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マリの結婚式

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マリとロバートの結婚式が行われた。


ルビーのネックレスは、豪華だった。
誰にも真似させられないほどの豪華なものだった。
最高級のルビー。質もいい、大きさも大きい。
自分のために売らずに持っていた。

これは、初日、アントニオ伯爵に頼んだ発掘業者が、掘り出したもの。

1番良かったので、自分のものにした。



「幸せそうで、、、」

「おめでとうございます。」

「素敵なルビーで、私たちには手が届きませんわ。さすがマリ様。」

と言われ、マリはご機嫌だった。
そうよね。私が1番似合うのよ。



貴族の令嬢が、嫁ぐなら、まだ許された行為だったけど、当主であること。

当主なら、先のことを考えないといけないし、人々のことを考えると高価なものはあまり好ましくない。

嫁ぐなら、自分の娘を大事にしたい親心をわかってくれる。

そして、何よりも王妃様が持っていたアクセサリーより豪華になっていた。


その事に、気がつかなかった、ラインスズ侯爵一家。



ルビーで儲かったから、結婚式を派手にしたと言うのがよくわかった。
ドレスも外国で、デザインされたものだった。

外国のものを扱うと言うことは、
領地への還元がなかった。


領地のみんなから、不満が出る。

「リサ様が居た時と全く違う。」

「リサさまは、私を第一に考えてくれた。」

「リサ様は、領地にも足を運んでくれた。」

「天災があった時は必ず、来て、みんなと一緒に片してくれたり、食糧の補充をしてくれた。」

「一緒に料理作ってくれたよね。」

「リサ様はどこへ行ったのかな?」

「追い出されたんでしょ?」


と領地では、いろいろな噂があった。


マリは結婚式を挙げ、当主になった。

領地へ行き、挨拶をすべきなのに、それさえもしなかった。

プランの執事になったマロンが、何度もマリ様に、
「領地に行ってください」とお願いした。
でも聞きいれてくれなかった。

当主が、領地に行くことが大事だった。
父も行かなかったから、マリも行かなくてもいいと思っていた。

でも、父は、当主になった時、祖父に連れられて、挨拶には行っていた。

マリの代わりに、ロバートが領地に行っていた。

一生懸命、取り組んだ。
でも、還元がないので、リサがやったことをギリギリのラインでなんとかやる状態だった。いや。できていないことも多かった。

みんなが、ロバートが、やってくれてるのはわかったけど、リサ様を捨て、マリ様に乗り換えた人だから、みんな打ち解けれなかった。

それでもロバートは、頑張っていた。
父に言われた通り、
婚約者を変える事で裏切ったから仕事では頑張りたかった。


平民はどこに住んでもよかった。
普通は、当主のために働くから、移住はしない。
でも、今のラインスズ侯爵の領地は、居心地が良くなく、他所に移住するものが増えてきた。

ロバートも気付かなかった。
住民をよく知らないから、気付けなかった。





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