稀有ってホメてる?

紙吹雪

文字の大きさ
67 / 96
第1章 出会い

増えるもの減るもの #4

しおりを挟む
☆☆☆☆☆
*名前 アキリム
*種族 妖精族_ღ31
*性別 ♂(♂♂)
*契魔 テノ
*状態 普通
*職業 精霊使い_ф34
    攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф12
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф23
    戦士ファイター_ф11
*称号 街に住む森妖精エルフ、故郷を求める者、精霊に愛された者、テノリアの主、テノリアを初めて契魔にした者、箱入り息子、変わり者、孤独を知る者
☆☆☆☆☆

リミルは称号を見て納得した。
"変わり者"という称号は誰かに言われなければ付かない称号だ。
森妖精エルフが街に住むことはさほど珍しくはない事だが、イレアの街には少ない。
それにテノリアと契約するのも珍しい。
そのため揶揄われたのではないかと思った。
それを誰にも相談出来ず、"孤独を知る者"の称号が付いたのだろう。


そのうち森妖精エルフの郷に行ってみたいと思っていたので連れて行っても良いかと思った。
リミルも"孤独を知る者"の称号を持っている。
リミルの場合は幼い頃に付いた物なので相談以前の問題だったが。
ギルドにたどり着くまでは孤独だった。
その後にもアンリがいなくなったことで孤独を感じ、騙され孤独を感じ。
その後はクライがいるので平気だ。
だからこそ力になってあげたいとも思う。



☆☆☆☆☆
*名前 ニーナ
*種族 獣人族_ღ23
*性別 ♀(♀♀)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 野伏レンジャー_ф19
    攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф10
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф15
    支援系魔法詠唱者マジックキャスター_ф13
*称号 黒猫族、村娘、魔物に家族を奪われた者、孤児、孤独を知る者、復讐者アベンジャー、リミルの被保護者
☆☆☆☆☆

ニーナは聞いていた話の通りだったのだが、復讐者アベンジャーの称号を見て少し困った。
程度が分からないのだ。
魔物相手なので止める必要は無いかもしれないが、人によっては消耗するのも厭わず戦い続け、そのまま死んだ者もいる。
そうならないか心配だった。

この"復讐者"の程度は本人には分からないことが多い。
軽いものだ、と言っていた者が対象の魔物が見えなくなるまで殺し続けたという話は有名だ。

これはルシノかギルレイに見てもらうのが良いだろう。
ルスタフをホームにしたのでルシノに見てもらい、ギルレイにも話しておくのがいいかも知れない。


「アキリムも連れていく事にする。それとニーナ、ルシノに鑑定して貰って良いか?称号を。」

『ありがとう、リミル!』

『ああ、うん。あたしも知っておきたい』

リミルはルシノに《密談レット》を使用して説明する。

『わかった。程度を知りたいんだな』

ルシノが確認したところ、ニーナの復讐者アベンジャーはそれほど深刻ではないようだ。

ねずみタイプの魔物には過剰反応するかも知れないが、殺し尽くそうとまではならないな。恐らく前向きに昇華出来てるんだろ?』

『あー、うん。両親を殺した火鼠達にはムカつく。けど、それよりあたしみたいな孤児を増やさないようにしたいなって思う』

「そうか。偉いな」

リミルはアンリやギルレイ、ルシノにやってもらったようにニーナの頭を撫でた。

『リミル君、お父さんみたい。お父さんも偉いなって言ってよく頭を撫でてくれたの』

泣きそうな顔をしている気がしたが、泣きたいなら泣いたら良いと思うのでそのまま話を続ける。

「俺はお父さんがどんなのか知らないが、俺に優しい人がしてくれるのを真似たんだ。俺はニーナとクロトの保護者だからお父さんみたいでも良いだろ?」

『うん。ありがとう』



アキリムが増えたのでギルレイに1人増えたことを報せる。
するとあと数人増えても問題ないとのことで安堵しお礼を言ってチャットを終わる。


そしてやっとハルバーからの報酬を受け取りに一人受付へ行く。
イオンに言ってタグで受け取り個室に戻ろうとした所でクライとジャックがギルドに入ってきた。


「お、クライ。今から皆でお昼ご飯行ってイレアに帰るぞ」

<ああ。ジャックも連れてくぞ>

クライが誰かに肩入れするのは初めてのことだ。

お昼は皆でと言っているので別に問題ない。
が、リミルとクライに加えてクロトとニーナとアキリムの分までご飯代やその他諸々出すことになりそうなリミルとしては、冒険者として既に活動を始めているジャックにくらいは自腹を願いたかった。
もしルシノが出すと言ったら甘えてしまいそうだ。

クライが二人分食べるため、食費だけでも今までの倍はかかる計算だ。
それが各々稼げるようになるまではほぼリミル1人で負担することになる。

クライと手分けして依頼を受けまくったとして、パーティであれば報酬はどうなるのか。
リミルは報酬の分配について知らない。
ずっとソロでやってきたしこれからもそうだと思っていたのだ。
知ろうともしなかった。

「ジャックは自分で払えるよな?」

『え、ああ。昼飯代な。大丈夫だ』

今1番重要な確認だった。
返事を聞いてリミルはホッとした。
しかし続くクライの言葉に驚く。

<連れていくのはお昼もだがイレアにだ>

何故クライがそこまで言うのか理解出来なかった。
しかしリミルもアキリムを増やした手前話だけでも聞かないとと思った。

「は?ジャックも?」

<もって何だ?>

とりあえず2人を連れて個室に戻りクライにアキリムを連れていくことになった経緯を説明する。
代わりにジャックを連れていくことになった経緯を聞こうと思ったのだが。

<人前では言えない>

頑ななのでジャックに行きたいのかと聞くと確り頷かれたのでアキリムの時のようにステータスを見ても良いか聞いた。
もちろん見せたくないのなら見せなくて良いし見せてもらう代わりに見せれる範囲でリミルのも見せると言って。


ジャックが良いと言うので鑑定して絶句する。

☆☆☆☆☆
*名前 ジャック
*種族 魔人族_ღ56
*性別 ♂(♂♀)
*契魔 なし
*状態 普通
*職業 攻撃系魔法詠唱者マジックキャスター_ф42
    防御系魔法詠唱者マジックキャスター_ф39
    支援系魔法詠唱者マジックキャスター_ф45
    魔法剣士_ф21
*称号 魔力量に秀でた者、暴走者、過保護な家庭の息子、努力家、説得者、夢追人ドリーマー、魔法バカ、クライの番
☆☆☆☆☆

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様

あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。 死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。 「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」 だが、その世界はダークファンタジーばりばり。 人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。 こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。 あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。 ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。 死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ! タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。 様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。 世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。 地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

処理中です...