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「平和だわ……」
私は湯気の立つ紅茶(今日は高級な茶葉)をすすり、ほうっと息をついた。
相談所を開いてから、これほど穏やかな朝は初めてかもしれない。
昨日の王宮での騒動――『爆炎の王女』ことシャルロット殿下の襲来と、愛犬アレクサンダーの返還劇。
あれによって、クロード殿下の無能ぶりは国内外(主に隣国)に知れ渡ることとなった。
普通なら大問題だが、私にとっては他人事だ。
「もう二度と、あんな場所には行かない。私はここで、猫探しと夫婦喧嘩の仲裁をして生きていくのよ」
「そう決意した翌日に、これか」
向かいの席で新聞を読んでいたシグルド様が、呆れたように窓の外を顎でしゃくった。
「ん?」
私が窓の外を見ると、店の前が物々しい雰囲気になっていた。
王家の紋章が入った豪華な馬車。
そして、その周りを固める数人の近衛兵。
下町の住人たちが「何事だ?」と遠巻きに眺めている。
「……嫌な予感しかしませんね」
「同感だ。だが、居留守は使えんぞ」
シグルド様の言葉通り、ドアが恭しくノックされた。
「アンズ・バーミリオン嬢。王宮より、勅使が参られた。開門せよ」
勅使。
王の言葉を伝える、最高ランクの使いだ。
私は渋々立ち上がり、ドアを開けた。
そこには、鷲鼻に銀縁メガネをかけた、いかにも神経質そうな初老の男が立っていた。
王宮の侍従長だ。
彼は私を見ると、鼻でフンと笑い、仰々しく巻物を取り出した。
「おや、このような薄汚い場所にお住まいとは。侯爵令嬢としての品位を疑いますな」
「ご挨拶ですね、侍従長。ここは私の城ですので、お帰りいただいても結構ですよ?」
「ふん、減らず口を。……喜べ、アンズ。陛下より、ありがたいお言葉を預かってきた」
侍従長は巻物を広げ、朗々と読み上げ始めた。
「『王家は、アンズ・バーミリオンのこれまでの無礼を、寛大な心を持って許すものとする』」
「は?」
私は耳を疑った。
許す? 誰が誰を?
「『つきましては、直ちに王宮へ戻り、王太子補佐官としての職務に復帰することを命じる。なお、王太子殿下との婚約破棄については、一時的に凍結とし、復帰後の働きを見て再考するものとする』」
読み終えた侍従長は、勝ち誇った顔で私を見た。
「どうだ、ありがたいだろう! 陛下と殿下は、お前に汚名返上のチャンスを与えてくださったのだ! さあ、すぐに支度をせよ。馬車が待っているぞ」
私はポカンとしていた。
あまりの都合の良さに、怒りを通り越して感心してしまったのだ。
要約するとこうだ。
『クロードが役立たずで困ってるから戻ってこい。でも頭を下げるのは嫌だから、お前が悪いことにして、許してやるという形にする。婚約も戻してやるから感謝して働け』
「……あの、侍従長」
「なんだ? 感動で言葉も出ないか?」
「これ、本気で言ってます?」
「無礼者! 勅命であるぞ!」
侍従長が顔を真っ赤にして怒鳴る。
私は深いため息をついた。
この国の上層部は、どこまで腐っているのだろう。
十二年間、私がどれだけ滅私奉公してきたか。そして、それを踏みにじったのが誰か。
何も分かっていない。
「……シグルド様」
私は振り返り、ソファに座る公爵に声をかけた。
「これ、どう思います?」
シグルド様は新聞から顔を上げず、淡々と言った。
「紙の無駄遣いだ」
「ですよね」
私は侍従長に向き直り、ニッコリと笑った。
「侍従長。その巻物、少し拝見しても?」
「うむ。ありがたく拝受せよ」
侍従長が巻物を差し出す。
私はそれを受け取り、一通り目を通した。
陛下の署名と、王家の印章。
間違いなく本物だ。
「……なるほど。いい紙を使っていますね。羊皮紙も最高級品だわ」
「当然だ。王家の威光を示すものだからな」
「燃えやすそう」
「え?」
私は手近にあったキャンドルスタンドを引き寄せた。
そして、躊躇なく巻物の端を炎にかざした。
ボッ。
乾燥した羊皮紙は、瞬く間に火を吸い上げた。
「なっ……!?」
侍従長の目が飛び出るほど見開かれる。
「あ、あ、あああああ!? な、何をしている貴様ああああ!!」
「あら、手が滑って。最近、寒いですからねぇ」
私は燃え盛る巻物を、侍従長の足元にポイッと投げ捨てた。
「ひいいいッ!?」
侍従長が飛び跳ねて避ける。
王家の威光は、あっという間に黒い灰へと変わった。
「き、きき、貴様……! 正気か!? 勅命書を燃やすなど、反逆罪に値するぞ!!」
「反逆? なんのことでしょう」
私は冷ややかな声で言った。
「私はすでに王家とは無関係の民間人です。そちらが勝手に送りつけてきた紙切れをどうしようと、私の勝手では?」
「黙れ黙れ! 衛兵! この無礼な女を捕らえろ! 地下牢にぶち込んでやる!」
侍従長の命令で、外にいた近衛兵たちが抜刀して雪崩れ込んできた。
「動くな!」
剣先を向けられる。
さすがに民間人の私が、武装した兵士には勝てない。
侍従長がニヤリと笑う。
「後悔しても遅いぞ。泣いて詫びれば、一生牢獄で書類整理をさせてやろうと思っていたが……もう手遅れだ!」
「……やれやれ」
その時。
重い足音が響き、シグルド様が私の前に立った。
「誰の店で剣を抜いている」
低い声。
それだけで、室内の気温が五度くらい下がった気がした。
兵士たちがギョッとして動きを止める。
「こ、公爵閣下……!?」
「な、なぜここに!?」
侍従長も青ざめた。
「シグルド公爵……! ま、まさか、この女の反逆行為を庇うおつもりですか!」
「反逆? 人聞きが悪いな」
シグルド様は、足元の灰を靴先で軽く踏んだ。
「これは私がアンズに送った『ラブレター』だ。恥ずかしいから燃やしてくれと頼んだのだが?」
「はあ!?」
全員の声がハモった。
私も「はあ!?」と言いそうになったが、なんとか飲み込んだ。
「ラ、ラブレター!? しかし、王家の印章が……!」
「私の見間違いか? それとも、侍従長は私の恋文を検閲したのか?」
シグルド様の青い瞳が、怪しく光る。
「……そ、そんな馬鹿な……」
「兵を引け。それとも、私の恋路を邪魔する者は、王家といえど敵とみなすが?」
絶対的な権力と、圧倒的な武力(オーラ)。
『氷の公爵』を敵に回して勝てる人間は、この国にはいない。
侍従長は脂汗を流し、ガチガチと歯を鳴らした。
「くっ……! お、覚えておれ! このようなことが許されると思うなよ!」
「お帰りください。二度と来ないでくださいねー」
私が手を振ると、侍従長は逃げるように店を出て行った。
兵士たちも慌てて後を追う。
嵐が去った店内には、焦げ臭い匂いだけが残った。
「……ふう」
私は大きく息を吐き、シグルド様を見上げた。
「ラブレターって。無理がありますよ」
「一番手っ取り早い嘘だ。それに、あながち嘘でもない」
「え?」
シグルド様は灰になった紙切れを見下ろし、フッと笑った。
「『戻ってこい』などという無粋な命令より、私の『ここにいろ』という願いの方が、よほど価値があるだろう?」
「……っ」
不意打ちだ。
この人、無自覚にこういうことを言うから心臓に悪い。
「……顔が赤いぞ」
「炎の熱のせいです!」
私はそっぽを向いた。
だが、これで王家との対立は決定的になった。
もう後戻りはできない。
「宣戦布告ですね、これ」
「ああ。向こうも黙ってはいないだろう。次はもっと強引な手を使ってくるぞ」
「望むところです。倍にして返してやりますわ」
私が拳を握ると、シグルド様が楽しそうに言った。
「その意気だ。……さて、反逆者殿。今日のランチは何にする?」
「カツ丼で。勝負に勝つ、という意味を込めて」
「安上がりだな」
私たちは笑い合った。
王宮からの命令書を灰にしたその日。
私は本当の意味で、過去との決別を果たしたのだった。
私は湯気の立つ紅茶(今日は高級な茶葉)をすすり、ほうっと息をついた。
相談所を開いてから、これほど穏やかな朝は初めてかもしれない。
昨日の王宮での騒動――『爆炎の王女』ことシャルロット殿下の襲来と、愛犬アレクサンダーの返還劇。
あれによって、クロード殿下の無能ぶりは国内外(主に隣国)に知れ渡ることとなった。
普通なら大問題だが、私にとっては他人事だ。
「もう二度と、あんな場所には行かない。私はここで、猫探しと夫婦喧嘩の仲裁をして生きていくのよ」
「そう決意した翌日に、これか」
向かいの席で新聞を読んでいたシグルド様が、呆れたように窓の外を顎でしゃくった。
「ん?」
私が窓の外を見ると、店の前が物々しい雰囲気になっていた。
王家の紋章が入った豪華な馬車。
そして、その周りを固める数人の近衛兵。
下町の住人たちが「何事だ?」と遠巻きに眺めている。
「……嫌な予感しかしませんね」
「同感だ。だが、居留守は使えんぞ」
シグルド様の言葉通り、ドアが恭しくノックされた。
「アンズ・バーミリオン嬢。王宮より、勅使が参られた。開門せよ」
勅使。
王の言葉を伝える、最高ランクの使いだ。
私は渋々立ち上がり、ドアを開けた。
そこには、鷲鼻に銀縁メガネをかけた、いかにも神経質そうな初老の男が立っていた。
王宮の侍従長だ。
彼は私を見ると、鼻でフンと笑い、仰々しく巻物を取り出した。
「おや、このような薄汚い場所にお住まいとは。侯爵令嬢としての品位を疑いますな」
「ご挨拶ですね、侍従長。ここは私の城ですので、お帰りいただいても結構ですよ?」
「ふん、減らず口を。……喜べ、アンズ。陛下より、ありがたいお言葉を預かってきた」
侍従長は巻物を広げ、朗々と読み上げ始めた。
「『王家は、アンズ・バーミリオンのこれまでの無礼を、寛大な心を持って許すものとする』」
「は?」
私は耳を疑った。
許す? 誰が誰を?
「『つきましては、直ちに王宮へ戻り、王太子補佐官としての職務に復帰することを命じる。なお、王太子殿下との婚約破棄については、一時的に凍結とし、復帰後の働きを見て再考するものとする』」
読み終えた侍従長は、勝ち誇った顔で私を見た。
「どうだ、ありがたいだろう! 陛下と殿下は、お前に汚名返上のチャンスを与えてくださったのだ! さあ、すぐに支度をせよ。馬車が待っているぞ」
私はポカンとしていた。
あまりの都合の良さに、怒りを通り越して感心してしまったのだ。
要約するとこうだ。
『クロードが役立たずで困ってるから戻ってこい。でも頭を下げるのは嫌だから、お前が悪いことにして、許してやるという形にする。婚約も戻してやるから感謝して働け』
「……あの、侍従長」
「なんだ? 感動で言葉も出ないか?」
「これ、本気で言ってます?」
「無礼者! 勅命であるぞ!」
侍従長が顔を真っ赤にして怒鳴る。
私は深いため息をついた。
この国の上層部は、どこまで腐っているのだろう。
十二年間、私がどれだけ滅私奉公してきたか。そして、それを踏みにじったのが誰か。
何も分かっていない。
「……シグルド様」
私は振り返り、ソファに座る公爵に声をかけた。
「これ、どう思います?」
シグルド様は新聞から顔を上げず、淡々と言った。
「紙の無駄遣いだ」
「ですよね」
私は侍従長に向き直り、ニッコリと笑った。
「侍従長。その巻物、少し拝見しても?」
「うむ。ありがたく拝受せよ」
侍従長が巻物を差し出す。
私はそれを受け取り、一通り目を通した。
陛下の署名と、王家の印章。
間違いなく本物だ。
「……なるほど。いい紙を使っていますね。羊皮紙も最高級品だわ」
「当然だ。王家の威光を示すものだからな」
「燃えやすそう」
「え?」
私は手近にあったキャンドルスタンドを引き寄せた。
そして、躊躇なく巻物の端を炎にかざした。
ボッ。
乾燥した羊皮紙は、瞬く間に火を吸い上げた。
「なっ……!?」
侍従長の目が飛び出るほど見開かれる。
「あ、あ、あああああ!? な、何をしている貴様ああああ!!」
「あら、手が滑って。最近、寒いですからねぇ」
私は燃え盛る巻物を、侍従長の足元にポイッと投げ捨てた。
「ひいいいッ!?」
侍従長が飛び跳ねて避ける。
王家の威光は、あっという間に黒い灰へと変わった。
「き、きき、貴様……! 正気か!? 勅命書を燃やすなど、反逆罪に値するぞ!!」
「反逆? なんのことでしょう」
私は冷ややかな声で言った。
「私はすでに王家とは無関係の民間人です。そちらが勝手に送りつけてきた紙切れをどうしようと、私の勝手では?」
「黙れ黙れ! 衛兵! この無礼な女を捕らえろ! 地下牢にぶち込んでやる!」
侍従長の命令で、外にいた近衛兵たちが抜刀して雪崩れ込んできた。
「動くな!」
剣先を向けられる。
さすがに民間人の私が、武装した兵士には勝てない。
侍従長がニヤリと笑う。
「後悔しても遅いぞ。泣いて詫びれば、一生牢獄で書類整理をさせてやろうと思っていたが……もう手遅れだ!」
「……やれやれ」
その時。
重い足音が響き、シグルド様が私の前に立った。
「誰の店で剣を抜いている」
低い声。
それだけで、室内の気温が五度くらい下がった気がした。
兵士たちがギョッとして動きを止める。
「こ、公爵閣下……!?」
「な、なぜここに!?」
侍従長も青ざめた。
「シグルド公爵……! ま、まさか、この女の反逆行為を庇うおつもりですか!」
「反逆? 人聞きが悪いな」
シグルド様は、足元の灰を靴先で軽く踏んだ。
「これは私がアンズに送った『ラブレター』だ。恥ずかしいから燃やしてくれと頼んだのだが?」
「はあ!?」
全員の声がハモった。
私も「はあ!?」と言いそうになったが、なんとか飲み込んだ。
「ラ、ラブレター!? しかし、王家の印章が……!」
「私の見間違いか? それとも、侍従長は私の恋文を検閲したのか?」
シグルド様の青い瞳が、怪しく光る。
「……そ、そんな馬鹿な……」
「兵を引け。それとも、私の恋路を邪魔する者は、王家といえど敵とみなすが?」
絶対的な権力と、圧倒的な武力(オーラ)。
『氷の公爵』を敵に回して勝てる人間は、この国にはいない。
侍従長は脂汗を流し、ガチガチと歯を鳴らした。
「くっ……! お、覚えておれ! このようなことが許されると思うなよ!」
「お帰りください。二度と来ないでくださいねー」
私が手を振ると、侍従長は逃げるように店を出て行った。
兵士たちも慌てて後を追う。
嵐が去った店内には、焦げ臭い匂いだけが残った。
「……ふう」
私は大きく息を吐き、シグルド様を見上げた。
「ラブレターって。無理がありますよ」
「一番手っ取り早い嘘だ。それに、あながち嘘でもない」
「え?」
シグルド様は灰になった紙切れを見下ろし、フッと笑った。
「『戻ってこい』などという無粋な命令より、私の『ここにいろ』という願いの方が、よほど価値があるだろう?」
「……っ」
不意打ちだ。
この人、無自覚にこういうことを言うから心臓に悪い。
「……顔が赤いぞ」
「炎の熱のせいです!」
私はそっぽを向いた。
だが、これで王家との対立は決定的になった。
もう後戻りはできない。
「宣戦布告ですね、これ」
「ああ。向こうも黙ってはいないだろう。次はもっと強引な手を使ってくるぞ」
「望むところです。倍にして返してやりますわ」
私が拳を握ると、シグルド様が楽しそうに言った。
「その意気だ。……さて、反逆者殿。今日のランチは何にする?」
「カツ丼で。勝負に勝つ、という意味を込めて」
「安上がりだな」
私たちは笑い合った。
王宮からの命令書を灰にしたその日。
私は本当の意味で、過去との決別を果たしたのだった。
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