敗する。

『まあ、向き不向きはあるよな。俺も回復系の魔法は殆ど使えてねぇし、隠蔽系は特殊能力スキル頼りだ』

「隠蔽系は魔法より特殊能力スキルの方が使い勝手が良いしな」

隠蔽系は魔法詠唱者マジックキャスターの魔法よりは狩人ハンターなどの特殊能力スキルを使う方が楽で素早く、職業クラスレベルによっては強力だ。

『確かにな。それにしても、聞いてた話を思い出しながら見ていくとお前の過ごしてきた情景が浮かぶような職業や称号が並んでるな』

「並べ替えが出来たら良いんだけどな。取得した順だもんな」

『普段は隠してるんだろ?隠せない3つは何を選んでるんだ?』

取得した順に職業クラス欄に追加されていくのでステータスを見ればある程度の為人ひととなりや経歴なんかが分かったりする。
それをステータス隠蔽で隠す。
ただ、全てを隠すことは出来ず、最低でも3つは残るのでどれを残すか選ばなくてはならない。
つまりは人に見せるものを選ぶのだ。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

処理中です...