地味で根暗で残念ですが、直視できないくらいイケメンで高スペックな憧れの先輩に溺愛されそうなので、全力で逃げています。

藤 慶

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第2章 人の人生を変えるなら、人に人生変えられるかくご位してやがれ

バイオレーション(反則技) 中編<160>

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「ベッド、行っているかと思った」





バスルームから、きっちり髪まで乾かして寝巻きのスウェット姿で出て来た冬野さんは、心底意外そうにそう言った。




「眠いですけと、寝ちゃったら、お話し出来なくなると思って」




冬野さんは、ソファーに座る私の隣に腰かける。



「そっか。分かった。セイ、なんでも聞いて」





私は、まず聞くことは冬野さんが戻ってくるまでの時間を使って、順序を決めていた。




「冬野さん、あの綺麗な人と付き合ってました?」



「あぁ、付き合ってた」




本当に前カノなんだ。




「冬野さんは、三年前、あの綺麗な女の人を、他の人と結婚するからって振ったりしました?」



「うん」




Σ(Д゚;/)/ええええええええええええ



認めたぁああああ。




何か平然と他人事みたいに話すけど、なんで。




「じゃあ、冬野さん。今、結婚してるんですか?」



「さあ、まだしてないみたいだよ」



「え、何ですかそれ。冬野さん」



「セイ。今のは、今日会った女の人には内緒。今、あいつが本当は誰とも付き合って無いの意外は話して良いから」



「え、どう言う事ですか?」



「君が思っている疑問に出てくる登場人物は、一人足りないって事」



「え、冬野さんとあの綺麗な女の人の他って……」



「だから、今日会った女の人は、水野 雪。俺の同い年の幼馴染。まず一人」



「はい」



「そして、俺は冬野 由貴(トウノ ユキ)。俺は彼女にとって冬野さんとは呼ばれない」



「は? えっ?」




「彼女にとって冬野って男は、俺の従兄で、クラウンの初代オーナーの事だよ。俺の事、結婚詐欺師だと思ってた? センちゃんが君がそう前に呟いてたって言ってたよ」




思ってました。




「えっ、冬野さんの従兄が初代オーナーなんですか?」



「そうだよ。大分で農園経営してる跡取り息子で、俺より3つ年上。コーヒーが好きで、カクテル作りの腕も良かった」



冬野さんは少し悲しげな目をしてた。




「店も恋人だったユキも全部捨てて、もう戻らない。話はこれで一つ。セイ、君の疑惑は解消できた?」



「概ね」





そっか、初代オーナーがサイフォンコーヒーでコーヒー出す程のコーヒー好きで、冬野さんの幼馴染と付き合っていたも関わらず、他の人と結婚するからって一方的に別れを告げて店を残して居なくなったのか。




えっ、それって、かなりのクズ。



そして、迷惑だ。



その人が店を辞めた性で冬野さんとの日常を、私は失った事になる。




本当、迷惑この上ない。









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