転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

神器 2

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「グラムうるさ~い!」


⦅おまっ、お前っ、なんちゅーもん出してんだよ!?はぁ?まさかそんな代物までもあの神は与えてんのかよ!⦆


 信じられねぇー!と喚くグラムに私が出した武器に興味をそそられるエリック隊長たち。


「なかなか精巧なつくりで出来てんな。しかも丈夫だ。素材が何か分からないが、グラムの反応からしておっかないものなんだろうな。ハハハ…」


「スノウさんと同じ…いえ、スノウさんより濃い魔力に近い力が内包されていますね。それしか分からないですが…」


〈さすが、ニールだね!ティアの出したこれら武器はアティス様直々に作られたものだから神力が一部込められているんだよ。それにしてもアティス様、神器作りすぎじゃないかなぁ?規定の神器の大半の所有者をティアにしているじゃん…〉


 おおぅ。さすがパパ!備考に、破壊不可ってあるだけの事はある。


「これをニールさん達に使って貰えば問題解決じゃない?」


〈それはいい考えだけど、今の状態じゃ無理だね。それ、ティア専用だよ。所有者がティアになっているから、誰かに譲渡するのは不可能のはずだから。〉


「なぬっー!宝の持ち腐れ!!もったいない!そもそも私が使える気がしないよ⁉︎弓とかまともに射れる自信なんてないし、槍だって持っただけで振り回したりできそうもないよ⁉︎」


「「「確かに…」」」


 ティアが武器を持って「うりゃ~」と奮起するもズテンッと転ぶ光景が浮かんだ一同である。


〈神器だから所有者に最も合った形や重さに自動で変わるはずとは言え、使いこなせるかは別だもんね…〉


「「「なんだそれは!」」」


 同じく!!普通の武器はサイズが決まっているもんだよね。作られた時の状態が変わることなんてないはずだもん。武器さんが「君には重そうだからもう少し軽くしてあげよう」「持ち手の部分の太さが合わないみたいだから勝手に変更しといたよ」とか普通しないよね!?こわっ!!


⦅ギャハハ。それは俺様さえも消滅させかねない俺様の天敵神器だぜ。おっかねぇよな~んなもんホイホイ出すなよなガキ。つーか使えもしないのに神器なんてガキに持たせるじゃないよな。⦆


〈さすがに4種は多すぎるとは思うけど…アティス様だからなぁ~〉


「結局、私以外使えない状況ってこと⁉︎」


「せっかく出してくれたのに悪いな。」


 今度、パパに言って所有者譲渡の交渉してやるんだから!!









ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 神器ついに登場しましたね!神器…ロマンありますよね~

 が、しかし!!勢いよく出したのに、ティア以外使えないとは……む、無意味ではな、な、ないはず!!笑笑

ティア「パパ、私に全部の武器が使えると思ったの??」

アティス『うぅ…武器に四苦八苦するティア絶対可愛いと思ったし…それに!ティア以外の野郎に神器なんて使わせる気なんてなかったし!!』


ティア「……」ジトォー


アティス『ウグッ!ティアの目が痛いっ!』



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