捕まえた女騎士に初恋しちゃった盗賊頭

ミクリ21 (新)

文字の大きさ
4 / 4

4◆仲間がみたもの

しおりを挟む
ロゼリアの仲間の騎士達は、騎士団の華であるロゼリアを救出に向かった。

ロゼリアは気の強い女なので、か弱い女のように泣きながら囚われる姫にはならないだろう。

きっと今も敵を睨みつけて「私は屈しない!」と仲間の到着を待ち、反撃の狼煙をあげるタイミングを狙っているはずだ。

そう思いながら、盗賊団のアジトを突き止めて突入した騎士団がみたものは………。



盗賊団をビシバシ鍛える鬼軍曹……ロゼリアの姿であった。



ロゼリアは処女を奪われて嘆きはしたが、なんかはっちゃけたのである。

こうなったら責任を果たしてもらおうと、盗賊団を真人間にするために四つん這いのグレンを尻に敷いて(物理)、アンバーが文句を言おうものなら容赦なくグレンの尻を叩く。手でバシバシと……。

グレンのことを尻を叩かれて喜ぶMにしたくなければ従えと、グレンの尻を叩きながらアンバーを脅すロゼリア。

大切なグレンが叩かれるのが嫌なので、アンバーは渋々ロゼリアに従った。



騎士団は、なんだこの地獄はと慄く。

「ロゼリア……」

「あぁ、やっと来たか。待っていたぞ」

「一体これはどういう状況で……」

「こやつらを真人間にすることにした。盗賊団が真人間にならなかったら、最終的に私は盗賊頭のこの野郎をドMのオネェ属性に魔改造してやる。私は本気だ」

目がマジである。

あと、何故オネェ属性とか言い出したのかは謎だ。

たぶん深い理由はない。

「ロゼリア……君に一体何があったらそんなよくわからない思考になるんだ……」

「この野郎の股間にでも手を当てて聞いてくれ」

「嫌だが!?なんで男の股間を男の俺が触らないとならんのだ!あと、それを言うなら普通は胸では!?」

「大丈夫だ。この野郎の脳みそは胸でも頭でもなく、股間にあるから」

「……それどんなモンスター?」

騎士団ドン引き案件なロゼリアの発言に、アンバーが殺気立つ。

けれど、当の本人であるグレンは何故か嬉しそうだ。

恋は男としてのプライドも捨てさせるのかもしれない……。



そんなこんなで、ロゼリアの扱きから解放されたがっていた盗賊団は、騎士団にまさかの救出を願い縋りついてきた。

つまり、大人しく捕まるからこの地獄を終わらせてくれということだ。

だが……。

「助けてくれ騎士様……っ!このままじゃ、俺達死んでしまう……っ!」

「こ、こら離せ!?どこを掴んで……ああっ!やめ、ズボンを引っ張ってはならん!!脱げ……ぎゃーっ!?」

「ひぃっ!?変なところに顔を押し付けるな!!落ち着け落ち着け……ぎゃーっ!!」

阿鼻叫喚……。

救いを求める盗賊団が必死すぎて、騎士団に大混乱を与えている。

どれだけビシバシやられたのか、盗賊団は疲労困憊のやつれた顔でフラフラだった。

それでも、助かりたくて騎士団の体に張り付き意地でも連れて行ってもらうと、それはそれは必死だったのだ。

盗賊団は、夜も疲れているのに眠れないほどの恐ろしい扱きをロゼリアから受けたという。

ロゼリア、君は一体何者なんだ……。

なんとか落ち着かせて牢屋に連行した盗賊団は、安心から無事に爆睡できたそうだ。



「ロゼリア、俺が真人間になったら、結婚してくれるか?」

「もちろんだ。お前には責任を取らせる気だったからな。私を女にしたからにはお前も無理矢理にでも真人間にする」

「俺を、愛してくれるか?」

「お前の努力次第だが、私も歩み寄る努力をする」

「俺、絶対に真人間になる。だから、俺を待っていてくれ!」

「……あぁ、約束だ。私をガッカリさせるなよ。しっかり罪を償ってこい」

グレンとロゼリアは、そんな会話をかわしてみつめあっている。

グレンが罪を償って出所した時、きっとロゼリアは約束通り待っていることだろう。

そして、グレンは覚悟を決めて牢屋に入っていったのだった。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない

二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。 ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。 当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。 だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。 ――君の××××、触らせてもらえないだろうか?

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

田舎の幼馴染に囲い込まれた

兎角
恋愛
25.10/21 殴り書きの続き更新 都会に飛び出した田舎娘が渋々帰郷した田舎のムチムチ幼馴染に囲い込まれてズブズブになる予定 ※殴り書きなので改行などない状態です…そのうち直します。

【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~

双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。 なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。 ※小説家になろうでも掲載中。 ※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。

冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件

水月
恋愛
「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。 以後、 寝室は強制統合 常時抱っこ移動 一秒ごとに更新される溺愛 妻を傷つける者には容赦なし宣言 甘さ過多、独占欲過剰、愛情暴走中。 さらにはリーリアを取り戻そうとする実家の横槍まで入り――? 自己評価ゼロの健気令嬢と愛が一分も我慢できなかった最強騎士。 溺愛が止まらない、契約結婚から始まる甘すぎる逆転ラブコメ

【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。

五月ふう
恋愛
 リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。 「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」  今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。 「そう……。」  マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。    明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。  リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。 「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」  ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。 「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」 「ちっ……」  ポールは顔をしかめて舌打ちをした。   「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」  ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。 だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。 二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。 「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」

淫紋付きランジェリーパーティーへようこそ~麗人辺境伯、婿殿の逆襲の罠にハメられる

柿崎まつる
恋愛
ローテ辺境伯領から最重要機密を盗んだ男が潜んだ先は、ある紳士社交倶楽部の夜会会場。女辺境伯とその夫は夜会に潜入するが、なんとそこはランジェリーパーティーだった! ※辺境伯は女です ムーンライトノベルズに掲載済みです。

処理中です...