34封印した恋心

お祖父様

皇帝陛下の挨拶が始まり、みんなが静かに集中していた。

「そこで、今日は皆さんに発表がある。

侯爵は、サライズが引き継ぐことになる。」

「ああ。やっとサライズが継ぐ時になったな。、外国から帰ってきてくれて、、、
後は、結婚して跡継ぎをうむだけだな。」

侯爵は、父の代になって利益が落ちていた。

ちちも、自分は当主の器ではないから早くサライズに引き継ぎたく思っていた。


「侯爵家を継ぐサライズと申します。私は祖父や父とは違い、情で動くことはありません。
海外留学で培った能力を発揮させ、皇帝陛下が安心できるように、頑張りたいと思います。
私は既婚者であります。アリーナこっちにきて。」


アリーナは壇上にやってきた

「私の妻、アリーナです。」


「アリーナと申します。私は、化粧品会社をやっており、サライズ様を、金銭的にも支えたいと思っています。」


「そうね。アリーナとサライズならお似合いの夫婦ね。反対することは許さないわ。」
皇后陛下は、言い切った。


「サライズ　　結婚とはどうゆーことだ。私の許し無しに、、、アリーナはどこの娘だ。」
お祖父様は、強めの口調だった。

「あなたの許しなんて必要ない。私が侯爵になったことと、皇帝陛下、皇后陛下の許しがあったから結婚できた。と言うことです。」

「我が家に入るのに、私の許可がないなんておかしい話だ。」




「あらっ。お祖父様。気がつきません？私を見たことあるでしょう。」

「知らない。」

「そんなことないでしょう。あなたはよく知ってるわ。私はあなたのおかげで、アリーナになれたのよ。」

「意味がわからない。」

「あなたは、私を殺したのよ。あの日、ウーズリに媚薬入りのワインを渡したよね？そのワインを飲んだけどもウーズリの浮気相手と揉めて、私は婚約破棄をした。
そこで、焦ったあなたは、ゴロツキを雇い、私を襲わせた。」


「何を言ってる？」

「私はパリアナよ。」

「嘘だ、、、そんな美人ではないし、、、、それに、、、、」

「そう。あなたは、身を隠していたものね。療養中として、領地に帰っていた。だから何も知らないのよ。それも仕組まれているのよ。案外間抜けなのね。」


「何言ってるんだ。どこから見てもパリアナだろ？なんでみんな気がつかないんだ。意味わからない」サライズは、不思議そうに思ってた。

「サライズだけよ。私がどんな格好でも気がついてくれるのは、、、、私が鳥になっても気がついてくれそう。」


「ああ自信あるよ。」
自信あるんだ。嬉しいけど、、、
ちょっと怖いな。
浮気はしないけど、したら殺されるかもね。


「アリーナがパリアナなら、サライズとの結婚は許さない！」

「先ほど皇帝陛下のお言葉をお忘れですか？私が侯爵当主ですよ。
あなたのいうことなんて聞く必要がない。アリーナと侯爵当主、どちらかを選べというなら、悩むこともなく、アリーナだ。」

「侯爵当主だぞ？」

「別に爵位に興味はない、海外で仕事をして、爵位なんて関係ない。別に国を出たらいい。アリーナがここにいたいというならここにいるし、アリーナ次第かな。」

「女の尻にひかれて、カッコ悪いと思わんのか！」

「まったく。思わないよ。それより５年前に祖父さんに、引き裂かれた時のが辛いよ。もう2度とあんな思いはしたくない。」


「あれは、お前のためを思って、、、」

「結果、俺は海外に行ったよな。この国にいるのが辛かったからな。パリアナが、新しい男と仲良くしてる姿を見たくなくて、海外へいったからな。」

「なら、海外で遊んでいたんだろ？」

「海外に行って落ち着いたら、パリアナのあのときの行動を思い出したんだ。別れを伝えられた時、手を握りしめていたんだ。馬車に血が垂れていたんだ。それぐらい辛い決断だって、、それから、俺は、侯爵の力がなくても、二人で生きていける財力と権力を掴むために必死で働いたよ。何かしていないと寂しさでこわれそうだったからな。」


私と同じだったんだ。。。

「お祖父様のやったことは許せません。私は侯爵夫人になるつもりはありません。サライズの奥さんとして生きるのです。」

「、、、、、、」


お祖父さんは、椅子に座り込み、何も言えなかった、、、、



私の復讐は、終わった。
後はサライズと幸せになることがお祖父様への復讐だ。