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「では、私はこれで。良き報告を期待しているぞ、共犯者殿」
シグルド様は、意味深な笑みを残して控え室を出て行った。
嵐のような時間だった。
私はどっと疲れが出て、ソファに沈み込む。
「……なんなの、あの人」
『氷の公爵』という二つ名は、彼に冷徹さがあるからついたものだと思っていた。
だが、今の彼からは、獲物を見つけた肉食獣のような楽しげな気配しか感じられなかった。
「ま、いいわ。味方になってくれるなら心強いし」
私は気持ちを切り替えた。
何しろ、彼はこの国で唯一、あの愚かな弟(王太子)を叱り飛ばせる人物だ。
私の円満な引退ライフにとって、これ以上の後ろ盾はない。
「さて、と。長居は無用ね」
私は立ち上がり、ドレスの裾を払った。
これ以上ここにいて、また誰かに見つかったら面倒だ。
特に、あの元婚約者とかに。
私は足早に控え室を出て、馬車回しへと向かう廊下を歩いた。
すれ違う貴族たちが、私を見てさっと道を空ける。
その目には、憐憫と好奇の色が浮かんでいた。
(ああ、なんて清々しいのかしら!)
いつもなら「未来の王妃として完璧に振る舞わねば」と胃を痛めていたこの廊下も、今はただの通路だ。
スキップしたい衝動を必死に抑え、私は伏し目がちに(ニヤけ顔を隠して)歩を進める。
正面玄関を抜け、夜風が頬を撫でた時だった。
「待て! 待たんかアンズ!」
背後から、聞きたくない声が響いた。
全速力で走ってくる足音。
私は天を仰ぎ、深くため息をついた。
(振り返りたくない……。このまま馬車に飛び乗って逃げたい)
だが、相手は腐っても王太子。無視すれば不敬罪だ。
私は能面のような表情を作り、ゆっくりと振り返った。
「……何か御用でしょうか、クロード殿下」
そこには、息を切らせたクロード殿下と、その後ろを小走りでついてくるミナ嬢の姿があった。
殿下は私の目の前で立ち止まり、ハァハァと肩で息をしている。
「はぁ、はぁ……。貴様、逃げる気か!」
「逃げる? 私はただ、家に帰ろうとしていただけですが」
「それを逃げると言うのだ! 僕の前から、惨めな姿を晒して逃げ去ろうとしているのだろう!」
また始まった。
この人の脳内変換機能は、一体どういう構造になっているのだろうか。
「惨めかどうかは分かりませんが、夜も遅いですので」
「ふん、強がるな。その震えている肩が、何よりの証拠だ」
殿下は自信満々に私を指さした。
確かに、私の肩は震えていた。
「早く帰って祝杯をあげたい」という武者震いと、「この会話を早く切り上げたい」という焦燥感で。
「……殿下の慧眼には恐れ入ります」
適当に肯定しておく。否定すると話が長くなるからだ。
「だろう? 僕には分かるのだ。貴様が今、どれほどの絶望の中にいるかが」
殿下は一歩近づき、憐れむような目で私を見下ろした。
「アンズ。貴様は確かに可愛げのない女だった。だが、長年連れ添った情がないわけではない」
「はあ」
「どうだ? もし貴様が泣いて土下座し、ミナの侍女として仕えると言うなら、側室の末席くらいには置いてやってもいいぞ」
私は耳を疑った。
正気か?
婚約破棄を突きつけた直後の相手に、「愛人の侍女になれ」と言う神経が理解できない。
あまりの衝撃に、私は思わず真顔で答えてしまった。
「謹んで、全力で、お断り申し上げます」
「なっ……!?」
「私はミナ様のような愛らしい方にお仕えできるほどの器量は持ち合わせておりません。それに、お二人の愛の巣に私が入り込むなど、無粋の極みでございましょう」
「そ、それはそうだが……! 貴様、僕の慈悲を無にする気か!」
「慈悲だなんてとんでもない。私にはもったいないお話です」
私は一歩下がった。
これ以上近づくと、反射的に手が出てしまいそうだったからだ(扇子で叩くという意味で)。
すると、殿下の背後からミナ嬢がひょっこりと顔を出した。
「殿下ぁ、もういいじゃないですかぁ。アンズ様も可哀想ですよぉ」
「おお、ミナ! なんて優しいんだ君は!」
「だってぇ、アンズ様、もうおばさんみたいに疲れた顔してますしぃ」
ん?
今、なんと?
私はピクリと眉を動かした。
私とミナ嬢は同い年(十七歳)である。
「それにぃ、負け犬の遠吠えを聞くのも、殿下の品位に関わりますわぁ」
「そうだな! さすが僕のミナだ。言うことが的確で賢い!」
ミナ嬢は私の顔を見て、にこりと笑った。
その目は全く笑っていない。
『これ以上絡んでくると面倒だから、さっさと消えて』という強烈なメッセージを感じる。
なるほど。
この子も、私と同じくらい「殿下の相手」に疲れているのかもしれない。
あるいは、単に私が邪魔なだけか。
どちらにせよ、利害は一致している。
「ミナ様のおっしゃる通りですわ。私は負け犬らしく、尻尾を巻いて去ることにいたします」
私は再びカーテシーをした。
「では殿下、ミナ様。今度こそ失礼いたします」
「待て! まだ僕の話は終わっていない!」
殿下が手を伸ばそうとしたその時。
「おや、こんな所で何を騒いでいるんだ?」
冷ややかな声が割って入った。
殿下の動きがピタリと止まる。
「げっ……兄上」
現れたのは、シグルド公爵だった。
彼は馬車に乗るためではなく、わざわざ私たちの方へ歩いてきたようだった。
「よ、夜会は楽しんでいるかい? 兄上」
クロード殿下が急に萎縮する。
先ほどまでの威勢の良さはどこへやら。
シグルド様は無表情で殿下を見下ろした。
「楽しむ? 主役である王太子が、会場の外で元婚約者を大声で罵倒しているのを見て、楽しめると思うか?」
「うっ……! い、いや、これは罵倒ではなく、慈悲を……」
「アンズ嬢はすでに婚約破棄を受け入れた。書類も整っている。これ以上、彼女を引き止める理由がどこにある?」
「そ、それは……彼女が未練がましく僕を見てくるから、引導を渡してやろうと……」
シグルド様はちらりと私を見た。
私は全力で首を横に振る。
(見てません。1ミリも未練ありません)
シグルド様は小さく頷き、再び殿下に向き直った。
「彼女は疲れているようだ。早く帰してやりなさい。それとも、王太子であるお前が、か弱い令嬢をいじめているという噂を広めたいのか?」
「い、いじめてなどいない! 僕はただ……!」
「ミナ嬢もだ。未来の王太子妃になるつもりなら、今のうちに立ち振る舞いを覚えた方がいい。あのような言葉遣いは、王家では許されんぞ」
「ひっ……! ご、ごめんなさいぃ……」
ミナ嬢が涙目で殿下の背中に隠れる。
さすが『氷の公爵』。
一睨みで場を制圧してしまった。
「アンズ嬢。私の馬車がすぐそこにある。送っていこうか?」
シグルド様が、とんでもない提案をしてきた。
元婚約者の兄に送ってもらう?
そんなことをしたら、明日からの社交界のゴシップが爆発してしまう。
私は慌てて手を振った。
「い、いえ! 滅相もございません! 家の馬車が待機しておりますので!」
「そうか。では、気をつけて帰るといい」
彼はそう言うと、私にだけ分かるように、片目をつぶってみせた。
『貸しだぞ』と言われた気がした。
「は、はい! 失礼いたします!」
私は今度こそ脱兎のごとく駆け出した。
馬車の御者に「出して! 今すぐ出して!」と叫びながら乗り込む。
馬車が動き出し、王宮の門をくぐる。
窓の外に流れる景色を見ながら、私はようやく大きく息を吐き出した。
「はぁぁぁぁぁ……」
心臓が早鐘を打っている。
緊張と、恐怖と、そして何よりも。
「っぷ……くくく……」
笑いが、こみ上げてきた。
「あはははは! 見た? あの殿下の顔! シグルド様に怒られた時の、あの情けない顔!」
私は馬車の中で一人、腹を抱えて笑い転げた。
最高だ。
最高の夜だ。
こんなに愉快な気分で王宮を後にする日が来るなんて。
「神様、仏様、シグルド様。本当にありがとうございます!」
私は涙を拭いながら、夜空に向かって感謝した。
馬車は夜の石畳を軽快に進む。
これから始まる新しい生活。
トラブル相談所、人間観察、そして自由な日々。
私の胸は希望でいっぱいだった。
まさか、翌朝起きたら、実家の前に『氷の公爵』からの山のような贈り物が届いているとは、夢にも思わずに。
シグルド様は、意味深な笑みを残して控え室を出て行った。
嵐のような時間だった。
私はどっと疲れが出て、ソファに沈み込む。
「……なんなの、あの人」
『氷の公爵』という二つ名は、彼に冷徹さがあるからついたものだと思っていた。
だが、今の彼からは、獲物を見つけた肉食獣のような楽しげな気配しか感じられなかった。
「ま、いいわ。味方になってくれるなら心強いし」
私は気持ちを切り替えた。
何しろ、彼はこの国で唯一、あの愚かな弟(王太子)を叱り飛ばせる人物だ。
私の円満な引退ライフにとって、これ以上の後ろ盾はない。
「さて、と。長居は無用ね」
私は立ち上がり、ドレスの裾を払った。
これ以上ここにいて、また誰かに見つかったら面倒だ。
特に、あの元婚約者とかに。
私は足早に控え室を出て、馬車回しへと向かう廊下を歩いた。
すれ違う貴族たちが、私を見てさっと道を空ける。
その目には、憐憫と好奇の色が浮かんでいた。
(ああ、なんて清々しいのかしら!)
いつもなら「未来の王妃として完璧に振る舞わねば」と胃を痛めていたこの廊下も、今はただの通路だ。
スキップしたい衝動を必死に抑え、私は伏し目がちに(ニヤけ顔を隠して)歩を進める。
正面玄関を抜け、夜風が頬を撫でた時だった。
「待て! 待たんかアンズ!」
背後から、聞きたくない声が響いた。
全速力で走ってくる足音。
私は天を仰ぎ、深くため息をついた。
(振り返りたくない……。このまま馬車に飛び乗って逃げたい)
だが、相手は腐っても王太子。無視すれば不敬罪だ。
私は能面のような表情を作り、ゆっくりと振り返った。
「……何か御用でしょうか、クロード殿下」
そこには、息を切らせたクロード殿下と、その後ろを小走りでついてくるミナ嬢の姿があった。
殿下は私の目の前で立ち止まり、ハァハァと肩で息をしている。
「はぁ、はぁ……。貴様、逃げる気か!」
「逃げる? 私はただ、家に帰ろうとしていただけですが」
「それを逃げると言うのだ! 僕の前から、惨めな姿を晒して逃げ去ろうとしているのだろう!」
また始まった。
この人の脳内変換機能は、一体どういう構造になっているのだろうか。
「惨めかどうかは分かりませんが、夜も遅いですので」
「ふん、強がるな。その震えている肩が、何よりの証拠だ」
殿下は自信満々に私を指さした。
確かに、私の肩は震えていた。
「早く帰って祝杯をあげたい」という武者震いと、「この会話を早く切り上げたい」という焦燥感で。
「……殿下の慧眼には恐れ入ります」
適当に肯定しておく。否定すると話が長くなるからだ。
「だろう? 僕には分かるのだ。貴様が今、どれほどの絶望の中にいるかが」
殿下は一歩近づき、憐れむような目で私を見下ろした。
「アンズ。貴様は確かに可愛げのない女だった。だが、長年連れ添った情がないわけではない」
「はあ」
「どうだ? もし貴様が泣いて土下座し、ミナの侍女として仕えると言うなら、側室の末席くらいには置いてやってもいいぞ」
私は耳を疑った。
正気か?
婚約破棄を突きつけた直後の相手に、「愛人の侍女になれ」と言う神経が理解できない。
あまりの衝撃に、私は思わず真顔で答えてしまった。
「謹んで、全力で、お断り申し上げます」
「なっ……!?」
「私はミナ様のような愛らしい方にお仕えできるほどの器量は持ち合わせておりません。それに、お二人の愛の巣に私が入り込むなど、無粋の極みでございましょう」
「そ、それはそうだが……! 貴様、僕の慈悲を無にする気か!」
「慈悲だなんてとんでもない。私にはもったいないお話です」
私は一歩下がった。
これ以上近づくと、反射的に手が出てしまいそうだったからだ(扇子で叩くという意味で)。
すると、殿下の背後からミナ嬢がひょっこりと顔を出した。
「殿下ぁ、もういいじゃないですかぁ。アンズ様も可哀想ですよぉ」
「おお、ミナ! なんて優しいんだ君は!」
「だってぇ、アンズ様、もうおばさんみたいに疲れた顔してますしぃ」
ん?
今、なんと?
私はピクリと眉を動かした。
私とミナ嬢は同い年(十七歳)である。
「それにぃ、負け犬の遠吠えを聞くのも、殿下の品位に関わりますわぁ」
「そうだな! さすが僕のミナだ。言うことが的確で賢い!」
ミナ嬢は私の顔を見て、にこりと笑った。
その目は全く笑っていない。
『これ以上絡んでくると面倒だから、さっさと消えて』という強烈なメッセージを感じる。
なるほど。
この子も、私と同じくらい「殿下の相手」に疲れているのかもしれない。
あるいは、単に私が邪魔なだけか。
どちらにせよ、利害は一致している。
「ミナ様のおっしゃる通りですわ。私は負け犬らしく、尻尾を巻いて去ることにいたします」
私は再びカーテシーをした。
「では殿下、ミナ様。今度こそ失礼いたします」
「待て! まだ僕の話は終わっていない!」
殿下が手を伸ばそうとしたその時。
「おや、こんな所で何を騒いでいるんだ?」
冷ややかな声が割って入った。
殿下の動きがピタリと止まる。
「げっ……兄上」
現れたのは、シグルド公爵だった。
彼は馬車に乗るためではなく、わざわざ私たちの方へ歩いてきたようだった。
「よ、夜会は楽しんでいるかい? 兄上」
クロード殿下が急に萎縮する。
先ほどまでの威勢の良さはどこへやら。
シグルド様は無表情で殿下を見下ろした。
「楽しむ? 主役である王太子が、会場の外で元婚約者を大声で罵倒しているのを見て、楽しめると思うか?」
「うっ……! い、いや、これは罵倒ではなく、慈悲を……」
「アンズ嬢はすでに婚約破棄を受け入れた。書類も整っている。これ以上、彼女を引き止める理由がどこにある?」
「そ、それは……彼女が未練がましく僕を見てくるから、引導を渡してやろうと……」
シグルド様はちらりと私を見た。
私は全力で首を横に振る。
(見てません。1ミリも未練ありません)
シグルド様は小さく頷き、再び殿下に向き直った。
「彼女は疲れているようだ。早く帰してやりなさい。それとも、王太子であるお前が、か弱い令嬢をいじめているという噂を広めたいのか?」
「い、いじめてなどいない! 僕はただ……!」
「ミナ嬢もだ。未来の王太子妃になるつもりなら、今のうちに立ち振る舞いを覚えた方がいい。あのような言葉遣いは、王家では許されんぞ」
「ひっ……! ご、ごめんなさいぃ……」
ミナ嬢が涙目で殿下の背中に隠れる。
さすが『氷の公爵』。
一睨みで場を制圧してしまった。
「アンズ嬢。私の馬車がすぐそこにある。送っていこうか?」
シグルド様が、とんでもない提案をしてきた。
元婚約者の兄に送ってもらう?
そんなことをしたら、明日からの社交界のゴシップが爆発してしまう。
私は慌てて手を振った。
「い、いえ! 滅相もございません! 家の馬車が待機しておりますので!」
「そうか。では、気をつけて帰るといい」
彼はそう言うと、私にだけ分かるように、片目をつぶってみせた。
『貸しだぞ』と言われた気がした。
「は、はい! 失礼いたします!」
私は今度こそ脱兎のごとく駆け出した。
馬車の御者に「出して! 今すぐ出して!」と叫びながら乗り込む。
馬車が動き出し、王宮の門をくぐる。
窓の外に流れる景色を見ながら、私はようやく大きく息を吐き出した。
「はぁぁぁぁぁ……」
心臓が早鐘を打っている。
緊張と、恐怖と、そして何よりも。
「っぷ……くくく……」
笑いが、こみ上げてきた。
「あはははは! 見た? あの殿下の顔! シグルド様に怒られた時の、あの情けない顔!」
私は馬車の中で一人、腹を抱えて笑い転げた。
最高だ。
最高の夜だ。
こんなに愉快な気分で王宮を後にする日が来るなんて。
「神様、仏様、シグルド様。本当にありがとうございます!」
私は涙を拭いながら、夜空に向かって感謝した。
馬車は夜の石畳を軽快に進む。
これから始まる新しい生活。
トラブル相談所、人間観察、そして自由な日々。
私の胸は希望でいっぱいだった。
まさか、翌朝起きたら、実家の前に『氷の公爵』からの山のような贈り物が届いているとは、夢にも思わずに。
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