婚約破棄をしたいのにしようとすると必ず邪魔される呪いにかかった公爵令息

ミクリ21 (新)

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1◆婚約破棄をしようと思った

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公爵令息レナード・ミリアムは、婚約者の伯爵令嬢シルフィ・アルフェルを嫌っている。

学園入学前に親が勝手に決めた婚約者で、シルフィは同い年の地味な令嬢だ。

レナードは、セクシーでエッチなタイプの女の子が好みなのだ。

なのに、何故その真逆のようなシルフィを嫁にしなくてはいけないのか!

灰色の髪はモッサリで顔がみえなくて、服も素肌を全く出さない。

常に女の子にモテてヤる相手に困らないレナードにとって、シルフィは邪魔でしかない存在なのである。

そんなレナードは、学園でシルフィを無視して女の子と遊んでいた。

その中に愛する女の子ができて、シルフィが本気で邪魔になったのだ。

だから、婚約破棄をしようと思ってしまった。



夜。

………レナードは、夢をみる。

一人の女の子が花畑に一人でいる夢だ。

白い花の花畑に、一輪だけ灰色の花がある。

女の子は灰色の花を大切に大切に指先で愛でた。

女の子は後ろ姿だからレナードからは顔がみえない。

「愛してるの。こんなに愛してるの」

それは独り言か、それとも誰かに向けた言葉なのかわからない。

「希望を願ったはずなのに……私の愛は届かない」

その言葉の意味はレナードにはわからない。

「だけど、私の最愛を傷つけるなんて許さない」

女の子がゆっくり立ち上がる。

そして、ゆっくりゆっくりとこちらを振り向いた。

「傷つけることは許さない。届かない愛でも、私の愛を裏切らせない」

振り向いた女の子の顔を、レナードはみた。

レナードの瞳が見開く。

何故なら……女の子の顔は………。

「………!」

女の子の最後の言葉は、レナードには聞こえなかった。



翌朝、レナードは目を覚ます。

変な夢を見た気がするが、何も思い出せなかった。

思い出せない夢など忘れて、レナードは学園に向かう。

今日は放課後の広場にシルフィを呼んで、婚約破棄するつもりなのだ。

レナードは婚約破棄できると信じて疑わずにいた。
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