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開拓
第47話 王都の同行メンバー
しおりを挟むルナさんと王都の夜道を歩く。
クレイモランでの終戦から一月経った。戦後処理や、体調を整えるため、俺は二週間エタンセルに閉じこもった。もちろん、その間に日本に戻ったりもした。
「そろそろ、宿に戻ろうか。情報収集から戻ってきているだろうし。」
「そうね。私たちが一番遅かったら、何言われるか...想像するだけで面倒ね。」
「確かに...はぁ。」
エタンセルでの戦後処理は、各部隊総動員。85名しかいないから、当然ちゃ、当然なのだが。
俺は、支援部隊の副隊長であるシェリーさんと押収した物をリスト化。それを各部隊に提示し、欲しいものがあれば、公正なジャッジのもと振り分けた。
「そうそう。早速、商人ギルドのカードが役に立って良かったわね。一々、門でめんどくさい手続きをしなくて済んだもの。」
「あー、あれか。身分証の発行が出来る魔道具ね。やはり、手に入れて良かった。思惑通り、偽装しまくれる。ふふふふふっ。大量に偽造カードを発行したからな。いや、偽造カードと言っても、本物か。ややこしい。」
懐にしまっていた商人ギルドのカードを取り出す。
「Cランク以上は、ギルドでの審査のもとで行われる。ただ、それより下位のランクであれば、管理も記録もされない。たしか、そうだったわよね?」
「そうだよ。貴族がギルドに加入したのであれば、記録されるらしいけど。まぁ、ギルドに加入することが少ないから例外扱いしているみたい。貴族は、基本、依頼主って感じかな。」
フードで顔の表情は分からないから、雰囲気で察する。ルナさんが笑っている。
「ふふっ。制度の逆手にとり、ギルドカードに、価値をつけて、闇ギルドに売りさばく。悪い人ね、ナインさんは。」
「闇ギルドが存在していて、身分を偽りたい人がいるなら儲かると思っただけだよ。」
俺は、首都イスパニアに着いてすぐ、闇ギルドを探し出し、ギルドカードを売りさばいた。その理由は、エタンセルにある金貨を使いたくなかったから。だから、早急に金を得るために行動した。ギルドカード1枚につき、金貨10枚。それを100枚売り、1000枚の金貨を手に入れた。
「金貨10枚は、破格だったかな?」
「正規のギルドカードだから破格よね。今頃、闇ギルドは、儲かっているんじゃないかしら。正確に言えば、金貨10枚ではないけど...近いうちに闇ギルドに行くの?」
「まぁね。王国の情報を集めるには、我々だけでは、手が足りない。ギルドカードを安く売る条件に、情報収集を依頼したのは正解だったのか、失敗だったのか...自ずと分かるだろうさ。」
俺とルナさんは、先払いした宿に入り、部屋へ向かう。
部屋のドアを開け、中を見ると、どうやら俺たちが一番遅かったみたいだ。あぁ、これは、まずい。
「おっそーい!遅い遅い遅い。何してたのさー?」
工作部隊隊長、黒猫の獣人ミィちゃん。過去に人間から虐待を受け、耳が片方ない。それでも、天真爛漫な彼女は、俺の心が堕ちかけた時、何度も救い出してくれた。
「まずい食事をしてきたんだよ。ミィちゃん、明日、一緒に行くかい?」
「げっ!イヤイヤイヤイヤ。ナインくんが用意したご飯以外、身体が受付けないよー!えへへっ。」
笑って誤魔化すミィちゃん。スレンダーな体つきに、黒髪のミディアムヘアー。身長は、165cmくらいかな。大きくなったもんだ...くすん。
「さぁさぁ、こちらへ。主の帰りを待っておりました。私の膝の上に乗ってください、主さま。」
支援部隊の一人、犬の獣人ペトラさん。倉庫管理は、彼女が責任者。エタンセルの全ての物資の管理、保存をしている仕事が出来る女性。ただ、Mっ気質の変態さん。
「乗らないから、ペトラさん。あと、ここでは、主という呼び方はダメだよ。」
犬耳が垂れ、シュンとなるペトラさん。だが、注意を受けて、嬉しかったのか、しっぽをブンブン振っている。
「ペトラって、本当、残念だよね。ボク、ちょっと引いたよ。」
ボクっ娘のアルマさん。彼女は、白犬の獣人。くっせ毛で白髪のミディアムヘアー。ショートパンツを好んで履く。ちなみに、ノーラさんの懲罰部隊のひとり。通称、ドS部隊。俺は、否定しているが、支援部隊のことを、ドM部隊と陰で言われている。
「ペトラのことを引いていると言っているけど
何でそんなに笑顔?アルマ。あと、あざとい仕草やめて。アタシ、ムカつくから。」
「ボクは、あざとくないよ?標準装備だよ?」
「めっちゃ怒ってるー!笑える、あははははっ。」
アルマさんに指摘したのは、黒騎士の大狼の獣人セイラさん。基本、大人しい性格だが、いざ戦闘になると、超攻撃的になる。ルイズさんとは、別の集落出身。容姿端麗で腹だしシャツを着こなす。
計5名が、今回の同行メンバー。技術部隊は、今回は不参加。その理由は、手に入れた素材で色々と研究したいからだそうだ。
「まぁ、まぁ。落ち着いて、皆んな。早速で悪いけど情報の報告をお願い。」
6人部屋。簡素なベッドしか置いていない一室で、俺たちは、集めた情報について話していく。
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