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第1章 変化の始まり
評判と依頼 #6
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野生の草花は摘んだとしても同じ場所に生えてくる。
なので見えている箇所全部摘まれたとしても待てばまた採取できる。
にも関わらずリリアンが依頼をしてきたのは、駆け出しの冒険者が依頼が出る前に根こそぎ採取して雑な保存の仕方で枯らしてしまい、不足しているかららしい。
ポーション屋からの通常依頼の方はいくつかの冒険者チームに任せているのでリミルにはギルドの在庫用に採取して欲しいとのことだった。
「20から30ほどって言ってたな」
<それくらいなら手持ちのやつ渡せば良かったんじゃないか?>
リミルはこの場所_"庭園"と呼んでいる_の景観を壊さない程度に偶に摘んでいた。
初めて来た時、魔素を取り込み過ぎて魔物化した植物だらけになっていたので全て倒して摘みまくった。
その後生えてきた草花はどれも綺麗で時々様子を見に来ては古い物から摘んで綺麗な庭園を維持している。
そのため沢山手持ちがある。
手折って直ぐ《空間収納》に仕舞うので全て採取したてのまま保存されている。
なので、偶に手持ちから出して依頼を達成したりもする。
「まあ、でもそろそろ摘まないとな。そう言えばここにもホームポイント?いや転移ポイントか。設置しておこうかな」
<ホームポイントと転移ポイントは別物なんだろ?>
「ああ。ホームポイントは種族レベルを上げれば手に入る特殊能力だけど転移ポイントは職業によるものだからな」
昔苦労して造った東屋に転移ポイントを設置_魔法で位置を記憶_して、10本ずつ程摘んでギルドに戻った。
**
リリアンに月下草を30本渡し、報酬を受け取る。
2時まで南通りのレストランに行くには微妙な時間だ。
ギルドのロフト部分にあるバーで食べることにした。
受付横の階段を登る途中、階段の上を見るとこちらを見ているクールな男がいた。
「あ、クリード。リリアンを見てたのか?」
そう言いながらリリアンを見遣って直ぐに視線を戻す。
『そうだ。俺の奥さんはいつみても可愛い。リミルは月下草の依頼か?』
クリードはリリアンを見つめてフッと表情を緩めて笑い、直ぐに無表情になる。
無表情と言っても普段よりはいくらか柔らかい雰囲気ではあるのだが。
「そうそう。リリアンに頼まれて。誰かが枯らしたんだろ?」
『ああ。今さっき注意が終わったとこだ』
クリードは濃い紫色の髪に青と黄色のオッドアイをしたクールな魔神で愛妻家だ。
ギルド管理者の一人でもある。
細マッチョで身長は198cmあり、ギルレイとは旧知の仲らしい。
「お疲れ。取り調べもあるのに大変だな」
『全くだ。今はギルレイが取り調べているが、随分身勝手なやつだから取り調べるのも鬱陶しい。従魔のゴブリンは状況が分かっていないのか暴れているしな』
思い出したのか眉間に皺が寄っている。
それでもリリアンが『怒ってても素敵』と言うだけあって、イケメンは崩れていない。
<反省の色なしか?ピギルーイが憤るだろうな>
『まあ嫌でも反省することになる』
そう話しながらバーのマスターにランチを注文する。
バーなので基本酒とつまみしか置いていないがランチタイムだけマスターの趣味で日替わり定食がメニューに追加される。
クリードの惚気らしくない惚気話を聞きながら食べ終わった。
「ようするに?」
『妻が可愛いんだ』
「うん。知ってた」
クリードは普段惚気話などしない。
してもギルレイだけだった。
しかし最近リミルと話すようになってから段々惚気が多くなってきた。
リミルはその理由を奥さんを亡くしたギルレイに惚気けるのは気が引けるためだと思っている。
しかし実際はギルレイは気にしていないしそれを分かっててクリードはギルレイにも惚気けている。
リミルに惚気けるのはリリアンとの共通の知り合いで話しやすいからだ。
ニコニコと聞いてくれるのも話していて気持ちが良い。
リリアンが『息子みたい』だと言うので気に掛け話し掛け結果的に惚気ける。
子どもができる前のシミュレーションをリミルでしているのかも知れない。
とにかく、つい惚気けてしまうのだ。
**
そうこうしているうちに約束の2時前になった。
「そろそろ打ち合わせの時間だ」
『そうか。俺もギルレイ達の取り調べに立ち会ってくる。またな』
そう言ってクリードと別れリリアンの所へ行った。
リミルとクライはリリアンに言われて先に個室に入った。
リリアンが順に連れてくるらしい。
まず始めに来たのはグレモスとは違うレストランのオーナーだった。
依頼はイレアから南に数百キロ程離れた街、ルスタフでの買い付け。
もう一人は行商人でこちらも買い付け。ルスタフから西に数百キロ離れたノフテスという街まで行かなくてはならない。
リミルはリリアンからの許可が降りるとどちらも即決で引き受けた。
リンドの森とイレアの街しか知らないので未知の場所に興味があった。
だからこそ旅に出たいと思っていたのだ。
今回は自由気ままな旅ではなく仕事として依頼を受けていくがそれでも楽しみに変わりなかった。
そして最後に入ってきたのはなんとペルルーイだった。
ピギルーイの同僚でリミルが視線を気にしていた彼だ。
なので見えている箇所全部摘まれたとしても待てばまた採取できる。
にも関わらずリリアンが依頼をしてきたのは、駆け出しの冒険者が依頼が出る前に根こそぎ採取して雑な保存の仕方で枯らしてしまい、不足しているかららしい。
ポーション屋からの通常依頼の方はいくつかの冒険者チームに任せているのでリミルにはギルドの在庫用に採取して欲しいとのことだった。
「20から30ほどって言ってたな」
<それくらいなら手持ちのやつ渡せば良かったんじゃないか?>
リミルはこの場所_"庭園"と呼んでいる_の景観を壊さない程度に偶に摘んでいた。
初めて来た時、魔素を取り込み過ぎて魔物化した植物だらけになっていたので全て倒して摘みまくった。
その後生えてきた草花はどれも綺麗で時々様子を見に来ては古い物から摘んで綺麗な庭園を維持している。
そのため沢山手持ちがある。
手折って直ぐ《空間収納》に仕舞うので全て採取したてのまま保存されている。
なので、偶に手持ちから出して依頼を達成したりもする。
「まあ、でもそろそろ摘まないとな。そう言えばここにもホームポイント?いや転移ポイントか。設置しておこうかな」
<ホームポイントと転移ポイントは別物なんだろ?>
「ああ。ホームポイントは種族レベルを上げれば手に入る特殊能力だけど転移ポイントは職業によるものだからな」
昔苦労して造った東屋に転移ポイントを設置_魔法で位置を記憶_して、10本ずつ程摘んでギルドに戻った。
**
リリアンに月下草を30本渡し、報酬を受け取る。
2時まで南通りのレストランに行くには微妙な時間だ。
ギルドのロフト部分にあるバーで食べることにした。
受付横の階段を登る途中、階段の上を見るとこちらを見ているクールな男がいた。
「あ、クリード。リリアンを見てたのか?」
そう言いながらリリアンを見遣って直ぐに視線を戻す。
『そうだ。俺の奥さんはいつみても可愛い。リミルは月下草の依頼か?』
クリードはリリアンを見つめてフッと表情を緩めて笑い、直ぐに無表情になる。
無表情と言っても普段よりはいくらか柔らかい雰囲気ではあるのだが。
「そうそう。リリアンに頼まれて。誰かが枯らしたんだろ?」
『ああ。今さっき注意が終わったとこだ』
クリードは濃い紫色の髪に青と黄色のオッドアイをしたクールな魔神で愛妻家だ。
ギルド管理者の一人でもある。
細マッチョで身長は198cmあり、ギルレイとは旧知の仲らしい。
「お疲れ。取り調べもあるのに大変だな」
『全くだ。今はギルレイが取り調べているが、随分身勝手なやつだから取り調べるのも鬱陶しい。従魔のゴブリンは状況が分かっていないのか暴れているしな』
思い出したのか眉間に皺が寄っている。
それでもリリアンが『怒ってても素敵』と言うだけあって、イケメンは崩れていない。
<反省の色なしか?ピギルーイが憤るだろうな>
『まあ嫌でも反省することになる』
そう話しながらバーのマスターにランチを注文する。
バーなので基本酒とつまみしか置いていないがランチタイムだけマスターの趣味で日替わり定食がメニューに追加される。
クリードの惚気らしくない惚気話を聞きながら食べ終わった。
「ようするに?」
『妻が可愛いんだ』
「うん。知ってた」
クリードは普段惚気話などしない。
してもギルレイだけだった。
しかし最近リミルと話すようになってから段々惚気が多くなってきた。
リミルはその理由を奥さんを亡くしたギルレイに惚気けるのは気が引けるためだと思っている。
しかし実際はギルレイは気にしていないしそれを分かっててクリードはギルレイにも惚気けている。
リミルに惚気けるのはリリアンとの共通の知り合いで話しやすいからだ。
ニコニコと聞いてくれるのも話していて気持ちが良い。
リリアンが『息子みたい』だと言うので気に掛け話し掛け結果的に惚気ける。
子どもができる前のシミュレーションをリミルでしているのかも知れない。
とにかく、つい惚気けてしまうのだ。
**
そうこうしているうちに約束の2時前になった。
「そろそろ打ち合わせの時間だ」
『そうか。俺もギルレイ達の取り調べに立ち会ってくる。またな』
そう言ってクリードと別れリリアンの所へ行った。
リミルとクライはリリアンに言われて先に個室に入った。
リリアンが順に連れてくるらしい。
まず始めに来たのはグレモスとは違うレストランのオーナーだった。
依頼はイレアから南に数百キロ程離れた街、ルスタフでの買い付け。
もう一人は行商人でこちらも買い付け。ルスタフから西に数百キロ離れたノフテスという街まで行かなくてはならない。
リミルはリリアンからの許可が降りるとどちらも即決で引き受けた。
リンドの森とイレアの街しか知らないので未知の場所に興味があった。
だからこそ旅に出たいと思っていたのだ。
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