転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

【閑話】???年前のお話

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「はぁあああ!!やぁあああ!!そいや!まだまだ~。どんどんかかって来ーい。」


 かなりの数のゴーレムだと言うのにまるでお遊びだと言うかのように倒していくリーナ。順調に倒し、今は3階層まで来ていた。1階層である程度ゴーレムを倒していた際に、ある箇所で次の階層へと繋がる魔法陣を見つけ、2階層へ進み、また魔法陣を見つけ3階層へと来ていたのだ。ゴーレムは階層が上がるにつれ強くなっている。



「おっ!次の階層への魔法陣発見♪」


 リーナは休む事なく進む。そもそも休憩を取るつもりはなく、ただひたすらこのダンジョンを楽しんでいる。


















「ふふっ。これはこれは!オリハルコンゴーレムなんて初めて見たわ。すごーく倒しにくそう。しかも強いし、数はまさかの10体!本気出さなきゃダメかも。でもワクワクの方が勝ってるんだよね~」


 リーナはアイテムボックスから大鎌を取り出す。死神顔負けの大鎌使いでオリハルコンゴーレムを攻撃していく。


「イッターい!手が痺れる~。頑丈すぎでしょ。流石オリハルコン!下の階層のクリスタルゴーレム、ゴールドゴーレム、シルバーゴーレム、ブロンズゴーレムたちとは大違いね。でも…私は負けない!!」


 大鎌に何重にも風を纏わせ、斬りかかる。



「切り裂け!カマイタチ鎌風!!」



ズバッ!



 ゴーレムが倒れる。それを確認したリーナは残りのオリハルコンゴーレムにも斬りかかる。

















「ふぅ。これで全部!……なんて言うと思った?私を甘く見ないでよね!」



 オリハルコンゴーレムの10体ではなく、実際は別に1体存在していた。残りの1体はこの階層そのものに寄生して動き回る僅か10センチほどのハイスケルトンゴーレム。ただのスケルトンゴーレムではなく、姿はもちろん、内包する魔力をも完全に抑え込んでまるで存在していないかのように漂っていた。リーナは殺意も敵意も感じさせない、完全にこの空気に溶け込んでいたハイスケルトンゴーレムを驚異のごく僅かな違和感だけで見つけだし倒した。


 その瞬間、ダンジョンが完全に攻略された証に先程倒したはずのオリハルコンゴーレムたちが新たに復活し、リーナに跪いた。


〈マスター…認定…これより…ゴーレムダンジョンは…マスターの…意のままに〉


「はぁ!?」


〈ダンジョンと…契約…して…下さい〉


 どこからもとなく現れた石碑は、リーナの目の前で止まる。


「なによこれ。ダンジョンと契約?しないしないコレ返すわね。…ってちょっと!!」


 側にいたゴーレムに石碑を押しつけて返そうとしたリーナだったが触れたが運の尽き、石碑はリーナの意思とは関係なしに光り出し、石碑からリーナの魂に直接結びつける魂の契約がとり行われた。


「してやられたー!拒否権ないとかびっくりなんだけど!?」


〈うんうん。僕もびっくり!〉


「だよね!ありえない……あれ?」


〈ん?どうしたの?〉


「いや、ね?なに普通に私の独り言に入ってきてるのかな。」


 リーナは自分が話していた相手がゴーレムではない事に気づき訝しげな表情をする。敵意も殺気もなく、まして会話をする生き物に目が釘づけだ。


〈僕たちもね、オリハルコンゴーレムは倒したんだよ。それでここのゴーレムたちには攻撃される事がなくなったからずーっとこのダンジョンで住んでるの。〉


「うん、そっか。私は何故さらっと話に入ってきたのか聞いたんだけどね?うん、流すなら流すでいいけどさ。…それで?君はここに住んでいると。」


〈そうだよ!まさかハイスケルトンゴーレムがダンジョンボスだったなんて知らなかったや。よく気づいたね!すごいなー〉


「え、あ、うん。なんか照れるわね。」


 リーナは誰かに凄いなどと直接言われた事など数少なく、褒められ慣れていない為顔を赤くしてそっぽを向く。



〈ねぇ!僕のお家に遊びに来てよ!ここからすぐだよ。そこにある魔法陣はね僕と父さんしか使えないようになってたんだよね。けど、ダンジョンと契約させられた君なら大丈夫なはずだよ。〉


「ダンジョンと契約させられたって…強制されたからその言い方で合ってるけどね、なんかなぁ。あはは…。」


 言葉通りの意味に苦笑いするリーナ。


〈ねぇ?早く行こう?父さんにも教えてあげなきゃ。〉


「お父さんがいるのね?」


〈そうだよ。父さんは人族があまり好きじゃないみたい。あ、人族だけじゃないけど。エルフとかドワーフとかも。とにかく外の世界に生きる者が気に入らないんだよ。〉


「なら私も気に入らないでしょうよ。私、嫌われ者だし。人族だしね。」


 リーナはそう言うとこのダンジョンを去ろうとする。


〈わぁああ!待って待って帰らないでー!お願いだから~ほらほら。僕のこのモフモフどうよ?〉


 コロンと寝転がってリーナの足を止めさせる。


「…っ!!もふ、もふ。…かわいいよぉ」


もふもふ


もふもふ


もふもふ


「はぁ。至福だわー。」


〈気に入ってくれた?もっと触ってもいいよ。けど、僕のお家にきてね?〉


「むむむ。致し方ない!行くわ!」


〈そうこなくちゃ!〉


 リーナが魔法陣へと入ると視界は一変した。
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