10 / 69
作戦篇 第二
【資料編】作戦篇 第二 読み下し文
しおりを挟む
孫子曰く、
凡そ兵を用うるの法は、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里にして糧を饋るときは、則ち内外の費、賓客の用、膠漆の材、車甲の奉、日に千金を費して、然る後に十万の師挙る。
其の戦いを用るや、勝つも久しければ、則ち兵を鈍らし鋭を挫く。
城を攻むればすなわち力屈き、久しく師を暴さばすなわち国用足たらず。
それ兵を鈍つからせ鋭を挫くじき、力を屈し貨を殫すときは、すなわち諸侯その弊に乗じて起こる。
智者ありといえども、そのあとを善することあたわず。
ゆえに兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧の久しきを睹ざるなり。
それ兵久しくして国の利する者は、いまだこれあらざるなり。
ゆえにことごとく用兵の害を知らざる者は、すなわちことごとく用兵の利をも知ることあたわざるなり。
善く兵を用うる者は、役は再びは籍せず、糧は三たびは載せず。
用を国に取り、糧を敵による。ゆえに軍食足るべきなり。
国の師に貧なるは、遠く輸せばなり。遠く輸さば百姓貧まずし。
師に近き者は貴売すればなり。貴売すればすなわち百姓は財竭く。
財竭ればすなわち丘役に急にして、力屈し財殫つき、中原のうち、家に虚しく、百姓の費、十にその七を去る。
公家の費、破車罷馬、甲冑矢弩、戟楯蔽櫓、丘牛大車、十にその六を去る。
ゆえに智将は務めて敵に食はむ。敵の一鍾を食むは、わが二十鍾に当たり、𦮼秆一石は、わが二十石に当たる。
故に敵を殺す者は怒なり。敵の貨を取る者は利なり。
故に車戦に車十乗以上を得れば、其の先ず得たる者を賞し、而して其の旌旗を更め、車は雑えてこれに乗らしめ、卒は善くしてこれを養わしむ。
是れを敵に勝ちて強を増すと謂う。
故に兵は勝つことを尊ぶ。久しきを尊ばず。
故に兵を知るの将は、民の司命、国家安危の主なり。
凡そ兵を用うるの法は、馳車千駟、革車千乗、帯甲十万、千里にして糧を饋るときは、則ち内外の費、賓客の用、膠漆の材、車甲の奉、日に千金を費して、然る後に十万の師挙る。
其の戦いを用るや、勝つも久しければ、則ち兵を鈍らし鋭を挫く。
城を攻むればすなわち力屈き、久しく師を暴さばすなわち国用足たらず。
それ兵を鈍つからせ鋭を挫くじき、力を屈し貨を殫すときは、すなわち諸侯その弊に乗じて起こる。
智者ありといえども、そのあとを善することあたわず。
ゆえに兵は拙速なるを聞くも、いまだ巧の久しきを睹ざるなり。
それ兵久しくして国の利する者は、いまだこれあらざるなり。
ゆえにことごとく用兵の害を知らざる者は、すなわちことごとく用兵の利をも知ることあたわざるなり。
善く兵を用うる者は、役は再びは籍せず、糧は三たびは載せず。
用を国に取り、糧を敵による。ゆえに軍食足るべきなり。
国の師に貧なるは、遠く輸せばなり。遠く輸さば百姓貧まずし。
師に近き者は貴売すればなり。貴売すればすなわち百姓は財竭く。
財竭ればすなわち丘役に急にして、力屈し財殫つき、中原のうち、家に虚しく、百姓の費、十にその七を去る。
公家の費、破車罷馬、甲冑矢弩、戟楯蔽櫓、丘牛大車、十にその六を去る。
ゆえに智将は務めて敵に食はむ。敵の一鍾を食むは、わが二十鍾に当たり、𦮼秆一石は、わが二十石に当たる。
故に敵を殺す者は怒なり。敵の貨を取る者は利なり。
故に車戦に車十乗以上を得れば、其の先ず得たる者を賞し、而して其の旌旗を更め、車は雑えてこれに乗らしめ、卒は善くしてこれを養わしむ。
是れを敵に勝ちて強を増すと謂う。
故に兵は勝つことを尊ぶ。久しきを尊ばず。
故に兵を知るの将は、民の司命、国家安危の主なり。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる