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第1章 出会い
買い付け #3
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『行きたい店はあるか?』
「ルシノのオススメの店とか」
リミルは憧れの人の好きな物を知りたかっただけだ。
『肉か?魚か?』
<肉だな>
クライは邪魔しない程度に会話に参加することにした。
ずっと話さない訳にも行かないだろうと思ったのだ。
リミルはルシノの低くて甘い声をもっと聞いていたかったし色々な話を聞けるかもしれないのでじゃんじゃん話してくれといったスタンスだった。
その様子にクライは軽く苦笑いをした。
『ならこっちだ』
そんなやり取りが行われている事には気づく様子もなくルシノは店に向かう。
二人はルシノに案内されるままついて行き、隠れ家っぽい店に到着する。
二人は落ち着いた大人の雰囲気に戸惑いつつルシノと共に店に入る。
そこは従魔も入店可なのかクライも普通に入れた。
席に着くと品の良い上質な素材でできた制服を着たホストがサッと現れ、制服に似合った完璧な所作で注文を取る。
ルシノはよく来るのか慣れた様子で注文してしまった。
『二人はどうする?今俺が頼んだのが俺のオススメだが』
「俺もルシノと同じの」
<俺も>
どうやら頼みやすい様に先に頼んでくれていたらしい。
『クライはきっと足りないだろうから後で買い食いしよう。同じのばかりだと飽きるだろ?』
少々強引な所はあるが気が利くようだ。
暫くして運ばれてきたのはカリィという食べ物らしく小さい器に入った茶色や緑、黄色などのドロっとしたスープに白くて平べったい焼かれたパンだった。
リミルはルシノの真似をしながら食べる。
茶色いのはスパイシーで緑のはコクがあって黄色いのは甘味があった。それぞれに入っていた違う肉も含め全部美味しかった。
三人は食べ終わると店を出て街を歩き始めた。
「カリィ美味しかった」
<俺も美味しかった>
『あそこのは特にな。この街にはいくつか出す店があるがさっき行ったところが1番上手い』
<カリィもだが珍しい物が多いんだな>
クライが立ち並ぶ店を見ながら言った。
見たことも無いようなものが並んでいる。
『この街は物作りの街だからな』
「凄いな…尊敬するよ。俺は生産職向いてなくて失敗ばっかりだから」
リミルは自然と零していた。
カッコ悪い所を言うなんて憧れの人にどう思われるのか…と一瞬青くなったが帰ってきた言葉に破顔した。
『そうか。失敗自体は誰でもするが、多いなら何かやり方が間違ってるのかもな。今度見てやるよ』
「良いの?っ。やったっ!」
リミルは大袈裟なくらい喜んだ。
苦手を克服出来るかもしれないこととルシノに会いに来る口実が出来たことで。
ルシノはその様子をみてフッと口角を上げた。
『そう言えば宿は決めたのか?』
「ん?まだだけど…良いとこある?」
『うち来るか?』
<………良いのか?>
『ああ。構わない。家は広いし客室もあるからな』
「ありがとう。助かるよ」
宿に泊まならければ宿代が浮くので依頼者達の負担が減るのだ。
そもそも今回は3組で割るのでそれほど負担は大きくはないが。
ご飯代も1部だが出して貰えるので先程ルシノが奢ってくれると言ったのはお断りした。
奢って貰って遠征資金も貰うのは違う気がしたためだ。
正直リミルはとても嬉しかったし反面、恐縮もしていたが。
明日ルスタフを出立するまで一緒に居れるのでリミルは確りとルシノを観察することにした。
失礼にならない程度に。
その後軽く街を見て回りながらクライは気になった食べ物を買って食べる。
リミルは出来るだけルシノと話をし、交流を深めた。
日が暮れる頃ルシノの家に着く。
ルスタフの方が複雑な地形の分、ギルレイの家よりギルドに近かった。
ギルレイの家とギルドの間には道があったが、ルシノの敷地はギルドの裏面にピッタリくっついていた。
そして家もギルレイの所より大きい。
妹のイオンとイオンの家族も一緒に住んでいる。
2つの家がくっついたような感じだ。
中央にキッチンとダイニングがありそこは共有スペースだが後はそれぞれプライベートになっている。
それぞれダイニングを出たところにリビングがあり、廊下を挟んで応接間がある。
造りは左右対称になっているが部屋の用途はそれぞれ違うらしい。
ルシノの方は
廊下を進んだリビングの先にお風呂があり、廊下奥に御手洗、応接間奥に書斎兼書庫があった。
応接間より玄関側に螺旋階段があり2階へ上がれる。
2階にはルシノの寝室と客室が2つあってルシノの部屋はだいぶ広かった。
それより小さい客室でもギルレイの部屋より少し狭いくらいでなかなか広い。
階段を上がると玄関側に大きめのバルコニーがあり、リビング側にルシノの寝室、応接間側に2つの客室がある。
ルシノの部屋は片付いているが物が沢山あった。
生産職の者が使う道具が綺麗に並んでいた。
そしてベッドには天蓋が付いており、垂れた天幕が壁のようだった。
物が多くて広い部屋が必要だったが寝る時は狭い方が落ち着くからだそうだ。
お風呂に入った後、リビングで三人で話し、眠った。
翌朝
布団から出るとベッド全体に《清潔》をかける。
クライと共にリビングに降りるとルシノは既に起きていた。
『今イオンが朝飯の支度をしている』
「ご飯代…」
『うちは店じゃない。好意だから取っておけ』
「ありがとう」
<ありがとう>
ダイニングに行ってイオンにもお礼を言う。
ご飯を食べ終わるとルシノが西門まで送ってくれた。
『ノフテスに着いたらこれを向こうのギルドマスターに届けろ。気をつけて行けよ?』
ギルレイから渡された手紙を違う封筒に入れ替えた物だがリミルには別の手紙に見える。
「これも手紙じゃないといけないやつか?」
ルシノは頷きリミルは「そっか」と納得した。
『またな』
「うん。ありがとう。また来るよ」
<またな>
『行きたい店はあるか?』
「ルシノのオススメの店とか」
リミルは憧れの人の好きな物を知りたかっただけだ。
『肉か?魚か?』
<肉だな>
クライは邪魔しない程度に会話に参加することにした。
ずっと話さない訳にも行かないだろうと思ったのだ。
リミルはルシノの低くて甘い声をもっと聞いていたかったし色々な話を聞けるかもしれないのでじゃんじゃん話してくれといったスタンスだった。
その様子にクライは軽く苦笑いをした。
『ならこっちだ』
そんなやり取りが行われている事には気づく様子もなくルシノは店に向かう。
二人はルシノに案内されるままついて行き、隠れ家っぽい店に到着する。
二人は落ち着いた大人の雰囲気に戸惑いつつルシノと共に店に入る。
そこは従魔も入店可なのかクライも普通に入れた。
席に着くと品の良い上質な素材でできた制服を着たホストがサッと現れ、制服に似合った完璧な所作で注文を取る。
ルシノはよく来るのか慣れた様子で注文してしまった。
『二人はどうする?今俺が頼んだのが俺のオススメだが』
「俺もルシノと同じの」
<俺も>
どうやら頼みやすい様に先に頼んでくれていたらしい。
『クライはきっと足りないだろうから後で買い食いしよう。同じのばかりだと飽きるだろ?』
少々強引な所はあるが気が利くようだ。
暫くして運ばれてきたのはカリィという食べ物らしく小さい器に入った茶色や緑、黄色などのドロっとしたスープに白くて平べったい焼かれたパンだった。
リミルはルシノの真似をしながら食べる。
茶色いのはスパイシーで緑のはコクがあって黄色いのは甘味があった。それぞれに入っていた違う肉も含め全部美味しかった。
三人は食べ終わると店を出て街を歩き始めた。
「カリィ美味しかった」
<俺も美味しかった>
『あそこのは特にな。この街にはいくつか出す店があるがさっき行ったところが1番上手い』
<カリィもだが珍しい物が多いんだな>
クライが立ち並ぶ店を見ながら言った。
見たことも無いようなものが並んでいる。
『この街は物作りの街だからな』
「凄いな…尊敬するよ。俺は生産職向いてなくて失敗ばっかりだから」
リミルは自然と零していた。
カッコ悪い所を言うなんて憧れの人にどう思われるのか…と一瞬青くなったが帰ってきた言葉に破顔した。
『そうか。失敗自体は誰でもするが、多いなら何かやり方が間違ってるのかもな。今度見てやるよ』
「良いの?っ。やったっ!」
リミルは大袈裟なくらい喜んだ。
苦手を克服出来るかもしれないこととルシノに会いに来る口実が出来たことで。
ルシノはその様子をみてフッと口角を上げた。
『そう言えば宿は決めたのか?』
「ん?まだだけど…良いとこある?」
『うち来るか?』
<………良いのか?>
『ああ。構わない。家は広いし客室もあるからな』
「ありがとう。助かるよ」
宿に泊まならければ宿代が浮くので依頼者達の負担が減るのだ。
そもそも今回は3組で割るのでそれほど負担は大きくはないが。
ご飯代も1部だが出して貰えるので先程ルシノが奢ってくれると言ったのはお断りした。
奢って貰って遠征資金も貰うのは違う気がしたためだ。
正直リミルはとても嬉しかったし反面、恐縮もしていたが。
明日ルスタフを出立するまで一緒に居れるのでリミルは確りとルシノを観察することにした。
失礼にならない程度に。
その後軽く街を見て回りながらクライは気になった食べ物を買って食べる。
リミルは出来るだけルシノと話をし、交流を深めた。
日が暮れる頃ルシノの家に着く。
ルスタフの方が複雑な地形の分、ギルレイの家よりギルドに近かった。
ギルレイの家とギルドの間には道があったが、ルシノの敷地はギルドの裏面にピッタリくっついていた。
そして家もギルレイの所より大きい。
妹のイオンとイオンの家族も一緒に住んでいる。
2つの家がくっついたような感じだ。
中央にキッチンとダイニングがありそこは共有スペースだが後はそれぞれプライベートになっている。
それぞれダイニングを出たところにリビングがあり、廊下を挟んで応接間がある。
造りは左右対称になっているが部屋の用途はそれぞれ違うらしい。
ルシノの方は
廊下を進んだリビングの先にお風呂があり、廊下奥に御手洗、応接間奥に書斎兼書庫があった。
応接間より玄関側に螺旋階段があり2階へ上がれる。
2階にはルシノの寝室と客室が2つあってルシノの部屋はだいぶ広かった。
それより小さい客室でもギルレイの部屋より少し狭いくらいでなかなか広い。
階段を上がると玄関側に大きめのバルコニーがあり、リビング側にルシノの寝室、応接間側に2つの客室がある。
ルシノの部屋は片付いているが物が沢山あった。
生産職の者が使う道具が綺麗に並んでいた。
そしてベッドには天蓋が付いており、垂れた天幕が壁のようだった。
物が多くて広い部屋が必要だったが寝る時は狭い方が落ち着くからだそうだ。
お風呂に入った後、リビングで三人で話し、眠った。
翌朝
布団から出るとベッド全体に《清潔》をかける。
クライと共にリビングに降りるとルシノは既に起きていた。
『今イオンが朝飯の支度をしている』
「ご飯代…」
『うちは店じゃない。好意だから取っておけ』
「ありがとう」
<ありがとう>
ダイニングに行ってイオンにもお礼を言う。
ご飯を食べ終わるとルシノが西門まで送ってくれた。
『ノフテスに着いたらこれを向こうのギルドマスターに届けろ。気をつけて行けよ?』
ギルレイから渡された手紙を違う封筒に入れ替えた物だがリミルには別の手紙に見える。
「これも手紙じゃないといけないやつか?」
ルシノは頷きリミルは「そっか」と納得した。
『またな』
「うん。ありがとう。また来るよ」
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