【完結】21距離をおきたいと言れたので、隣国に逃げたけど、、、

華蓮

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真実

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「アオイ。」

アオイは、レイト王子の隣をすり抜け、窓際に行き、庭園を眺めた。
レイト王子と目を合わさなかった。

「アオイ。話があるんだ。」


「話?私は、別に話を聞くことなんてありませんわ。」

「聞いてくれ。」


「真実の愛を見つけたのでしょう。
私への愛は、偽物だったのでしょ。
そう言いましたよね。」

「違うんだ。妹とは、、」

「また、同じことあなたの口から聞きたくない!!
お願いだから、そっとしておいて、、
やっとあなたのいない生活に慣れたのよ。
この国で生活しているのよ。必死で、、、」

「違うんだ。全部嘘だ。」

「そう。初めから嘘だったのね。妹に近づくために私に寄ってきたのね、、、」
涙目になった。

「お願いだ。アオイ聞いてくれ。」

「聞いたくない、、、イヤ、、お願い。もう私を苦しめないで。」
泣き出した。

こんなアオイを見たことがなかった。
「もう私に関わらないで、、」

レイト王子は、近づいて、抱きしめた。
その腕を振り払おうと思ったけど、動かなかった。


「お願い聞いて、、、」

「わかったから、離れて、、、」
解放された。

「婚約破棄はしていない。俺が愛するのはアオイだけ。妹の件は嘘なんだ。」

「????
でも、、2人は仲良く、、私の前でも、肩を寄せ合っていたわ。
わたしには絶対しないのに、
信じられないの。」

「あの妹や家族のことを聞いてなんとかしたいと思った、、、」

「、、、、」

「あの妹の証言が欲しかったんだ。
それで騙して、証言をさせたんだ。
あのパーティで、妹の罪を暴露したよ。他にも被害のあったものもちゃんと証言したし、これでアオイと一緒になれると思った。
アオイの親友のユリも協力者だ。
アオイのこと、ずっと気にしていた。
本当はイヤだとは言っていたんだが、俺が頼んだんだ。」

「そう。」

「ユリにも、すぐに連絡して、こっちに向かってもらう。」

「待ってもらえませんか?
私何を言ってるかわかりません。
全部嘘だと言っても、理解ができません。
ユリは、私居るより妹と居る方が楽しいって、あの時の目を忘れられない。

あの時、貴方にも裏切られ、ユリも離れていき、周りのみんなが私を避けた。
私一人をあんな辛い状態にしたのよ。」


「ああ。すまない。でも、」


「あのアクセサリーも妹と一緒でショックだったの。あれだけは、妹にとられないように守っていたのに、同じものを妹に送ったのよ。」

「だから、婚約破棄届といっしょにおくったのか、、、」

アクセサリーを出してみせた。
「これは、アオイだけのものだよ。サファイアで、俺の瞳だよ。」

「それは知っている。あなたの瞳だったから嬉しかった。でも同じ色のアクセサリーを妹にもあげた、、ショックだった。私だけがもらえるものだと思っていたから、、、」

「アオイだけだよ。俺の瞳のサファイアを持てるのは。妹のは、ガラスだ。」

「え?」

「確かにデザインはいっしょだよ。でも石が違う!!」

「妹には、輝いているから明るくしたとかいっておいた。バレるとアオイのものを奪うからな。」

「、、、、、。」

「あなたのことは好きよ。久しぶりにあっても、やっぱりドキドキする。
貴方を好きなんだと思う。

でも、あなたを信じられない。それだけ、わたしは、ショックだったのよ。

この国に来て、あなたを忘れるために毎日頑張った。だから、もう私は一人で生きると決めたの。」




「もう一度チャンスをくれないかな。」

「チャンス?」

「もう一度俺と向き合ってほしい。お願い」

「でも、無理だと思う。信頼は一度壊れたものは、修復出来ない、、、
わたしあの時のあなたの瞳が忘れないの。怖いの。
私はあなたから婚約破棄言われるのが、怖くて逃げたのよ。あなたを信じて、また裏切られたら、もう生きていけない、そんなことわかってるのにまた恋をする勇気がない。」


「今度はしない。」

「それが信じられない。
あなたは素敵な人よ。優秀だし、私にこだわらなくても、いい人がたくさんいる。
ちょうど良かったのよ。
違う道を歩みましょう。」

「生涯君を愛する。君しか愛せないんだアオイ。全てが好きなんだ。」

「、、、、、」

「もう一回、俺と一緒に居て、それでダメなら諦める。俺も一生結婚はしない。」

「王子なのに、、」

「養子を迎えたらいい。」




「わかりました。でも、私は今、家庭教師をしています。そちらのが優先になります。」

「今日は失礼します。」

そして、自分の部屋にこもった。。
「疲れた、、、、」
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