欠片の軌跡⑥〜背徳の旅路

ねぎ(塩ダレ)

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第九章「海神編」

エキセントリックなもう一つの世界の洗礼

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「なるほど……それで精神世界でありそこにアクセスする大枠の仕組みを知りたいんだね?サーク。」

俺は粗方の事をフーボーさんに話した。
殿下と海神の事。
あの日、殿下が肉体と精神を切り離そうとした事。
海神が暴れたのを義父さんが抑えた事。
今後の方針として海神を海に返す事が決まったが、精神の奥に居る為、義父さんが話す事ができずにいる事。
精神魔術やそれに準じた方法で義父さんと海神のコンタクトを取ろうとしている事。
だが、精霊の王の一人である海神のいる人の精神の奥深くに入り込める精神魔術師がおらず、それに準ずる方法や補助的なものを皆で探している事。

殿下の秘密は王族の最たる秘密の一つだが、肉体を持たずここにいるフーボーさんに話しても問題ないと思って話してしまった。
元々、魔術本部に席を置いていたような人だし、外部と何らかの連絡手段を持っていたとしても、迂闊に漏らすような人ではないだろう。

「はい。……と言うか、俺はここに入れたという事は、精神魔術を使う適性があるんですか?!」

「は?!馬鹿か、オメェ?!」

いつの間に現れたのかわからない仕事机に座るフーボーさんにそう言うと、ウニが小馬鹿にしたように俺の周りをぐるぐる回った。
捕まえてやろうとしたが、しゅるりと逃げられる。
覚えてろよ?!ウニ!!
こっちが精神世界素人だからって馬鹿にして!!

「バカってなんだよ!!本当、お前は口が悪いな?!ウニ!!」

「馬鹿に馬鹿って言って何が悪りィんだよ?!」

「こらこら、ウニ。いい加減にしなさい。」

ウニはベーっと下を出すと、フーボーさんの腕に引っ付いた。
フーボーさんが現れてからというもとウニはさらに態度が悪くなった。
お前、そう言うのを虎の威を借りる狐っていうんだぞ?!
……お前はハダカデバネズミだけどな。

「すまんね、サーク。私は少しウニを甘やかして育ててしまったものでね。」

窘めるようにウニを両手でムギュッと握り、顔を近づけて視線で叱ると、申し訳なさそうにフーボーさんが言った。
確か亡くなった幼い弟さんの面影をウニに見て育てたと言っていたから、弟さんが生きられなかった分、自由に、そしてたくさんの愛情をもって育てたのだろう。
フーボーさんは悪くない。
悪いのはそれにあぐらをかいて、強気でやんちゃでわがままなウニだ。
元は同じハウスパートナーでも、うちのリリとムクという可愛くて純真な天使たちとは大違いだ。

「でもよ~、フー。こいつここが何か、ちゃんと認識できてないんだぜ?!なのに自分に精神魔術の素質があるかとか言いやがってよ?!馬鹿にすんなって方が無理じゃねぇ?!」

「……悪かったな?ド素人丸出しで?!」

「気にしないでおくれ、サーク。その違いや差がわかるのは、ごく希な人間だけだ。ただここに関して言えば、精神系、しかも潜る事のできる様な魔術や魔法を使うものにとっては、ここはまだ正確には精神世界と言えないんだよ。」

「そうなんですか??」

「さっきから言ってんだろうが!ここは夢と現実の狭間だって!テメェだって毎日夢を見てんだから、ここは誰だって来れる場所に決まってんだろ?!」

言われてみればそうかもしれない。
さっきも似たような事を言われてたんだし、調子こいたい事を言ってしまったようで恥ずかしくなる。

でもだからってそんなキツい言い方しなくったっていいじゃないかよ~っ!!
俺は少し赤くなりながら、キッと恨みがましくウニを睨んだ。

「だが、この普通ではとどまる事のできない場所に何の変化も起こさずいられるのだから、それなりの適性はあるのだと思うよ。」

「え~??俺の鍵を持ってるからじゃねぇの??」

「それもあるだろうが、そもそもここに耐えられる精神と魔力なりを持っておらねば、鍵をつかう所までも来れんだろう。違うかい?ウニ?」

「そりゃ……そうなんだけどよ……。」

「何しろここは、私とウニが無理やりとどまれる様に作った秘密の場所だからね。」

「え?!作ったんですか?!」

俺はその言葉に驚いた。
作った?!この場所を?!
完全な精神世界ではないものの、それに準ずる場所に個人が留まれる場所を作った?!

「そんな事……可能なんですか?!」

「可能だからここがあんだろうが。バカ。」

「ウニ、髭をピンセットで抜かれたくなかったら、やめなさい。」

「ヒッ!!」

穏やかな声と笑顔でフーボーさんは言った。
毛のないウニが全身青ざめさせたという事は、多分、ウニにとって一番のお仕置きのたぐいなのだろう。
まぁ、他に抜ける毛がないしな、ウニ。

「さっきも行った通り、ここは人が現実から夢、つまりその人自身の精神内部に落ちる瞬間に通り過ぎるだけの場所なのだ。だが不思議な事に、現実も落ちる夢もその人個人のものであるにも関わらず、その通路となる場所はここ一つしかない。皆、瞬きにも満たない一瞬通り過ぎるだけなので誰も気づかないが、ここは多くの人の意識の集合体の一つになっている。」

俺はそう言われ、辺りを見渡した。
だが見たからと言って俺に何がわかる訳でもない。
フーボーさんは続けた。

「ここがそう言った場所である事に気づいた私は、肉体を失って君と直接合うにはここしかないと思った。ここなら誰にでも通じている。君も自分の中を通ってここに来られ、私とも繋がれる。そして一瞬しか通らない場所の為、他の意識の集合体と違い、情報が殆どない。」

「情報が殆どない??」

「そう、精神世界というのは、大まかに言えばニつに区分できる。一つはその人個人の精神世界。つまり意識体の内部だ。そしてもう一つが集団意識世界。これは人々の無意識が繋がり集まった場所だ。正確には人々だけではないのだが、ややこしくなるのでそこは省こう。集団意識と言う精神空間、それはたくさんの人の無意識が繋がり合いあたかも一つの精神体の様になっている場所だ。そうだな……言い換えるなら、個人ではなく国の意思であり、世界の意思、全ての意識体が向かおうとしている共通の意思だ。」

「共通の意思……世界の意識……。」

「意識体には個々にそれぞれの世界があるにも関わらず、同じ意思を持ち同じ方向を向いている。例えば無闇に他者を傷つける事に対する罪悪感や嫌悪感は少なからず全ての意識体が持っている。何かを慈しむ意識、執着する意識などもそれにあたる。それが何かはわからずとも、幸福を求める意識とかね。」

「それが……共通意識……世界の意識……??」

「そう。それは常に変化しているが大きくは然程さほど変わらない。変わるとしてもゆっくりだ。多くの意識体の無意識にその考えが浸潤しなくては、世界意識にまではならないからね。つまり人々の無意識が集まって出来ている。常に変化を続け、多くの……いや刻々と変わり続ける多すぎる情報にに溢れておるんだよ。そんな場所だ。たとえどんなに優れた精神系魔術師でも集団意識の中では、数分、下手をすれば数秒いられるのがやっとだ。自分の持つ無意識層が、そこに溢れる膨大な有象無象の情報に侵食されてしまうからね。とてもそこで君を待つ事はできない。」

俺はフーボーさんの話を頭の中で整理しながら聞いていた。
精神系魔術師ではないから完全には理解し難いが、おおよその予測はつく。

確かに集団意識なら、全ての人と無意識下で繋がっていて、俺もそこに行く事ができるしフーボーさんも来れる場所という意味では条件にあっている。
だがその性質を考えれば、とてもそこで会って話ができるとは思えない。

そもそも意識体である状態でその中に入ったら、多くの意識があり過ぎて会える訳がないし、自身の意識体がそれらに埋もれて侵食され、自分を保つ事も出来ないだろう。
フーボーさんは俺がそれをある程度理解したのを見て取り、満足げに頷いた。

「だからここだった。ここは全ての人の意識と繋がりがあるが一瞬通るだけな為、情報が殆ど存在しない。つまりここにいても数多の意識・情報に晒され侵食される事はない。しかもここは現実と夢の狭間。他の意識の集合世界よりも、君が入り込むのに負担になるものが存在しない。……ただ問題だったのは、一瞬しか通らない場所だから、情報もほぼ無いが空間もない。居座る場所としてはスペースが全く無かったんだよ。」

「……ここって……何で存在している集合意識なんですか??」

「はっきりとはわからないが、恐らく切り替えの為の通過地点なのだと思うよ。」

「切り替え……現実から夢へ……夢から現実へ……その人の意識が通る事によって切り替わるスイッチみたいな場所という事でしょうか?」

「ああ、私はそう考えているよ。ただ何故それが個人個人にあるものではなく、集合意識なのかは研究が間に合わず、わからないけれどね。」

「なるほど……。」

人々が日々行っている、眠るという何でもない事も、こうして見る場所を変えると思いもよらない仕組みから成り立っていて、そしてそこにはたくさんの謎に満ちていた。
本当に当たり前だと思っていた事が、少し見方を変えるだけで知らないこと尽くめだ。
眠りに落ちる事すら理解していなかった俺に、精神世界の事を理解しきれるだろうか??

「そんなに心配しなくてもいい。むしろ私とて全てを理解している訳ではないのだよ、サーク。」

フーボーさんは穏やかに言った。
何となく考えている事を読まれるのにも慣れてきて、俺は顔を上げた。
フーボーさんですら理解しきれていないものを、俺が完璧に理解して把握するのは無理だろう。
必要な箇所を押さえ、起こりうる危険を把握するのが今すべきことだ。

他の事はひとまず置いておき、必要になるだろう知識と助言をフーボーさんに求めた。
俺の質問にフーボーさんは答え、そして説明してくれる。

知る由もなかった精神世界の話。
俺はその話にいつしか熱中してしまった。





どれくらい話し込んでいたのだろう?

区切りのいいところに来て俺は我にかえる。
集中していた為どれぐらい時間がたったのかわからない。
ただ物凄く長い間、話し込んだ気がした。

「……って、ヤバい!夢中になりすぎた!!今、何時だろ?!」

ハッと我にかえった俺は言った。
ここでの時間が外でどれだけの時間になっているか、俺には把握しようがない。

「……本当、馬鹿だよなぁ~お前~。」

話に集中して、俺にもフーボーさんにも構われなくなったウニは途中からフーボーさんのローブの胸ポケットに潜り込んで寝ていたようだ。
大あくびをしながらポケットから顔を出すと、ウニは当たり前のように俺を馬鹿にする。

「ウニ~っ!!」

「だってよ~、精神世界に外の時間の概念なんか存在しねぇってのによぉ~。」

「でもここは精神世界じゃないんだろ?!」

確かに精神世界に外の時間の概念は当てはまらない。
だからと言って、完全に違うとも言い切れない。
大体、ここは夢と現実の狭間だとさんざん俺に言ったのはウニだろうが!!

「だからぁ~もっとねぇよぉ~。何しろここは一瞬通り過ぎるだけの場所なんだからよ。世界に通じる情報もねぇんだし、数秒だってここには存在しねぇよ。」

「……………は??」

「まぁ~あって1秒ってとこだろなぁ~。」

「は……?!」

ウニは何を言っているんだ??
俺はまたウニの言っている事がわからず混乱した。

ここには数秒も存在しない??
どういう事だ??
ここで過ごした時間は外から見たらカウントされないのか?!
今まで長々と話していた時間はなかった事になるのか?!

「混乱しているようだね、サーク。」

「してます……。え??どういう事?!」

「ふふっ、ウニの言う通りだよ。ここには世界に通じる情報がない。だから世界に与えられる時間が殆ど存在していないのだよ。」

「……情報がないから……世界に影響できる時間がない??」

「そう。精神世界において情報は力に等しい。情報は現実世界に影響力を持つ。情報からもたらされる知識が共通の意識となれば現実世界を変える動きとなる程にね。現実世界の動きとは変えられる・変わっていく過程、つまり時間だ。」

俺は驚いた。
そんな考え方をした事がなかったからだ。

何となく理解はできる。
だがなんとなくが精一杯で、それ以上はあまりに単純でかつ複雑すぎて俺は混乱した。

そんな俺に、ウニは飽きれたように顔を顰め、フーボーさんは静かに微笑む。

「安心していい。ここにだって少しは時間がある。だから今、君が得た情報が消える事はない。」

「?!?!」

「フー、かえって混乱してんぞ?コイツ?」

「おや、それはすまないね??」

「え?!ええっ?!時間が存在しないと?!今教えられた知識は忘れるんですか?!」

「忘れると言うのも少し違うのだが……。それにここでの事は特殊なケースでもあるのでね……別々に説明する必要がある。」

ふむ、とフーボーさんは考え込んだ。
そして困ったように笑いながら説明してくれた。

つまり時間が完全に存在しない場合、そこであった事は時間の流れの中に戻った時、ゼロとしかカウントされない為に認識できなくなるらしい。
だからそこで得た経験や情報も、時間の流れの中では認識できない。
ただ自分の無意識下にはあるのでそこで覚えているし、自分の中にアクセスできれば拾い上げる事はできるらしい。
でも認識できない記憶や知識を無意識下から拾い上げると言うのは至難の技になる。

ただここの場合はちょっと違う。
元々、殆ど時間は存在していないが、完全にない訳ではない。

そしてここはフーボーさんとウニが作った場所。
フーボーさん達は、本来なら一瞬で通り抜けるこの場所に居場所を作った。

その場所を作る方法と言うのも、情報という力であり、ひいては時間だ。
フーボーさんはこの場所のごく限られた一部に、自分の持っている情報の全てを集めた。
つまりこの今いる空間は、フーボーさんが知識という情報の力でこじ開けた場所なのだ。

ただそれだけでは不安定な場所に過ぎない。
そこにハウスパートナーというその空間を守るのに特化した精霊、ウニを引き入れた。

ハウスパートナーというのは、土の精霊王の中の異空間に住む事を許された人間の為の空間を保持し続ける役割があるのだそうだ。
外と繋ぐ鍵だけではなく、その相手の為に空間を維持する役割がある。
何で森の街に住む為にハウスパートナーが必要なのかと思ったら、そんな仕組みだったなんて驚きだ。

そしてそのハウスパートナーの性質を利用して、フーボーさんとウニはここに居場所を作ってしまったのだ。
自分の為に作られた波長が同じ精霊。
その間に生まれる絆。
そしてその精霊の特性。
その全てを利用して、フーボーさんはウニを核として精神体を維持し、かつ、自分の持っている情報を使って作られたこの空間を維持させた。
多分そういう事なのだろう。
色々突っ込みたい部分も、もっと説明して欲しい部分も物凄くあるがひとまず置いておくしかない。

要するに、ここはフーボーさんの情報という力によって切り開かれた。

情報は力であり、時間だ。

つまりフーボーさんの情報で作られたこの空間には、情報の分、時間がそれなりに存在する訳であって………?!?!

「@І&~Ў%Ѝ……っ?!?!」

ええと?!
ちょっと整理しよう??

本来なら1秒程しか持ち合わせていない空間で??
とりあえずゼロではない事が重要で??
そこに無理やり作り上げた空間は情報の力によって作られていて??
だからそこから得た情報だから時間を持っていいるから?!
1秒の時間に負荷を与える事が出来て……?!?!

………。(チーン)

駄目だ、頭が混乱する。
一つ一つはある程度筋を通して納得してきてはいるが、それが繋がると内容があまりに奇想天外すぎて頭がついていかない。

キャパオーバーだ。

俺のキャパシティを軽く超えている。
今日一日で受け入れるには、今の俺には多すぎる情報量なのだ。

「いいんだよ、サーク。今、それは君に必要な話ではないからここの事は忘れておくれ。」

「ゔゔ~~っ?!……忘れろと言われても~インパクトが大きすぎて忘れられません……。」

覚える事も考察する事もできないが、忘れる事も不可能だ。
本当、精神世界学は理解が難しい。
これに混乱を極める俺には、やはり精神系魔術の素質なんて無さそうだ。

「おいおい、衝撃を受けんのは勝手だけどよ?!さっきまでフーがお前に教えてやってた事、忘れんじゃねぇぞ?!」

ふよふよ泳いできたウニが、ポコンと俺の頭を叩いた。
こんなちっこい生き物に叩かれたって痛くも痒くもないが、色々衝撃的な事が多すぎて、頭から抜けてしまいかねない。

「よせよ!ウニっ!!頭から覚えた大事な事が抜けんだろうが!!」

「はぁ?!この程度で抜けんなら!テメェの頭の程度が知れるってもんだ!!」

「なんだと~っ?!」

本当に小生意気なヤツだな?!
ちっぽけなハダカデバネズミ相手に大人気ないとは思うが、俺はウニ相手にギャンギャン言い合いをし始めた。
それを微笑ましそうにフーボーさんは眺める。

その顔はどこか、寂しさと覚悟をはらんでいた。
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