6 / 7
⑥
しおりを挟む
「……あ! フェリ、よかったら一緒に……って」
出入り口に向かって歩いていると、聞き慣れた声が耳に届く。声のした方を見ると声の主であるイアンと、ローレンスが立っていた。
僕は顔を上げて、行ってもいいか尋ねる。言っておいでと微笑んでくれたので、僕はダレルから離れ2人の方へ駆け寄っていく。
「2人ともまだ帰ってなかったんだね」
イアンの再テストそんなにかかったの、と聞くと、2人は一度顔を見合わせたあと僕の方をまじまじと見つめてきた。
「……それがですね。フェリが先ほど1人でいたので少し心配になりまして」
「さっき教室行ったら鞄まだあったからさ。あの方の鞄もあったのも見たけど、もしフェリ1人で帰ることになりそうだったらって考えてさ、一応待ってたんだ」
「あ、そうだったんだ。ありがとう、大丈夫だよ」
そっか、2人にはダレルが僕を置いてどこかに行っちゃったように見えてたのか。心配かけちゃって申し訳ないと思っていると、2人は僕の顔をのぞき込んだ。
「ホントに大丈夫? あの方はいつもはくっついてずーっと一緒にいて1人で外出もさせないくらいべったりなのに、急にフェリを置いてけぼりにするなんて……やっぱ怪しいし……」
「フェリを想っていてくれていると信じてはいますが……やはりいろいろと噂がありましたし……」
イアンとローレンスはそう言って僕から視線を外すと、不満げな顔をしてダレルを睨む。たしかに彼は僕と付き合うまではいろいろな人と噂があったし、実際に過去に恋人がいたのも知っている。
僕としては今のダレルの気持ちを信じているし、彼がよそ見しないように頑張ろう、くらいの気持ちだ。あと僕は好きになってからずっと彼しか見えてなかったから、当時の恋人の情報とかあんまり知らないし。
だけど2人は僕よりもダレルの過去の交際関係についてよく知っている分、彼を信じ切れていないんだろう。
「えへへ、本当に心配しなくていいよ。今度説明するから」
説明ってなんだと聞きたそうな目で2人は再び僕を見る。今日はそろそろ帰らないといけないけど、近いうちに認識阻害魔法についてイアンとローレンスに話そう。2人は呆れるだろうけど、きっとそれ以上に安心してくれるはずだ。
「フェリがそう言うなら、ひとまず今日はこれ以上引き留めないでおく」
「なにか言われたりひどいことをされたりしたらすぐに言ってくださいね?」
「うん、ありがと! じゃあまた明日ね!」
僕のことになると必要以上に過保護な反応をするイアンとローレンスに手を振って、僕はダレルの元へと戻っていく。
「おまたせ、ダレル。帰ろ」
「ああ、そうだね。帰ろう……俺たちの家に」
再び腰を抱かれながら、僕たちは玄関を出て校門へ向かう。迎えに来ていた馬車に乗り、僕は彼の膝の上に向かい合うように座った。馬車が動き始めると同時に、僕たちは自然に唇を重ねていく。ダレルの背中に腕を回してぎゅっと抱きつけば、彼も優しく抱きしめ返してくれる。
肩に顔を埋めダレルのにおいをたっぷりと吸い込んでいると、耳を唇で食まれた。
「……フェリは、1人で外出したい?」
突然言われた内容に、なんのことだろうと頭に疑問符を浮かべる。少し考えて、イアンが言っていたことだと気づく。
「聞こえてたんだ。んー……別にいいかな。ダレルと一緒の方が楽しいし」
顔を上げてダレルを見つめれば、うっとりするほど綺麗な顔で僕を見つめ返して優しく微笑んでくれる。こんなにかっこよくて大好きな人を置いて1人で出かけても、絶対につまらない。彼が用事で少し離れるだけでも、早く帰ってこないかなって寂しくなっちゃうくらいだから。きっと1人で出かけておいでって言われても、僕の方が一緒にいたいってねだっちゃうだろうな。
なんて考えていると、ふ、ととろけるような吐息が耳に届く。
「よかった。俺も片時も離れたくないからね……だから……」
再びキスをされてダレルの熱い舌に酔いしれていると、すりすりとお尻を撫でられた。次第にむにむにと揉まれ、おまんこがきゅんきゅんしてくる。
出入り口に向かって歩いていると、聞き慣れた声が耳に届く。声のした方を見ると声の主であるイアンと、ローレンスが立っていた。
僕は顔を上げて、行ってもいいか尋ねる。言っておいでと微笑んでくれたので、僕はダレルから離れ2人の方へ駆け寄っていく。
「2人ともまだ帰ってなかったんだね」
イアンの再テストそんなにかかったの、と聞くと、2人は一度顔を見合わせたあと僕の方をまじまじと見つめてきた。
「……それがですね。フェリが先ほど1人でいたので少し心配になりまして」
「さっき教室行ったら鞄まだあったからさ。あの方の鞄もあったのも見たけど、もしフェリ1人で帰ることになりそうだったらって考えてさ、一応待ってたんだ」
「あ、そうだったんだ。ありがとう、大丈夫だよ」
そっか、2人にはダレルが僕を置いてどこかに行っちゃったように見えてたのか。心配かけちゃって申し訳ないと思っていると、2人は僕の顔をのぞき込んだ。
「ホントに大丈夫? あの方はいつもはくっついてずーっと一緒にいて1人で外出もさせないくらいべったりなのに、急にフェリを置いてけぼりにするなんて……やっぱ怪しいし……」
「フェリを想っていてくれていると信じてはいますが……やはりいろいろと噂がありましたし……」
イアンとローレンスはそう言って僕から視線を外すと、不満げな顔をしてダレルを睨む。たしかに彼は僕と付き合うまではいろいろな人と噂があったし、実際に過去に恋人がいたのも知っている。
僕としては今のダレルの気持ちを信じているし、彼がよそ見しないように頑張ろう、くらいの気持ちだ。あと僕は好きになってからずっと彼しか見えてなかったから、当時の恋人の情報とかあんまり知らないし。
だけど2人は僕よりもダレルの過去の交際関係についてよく知っている分、彼を信じ切れていないんだろう。
「えへへ、本当に心配しなくていいよ。今度説明するから」
説明ってなんだと聞きたそうな目で2人は再び僕を見る。今日はそろそろ帰らないといけないけど、近いうちに認識阻害魔法についてイアンとローレンスに話そう。2人は呆れるだろうけど、きっとそれ以上に安心してくれるはずだ。
「フェリがそう言うなら、ひとまず今日はこれ以上引き留めないでおく」
「なにか言われたりひどいことをされたりしたらすぐに言ってくださいね?」
「うん、ありがと! じゃあまた明日ね!」
僕のことになると必要以上に過保護な反応をするイアンとローレンスに手を振って、僕はダレルの元へと戻っていく。
「おまたせ、ダレル。帰ろ」
「ああ、そうだね。帰ろう……俺たちの家に」
再び腰を抱かれながら、僕たちは玄関を出て校門へ向かう。迎えに来ていた馬車に乗り、僕は彼の膝の上に向かい合うように座った。馬車が動き始めると同時に、僕たちは自然に唇を重ねていく。ダレルの背中に腕を回してぎゅっと抱きつけば、彼も優しく抱きしめ返してくれる。
肩に顔を埋めダレルのにおいをたっぷりと吸い込んでいると、耳を唇で食まれた。
「……フェリは、1人で外出したい?」
突然言われた内容に、なんのことだろうと頭に疑問符を浮かべる。少し考えて、イアンが言っていたことだと気づく。
「聞こえてたんだ。んー……別にいいかな。ダレルと一緒の方が楽しいし」
顔を上げてダレルを見つめれば、うっとりするほど綺麗な顔で僕を見つめ返して優しく微笑んでくれる。こんなにかっこよくて大好きな人を置いて1人で出かけても、絶対につまらない。彼が用事で少し離れるだけでも、早く帰ってこないかなって寂しくなっちゃうくらいだから。きっと1人で出かけておいでって言われても、僕の方が一緒にいたいってねだっちゃうだろうな。
なんて考えていると、ふ、ととろけるような吐息が耳に届く。
「よかった。俺も片時も離れたくないからね……だから……」
再びキスをされてダレルの熱い舌に酔いしれていると、すりすりとお尻を撫でられた。次第にむにむにと揉まれ、おまんこがきゅんきゅんしてくる。
103
あなたにおすすめの小説
愛と猛毒(仮)
万里
BL
オフィスビルの非常階段。冷え切った踊り場で煙草をくゆらせる水原七瀬(みずはらななせ)は、部下たちのやり取りを静かに見守っていた。 そこでは村上和弥(むらかみかずや)が、長年想い続けてきた和泉に別れを告げられていた。和泉は「ありがとう」と優しく微笑みながらも、決意をもって彼を突き放す。和弥は矜持を守ろうと、営業スマイルを貼り付けて必死に言葉を紡ぐが、その姿は痛々しいほどに惨めだった。
和泉が去った後、七瀬は姿を現し、冷徹な言葉で和弥を追い詰める。 「お前はただの予備だった」「純愛なんて綺麗な言葉で誤魔化してるだけだ」――七瀬の毒舌は、和弥の心を抉り、憎悪を引き出す。和弥は「嫌いだ」と叫び、七瀬を突き放して階段を駆け下りていく。
「……本当、バカだよな。お前も、俺も」
七瀬は独り言を漏らすと、和弥が触れた手首を愛おしそうに、そして自嘲気味に強く握りしめた。
その指先に残る熱は、嫌悪という仮面の下で燃え盛る執着の証だった。 毒を吐き続けることでしか伝えられない――「好きだ」という言葉を、七瀬は永遠に飲み込んだまま、胸の奥で腐らせていた。
【完結済み】準ヒロインに転生したビッチだけど出番終わったから好きにします。
mamaマリナ
BL
【完結済み、番外編投稿予定】
別れ話の途中で転生したこと思い出した。でも、シナリオの最後のシーンだからこれから好きにしていいよね。ビッチの本領発揮します。
春を拒む【完結】
璃々丸
BL
日本有数の財閥三男でΩの北條院環(ほうじょういん たまき)の目の前には見るからに可憐で儚げなΩの女子大生、桜雛子(さくら ひなこ)が座っていた。
「ケイト君を解放してあげてください!」
大きなおめめをうるうるさせながらそう訴えかけてきた。
ケイト君────諏訪恵都(すわ けいと)は環の婚約者であるαだった。
環とはひとまわり歳の差がある。この女はそんな環の負い目を突いてきたつもりだろうが、『こちとらお前等より人生経験それなりに積んどんねん────!』
そう簡単に譲って堪るか、と大人げない反撃を開始するのであった。
オメガバな設定ですが設定は緩めで独自設定があります、ご注意。
不定期更新になります。
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
美澄の顔には抗えない。
米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け
高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。
※なろう、カクヨムでも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる