【完結】7婚約者を妹に奪われ、勘当された令嬢は、隣国で、皇太子の左腕になる。

第1章 アリスとユーリ

伯爵令嬢

ムーンライト伯爵の姉アリスと妹サリーは、仲良し姉妹として有名だった。。

年子で、妹は、ドレスも派手で、化粧もし、華やかであった。誰ともでも仲良くなるタイプだったので、周りの子にも愛させていた。


姉は、綺麗な顔立ちだったけど、ドレスも地味、なので、目立たない。おとなしい。

世間では、
可愛くて、心優しい妹は、地味な姉を慕う仲良し姉妹と噂されていた。




両親は、妹のサリーを可愛がった。
サリーは、母に似ていた。
生まれた時から、可愛くて、天使かと思ったらしい。
母は、自分に似てるから可愛がり、父は愛する母に似てるからかわいがった。
サリーには、可愛いドレスや宝石、妹が欲しいものを与えた。

アリスは、父に似ていた、
父は、自分のことが、あまり好きでないようなので、わたしを可愛がらなかった。
母は、自分に似ていないから可愛がらなかった。。

アリスには、地味なドレスを与えたり、妹のお下がりを貰ったりした。

体格も一年違うだけなので、そこまで変わらないけど、アリスのが、細い。

サリーは、肉が好き。だから、サリーだけ肉の量が、多いのに、まだ、

「お姉ちゃんのお肉が欲しい」と言う。

「妹が欲しがってるからあげなさい。」と
言う父。

「お姉ちゃんこれあげる」と自分の嫌いな野菜を渡そうとする。　

「サリー。野菜も食べないと」と言うと、、
「お姉ちゃんだから、妹のものを食べてあげなさい。」と言う母。

結局それが毎日で、サリーは、全体的に肉づきが良くて、柔らかい印象になる。

アリスは、ほとんど肉を食べないから、細い。。

「同じものを食べてるのに、なぜ貴方は細いの？食べなくても変わらないんじゃない？」と言う母に、わたしはびっくりする。

肉をサリーに全部取られるから、食べていないのに、、、なぜ理解できないのか意味がわからない。

使用人たちも知っているけど、意見を言うと辞めさせられる。
この家では、サリーの言うことが絶対なのだ。。


「お姉ちゃんだから、妹をたてなさい。妹より目立ってはいけない。」と日頃から言われていた。

勉強もピアノも全てに置いて、目立たないようにしなければならなかった。。

初めてテストを受けるのに、一年遅く生まれた妹も一緒に受けることになった。

順位が、サリーよりアリスのが5番高かった。一年の差があるから当然だと思っていたけど、
そのときに、父から怒られたのだ、、

「なぜ、お前のが結果がいい？」

「一年近く早く生まれてるから、、、」
と答えたのに、

「サリーより目立つな」という。

一位ではないから、目立つわけないのに何言ってるのかわからなかったけど、結果を出さないようにしていた。




学園に入り、生活していくと、周りの印象が変わっていくのだ、、
姉のアリスは、勉強もできないし、地味。
出来損ないの姉が、可愛い妹にしがみついていると噂されていた、、、


周りの子たちは、妹ばかりもてはやした。。
アリスはそれでいいと思った。

わたしは目立ってはいけない。
目立てば面倒臭いことばかり起こる。それなら、無視しておけばいい。その方が楽、、