稀有ってホメてる?

紙吹雪

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第1章 出会い

クロト #5

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『そりゃな。ただ、同じ街や村にはいてもらうことになる』

それくらいなら困ることは無い。
秘匿している物事が多いので一緒に行動するのは躊躇われる。
まだそこまで信用出来てはいない。
人となりは良い奴だが。



『よろしく、リミルお兄さん』

『あたしも!よろしくね、リミル君』

「ああ…保護者って具体的に何をするんだ?」

『んー、そうだな。基本はやらかしたりしないように見守ってやれば良いけど、相談相手もしてやれ。あとはいざと言う時は守ってやれ。親代わりじゃないからそんくらいで大丈夫だろ?二人とも成人してないとはいえ自分たちで考えることは出来るだろう』

二人とも真剣な眼差しで頷く。
それなら確かに者らしい。
親代わりでなくて良いのならまだ幾分か気が楽だった。
後は見張りもだな。
ハルバーがチラリとリミルを見る。
そんな目で見なくても分かってるよ。
クロトにバレたらどうすんだ。



一通りの話が終わったので村の件を確認する。

「昨日頼んだ村の件はルシノに伝えてくれたか?」

『ああ。今日帰りにルスタフ寄ってくだろ?そう伝えといたぞ?直接聞きたいんだと』

クロトとニーナの2人は当然知らないから首を傾げていた。
しかしクライは頭をプルプルと振っていた。
リミルが訝しげに見遣ると何でもないと緩く左右に頭を振った。



(そうだ。移動どうしようか…三人でクライに乗れるのか?それを考えて頭を振っていたのかな?こんなことなら転移のポイント何処か探して付けておくんだった…)

「クライ…三人乗せられるか?」

<ああ。問題ない。リミルとニーナは同じくらいでちっさいからな>

グサッ。

気にしていることを言ってきたということは不機嫌なのか。
リミルに思い当たる節はなかった。

『そう言えば珍しいよね?私と同じくらいの魔人族の男の人って…』

「俺は育った環境が悪かったからな。それよりギルドの登録はここでやるかそれとも戻ってからやるか?」

しょぼくれた言い方になってしまったのは仕方ないと思う。
直ぐに話題を切り替え、背の話は終わりにした。

『ああ、その事なんだけどな。ホームをイレアにするなら二人とも戻ってから作った方が良いだろう。ここは遠すぎる。せめてルスタフで作れ』



二人にどこで作りたいか聞くとどう違うのか問われたので説明する。
作った街がホームとして登録される。
ホームとして登録された街のギルドで定期試験を受ける必要がある。
この定期試験と言うのは実力をギルドがある程度把握して依頼を任せられるか判断するためのものだ。
ホームは変更も出来るが確か結構面倒でお金も高くはないがかかるはずだ。
移住する者くらいしかホームの変更はしないだろう。

『試験なんてあるんだ…』

『無闇に死なせないためにな。難度をギルドである程度決めている。それにあった実力があるかどうかで依頼を受けさせるかどうかを決めているんだ』

ハルバーにそう言われてクロトは納得したようだった。
不安そうなのはニーナだ。

『あたしのは村タグなんだけど…』

「登録したら変更か更新が出来るんだったよな?ギルドタグと交換するか、村タグのままギルドタグに移行するか」

出来るぞとハルバーに言われてようやく安心したようだった。
村人は例に漏れず村タグを所持している。
産まれてすぐ親から贈られる最初のプレゼントだ。
個人を示すものでこれと言った機能がある訳では無い。
しかし大事にする者は多い。


「ここで登録しないなら後は帰るだけだが寄るところがある。少し待っててくれ。クライ!」

<ああ>


クロトとニーナをハルバーに任せてノルスの森に向かった。

買い付けた馬を連れて歩くのは疲れされるだけだしクライと比べると遅いので移動に時間がかかる。
なので1度イレアに戻ったあと転移で迎えに来て転移で連れて帰ろうと考えた。
そのための転移ポイントを誰にもバレない所に作りたかったのでとりあえず森に来たのだ。


人の足では入れない奥まった所に到着すると転移ポイントを記憶した。



この転移が使える職業クラスは取得している者が居ないのか少ないのか、情報が全くない。
情報のない職業クラスは少なくはないが使っているところを見ることはあるので恐らく所持者が居ないのだろう。

隠す必要はそこまでないのだがリミルは根掘り葉掘り聞かれることにうんざりしていた。
当然、ギルドに聞かれれば話さなくてはならないが、バレるまでは隠すことにしている。
他にも使っている者がいる職業クラスは人前でも普通に使う。

《チャット》に関しては広めなくては意味が無いので話すことに決めた。

まあ、リミルが取得している職業クラスは取得条件が未だ分からないものが多いので話せない事も多いが。



「よし、戻ろう。これで買い付けの馬の迎えは心配なくなった」

<そいつらに乗って移動はしないのか?そしたら戻ってくる手間もないだろ?>

「行きの何倍もの時間がかかるが良いのか?それに俺の馬じゃなくて買った馬だけどな。今は一応俺のということにはなるだろうけど回復させてから引き渡さなきゃ評価も下がるしな…」

<何倍?馬ってそんなに遅かったか?>

「魔獣でも魔物でもない普通の馬だからな」

<遅いのは嫌だな…転移で正解だ>



そんなことを話しつつギルドに戻る。
ハルバーにお礼を言い、二人を連れてノフテスを出る。

人目が減った所でクライの背中に、前からリミル、ニーナ、クロトの順に乗った。
落ちないようクロトがニーナを挟むように腕を伸ばしリミルに掴まる。
ニーナもリミルに掴まった。





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