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本編
【閑話】後悔 4(直斗視点)
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家へと帰る途中で隣の家の夫婦に会った。優香さんの時にお世話になってからコレが初めて話す。
「こんばんは。お久しぶりです。」
「こんばんは。やっぱり貴方は華ちゃんと向き合わなかったのね。私たちは貴方に失望したわ。」
「その通りだな。多少は家に帰るようになったそうだがそれだけじゃないか。」
夫婦から向けられたのは冷たい視線だった。軽蔑していると言ってもいい。
「それは…どういう意味ですか……」
「貴方自分の娘を名前で呼んだ事ある?もちろん本人の前でよ。」
俺は……そう一度も華に名前を呼んだ事がない。記憶を辿っても本人に華と呼んだ記憶が一度もない。
「華ちゃんはね貴方を父親だと認めているわ。むしろあの新しい二人より貴方を信用してる。私たちはあの子に口止めされているから貴方に伝えたい事があるけど言えない。貴方を信用してないから尚更。」
「頼むからあの子を。華ちゃんを守ってやってくれ。あの子を裏切るような事はしないでくれ。お前さんが気づいてやってくれ!華ちゃんはそれを望んでいる。」
俺には二人の意味が分からなかった。俺がとりあえず返事をすると二人は去っていった。
俺はモヤモヤとした気持ちで帰宅した。玄関を開けて靴を脱いでいると…
ガシャン!!
何かが割れる音がした。俺は急いで中へと入り何事かとリビングのドアを開けた。そこにはお皿を割って転げていた華がいた。
「華っ!!!」
俺は急いで華に駆け寄った。すると恵美さんと心愛さんが俺の存在に驚いた顔をした。
「華!怪我は!?」
華はオバケでも見たかのような顔をして俺を見た。そうか。初めて名前を呼んだからか。そして何事もなかったかのような顔をした。
「だ、大丈夫。汚れたからお風呂入ってくる。」
俺は華の姿を見た。パスタだろうか?お皿を割った時に付いたのだろうか。頭にも服にもパスタが付いていた。
「あぁ。早く洗ってくるといい。これは俺が片付けておく。」
華は逃げるように風呂場へと向かった。
「な、直斗さん私が片付けますから!」
「お義父さん私がするよ?」
二人は慌てたように近づいて来たが大丈夫だと言って断った。割れた皿を片付けているとふと違和感を感じた。華が転けて割った皿はパスタの皿ではないのだ。これはサラダだと思う……なら何故華はパスタを……
「何故、華はパスタで汚れていたんでしょうか?」
俺の言葉にビクッと反応した心愛ちゃん。俺は不思議に思った。
「そ、それは華ちゃんがパスタを作ったからよ!その時に付いたんじゃないかしら。私たちも風呂に早く入るように言ったのよ?ねぇ心愛?」
「うん!そ、そうだよ!」
二人が嘘をつく必要もないだろうと思いその時はそのままにしてしまった。これが隣の家の夫婦が言っていた気づいてあげて欲しい事だと知らずに……
俺は海外に仕事の関係で行く事になった事を華たち伝えた。恵美さんと心愛ちゃんは寂しくなると言われた。華は何か絶望したような顔をしていた。その表情が気になってどうかしたかと聞いたが恵美さんと心愛ちゃんに一瞬目を向けると何でもないと言って黙ってしまった。
次の休日、俺は家に防犯カメラを設置した。防犯対策だ。何せ俺が海外に行ったら女三人になるのだ。もしもの時の為に念には念をと言うやつだ。俺は華を、家族を守りたい。
「それじゃあ行ってくる。長くて10年だと聞いている。大きな事業だから早くても5年はかかるはずだ。」
「直斗さん頑張って下さいね!家は任せて安心して行って来て下さい。」
「お義父さんが帰ってくるのを心愛待ってるね!」
二人は快く見送りしてくれた。華はジッと俺を見つめていた。
「向こうに着いたら手紙を書くからな。華、行ってくる。」
華は勇気を出したように言った。
「お願いお父さん!私を……私を置いて行かないで!!」
華は必死に訴えてきた。
「こらこら華ちゃんダメよ?直斗さんはお仕事で行くの。」
「華、お義父さんの邪魔しちゃダメなんだよ!!」
二人が華を掴んで宥めていた。俺は華に「大丈夫。また会えるから。」と伝えると家を出た。華ももう小6になる。卒業が見れないのは残念だが仕方ない。
飛行機に乗っている間、華の言葉が何故か離れなかった。あれが華からの最後のSOSだったと気づいた時には遅かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回はちょっと短めでしたね。次でラストになります。次回は少し長いかも(・∀・)
「こんばんは。お久しぶりです。」
「こんばんは。やっぱり貴方は華ちゃんと向き合わなかったのね。私たちは貴方に失望したわ。」
「その通りだな。多少は家に帰るようになったそうだがそれだけじゃないか。」
夫婦から向けられたのは冷たい視線だった。軽蔑していると言ってもいい。
「それは…どういう意味ですか……」
「貴方自分の娘を名前で呼んだ事ある?もちろん本人の前でよ。」
俺は……そう一度も華に名前を呼んだ事がない。記憶を辿っても本人に華と呼んだ記憶が一度もない。
「華ちゃんはね貴方を父親だと認めているわ。むしろあの新しい二人より貴方を信用してる。私たちはあの子に口止めされているから貴方に伝えたい事があるけど言えない。貴方を信用してないから尚更。」
「頼むからあの子を。華ちゃんを守ってやってくれ。あの子を裏切るような事はしないでくれ。お前さんが気づいてやってくれ!華ちゃんはそれを望んでいる。」
俺には二人の意味が分からなかった。俺がとりあえず返事をすると二人は去っていった。
俺はモヤモヤとした気持ちで帰宅した。玄関を開けて靴を脱いでいると…
ガシャン!!
何かが割れる音がした。俺は急いで中へと入り何事かとリビングのドアを開けた。そこにはお皿を割って転げていた華がいた。
「華っ!!!」
俺は急いで華に駆け寄った。すると恵美さんと心愛さんが俺の存在に驚いた顔をした。
「華!怪我は!?」
華はオバケでも見たかのような顔をして俺を見た。そうか。初めて名前を呼んだからか。そして何事もなかったかのような顔をした。
「だ、大丈夫。汚れたからお風呂入ってくる。」
俺は華の姿を見た。パスタだろうか?お皿を割った時に付いたのだろうか。頭にも服にもパスタが付いていた。
「あぁ。早く洗ってくるといい。これは俺が片付けておく。」
華は逃げるように風呂場へと向かった。
「な、直斗さん私が片付けますから!」
「お義父さん私がするよ?」
二人は慌てたように近づいて来たが大丈夫だと言って断った。割れた皿を片付けているとふと違和感を感じた。華が転けて割った皿はパスタの皿ではないのだ。これはサラダだと思う……なら何故華はパスタを……
「何故、華はパスタで汚れていたんでしょうか?」
俺の言葉にビクッと反応した心愛ちゃん。俺は不思議に思った。
「そ、それは華ちゃんがパスタを作ったからよ!その時に付いたんじゃないかしら。私たちも風呂に早く入るように言ったのよ?ねぇ心愛?」
「うん!そ、そうだよ!」
二人が嘘をつく必要もないだろうと思いその時はそのままにしてしまった。これが隣の家の夫婦が言っていた気づいてあげて欲しい事だと知らずに……
俺は海外に仕事の関係で行く事になった事を華たち伝えた。恵美さんと心愛ちゃんは寂しくなると言われた。華は何か絶望したような顔をしていた。その表情が気になってどうかしたかと聞いたが恵美さんと心愛ちゃんに一瞬目を向けると何でもないと言って黙ってしまった。
次の休日、俺は家に防犯カメラを設置した。防犯対策だ。何せ俺が海外に行ったら女三人になるのだ。もしもの時の為に念には念をと言うやつだ。俺は華を、家族を守りたい。
「それじゃあ行ってくる。長くて10年だと聞いている。大きな事業だから早くても5年はかかるはずだ。」
「直斗さん頑張って下さいね!家は任せて安心して行って来て下さい。」
「お義父さんが帰ってくるのを心愛待ってるね!」
二人は快く見送りしてくれた。華はジッと俺を見つめていた。
「向こうに着いたら手紙を書くからな。華、行ってくる。」
華は勇気を出したように言った。
「お願いお父さん!私を……私を置いて行かないで!!」
華は必死に訴えてきた。
「こらこら華ちゃんダメよ?直斗さんはお仕事で行くの。」
「華、お義父さんの邪魔しちゃダメなんだよ!!」
二人が華を掴んで宥めていた。俺は華に「大丈夫。また会えるから。」と伝えると家を出た。華ももう小6になる。卒業が見れないのは残念だが仕方ない。
飛行機に乗っている間、華の言葉が何故か離れなかった。あれが華からの最後のSOSだったと気づいた時には遅かった。
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今回はちょっと短めでしたね。次でラストになります。次回は少し長いかも(・∀・)
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