34封印した恋心

華蓮

文字の大きさ
18 / 20

子爵

しおりを挟む
「パリアナが、アリーナ?どうゆうことよ?」

 義妹と、義母、父、、そして、元婚約者がやってきた。




「言葉の通りです。私は、縁を切られたパリアナでしたよ。もうあなた方とは全く関係ありません。」

「お姉様だけが幸せになるの?」

「意味がわからないわ。あなたは、愛するウーズリと一緒になれたでしょう。私の婚約を奪ってまで、子を作ったのだから、、、、」


 義妹は、顔赤くしながら

「ウーズリなんて、仕事がとれなって貧乏になるし、女遊びは辞めないし、最悪よ。」

「女遊びなんて、今に始まったことではないでしょう」

「お姉様が、地味だから女遊びしていたのでしょう」

「違うでしょう。元々の性格でしょう。それに、仕事はとれなくなったのね。」

「ああ。お前の代わりにラピンナがするようになったんだが、何が優秀だ。子爵みんながラピンナを褒めるけど、パリアナの方が優秀だ。」


 父が
「小さい頃から、パリアナの方が成績が悪かった。ラピンナの方が優秀だった。」


「それはなぜわかります?子爵様?」

「わかるわけない。学園のテストは悪かっただろ?」

「私がラピンナより成績が悪い理由を教えましょう。簡単なことです。テストを受けなかったり、解答用紙に答えを書かなかっただけですよ。」

「どうゆうことだ。なぜそんなことをしないといけない?意味がわからない。」


 父は本当にわからなかった。


「あなたの奥様に聞いたら良いのでは?」


「私は何も、、、」

「ねえ。あなた覚えていますか?
 私がラピンナより、点数が高ければ、折檻されるのですよ。点数が悪ければ、貶されるだけですし、、、」

「折檻?何を言ってるんだ」

「私は鞭で叩かれたのですよ。幼い頃にね。あなたが私のこと見向きもしなくなる前ですね。」

「、、、、、、」

「食事もあなた方と食べていませんよね?」

「それは食べる時間も違うし、シェフの作るものは嫌だと言っていただろ?」

 「私はあなたにそんなこと言いましたか?言ってませんよね?全てあなたの奥様が操作したのでしょう。
今子爵は、落ちぶれましたね。私が守りたいと思った子爵はもうありませんよ。サライズと別れたのは、子爵を守るためだったのに、あなたはすぐに私を売った。
あんなに断ったのに、無理矢理ね。
浮気男に仕事もしないなのに、プライドだけが高い。
そんな男と婚約するハメになった。幸い、地味な私に興味がなかったから、手を出されなかった。手を出される前に、ラピンナが手を出したから、助かった。」

「、、、、、」

「そうそう。あなた方は落ちぶれたけど私は、アリーナとして生きていきますので、
輝きますね。
羨ましく思われても、、変わってあげれないわ。あなた方の能力では、やっていけませんもの。
子爵は、どうなるかしら?楽しみね。
もう私とは関係ないので、助けもしないけど」

「パリアナ。父さんを助けてくれ。」

「だから、パリアナは、いない。そうそう、大事なことを言うのを忘れたわ。パリアナは、2度殺されたのよ?
一度は、お祖父様の雇ったごろつきに、、、
そして、2度目は、馬車に轢かれて、、、ねえ。お二方よく知ってるでしょ?」

「どうゆうことだ?」

「本当に子爵様は何も知らないのね。あなたの大事な娘が、義姉を殺したのよ。私を押したのよ。」

「まさか、、街で馬車の事故があったと言ってたやつか?あれは、どこぞの平民ではなかったのか?」

「平民ではなく、私ですわ。貴女の奥様がデマを流したのか?貴女だけにそう伝えたのかしら?」


「何やってるんだ!!」
そこに警察がやってきて、
「お話を聞かせてもらえますか?」

二人は連れられていた。

子爵はただ茫然とそこに立っていた。

これでやっと私の復讐は終わった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

最強魔術師の歪んだ初恋

恋愛
伯爵家の養子であるアリスは親戚のおじさまが大好きだ。 けれどアリスに妹が産まれ、アリスは虐げれるようになる。そのまま成長したアリスは、男爵家のおじさんの元に嫁ぐことになるが、初夜で破瓜の血が流れず……?

こんな婚約者は貴女にあげる

如月圭
恋愛
アルカは十八才のローゼン伯爵家の長女として、この世に生を受ける。婚約者のステファン様は自分には興味がないらしい。妹のアメリアには、興味があるようだ。双子のはずなのにどうしてこんなに差があるのか、誰か教えて欲しい……。 初めての投稿なので温かい目で見てくださると幸いです。

この別れは、きっと。

はるきりょう
恋愛
瑛士の背中を見ていられることが、どれほど幸せだったのか、きっと瑛士は知らないままだ。 ※小説家になろうサイト様にも掲載しています。

すれ違う心 解ける氷

柴田はつみ
恋愛
幼い頃の優しさを失い、無口で冷徹となった御曹司とその冷たい態度に心を閉ざした許嫁の複雑な関係の物語

初恋の結末

夕鈴
恋愛
幼い頃から婚約していたアリストアとエドウィン。アリストアは最愛の婚約者と深い絆で結ばれ同じ道を歩くと信じていた。アリストアの描く未来が崩れ……。それぞれの初恋の結末を描く物語。

甘い束縛

はるきりょう
恋愛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。 ※小説家なろうサイト様にも載せています。

好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜

ぐう
恋愛
アンジェラ編 幼い頃から大好だった。彼も優しく会いに来てくれていたけれど… 彼が選んだのは噂の王女様だった。 初恋とさよならしたアンジェラ、失恋したはずがいつのまにか… ミラ編 婚約者とその恋人に陥れられて婚約破棄されたミラ。冤罪で全て捨てたはずのミラ。意外なところからいつのまにか… ミラ編の方がアンジェラ編より過去から始まります。登場人物はリンクしています。 小説家になろうに投稿していたミラ編の分岐部分を改稿したものを投稿します。

最難関の婚約破棄

灯倉日鈴(合歓鈴)
恋愛
婚約破棄を言い渡した伯爵令息の詰んでる未来。

処理中です...