【完結】21距離をおきたいと言れたので、隣国に逃げたけど、、、

隣国の家庭教師

今日は、学園で行われるパーティがあった。
多分そこで婚約破棄を告げられるのはわかっていた。
みんなの前で、されるほど、みじめなことはないわ。そんな自分になるのは、もう嫌だ

パーティ用のドレスを着て、他の家族とは別で1人馬車にのった。いつものように、、、
ただ、行き先は、学園ではなかった。

前もって、街の荷物を預けるところに大事なものが、入った鞄を取りに行った。その中には、おばあさまの形見とお金。
そこで平民の服に変えて、ドレスをカバンの中に詰め込んだ。

身軽の状態で、乗合の馬車に乗り継いで、隣国の国境に夜のうちについた。

隣国の仕事を斡旋してくれるところに行き、仕事を決め、そのまま隣国に渡ることにした。

アオイは、なんでも出来たし、
マナーも勘弁だった。なので、家庭教師になろうと思った。



ある貴族の家庭教師だった。住み込みだったので、住む場所も必要なかった。

貴族の家に行く前に、街の宿舎に泊まり、ゆあみをし、ドレスに着替えた。

貴族ではないが、それなりの服装をして、貴族の家に行った。

「はじめましてアオイと申します。仕事斡旋のところで募集をしていましたので、面接に参りました。」

「私は、カンパリー伯爵夫人のナタリーといいます。聞いているわ。アオイさんは、平民？」

「はい。今は平民でございます。元貴族ですが、、、一通りのマナーや教養を教えることはできると思います。」

「そう。娘のカナリーの家庭教師になってほしいの。
公爵令息の婚約候補なのだけど、母から見てマナーも教養も足りないと思うのよね。」

「そうですか。一度お会いしたいのですが？」
使用人にカナリーを呼んでもらった。

「お母様。お呼びでしょうか？」

「あなたの家庭教師をしてもらうアオイさんよ。」

「アオイと申します。身分は平民ですが、よろしくお願いしますね。カナリーさん。」ニコニコして挨拶した。

そう。この挨拶は、平民である私から、気楽な挨拶をされてどう反応するか？試してたのだ。

そーすると少しムッとした状態で、
「よろしくお願いしますわ。アオイさん。」と返答した。


「カンパリー夫人。一度2人で過ごさせてもらえませんでしょうか？」

「お願いするわ。」

「カナリーさん。学園の成績はどうですか？」


「私は学年で15位以内には入りますわ。」と自信たっぷりで話した。

「公爵令息とはどう？婚約者になりそうなの？」
「多分ね。私より優秀な人はいないから。」

「私が家庭教師はどう？」

「誰でも一緒でしょ。平民ってのがね、、」

「じゃあ戻りましょうか？」


「カンパリー夫人が感じている不安はわかりました。」

「もうわかったのね。凄いわね。教えて。」

「まず、自信過剰なところは、良いのですが、時には、よくないこともあります。
成績は、15位以内なのに自信がありすぎですね。
自分が一番ということも時には必要です。
でも婚約者候補でしかないので、その自信はやめた方がいいでしょう。」

「はあ？」

「なんであんたに言われないといけないのですか？」

「家庭教師になる以上分析して、あなたを良き令嬢にしてあげたいから。」

「頼もしいわね。あなたに任せるわ。」

「ありがとうございます。
カナリーさんは、納得できないでしょ？
では、ここに、学園の過去のテスト問題があります。
もちろん中身は知りません。
今日、学園にお邪魔して、もらってきました。
あなたは2年生ですよね？
だから1年生の問題をもらってきましたよ。
どちらが点数が良いか？
競争しましょう。
そして、マナーも勝負しましょう。
それで、私が勝ったら、家庭教師を受けてもらいましょう。」


「わかったわ。」

2人は、勝負をした。
カナリーは、真剣にしていた。

真剣に向き合うことの楽しみを感じていた。

テストの結果、マナーも全てにおいてアオイが勝った。

「うそ、、、わたしが、、、」

「私の勝ちね。家庭教師ね。」

「わかったわよ。！」

「カナリー様。よろしくお願い致します。」
完璧なカーテンシーで、挨拶をした。
カナリーは、自分は初めから試されていたんだ。と思った。
「よろしくお願いいたします。」カナリーもカーテンシーで挨拶をした。

「アオイ。カナリーのことをよろしくね。今日からここで住んでもらえないかしら？」

「ありがとうございます。」
アオイの就職先はゲットし、住む場所も確保した。