転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

文字の大きさ
12 / 314
本編

明日の予定

しおりを挟む
 精神的に疲れたティアは、エリックが夕食に迎えに来るまでゴロゴロしていた。

「夜ご飯食べに食堂行くぞ!」

「うん…」

「なんか疲れてないか?」

「大丈夫だよ。ただ少し精神的に疲れただけだから…あはは」

「お、おぉ…大丈夫ならいいんだ。」

 乾いた笑い声しか出せなかったティアは再びエリックに抱っこされ食堂に向かった。


 「待ってましたよ、ティア!!さぁ、おいで!」

 食堂に着くとセシルが近づいてきて、すかさずティアをエリックから奪い席に着いた。そう、ティアを膝に乗せて…

「おい、セシル!ずるいぞ!!」

「何言ってるんですか?ずるくなんてありません。さぁ、お腹すいているでしょう。食べましょうね」

「い、いただきます…」

 すでに準備されていたご飯をセシルがティアに食べさせてくる。

 もぐもぐ。ぱくっ!ごくん。たまにお水。

 この繰り返しをセシルがいい笑顔で続けるのだ。うぅ…1人でも食べれるのにー!

「(あぁ、天使です。ティアが可愛いすぎます。1日の疲れも吹き飛びますね。)」

「(くそー!羨ましいぞ、セシル!!)」

「(残念でしたね、エリック!)」

 ニヤリと笑ったセシルに悔しそうにしているエリック隊長がいた。

「ところでティア!明日は暇だろ?ティアの身分証を作っておこうと思うんだ。だから、一緒に冒険者ギルドに行かないか?ついでに、王都の街並みも見てみたいだろ?」

「いいの?行くっ!!行きたい!!」

「よし。なら決まりだな!明日の仕事はセシル任せた!」

「なっ!!エリック、それはひどいですよ⁉︎私もティアと一緒に出かけたいです!!」

「まぁ、いいだろ?(お前はさっきティアを奪い、ご飯もあげていただろ?次は俺に譲れ!)」 

「(くっ!!汚いですよ。)し、仕方ありませんね。明日は譲ります。」

「おう!頼んだぞ!」

 今度はエリック隊長がニヤリと笑い、セシルが悔しそうな顔をしている。

 (そんなに仕事したくなかったのかな??)

 2人の奇妙な行動に???マークを頭につけるティアだった。

「ごちそうさまでした。」

 私がそう言うと朝と同じでお皿はエリック隊長が戻しに行ってくれた。そして、セシルに抱っこされて部屋に戻った。

「明日はエリックとお出かけですね。」

「うん!今からね、もう楽しみで仕方ないの!」

「ふふふ、楽しみでなりよりです。今から言う事をよく聞いて下さいね。1つ、知らない人にはついていかないこと。2つ、エリックの側から離れないこと。3つ、帰ってきたらその日の出来事を私に話すこと!!特に3つ目が大切です!ティア、わかりましたか?」

「は、はい!!(1つ目と2つ目はわかるよ?3つ目は何で⁉︎しかも、1番大切なのがそれなの⁉︎)」

「それでは、明日の為にももう寝た方がいいですね。おやすみなさいティア。良い夢を。」

「おやすみなさい~」

 おやすみの挨拶をして、セシルが部屋を出て行く。ティアは布団に入って明日の事を考えていた。

(早く明日にならないかなー。初めての街!楽しみだなぁ。冒険者ギルドがあるなんて、ワクワクがとまらないよぉ!!)

 明日の事を考えている内にティアは眠りについた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 なかなか物語が進まない。すみません。(>人<;)
小説って難しいですね。改めて痛感してます…いや、ホントに。

 そろそろ新キャラ出てきます!!名前決めるのって難しい!!結構頭使いますね笑
しおりを挟む
感想 169

あなたにおすすめの小説

義弟の婚約者が私の婚約者の番でした

五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」 金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。 自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。 視界の先には 私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。

愛する夫にもう一つの家庭があったことを知ったのは、結婚して10年目のことでした

ましゅぺちーの
恋愛
王国の伯爵令嬢だったエミリアは長年の想い人である公爵令息オリバーと結婚した。 しかし、夫となったオリバーとの仲は冷え切っていた。 オリバーはエミリアを愛していない。 それでもエミリアは一途に夫を想い続けた。 子供も出来ないまま十年の年月が過ぎ、エミリアはオリバーにもう一つの家庭が存在していることを知ってしまう。 それをきっかけとして、エミリアはついにオリバーとの離婚を決意する。 オリバーと離婚したエミリアは第二の人生を歩み始める。 一方、最愛の愛人とその子供を公爵家に迎え入れたオリバーは後悔に苛まれていた……。

どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~

涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!

愛する夫が目の前で別の女性と恋に落ちました。

ましゅぺちーの
恋愛
伯爵令嬢のアンジェは公爵家の嫡男であるアランに嫁いだ。 子はなかなかできなかったが、それでも仲の良い夫婦だった。 ――彼女が現れるまでは。 二人が結婚して五年を迎えた記念パーティーでアランは若く美しい令嬢と恋に落ちてしまう。 それからアランは変わり、何かと彼女のことを優先するようになり……

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する

ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。 きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。 私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。 この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない? 私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?! 映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。 設定はゆるいです

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので

sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。 早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。 なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。 ※魔法と剣の世界です。 ※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

処理中です...