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第1章 出会い
買い付け #1 ※
しおりを挟む「あれ?ペルルーイ?」
『覚えていて下さったんですね』
ペルルーイが目を細めてニコッと微笑む。
いまいち何を考えているか読み取れない。
『ではペルルーイさん。依頼内容を話してください』
『はい。リミルさん達が旅に出ることがあったら連れて行って欲しいんです』
「………え?…」
リミルはギルレイから許可が降りたら旅に出たいと思っている。
それを知っているのか?と思うような発言に驚きを隠せない。
旅に出ようと思っていると言ったのはギルレイだけだしそれは引き留められて今ここにいる。
ならば何故?
『何処でもいいんです。何処かに行く時にご一緒させて頂くだけで』
リリアンを見ると困った顔をしつつ『ね、変わった依頼でしょ?』と言っているようだった。
リミルは正直断ろうかと思ったがリリアンに『話だけでも聞いてあげて』と言われたのを思い出す。
「えっと理由を聞いても?」
『あ、はい。えっと…私はこの街から出たことが無いのですが偶に店で珍しい食材を見かけるんです。それを見てると他にも色々な食材があるのではと興味を持ってしまって…』
<見に行きたいのか?>
『まあ見たいのもそうなんですが調理してみたくて…』
「ん?ホストだよな?料理できるならなんでホストなんだ?」
『敬語が話せるから接客になりました。料理人のレベルはそこそこ高いです。グレモスさんに店を持つのを勧められましたがそのつもりは無かったのでそのままホストとしてあの店に』
「へー」
リミルは迷っていた。
リミルも料理は出来るが店を出せるほどの腕前はない。
もしペルルーイに付いてきてもらえればいつでも店並みに美味しいご飯が食べられる。
ただ、信用していいものか…
<連れていこう。そしたら美味い物が食える>
クライは警戒していないようだ。
気づいていないのか。
それとも気づいていて態と気づいてない振りをしているのか。
ペルルーイがクライの言葉に反応する。
『どこか行かれるのですか?』
「ああ、依頼でルスタフの街とノフテスの街、その途中で村にも寄るけど」
『ならばそれに同行させては貰えませんか?』
「んー…今回は俺個人の旅ではなく依頼、つまり仕事として行くから日数も決まってるしあんまり自由が利かないけど…」
依頼を抱えてる所に何かされて問題まで抱えるのはごめんだった。
ペルルーイの視線を気にしながらの遠距離依頼は精神的にキツイ。
自分の自由に動ける旅であれば連れて行って万が一問題が生じても心に余裕がある分対処は楽だ。
『そうですか…』
やんわり断ったのが分かったのだろう。ペルルーイは落ち込んだ様子だ。
そして何かを決意したのか顔を上げた。
『先程の話し方でしたら個人的な旅をそのうちしようとお考えなのですよね?その時、連れて行ってもらうことは可能ですか?』
強い意志を感じる表情に気圧されリミルは「あ、うん」と返事してしまっていた。
それを聞いたペルルーイは満面の笑みで『良かった。その時は必ず声をかけてください』と言って去っていった。
<良かったな。リミル。これで旅に出ても上手い料理が食べ放題だ>
『ふふふ、それでは出発の日付けや注意事項等の確認をしましょう』
**
受けたのは3つ。全て買い付けの依頼だったのでルスタフ、村、ノフテスの順に済ませ、転移で一気に帰ってくることにした。
《空間収納》があるので荷物には困らない。
遠くに行って何かをする依頼_遠征依頼_は初めてなので、リリアンとの確認が終わりホッとする。
遠征依頼の準備は完了したので自分の旅支度を始める。
と言っても足りないポーションを買うだけなのだが。
オーバーフローの時にMPポーションをくれた小人族のおっちゃんの所に行く。
『らっしゃい!お!確かリミルだったな?言ってたとおり安くしてやるよ』
「サンキュ!LPポーションとENポーションとMPポーション、それから一応HLポーションとCRポーション、あとRPポーションも買うよ」
LPポーションは生命力回復薬
ENポーションは体力回復薬
MPポーションは魔力回復薬
HLポーションは傷を治す回復薬
CRポーションは状態異常を治す回復薬
RPポーションは修繕に使う溶液
ヒールとキュアに関しては魔力さえあれば魔法が使えるのであまり意味はないが念の為買う。
体力は寝れば自動的に回復していくが戦闘に備えて多めに買っておく。
体力が満タンであれば自然回復する生命力も戦闘中は待ってられないため多めに買う。
1番重要になってくるのがMPポーションとRPポーションだ。
LPもENもHLもCRも全て魔法で回復できるし、戦闘でも魔力を使う。そのためMPポーションは二人ともよく消費するのだ。RPポーションは装備品が自分たちでは修繕出来ないので必須になってくる。
それぞれ大量に買い込みお金を払って暫くおっちゃんと話したあと日が暮れる前に家に帰った。
**
するとギルレイがいてお風呂も既に入った後だった。
前日三人で入ってクライの洗い方や乾かし方を見ていたのでクライと入る。
丁寧に洗ってやり、自分も洗って二人で湯に浸かる。
<明日の朝出るのを聞いたんだろうな>
「ギルマスだから聞いてるだろうな」
しばしの沈黙後、
<そう言えばペルルーイの事だが>
「そうだ。クライはあいつの事怪しくねぇのかよ?」
リミルは聞こうと思っていた事を思い出し訊ねた。
クライは考える素振りをして言った。
<俺は危険はないと思うぞ?>
それを聞いてリミルは黙ってしまった。
クライが言うならとも思うが怪しさは拭い切れなかったため考え込んでしまったのだった。
風呂から上がるとギルレイがいつもの如く料理を振舞ってくれる。
料理を食べながらリミルの受けた依頼について話した。
翌日
朝食を食べ、ギルレイと共に南門に向かう。
リミルもクライもワクワクしていた。
それを見てギルレイは笑っていたが門に着くと真剣な顔で『無茶はするな』と言った。
『気をつけて行ってこいよ』
「見送りありがとう。行ってくるね」
<行ってくる>
『ああ、行ってこい』
二人はギルレイに見送られて南門を出た。
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