白雪姫という二つ名の少年が実の父親に貞操を狙われたけど、皆が守ってくれたから大丈夫でした

下

「イヤーーー！誰かーーーっ！」

「むっ！可憐な少年の悲鳴だ！もしやラグナーか！？」

森に響くラグナーの悲鳴を聞いて、ユリアスは急いで助けに向かった。

そしてみつけた家の扉を勢いよく開くユリアス。

そこには、全裸の醜いおっさんと追い詰められている可憐な美少年がいた。

「待て！僕が来たぞ！隣国第二王子ユリアスだ！」

「呼んどらん！帰れ！」

「帰るわけないだろ変質者！」

「国王に向かって誰が変質者じゃ！」

「貴様だ！貴様みたいな変質者が国王なわけあるか！」

睨み合い罵り合う変質者vs不審者………ではなく父親vsユリアス。

そこに勇ましい子供の声が響く。

「ユリアス！俺達の力を使え！」

いつの間にか森から戻ってきていた七人の子供達だ。

子供が棍棒をユリアスに投げ渡した。

「えっ……？」

子供達に棍棒を渡されたユリアスは、ちょっと困惑する。

棍棒をどうするんだ。

もしや、撲殺しろと………？

「その棒を構えるんだ！」

「わ…わかった！」

ユリアスは言われた通りに棍棒を構えた。

「いくぜ皆！俺達のラグナーを守るんだ！」

「「「うおおーーーっ！」」」

雄叫びをあげて七人は光の玉になる。

なんと、七人の子供の正体は人間のフリをしている妖精だったのだ！

棍棒に光が集まり、棍棒は黄金に光り輝く。　　

そして、光が収まると………棍棒が禍々しい色と見た目のご立派キノコ棒になっていた。

「なんじゃこりゃー！？」

ユリアス絶句。

あんまり言いたくないし意識したくないが、とてもとても男のアレに見た目が酷似している。

はっきりいって持っていたくないイチモツ……いや、一品だ。

「ぶふっ！ははっ……はぁはぁ…身体が熱くて辛いのに、ふふっ……笑いで…お腹が痛い…はぁはぁははっ！こきゅ…呼吸が…はははっ！く…苦しい！あはっ」

ラグナーは、媚薬による苦しみと爆笑による腹痛で呼吸困難に陥っていた。

笑いのツボに入ってしまったらしい………。

「さぁ、殺るんだユリアス！」

子供の勇ましい声がキノコ棒から聞こえる。

………これが本当の息子ってね。

ユリアスは、早く終わらせたくてキノコ棒を父親に向ける。

「こうなったらやるしかない。覚悟ーーーっ！」

「ぎゃーーーっ！チ○コにヤラれるーーー！？」

「キノコだーーーっ！！」

ドッピュン！！

攻撃手段は、まさかの…あるいは想像通りのモノだった。

キノコ棒の先端から謎の白い液体を父親の顔にぶっ放したのだ。

まるで、顔射のような見た目がユリアスの心にもダメージを負わせる。

「ぐふっ………」

その液体はキノコの猛毒で、父親は泡吹いて倒れてしまった。

ちなみに、猛毒といっても命なんて物騒なものは奪わない。

父親を永久に種無し&勃起しないようにしただけだ。



ラグナーに盛られた媚薬は、ユリアスとアッハンウッフンと励んだことでなんとかなった。

そして、流れでラグナーはユリアスにプロポーズをされた。

ラグナーはユリアスに一目惚れしていたから、喜んで受け入れるのだった。



父親は駆けつけた継母によって連れて行かれた。

そして、父親は地下牢に入れられた。

継母は裏で前国王夫妻と協力して、ラグナーの母親の事故について調べていたのである。

他殺の可能性があったからだ。

そして、父親が母親を事故に見せかけて殺したという動かぬ証拠をやっと手に入れたのだ。

ついでに、継母を暗殺しようとしていたのも父親だ。

証拠なら早々にみつかっていた。

ということで、父親は裁判にかけられることが決定している。

母親殺害の動機は、ラグナーを犯すのに邪魔だったかららしい。

継母暗殺は、ラグナーが継母に懐いたから継母のことが憎かったそうだ。

………父親は有罪判決だったのは言うまでもないだろう。



その後、ラグナーはユリアスと結婚した。

継母と離れたくないラグナーのために、婿としてユリアスが嫁いできたのだ。

そして、七人の子供達はラグナーの親衛隊として一緒に暮らしている。

こうしてラグナーは、皆と幸せに暮らしているのだった。