ある日怖いおじさんに惚れられて拐われた女児の私。身の危険を感じながらも逃げるチャンスを掴みますわよ!

ミクリ21 (新)

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1◆ジュリア視点

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私はジュリア・アクアマリンですわ。

まだ5歳なのにもう魔法が使えるすごくて立派なレディで、アクアマリン子爵家の末っ子ですのよ。

お兄様とお姉様とお父様とお母様と猫のクリスティーナが私の家族なのですわ。



さて、私は今とても困っていますの。

何故なら、誘拐されてしまったからですわ。

庭にいたらピャーと拐われましたのよ。

「まぁ、なんてことですの!?」

運ばれながらつい叫んでしまいましたわ。

………ちょっとはしたなかったですわね。

嫌ですわね……恥ずかしい………。

それにしても、誘拐は犯罪だって知らないのかしら?

女児の私ですらそれぐらい知っていますわよ。

誘拐犯は顔の怖いおじさんなんですけど、この顔を何かに例えるなら………ネズミ一家を殲滅したボス猫かしら?

「はぁはぁ、お嬢ちゃん、名前は?俺はライラック。43歳の駄犬だ」

「誘拐犯に教える名などありませんわ」

「幼女の女王様、最高………はぁはぁ」

「………気持ち悪い顔面凶器誘拐犯ですわね」

「あぁっ!蔑む眼差しが素晴らしい!!」

「………」

お父様、知らないおじさんが目の前で身悶えてはぁはぁ言っていますの。

これが所謂【変態】というやつなのかしら?

お母様、確か変態が現れた時は『急所を蹴るのよ』と教えてくださいましたわね。

今こそ、お母様直伝のゴールデンキック(金的)が唸る時ですわ!

お母様、私頑張りますわよ!

「くらいなさい誘拐犯!ゴールデンキック!!」

「ぐぉっ!!」

この瞬間に効果音をつけるなら、キーンかしら?

それともゴーンかしらね?

私はお母様に習った通りに誘拐犯のお股をキックしましたの。

誘拐犯はお股を抑えて悶絶していますわ。

誘拐犯がしゃがんでいなかったらちょっと足が届かないところでしたから、しゃがんでいてくれて助かりましたわね。

「はぁはぁ……幼女女王様ロリクイーンのいきなりご褒美、美味しく頂いたぜ」

「………」

お母様、何やら変態が喜んでいますの。

ゴールデンキックは逆効果でしたわ!

この場合、どうしたらいいのかしら………。

あと、さっきから女王様女王様って何言ってますの?

私は子爵令嬢であって、女王様ではありませんわ。

女王様に失礼でしてよ!

女王様がその発言を聞いたら、きっと不敬罪という罪に問われますわね。

ちなみに、この国の頂点は男性ですから女王様でもありませんわね。

正しくは王様ですわ。

女児誘拐の罪も合わせればかなり重罪ですわよ!

私は、目の前の四つん這いになって犬のようにはぁはぁ言っている誘拐犯を必ず騎士団に突き出しますわ。

そのためにも、必ず逃げてお家に帰りますのよ。

女児だからって舐めていたら痛い目をみるということを教えて差し上げますわね。うふふ………。



「お嬢ちゃん舐めたい……はぁはぁ……」

「ひっ!」

舐めるってペロペロするって意味じゃないので止めてくださいですわ!!

いやぁーーーっ!!

お兄様!お姉様!助けてくださいませーーーっ!!

それから約2時間……私は全力で走って逃げましたのよ。

なんとかペロペロは回避できましたが、またいつペロペロしたいなんて言い出すやら………うぅ、怖くて心が折れそうですわ。

あぁ、偉大なる女神様……私をお守りくださいですの。

私は涙を堪えながら女神様にお祈りをするのでした。
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