私の理想の異世界チート

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111.要塞

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私が急き立てる様に 部屋を後にし、部屋の前に居た騎士に挨拶してから、騎士団の建物へと歩を進めます。

騎士団の建物は、王宮の近くにあるらしく、何故か? とエドに問えば、王宮への侵入者が居た場合にすぐに対応が、出来る様に近いんだと教えて貰った。

それはそうだよね。 と納得して 歩く…歩く…歩く…

『王宮の近くって言ってたのに、遠いなっ!!』

「ははっ。 遠く感じる?……
ごめんねっ!ちょっと遠回りしてた。」

「えっ?なんで?」

「えーー!そりゃあ 僕の可愛いミユを、あんな馬鹿な野獣共に見せたくないなぁーって!」

「いやいやいやっ!早く騎士団の建物へ行って 仕事しなよっ!!

1ヶ月以上も消息不明にしてたんだからっ!」

「ちぇー…
分かったよ。ちゃんと向かいます。」

『もうっ!!』


そんなやり取りをして すぐに騎士団の建物という場所へ着きました。

『いやいやっ!これ 普通に来てたら、半分以下で済みましたよねっ?!』

だって 騎士団の建物って所の入り口から、エドの王宮の部屋が見えてますもん……

何でエドの部屋が分かるかって?!

勿論 エドの部屋が私の好みの配色だったので、王宮は全部の部屋がこんな配色なのかと?っと聞いたらからなんです!

そしたらエドが教えてくれました。
王族は個人 個人が好きな色で自分の部屋や執務室を整えているんだそうです!

しかも日中でも惜しみ無く電気を着けておくので、カーテンを開けておくと、部屋の配色が見えるんです。

まあまあ そんな事はさて置き…


やって参りました!
騎士団の建物ってか…
灰色の石造りの背の高い壁に囲まれた建物の様です。

背の高い壁で、中の様子も分からないし、建物が何階建てかも分かりません。

なんか要塞の様だなって、ビクビクしちゃいます。

『てか 元の世界なら、刑務所と言われても納得しそうな……』

高い壁の一ヶ所に、金属製の大きな扉があり、扉の両側に騎士の青年が2人立って居ます。

その騎士の青年達は、エドを見ると姿勢を正し 軽く頭を下げて、扉を押し開けてくれます。

エドが扉を潜ろうと近付き、ちょっとビビってエドの背中に隠れていた私を、そこで初めて門番の騎士達は気が付いた様です。

門番の騎士達の顔を見れば、昨日は出会って居なかった 騎士の青年達の様で、私を見て驚きエドと私を交互に見て、嬉しそうに笑ってくれました。

あんまりエドの番の件は、話が出回って居ないのかな?っと思えば、昨日のエドを見てない騎士達は、話を聞いても いつものエドを思い出せば、到底信じられなかったっと、後で教えて貰えました。

エドってどこまで氷雪の騎士竜って噂の通りだったのか……
今のエドしか知らない私には、到底知るよしもありません。

勿論 これから先もずっと、私にはそんなエドを見る事が無いことを祈るばかりです……


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