チャラ孫子―もし孫武さんがちょっとだけチャラ男だったら―

人物紹介：むちゃくちゃ真面目に書いたら殺伐とした雰囲気になりました。

呉王・闔閭さまはこんな人です。

闔こう閭りょ（生年不詳- 紀元前496年、在位：紀元前514年 - 紀元前496年）

　姓は姫き。諱は光こう。春秋時代の呉の第六代の王。祖父は呉の初代王・寿じゅ夢む。父は二代の王・諸しょ樊はん。
　春秋五覇の一人に数えられる。

　寿夢には諸樊・余よ祭さい・余よ昧まい・季き札さつの4人の子がいた。寿夢は最も優秀な末子の季札に跡を継がせようと考えたが、季札は兄たちに遠慮して辞退した。そこでまず諸樊が王位を継ぎ、その後を余祭が、その後を余昧が継ぎ、最終的に末弟の季札に王位が回るようにした。しかし季札はこれも辞して逃げてしまった。このため、王位は余昧の子の僚りょうが継いだ。

　闔閭は「長子の長子である自分こそが王位を継ぐべきだ」と考えたが、その不満を隠して従弟である僚に将軍として仕えた。
　この頃、楚から伍子胥が亡命してきた。伍子胥は闔閭が僚を暗殺して王位を奪おうと野望を抱いていることを察して、暗殺の実行犯に専せん諸しょを推薦する。

　紀元前515年4月、専せん諸しょを刺客として僚の暗殺に成功した闔閭は、呉王に即位する。
　呉王となった闔閭は、伍子胥・孫武などを擁して超大国・楚を何度も攻めた。

　紀元前506年の柏はく挙きょの戦いで呉軍は楚の首都・郢えいを陥落させた。しかしその隙を突いて手薄になっていた本国に越王・允いん常じょうが攻め入る。呉軍は郢えいより脱した楚王を追撃せず、本国へ戻った。

　紀元前505年、越と戦いの最中に闔閭の弟の夫ふ概がいが王を名乗って呉を乗っ取ろうとしたが、反乱は闔閭によって平定された。

　紀元前496年、越王允常の死に乗じて越へと攻め込んだ。しかし越王の位を継いだ勾こう践せんの将軍・范はん蠡れいに敗退。
　足の親指に負った矢傷が元で病を得て、死去した。

　呉王の位は次男の夫差ふさが継いだ。