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番外編◆監禁系メリー君
1◆監禁された俺
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彼は、メリー君という怪異らしい。
ある日、自宅の寝室で寛いでいたら電話がなった。
ピロピロピロ。
「もしもし、僕メリー君、今マンションの一階にいるよ」
いたずらかと思った電話は何度もかかり、マンションの二階三階と俺のいる六階まで迫っていた。
そして、それは玄関まで来てしまい、最後の電話がなったんだ。
「もしもし、僕メリー君、今君のベッドの中にいるよ」
「え?」
身構えていた俺は、あの言葉を覚悟していたんだ。
『今貴方の後ろにいるの』
メリーさんといえば、やはりこのセリフだろう。
なのに、何故か背後のベッドの中らしい。
振り向くと、ベッドで俺の枕の匂いを堪能している美人の男がいてびっくりしたよ。
「スーハースーハー♡あぁっ!栗栖君の香り……♡」
「……誰?というか、枕の匂い嗅ぐのやめて?恥ずかしいから」
「ふふ、僕メリー君♡栗栖君のことが好きなの!一目惚れなんだよね。だから、連れていくことにしたんだよ」
「連れていく?」
「そう、連れていくの……。ふふ、暴れないでね。栗栖君に乱暴なことはしたくないから♡」
「!」
急に金縛りで身動きが取れなくなり、俺はメリー君の出したなんか黒い帯状の物でぐるぐると巻かれて、急激な眠気で意識を失ってしまう。
そんな俺を、メリー君はニコニコしながら連れて闇に消えるのだった。
目が覚めると、そこは知らない部屋だった。
地下室なのか、その部屋には窓がない。
俺はベッドで手足を拘束されていて、しかも全裸だったから少し肌寒く感じる。
部屋には扉は二つしかないが、出口はどちらなのだろうか?
いろいろと考えていると、片方の扉が開いてメリー君が現れた。
「ふふ、目が覚めたんだね♡待ってたよ……はぁはぁ」
目にハートでも浮かべてそうなメリー君は、何故か呼吸が乱れ中だ。
もしかして……状況的に性的な意味の飢えた狼というやつなのだろうか?
「ここはどこだ!俺をどうするつもりだ!」
「ここは僕が栗栖君を監禁するために用意した愛の巣だよ♡栗栖君はここで永遠に僕と二人で幸せに愛しあって暮らすの。ふふ、嬉しいね!」
メリー君は幸せそうな表情で、困惑する俺の唇に唇を重ねてきた。
びっくりして俺は拒否しようと顔をずらそうとしたけれど、メリー君に顔を抑えられてできなかったよ。
「抵抗なんてダメ。栗栖君は僕の恋人なんだもの。愛してる栗栖君に酷いことしたくないから、僕をちゃんと受け入れてね?」
それはつまり、抵抗したら酷いことするって解釈でOK?
あと、いつ俺達恋人になったんだよ。
………まぁ、怖くて否定できないけれどね。
めちゃくちゃ恐怖を感じている俺は、ぷるぷる震えながらメリー君の瞳をみてしまう。
………緑の瞳にハイライトがないというか、どこまでも闇が深い深淵のような瞳だったよ。
ある日、自宅の寝室で寛いでいたら電話がなった。
ピロピロピロ。
「もしもし、僕メリー君、今マンションの一階にいるよ」
いたずらかと思った電話は何度もかかり、マンションの二階三階と俺のいる六階まで迫っていた。
そして、それは玄関まで来てしまい、最後の電話がなったんだ。
「もしもし、僕メリー君、今君のベッドの中にいるよ」
「え?」
身構えていた俺は、あの言葉を覚悟していたんだ。
『今貴方の後ろにいるの』
メリーさんといえば、やはりこのセリフだろう。
なのに、何故か背後のベッドの中らしい。
振り向くと、ベッドで俺の枕の匂いを堪能している美人の男がいてびっくりしたよ。
「スーハースーハー♡あぁっ!栗栖君の香り……♡」
「……誰?というか、枕の匂い嗅ぐのやめて?恥ずかしいから」
「ふふ、僕メリー君♡栗栖君のことが好きなの!一目惚れなんだよね。だから、連れていくことにしたんだよ」
「連れていく?」
「そう、連れていくの……。ふふ、暴れないでね。栗栖君に乱暴なことはしたくないから♡」
「!」
急に金縛りで身動きが取れなくなり、俺はメリー君の出したなんか黒い帯状の物でぐるぐると巻かれて、急激な眠気で意識を失ってしまう。
そんな俺を、メリー君はニコニコしながら連れて闇に消えるのだった。
目が覚めると、そこは知らない部屋だった。
地下室なのか、その部屋には窓がない。
俺はベッドで手足を拘束されていて、しかも全裸だったから少し肌寒く感じる。
部屋には扉は二つしかないが、出口はどちらなのだろうか?
いろいろと考えていると、片方の扉が開いてメリー君が現れた。
「ふふ、目が覚めたんだね♡待ってたよ……はぁはぁ」
目にハートでも浮かべてそうなメリー君は、何故か呼吸が乱れ中だ。
もしかして……状況的に性的な意味の飢えた狼というやつなのだろうか?
「ここはどこだ!俺をどうするつもりだ!」
「ここは僕が栗栖君を監禁するために用意した愛の巣だよ♡栗栖君はここで永遠に僕と二人で幸せに愛しあって暮らすの。ふふ、嬉しいね!」
メリー君は幸せそうな表情で、困惑する俺の唇に唇を重ねてきた。
びっくりして俺は拒否しようと顔をずらそうとしたけれど、メリー君に顔を抑えられてできなかったよ。
「抵抗なんてダメ。栗栖君は僕の恋人なんだもの。愛してる栗栖君に酷いことしたくないから、僕をちゃんと受け入れてね?」
それはつまり、抵抗したら酷いことするって解釈でOK?
あと、いつ俺達恋人になったんだよ。
………まぁ、怖くて否定できないけれどね。
めちゃくちゃ恐怖を感じている俺は、ぷるぷる震えながらメリー君の瞳をみてしまう。
………緑の瞳にハイライトがないというか、どこまでも闇が深い深淵のような瞳だったよ。
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