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運命
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もう私は、昔のようには戻れない。出て行く時に、死亡届を出したのが私の覚悟だった。
だから、近くにいない方がいい。
両親とはもう会わない方がいい。
今まで育ててもらったことは感謝しております。
やっぱりあの時のことは、私は越えられない。
両親だけが私の味方だと思っていたから、あんなに辛いことがあったのに、私を捨てたんだもの。
冷たいと思われてもやっぱり無理。
我慢して、娘として接することはできる。
でも、リュウと出会い、私を甘やかしてくれるようになって、
我慢をする必要がないことを教えてもらった。
周り人たちが、魔法にかけられて、私の運命は変わってしまったけど、
リュウと出会い、新しい道を歩くことができたのは奇跡なことだと思う。
これからは、自分らしく生きたい。
数年後、お兄様に会うことになった。
仕事の関係で、お兄様が、来ることになったのだ。
お兄様は、会いたいとは言わなかった。
でも、リュウとは、友人だったから、
リュウと会う約束したらしい。
それはリュウから聞いた。
「リーナ。最終日は、プラム飲み明かすから、母上のところに泊まって来てくれる?」
「わかりました。」
リュウも、無理に会うようには言わなかった。
私は、お兄様には会いたいとは思った。でもやっぱり会う勇気がいった。
お兄様とリュウが会う日になった。
「リュウ。ありがとう。妹のこと。」
「いや。俺はしつこく好きなだけだよ。」
「シリーナは幸せか?」
「だといいな。」
「お前が、シリーナを捕まえてくれて本当によかった。リュウ。俺は、もう先が短い。シリーナに一目会いたいと思ってこの仕事を引き受けたんだ。
俺が、死んだら、爵位は返納する。シリーナのことは頼むな。」
「プラム。リーナに会わなくていいのか?」
「シリーナは、リュウのそばにいたら幸せだろ?リュウは、シリーナといると幸せだろ?」
「俺は幸せだ。リーナを幸せにしたいと思ってる。」
「ありがとう。今日は、もう戻るな。すまない。飲み明かすつもりだったんだが、少し体調が悪いんだ。」
プラムは、泊まっている宿屋に帰ることにした。
あまりにも月が綺麗だったから、中庭で、少し酔いを覚ますことにした。
今日はお月見の日だった。
昔、シリーナとお月見をして、団子をよく取り合いしたな。
団子はシリーナが作ってくれたものだった。
死ぬまでにもう一回食べたかったな。
「お兄様、」
幻聴?シリーナの声がした。
声がする方を見ると、
シリーナが立っていた。
「今日はお月見のの日ですわ」
団子を持ってきてくれた。
「シリーナ。会いたかった。ごめんな。俺が、シリーナにひどいことをして。」
「ううん。お兄様。食べてください。」
「シリーナの団子を2度食べれないと思ったのに、ありがとう。頂きます。」
プラムは、口の中に団子を入れた。
「美味しい。」
涙ぐんでいた。
「シリーナ。幸せか?」
「はい。リュウと出会えて、私はとても幸せです。」
「良かった。安心したよ。これで、もう思い残すことはない。会ってくれてありがとう。」
「お兄様?」
「シリーナ。抱きしめていいか?」
「はい。」
お兄様に抱きしめられた。強く。
「お兄様?」
「シリーナ。元気でな。本当に会えて良かったよ。」
とお兄様は、帰っていた。
「?」と思いつつも、リーナもお兄様と会えたことを喜んだ。
それからしばらくして、リュウから、兄が亡くなったことを聞いた。
「ごめん。プラムから口止めされていたんだ。リーナに会えたことを本当に喜んでいた。団子を食べれたことも喜んでた。」
「ありがとう。心残りはないと言っていたので、もしかしてとは思っていました。」
「大丈夫か?」
「はい。」
リュウが抱きしめてくれた。
「プラムの分も幸せになろうな。」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
最後まで読んで頂きありがとうございます。
どうしても、プラムとリーナを最後に会わせてあげたくなり、執筆しました。
プラムのことを許すけど、頻繁に会う設定ではないと思い、最後居なくなる方を選びました。
いつも最後はどうやって終わるかを悩んでしまいます。
また、次回作を読んでいただけたら幸いです。
ありがとうございました。華蓮
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