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夏休みの間
39.女の子と男の子とスカートとズボン。
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「彼女っていうのは、女の人って事ですよね?」
ズボンを引っ張ったまま、龍は言う。目玉はズボンの中とY先生の間を行ったり来たりしていた。
「女の子だけど、男の子の服を着ているの」
Y先生はにっこりと笑った。
女子が男物を着たって変じゃない、と、龍はっている。
スカートよりズボンの方が、動いたときにめくれたり足に絡まったりしないから、ずっと便利なんじゃないかと思う。なんでスカートなんて洋服があるんだろう、とさえ思うこともある。
龍のクラスでずっと学級委員長に選ばれてる女子は、入学式にスカートで出た以外は、ほとんどズボンをはいている気がする。
あるとき、別の学年の先生が、その子に「スカートをはかない理由」を聞いた。
なんでそんなことを聞く必要があるのか、龍には判らなかったけれど、ともかく学級委員長は、
「わたし、ちっちやいころからお腹が弱いんです。スカートだと下から風がスースー入って、お腹が冷えて、すぐお手洗いに行きたくなっちゃうから、ダメなんです」
と説明した。本当にそういう理由なのかどうかは判らない。
学級委員長にはお兄さんがいるから、下がりの男物のズボンをはく。
お古ズボンでも、膝に可愛いアップリケを付けたり、お尻のポケットのふちにリボンとかバイアステープとかチロリアンテープとかを縫いつけたりしている。自分で改造しているんだそうだ。
だから、かわいいのが嫌いなわけじゃない。
新品を買うときだって、女の子用のズボンは選ばないとも言っていた。
最初から女の子用に仕立ててあるズボンは色も模様もデザインもとてもかわいらしいけれど、はき慣れた男の子用のズボンと違って、
「なんだかお尻のあたりが落ち着かない」
ということらしい。
龍は学級委員長がズボンをはくことがオカシイと思ったことは一度だってない。服は自分が気に入ったものを着ればいいと思う。
でも、下着はどうなんだろう。学級委員長は下着まで男物にしてるとは言わないけれど、確認するわけにもいかない。
でも学級委員長の言いぶりだと、男物の下着でもはき慣れてしまえばそっちのが良いって事になるだろう。
龍はなんだか急に股のあたりがむず痒くなってきた気がした。お尻にぎゅっと力を入れれば我慢できるんじゃないかと思ったので、お尻に力を入れたら、全身の筋肉にもぎゅっと力が入ってしまった。
頬の肉がぴくりと引きつった彼の様子を見て、Y先生は可笑しいような、それでいてちょっと辛いような、寂しそうな顔をした。
ズボンを引っ張ったまま、龍は言う。目玉はズボンの中とY先生の間を行ったり来たりしていた。
「女の子だけど、男の子の服を着ているの」
Y先生はにっこりと笑った。
女子が男物を着たって変じゃない、と、龍はっている。
スカートよりズボンの方が、動いたときにめくれたり足に絡まったりしないから、ずっと便利なんじゃないかと思う。なんでスカートなんて洋服があるんだろう、とさえ思うこともある。
龍のクラスでずっと学級委員長に選ばれてる女子は、入学式にスカートで出た以外は、ほとんどズボンをはいている気がする。
あるとき、別の学年の先生が、その子に「スカートをはかない理由」を聞いた。
なんでそんなことを聞く必要があるのか、龍には判らなかったけれど、ともかく学級委員長は、
「わたし、ちっちやいころからお腹が弱いんです。スカートだと下から風がスースー入って、お腹が冷えて、すぐお手洗いに行きたくなっちゃうから、ダメなんです」
と説明した。本当にそういう理由なのかどうかは判らない。
学級委員長にはお兄さんがいるから、下がりの男物のズボンをはく。
お古ズボンでも、膝に可愛いアップリケを付けたり、お尻のポケットのふちにリボンとかバイアステープとかチロリアンテープとかを縫いつけたりしている。自分で改造しているんだそうだ。
だから、かわいいのが嫌いなわけじゃない。
新品を買うときだって、女の子用のズボンは選ばないとも言っていた。
最初から女の子用に仕立ててあるズボンは色も模様もデザインもとてもかわいらしいけれど、はき慣れた男の子用のズボンと違って、
「なんだかお尻のあたりが落ち着かない」
ということらしい。
龍は学級委員長がズボンをはくことがオカシイと思ったことは一度だってない。服は自分が気に入ったものを着ればいいと思う。
でも、下着はどうなんだろう。学級委員長は下着まで男物にしてるとは言わないけれど、確認するわけにもいかない。
でも学級委員長の言いぶりだと、男物の下着でもはき慣れてしまえばそっちのが良いって事になるだろう。
龍はなんだか急に股のあたりがむず痒くなってきた気がした。お尻にぎゅっと力を入れれば我慢できるんじゃないかと思ったので、お尻に力を入れたら、全身の筋肉にもぎゅっと力が入ってしまった。
頬の肉がぴくりと引きつった彼の様子を見て、Y先生は可笑しいような、それでいてちょっと辛いような、寂しそうな顔をした。
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