アケマエ

翔流(かける)さん

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第1部 上巻

12.そんなこんなで7時になった。

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「それで、「お父さん」とはきちんと話ができたの?」彼女が言った。
「さぁ、どうだが…。」僕はそれを適当にはぐらかさざるをえなかった。
「なんていうか、何がそのときに、必要とされていた話だったのかが、よくわかららなくってね…。」
「死んだあと困らないようにするための話なんじゃない?」
「…。僕は死んだあと困るようなことは、ないと思うのだけれどね…、」
「そうかしら。夢の中であなたが困ったということは、あなたは、今はそうやって強がっているけれども、潜在意識か何か、まぁ、無意識かもしれないけれども、とにかく、このままいくと、父親を喪失した際に、困るんじゃないかってことをあなたはおそれているのよ。たぶんという話にはなるし、そのことについて、あなたはあまり触れてほしくはない話なのかもしれないのだけれどもね…。」
彼女は言った。

**************************************

4時47分だ。さて、今日はどのくらい書けばよかったっけな…。
「15ページよ、きっと、今まで続けてきたあなたにとっては、それほど、難しくはない枚数なんだわ。」
「そうだね、あと、13ページと少々書けばよいという話らしいからな…。」
「それで、お父さんとの話なんだけれども…。そういえば、今朝は夢みたいなものを見たの?」
「夢は見ていないのだけれども、潜在意識か無意識だかはわからないけれども、どうも、エルデンリングをやりたくて仕方がない。もちろん、やるというのはクリアするということなのだけけれども、なんとなく、今今はそのゲームに熱中しているみたいな感じが寝ていた時に思えたんだ。」
「でも、あなたは、今日は、少しばかり、寝過ごしたというか、まぁ、3時はさすがにあなたにとって、今回は速すぎたということみたいね…。」
「うん。どうもそうらしい…。」
僕はコーヒーが飲みたい気がした。
「外に出て買ってきたらいいじゃない?」
「それもそうだが、早くこの作業を終えてしまいたいというのもあってね…。」
「エルデンリングをやるためね…。」
「ねぇ。私から一つアドバイスしてもいい?」
「うん。」
「あなたは、結局やられてしまっているの…。そうでしょ?」
「あぁ、そうだな。神肌のふたりは、結構な強ボスだと思うよ…。」
「それは、そうかもしれないけれども、このままいくと、やられる経験値ばかりが、蓄積されてしまっていてあなたにとっては、あまり、良い状態にはならないんじゃないかしら…。」
「うん。まぁそうかもしれない。」
「それで、こう考えてみてほしいのだけれども…。」
「うん。なんだろうか?」
「要するに、生命力の底上げをやるっていう、話なの…。」
「…なるほど、それは、考えてもみなかったな…。」
「思い切って、10レベルぐらいあげちゃうのよ。それで、生命力をあげた状態で挑んでみて…、だめだったら、武器のレベルもあげたり、遺灰のレベルもあげてみるっていうのはどうかしら…。」
「そうだな。確かに、今までのやり方だと、攻撃力をとにかくあげていって、それで、ようやく倒せている…という感じが大きかったけれどもな…。筋力を鍛えるっていうやり方…と武器強化で、どうにかできてきたという経緯があるな…。」
「じゃぁ、前みたいに、生命力5、筋力5っていう風に振ってみたらいいんじゃない?」
「君はとにかく、生命力が足りていないからやられてしまうと思っているんだね…?」
「あら、そうよ、防御力や生命力が増えるだけで、きっと、戦闘時間そのものを長引かせることができるから、毒でたたかったりするあなたには、ぴったりの助言だと思うのだけれども…。」
「了解…。確かに、少しばかりのレベリングが必要な相手なのかもしれないな…。」
5時1分になっていた。
エルデンリングのレベル上げをやってもいいのかもしれないけれども、その前にこの原稿を書き上げてしまわなくてはならないという気がした…。
神肌のふたりにやられるパターンとしては、デブな方の肉弾戦車みたいな攻撃からやられてしまうということが結構多かったという気がした。あれは果たして回避可能な技なのだろうか?
肉弾戦車は柱を挟むことで、攻撃チャンスに変えることができるらしい。
「なるほど、そんなやり方があったのか。」
「まぁ、実際にできるかはわからないけれどもね…。そういえば、今日はノーベル賞の授賞式らしいよ。」
「了解…。そういえば、サイエンスゼロでも特集をしていたな…。」

「エルデンリングやりたくなってきてしまったな。」
「あら、6時くらいまでは執筆作業に集中してみるんじゃなかったの。」
「まぁ、そうなんだけれどもね…。」
「動画の人はレベル200とかで挑んでいたな…。」
「レベリングも重要っていう話じゃない?」
「戦略というか、戦術になってくるのかもしれないけれども、あなたの場合は。」
「毒を食らわせて逃げるときに、後ろ向きじゃなくって、ロックオンして、前向きに逃げれば、相手の肉弾戦車に気づきやすいから、肉弾戦車を柱にあててはめることができるのかもしれない…。」
「そうね。でも、わかったら、すぐにでも試したくなっちゃうんじゃない?」
「確かに…。」
「でも、眠り壺による攻略も試してみたいという気がしてきたな。」

「眠り壺に関しては、作成方法と使い方を学ばないとだめじゃない?」
「了解。」
「了解。」
「次に、キノコとトリ―ナのスイレンを入手する。トリ―ナのスイレンはショップでも売っているし、クラゲを倒しても入手できるのじゃ。」
「了解。」
「やってみたいぜ。」
「あと、9分もすれば6時じゃぞ。今日はまだ6ページしか進んでいないじゃないか。」
「確かに…。」
「確かにじゃない。さっさと、ほれなんじゃったか…。」
「あと、9ページです。」
「そうじゃ、あと、9ページを書き上げるのじゃ…。」
彼は言う。まるで貫禄のある大魔術師のように…。
7ページ目に突入した。時刻は5時53分だ。執筆速度をあげていかなければならない。
「ねぇ、ところで、今日の日の出時刻が何分かわかる?」
「六時四十分くらいかな。」
「じゃぁ調べてみて。」
調べてみると、6時39分ということがわかった。
「あら、あなたのいうとおり、さすがだわ。でも、日の出までに完成させなければ、ならないなんて、まるでドラキュラみたいじゃない。あなたは、ドラキュラじゃないでしょう?」
「まぁ、僕は、ドラキュラではないな。今のところではあるけれどもね…。」僕はそう言って苦笑した。今のところ僕はドラキュラではない…と言った方がよかったかもしれないけれども…。
「そうよね。あなたは、ドラキュラではない…。あなたは、十字架もにんにくも大丈夫だし、日の光もむしろ、好きという感じよね…。」
彼女が確認するので、僕は「そうだ。」と答えた…。

「でも、あなたは、この夜明け前という時間を使って、執筆活動に取り組んでいる。それはなぜかしら。」彼女が言うので僕は答えた…。
「まぁ、君のためだったり、僕のためだったりもするけれども…、」
「ふぅん。そうなの、わたしも理由の中に含まれているのね…。」
「うん。」
「ねぇ、わたしたちは、今のところ、ドラキュラじゃないわよね…。」
「そうだね。ドラキュラでもゾンビでもない。何か怖い夢でもみたのかな?」
僕がたずねると、彼女は
「なんでもない。」と否定した…。
彼女はもしかしたら、僕が死んでしまうという夢を見たのかもしれない。僕が父親が死んでしまうという夢をみたように…。
「ねぇ。結局、セルブスイベントに出てきた「秘密の話」ってなんだったのかしら。」
「…。」
「私、なんだか、気味が悪いの。あなたが、このままいくと、ゲームに取り殺されてしまうんじゃないかって、少しだけ心配なのよ…。」
「セルブスイベントは結局、なんだったのだろうな。魔術のサソリというアイテムがどれほど、役に立つか知らないけれども、ラニと敵対するというルートでよかったのかはよくわからなくはある…。」
効果については、サイトに、魔法攻撃の与えるダメージを12%増加させると書いてあった。そういえば、魔術に関してはこれまで、ほとんど使わずに攻略してきたといえなくはないという気はした。
「まぁ、もう終わったことだし、サイトのおすすめのルートを言っているだけなのだからよかったんじゃない?」
僕は、Yシャツの首が閉まっていたことを思い出した。指一つ分入るのだからよいと言っていたが、なんとなく、あまりいい着こなしには僕には思えなかった…。
「そのことについて考えることをやめたほうがいいっていう神様か何かからのサインなんだわ…。」
「オーケー。わかった。じゃぁ、今日はもうそのことについてはかんがえないよ。」
僕は軽く約束をした。約束をすると、トイレに行きたい衝動にかられた。

**************************************

トイレに行って、用を足すと、大きい方も催したので、そちらもした、しながら今日は火曜日であったことを思い出したので、おまじないを唱えて、聖水を作り、トイレに流した。部屋に帰ってくると、6時20分になていた。
「日の出の時刻が近づいてきたわね…。」
彼女がいうので、僕は
「そうだね…。」とうなずいた。

Gmailをチェックしてみたが、昨日、ホワイトバードという映画をみたことくらいしかわからなかった。確か、昨日の開運アクションは、映画を見るだったのだ。

「だったら、明日の映画についても調べてみたらいいんじゃない?」彼女が言うのでそれもそうだという気がした。明日は、モルカー、クラブゼロ、幻日のヨハネ、アイカツの順で見ようと思った。

「今日のこの時間で、もう明日の予定が立てれたのね。えらいわ。」彼女がほめたので僕は気分がよくなった。時刻は6時30分だ。
「あと、日の出まで9分しかないわね。あと、4ページと少しだけれども、終えれそう?」彼女がそう聞くので
「7時くらいまでには終えられると思うよ。」と答えた。
なんだか音楽が欲しくなってきたな。鳥のさえずりが聞こえていた。果たしてなんというとりだろうか?騎士団長殺しの世界では、謎のよるになる、鈴の音を免色とともに確かめに行くという風に話が進みそうだというところで終わっていた。僕は今日もきっと、騎士団長殺しを読み進めていくことだろう…、
「ねぇ、そろそろ、だいぶ、たまってきたし、まとめて、投稿したほうがよいんじゃないかしら。タイトルは、「夜明け前」にしたんでしょ?」
「うーん。夜明け前の~にしたいな。」
「じゃぁ、なぁに、夜明け前の私とあなたみたいな感じ?」
「まぁ、それでもいいけれども…。」
「夜明け前の私とあなた」か…。悪くないな…。でも、彼女の前だからそう思っているのであって、一度彼にもタイトルに関しては確認を取った方がいいという気がした。

そのあと、僕は例によって、徐々に空腹が厳しくなってきているということに気づき始めた。そろそろ、何か食べ物を食べなければ、間が持たないという気がする。着替えてコンビニに行った方がよさそうだ。

一瞬、食べ物の、まぁ、物資といったほうがいいのかもしれないわけではあるが、物資の補給コマンドを、コマンドというか、この場合はカードになるかもしれないが、それをやっていこうかとも思ったが、7時までに時間が少ないので、とっとと、執筆作業を終わらせてしまうことを選びたいという気がした。

「じゃぁ、あなたに質問だけれども、今日12月10日は何の日なの?」
「ヤフー検索をすると、ノーベル賞授賞式の他にも、世界人権デーとか、三億円事件が起きた日であるらしいことがわかるぜ?」
「ふぅん。あなたも、年末ジャンボで三億円当てようとしているのよね?確か…。」
「まぁ、1億でも3億でもいいけれども…。」
「いいや、真のあなたは、当たるなら、1億より、3億って思っているはずだわ…。」
「まぁ、そうかもしれないけれどもな…。」
「で、ところで、三億円事件ってどういう事件なの?」
三億円事件のリンクをたどると次の文章が出てきた。

1968(昭和43)年12月10日、工場従業員のボーナス約3億円の入ったトランク3個を輸送中の現金輸送車が東京・府中市の府中刑務所近くで、警官に変装し、擬装白バイに乗った男に奪われたもので、現金強奪事件としては最高金額となった。

「まぁ、この事件も結構有名よね…。」と彼女は言った。
「この事件は1975年には時効を迎えているみたい。あなたは別に強盗団というわけではないのでしょう。」彼女が言うので僕は笑った。

**********************************”***

Wikiには、この事件に関して、かなりのボリュームで記載されていた。6時49分になった。約束の7時が近づいている。もう世界は日の出をむかえたようだ。鳥の声が聞こえた。かぁかぁかぁかぁと鳴いていたからカラスかもしれない…。別の鳥の鳴き声も聞こえる…。
「あなたは、耳がいいのね…。」
「うん。結構な地獄耳なんだ…。」
「そういうのって、不思議。というか、私は、そういうのって、もっと、年老いた人間が持っている能力かと思っていた。」

でも、聴力 ピークで調べると次のような文章が出てくるぜ。

聴力は20歳をピークに年齢とともに衰えるものです。 でも聴力低下は、 決して特別なものではありません。 年齢とともに、きこえが悪くなってしまうことは誰にでもありえることなのです。

「だから、じゃない、実際に物理層で流れている音と、精神層で流れているものってちがうんじゃないかしら。」
「テレパシーについてだね…。」
「そう、テレパシーというものの存在をあなたは理解できている?というか、経験的に知っているっていう感じになるのかもしれないけれども。あなたの場合は…。」
彼女が言った。6時56分になったところだった。約束の15ページまできたので、そろそろ、今日の終わりについて考えなければならないというような気もした。
「あなたは、今日で世界が終わらないと考えている。私はそのことを祝福したい。というか、あなたが、今日で世界が終わらないと保証してくれると、単に安心できるっていうことなの。」
「ふぅん…、そうか。今まではじゃぁ、ずいぶん心配をかけてきたっていうことなのだね…。」
「ここにきて、あなたも考え方がだいぶ変わったのよ。それって、あなたというよりは、あなたの周りの家族の影響もずいぶん大きいものがあるんじゃないかって私としては思うのだけれどもあなたは?」
「まぁ、そうかもしれないな…。」
僕は考えた末にそういった…。僕は周りに支えられている…。それで、世界の終わりについては考えなくてもよいような免除機構みたいなものがこの場ではよく働くのかもしれない。
そんなこんなで、7時になった。朝飯でも食べに行こう…。
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