ループもの小説のモブに転生したがどうやら今世もループしそうなのでオレは肉便器になる

このえりと

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50:イザード、と⑧

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「……ケイト! あのね、その……だ、誰でもいいの……?」
「え?」
「その……ぼ、ぼくでも……いい? きみのことをだ、だ……抱く、のは……」

 耳まで真っ赤に染め上げながら、オレをまっすぐに見つめるリリオン。予想外の言葉に面食らって、オレはぽかんと口を開けてしまった。
 数秒頭の中でリリオンの言葉を咀嚼したあと、んん、と咳払いをする。

「えーっと、リリオン……つまり、その……オレと……セックスしたいって?」
「う、うん……ぼく、ケイトのこと……抱きたい」

 茹で蛸みたいに赤くなるくらい純情なのに、リリオンははっきりと抱きたいと口にした。これはちょっと、想定していない。

(性欲と無縁そうなのもあるけど、原作の内容と婚約者がグレン様なのもあって、なんとなく抱かれる側だと思ってた……)

 リリオンも健全な男子だ。オレが特殊なだけで、抱く側になりたいというのは男として普通なのかもしれない。
 とはいえオレはリリオンの婚約者に手を出したクソ野郎なんだが、それでもいいのだろうか。オレを抱くことが彼なりの復讐なのかとも一瞬考えたが、表情からして特に軽蔑や憎悪という感じでもない。

「……駄目、かな? ぼくじゃ……」

 オレが黙ったままでいると、リリオンの表情が不安そうなものに変わる。オレは慌てて首を横に振った。

「いや、駄目じゃない! 全然。むしろ……」

 視線が自然と下に向かい、リリオンの下半身をじっくりと見つめる。そして、ゴクリと喉を鳴らした。

(リリオンにも、ちんぽ生えてるんだよな……どんな気持ちよさで、どんな味なんだろ……)

 性欲に忠実すぎるオレの頭の中はすっかりリリオンのちんぽのことでいっぱいになっていく。彼がどういうつもりでオレを抱きたいのかはわからないが、使ってくれるなら理由なんてどうでもいい。

「オレでいいなら……いくらでも、使ってくれ」

 口角が上がっていくのを感じながら、視線を再びリリオンの瞳へと戻す。何度か目を瞬かせたあと、彼は頬を染めながら微笑んだ。

「ありがとうケイト。抱かせて、もらうね」
「ああ。いつでもいいからな」
「それなら……明日は?」
「大丈夫」

 明日は特に誰からも誘われていない。オレが答えると、リリオンはそれはもうめちゃくちゃ嬉しそうに破顔した。

「えへへ。よかった。じゃあ、明日ね」
「ああ。よろしく」

 オレが言い終わったところで、馬車がタイミングよくリリオンの家に到着した。馬車を降りたリリオンに、また明日、と笑いかける。
 にこにこと手を振るリリオンに手を振り返し、オレも家に帰るべく馬車を出発させた。
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