25 / 54
番外編1
さよならとただいま【3】バジル視点
しおりを挟む
「「バジル、起きなさい」」
「はへ?」
さっき僕はおじいちゃんになって寿命で死んだはずなのに、何故か起こされて目を覚ました。
………どゆこと?
え、僕死んだよね。
不思議に思って周りをみると、そこは豪華な広い部屋で、豪華な大きいベッドで僕は寝ていたようだ。
僕を起こした知らない二人の男に笑顔を向けられて、なんだか居心地が悪いよ。
二人は、王族よりも立派な服を着ているとなんとなくだけど僕は思う。たぶんだよ?
そして、視線を僕自身の身体に向けると若い身体になっていた。
たぶん20代ぐらいじゃないかな?
詳しくは鏡をみないとわからないよ。
「私の可愛いバジル!パパですよ」
「僕がママだよ」
「………いや、誰ですか?」
自称パパと自称ママの二人に、胡散臭いと言わんばかりの眼差しを向けるのは仕方ないよね。
ほら、僕はもう気にしてないけど僕の両親って……あれでしょ?
あの、姉だけ可愛がる僕を捨てた人達。
もう僕は、元婚約者やら姉やら両親やらをなんとも思ってないどころか、長年思い出さなかったから忘れかけてたよ。
僕はルディガーさんや息子達やクロムさんや村の皆と楽しく幸せにしてたから、もうあの人達のことはどうでもいい。
まぁ、何が言いたいかと言うと、自称パパと自称ママが何故僕の両親を名乗るのかわからないということだ。
「初対面みたいなものですからね。バジル、説明しますから聞いてください」
「あ、紅茶とケーキあるから食べようね。バジル、起きれる?」
「………はい」
とりあえず僕は、返事をしてベッドから下りた。
僕は二人に促されて、ソファに向かい合って座って、いい香りの紅茶をさっそく飲んだ。
ふあぁ、紅茶何年ぶりかな?美味しいね。
村では、フェンリル特製のお茶だったからね。
ちなみにフェンリルのお茶の材料は、森にある草花らしいよ。
「私の名前はソロモン。ノーアの夫で、私はこの世界の守護神をしています。ちなみに、お酒を飲んだら豹変するのは私の遺伝ですよ」
え、あれ遺伝なの!?
酔った時の恥ずかしい上に覚えてないエピソードが山のようにある僕は、ソロモンを二度見した。
「僕はノーア。ソロモンの妻で、この世界の魔神をしているよ。………お酒を飲んだ時の記憶ないのは、僕の遺伝だよ」
それも遺伝なの!?
………僕の口元がひくついたのは仕方ないよね。
二人の説明を聞いてまとめた感じだと、僕は守護神と魔神の子供で、僕は神子という存在だったそうだ。
僕は普通の人間じゃなかったんだとちょっとビックリしたよ。
神の子供は、最初は人間として生まれる。
それから、死ぬまで自分が神子だと知らないまま生きて、人間として死ぬ。
神子が【自分が神子】だと知ってしまうと、神子は死んでしまうというものがあったから、僕は自分が神子だと知らなかったそうだ。
人間として死んだ神子はその後、適性によって何の神になるかが決まるみたい。
そして、今の僕は何の神になるかを決める段階らしい。
………え、僕神になるの!?
僕は驚きつつケーキを食べた。
はうぅ!美味しい!!
あまりの美味しさにも驚いてしまったよ。
それはともかく。
「僕は神になるよりも、ルディガーさんやシモンやカミルやエリックともっと一緒に生きていたかった」
思わず涙が出た。
愛する僕の大切な家族。
生きる寿命が違ったばかりに、悲しい思いをさせてしまった。
息子達はまだまだ幼いから、きっと泣いているだろうね………ルディガーさんも泣いているだろうな。
帰りたい……皆のところに帰りたいよ………!!
泣いている僕の隣に移動したノーアが、頭をよしよしと撫でてくれた。
「じゃあ、フェンリルの神になりますか?バジルはフェンリルと長年連れ添って適性があります。それに、身体もフェンリルになりますよ」
「!?」
ニッコリ笑顔のソロモンの言葉にビックリした。
「僕がフェンリルに?でも、フェンリルになれてもルディガーさん達のところには戻れないんでしょう?」
………だって、僕は死んでいるからね。
「いいえ。神はどこにいても神の自由ですから。ほら、教会とかで聞いたことないですか?『神の御心のままに』って言葉を」
ソロモンの言葉が僕に希望を与える。
神になっても、ルディガーさん達のところに帰っていいのかって………。
僕はソロモンをじっとみつめた。
「バジル、貴方も今日から神の一柱になります。さぁ、バジルはどうなりたくて、どうしたいですか?守護神でありパパである私に聞かせてください」
ソロモンが穏やかに笑って、部屋の空気が変わるのを肌で感じる。
「バジル、一緒に住んでなくてもママとパパはバジルを愛しているからね。そのことを忘れないでほしい。天界から見守っているからね」
ノーアは僕を抱きしめて、慈愛の眼差しで僕をみつめている。
「ありがとう。二人の優しさが嬉しいです。………ソロモンパパ、ノーアママ。二人のことを僕は忘れません」
少し照れてしまったけれど、ちゃんとママパパと言えたよ。
………ママ呼びパパ呼びをなんか主張されてる感じがしたからね。
でも、二人の優しさが嬉しいのは本当だ。
そして僕は、ソロモンに僕の気持ちを伝えた。
「僕は、フェンリルの神になりたいです。ルディガーさん達と同じフェンリルになりたい。そして、ルディガーさん達のところに戻りたいです」
ソロモンとノーアが微笑んだ。
「「バジル、どうか貴方に幸あらんことを」」
その言葉を聞いた直後、身体が変化をして僕は衝撃に意識を失った。
「はへ?」
さっき僕はおじいちゃんになって寿命で死んだはずなのに、何故か起こされて目を覚ました。
………どゆこと?
え、僕死んだよね。
不思議に思って周りをみると、そこは豪華な広い部屋で、豪華な大きいベッドで僕は寝ていたようだ。
僕を起こした知らない二人の男に笑顔を向けられて、なんだか居心地が悪いよ。
二人は、王族よりも立派な服を着ているとなんとなくだけど僕は思う。たぶんだよ?
そして、視線を僕自身の身体に向けると若い身体になっていた。
たぶん20代ぐらいじゃないかな?
詳しくは鏡をみないとわからないよ。
「私の可愛いバジル!パパですよ」
「僕がママだよ」
「………いや、誰ですか?」
自称パパと自称ママの二人に、胡散臭いと言わんばかりの眼差しを向けるのは仕方ないよね。
ほら、僕はもう気にしてないけど僕の両親って……あれでしょ?
あの、姉だけ可愛がる僕を捨てた人達。
もう僕は、元婚約者やら姉やら両親やらをなんとも思ってないどころか、長年思い出さなかったから忘れかけてたよ。
僕はルディガーさんや息子達やクロムさんや村の皆と楽しく幸せにしてたから、もうあの人達のことはどうでもいい。
まぁ、何が言いたいかと言うと、自称パパと自称ママが何故僕の両親を名乗るのかわからないということだ。
「初対面みたいなものですからね。バジル、説明しますから聞いてください」
「あ、紅茶とケーキあるから食べようね。バジル、起きれる?」
「………はい」
とりあえず僕は、返事をしてベッドから下りた。
僕は二人に促されて、ソファに向かい合って座って、いい香りの紅茶をさっそく飲んだ。
ふあぁ、紅茶何年ぶりかな?美味しいね。
村では、フェンリル特製のお茶だったからね。
ちなみにフェンリルのお茶の材料は、森にある草花らしいよ。
「私の名前はソロモン。ノーアの夫で、私はこの世界の守護神をしています。ちなみに、お酒を飲んだら豹変するのは私の遺伝ですよ」
え、あれ遺伝なの!?
酔った時の恥ずかしい上に覚えてないエピソードが山のようにある僕は、ソロモンを二度見した。
「僕はノーア。ソロモンの妻で、この世界の魔神をしているよ。………お酒を飲んだ時の記憶ないのは、僕の遺伝だよ」
それも遺伝なの!?
………僕の口元がひくついたのは仕方ないよね。
二人の説明を聞いてまとめた感じだと、僕は守護神と魔神の子供で、僕は神子という存在だったそうだ。
僕は普通の人間じゃなかったんだとちょっとビックリしたよ。
神の子供は、最初は人間として生まれる。
それから、死ぬまで自分が神子だと知らないまま生きて、人間として死ぬ。
神子が【自分が神子】だと知ってしまうと、神子は死んでしまうというものがあったから、僕は自分が神子だと知らなかったそうだ。
人間として死んだ神子はその後、適性によって何の神になるかが決まるみたい。
そして、今の僕は何の神になるかを決める段階らしい。
………え、僕神になるの!?
僕は驚きつつケーキを食べた。
はうぅ!美味しい!!
あまりの美味しさにも驚いてしまったよ。
それはともかく。
「僕は神になるよりも、ルディガーさんやシモンやカミルやエリックともっと一緒に生きていたかった」
思わず涙が出た。
愛する僕の大切な家族。
生きる寿命が違ったばかりに、悲しい思いをさせてしまった。
息子達はまだまだ幼いから、きっと泣いているだろうね………ルディガーさんも泣いているだろうな。
帰りたい……皆のところに帰りたいよ………!!
泣いている僕の隣に移動したノーアが、頭をよしよしと撫でてくれた。
「じゃあ、フェンリルの神になりますか?バジルはフェンリルと長年連れ添って適性があります。それに、身体もフェンリルになりますよ」
「!?」
ニッコリ笑顔のソロモンの言葉にビックリした。
「僕がフェンリルに?でも、フェンリルになれてもルディガーさん達のところには戻れないんでしょう?」
………だって、僕は死んでいるからね。
「いいえ。神はどこにいても神の自由ですから。ほら、教会とかで聞いたことないですか?『神の御心のままに』って言葉を」
ソロモンの言葉が僕に希望を与える。
神になっても、ルディガーさん達のところに帰っていいのかって………。
僕はソロモンをじっとみつめた。
「バジル、貴方も今日から神の一柱になります。さぁ、バジルはどうなりたくて、どうしたいですか?守護神でありパパである私に聞かせてください」
ソロモンが穏やかに笑って、部屋の空気が変わるのを肌で感じる。
「バジル、一緒に住んでなくてもママとパパはバジルを愛しているからね。そのことを忘れないでほしい。天界から見守っているからね」
ノーアは僕を抱きしめて、慈愛の眼差しで僕をみつめている。
「ありがとう。二人の優しさが嬉しいです。………ソロモンパパ、ノーアママ。二人のことを僕は忘れません」
少し照れてしまったけれど、ちゃんとママパパと言えたよ。
………ママ呼びパパ呼びをなんか主張されてる感じがしたからね。
でも、二人の優しさが嬉しいのは本当だ。
そして僕は、ソロモンに僕の気持ちを伝えた。
「僕は、フェンリルの神になりたいです。ルディガーさん達と同じフェンリルになりたい。そして、ルディガーさん達のところに戻りたいです」
ソロモンとノーアが微笑んだ。
「「バジル、どうか貴方に幸あらんことを」」
その言葉を聞いた直後、身体が変化をして僕は衝撃に意識を失った。
11
あなたにおすすめの小説
左遷先は、後宮でした。
猫宮乾
BL
外面は真面目な文官だが、週末は――打つ・飲む・買うが好きだった俺は、ある日、ついうっかり裏金騒動に関わってしまい、表向きは移動……いいや、左遷……される事になった。死刑は回避されたから、まぁ良いか! お妃候補生活を頑張ります。※異世界後宮ものコメディです。(表紙イラストは朝陽天満様に描いて頂きました。本当に有難うございます!)
皇帝に追放された騎士団長の試される忠義
大田ネクロマンサー
BL
若干24歳の若き皇帝が統治するベリニア帝国。『金獅子の双腕』の称号で騎士団長兼、宰相を務める皇帝の側近、レシオン・ド・ミゼル(レジー/ミゼル卿)が突如として国外追放を言い渡される。
帝国中に慕われていた金獅子の双腕に下された理不尽な断罪に、国民は様々な憶測を立てる。ーー金獅子の双腕の叔父に婚約破棄された皇紀リベリオが虎視眈々と復讐の機会を狙っていたのではないか?
国民の憶測に無言で帝国を去るレシオン・ド・ミゼル。船で知り合った少年ミオに懐かれ、なんとか不毛の大地で生きていくレジーだったが……彼には誰にも知られたくない秘密があった。
(BL)君のことを忘れたいから遠回りしてきた
麻木香豆
BL
美容師の來
人気モデルの也夜
この二人は晴れの日を迎える前に也夜の事故で叶わなかった。
そこから堕落していく來。
也夜の家族からも別れて欲しいとも言われ最愛の人を忘れるためにも他の人に抱かれ仕事に集中していく日々。
やがて也夜を忘れていく中、來の独立を手助けしたい人がいると……。
そこから來は順風満帆かと思いきや、也夜が目を覚ましてしまった……。
もうすぐ死ぬから、ビッチと思われても兄の恋人に抱いてもらいたい
カミヤルイ
BL
花影(かえい)病──肺の内部に花の形の腫瘍ができる病気で、原因は他者への強い思慕だと言われている。
主人公は花影症を患い、死の宣告を受けた。そして思った。
「ビッチと思われてもいいから、ずっと好きだった双子の兄の恋人で幼馴染に抱かれたい」と。
*受けは死にません。ハッピーエンドでごく軽いざまぁ要素があります。
*設定はゆるいです。さらりとお読みください。
*花影病は独自設定です。
*表紙は天宮叶さん@amamiyakyo0217 からプレゼントしていただきました✨
「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。
猫宮乾
BL
異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。
悪役令嬢の兄、閨の講義をする。
猫宮乾
BL
ある日前世の記憶がよみがえり、自分が悪役令嬢の兄だと気づいた僕(フェルナ)。断罪してくる王太子にはなるべく近づかないで過ごすと決め、万が一に備えて語学の勉強に励んでいたら、ある日閨の講義を頼まれる。
【完結】顔だけと言われた騎士は大成を誓う
凪瀬夜霧
BL
「顔だけだ」と笑われても、俺は本気で騎士になりたかった。
傷だらけの努力の末にたどり着いた第三騎士団。
そこで出会った団長・ルークは、初めて“顔以外の俺”を見てくれた人だった。
不器用に愛を拒む騎士と、そんな彼を優しく包む団長。
甘くてまっすぐな、異世界騎士BLファンタジー。
男だって愛されたい!
朝顔
BL
レオンは雑貨店を営みながら、真面目にひっそりと暮らしていた。
仕事と家のことで忙しく、恋とは無縁の日々を送ってきた。
ある日父に呼び出されて、妹に王立学園への入学の誘いが届いたことを知らされる。
自分には関係のないことだと思ったのに、なぜだか、父に関係あると言われてしまう。
それには、ある事情があった。
そしてその事から、レオンが妹の代わりとなって学園に入学して、しかも貴族の男性を落として、婚約にまで持ちこまないといけないはめに。
父の言うとおりの相手を見つけようとするが、全然対象外の人に振り回されて、困りながらもなぜだか気になってしまい…。
苦労人レオンが、愛と幸せを見つけるために奮闘するお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる