神様（？）に選ばれて勝ち確のデスゲームに参加することになった。

ん？

    「ここが千秋の部屋よ」
    そう言って森川さんのお母さんは、階段を上ってすぐ左にある部屋を指差した。
    「後で飲み物持ってくるから、とりあえず入っててね」
    「あ、はい。ありがとうございます」
    森川さんのお母さんは階段を下りていった。


    「も、森川さんー！入るよー」
    「・・・」
    ・・・返事がない。んー、森川さんのお母さんに開けてもらうか？い、いや！僕は森川さんの彼氏という体でここにいるんだ！堂々としないとお母さんに怪しまれるかもしれない！はいるぞ！・・・はいるぞ・・・。
    ドアノブに手を掛け、恐る恐るあける。
    「も、森川さーん。プリントを届けに来たよー。あと、昨日の事とか・・・」
    「・・・」
    森川さんの部屋は、男が思う、いかにもな女の子の部屋とは違い、簡素なものだった。入って右側にベッドがあり、左側に勉強机があるだけだった。窓はドアから正面にある壁にあった。カーテンはしまっている。
    森川さんはベッドに座っていた。僕が入ったことに気付いていないのか、ただ、ボーッと座っていた。
    「も、森川さん？」
    「なんだか変でしょ？」
    後ろから急に声をかけられ、びっくりした。
森川さんのお母さんだった。
    「昨日から元気がないのか、ずーっとあんな感じなの」
    「・・・どうしたんですかね・・・」
    もしかして、野田達を消したことを今になって後悔して心が不安定になっている？昨日はなんだか変だったし。
    「じゃあ、お茶ここに置いとくから。後は二人で。色々と話聞いてあげてね。私には話してくれないから・・・」
    そう言っておばさんはスキップしながら下りていった。