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第五章「さすらい編」
凶兆
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リアナとラニが村に向かった後、俺はとりあえずベタベタになった服を着替えて洗った。
外に干すと目立つといけないので、部屋の中に干した。
荷物を整理し、持ち歩くもの、拠点を離れるなら持っていくもの、置いていって構わないものに分けた。
キャンプ道具等が主に置いていくものだ。
リアナとラニがここを使っていると言ったいたから、あれば役にも立つだろう。
キャンプ道具でお湯を沸かし、簡単なものを口に入れる。
味は全くわからなかった。
だが、食べておかないといざと言う時に動けない。
そう言えば、ポータルについた時は夕方だったのに、何で今は昼間なんだ?
一晩、あそこに寝ていたのか?
それともここは、時間の流れすら違うのか?
良くわからなかった。
大事なのはここが竜の谷であること。
ウィルがいるここに俺がたどり着いたこと。
そもそもウィルは何故、連れ戻されたのか?
何故それが、死を覚悟するほどの事だったのか?
全くわからない。
可能性としては俺と付き合った事が原因かもしれないが、それは死を覚悟しなければならない事だろうか?
結婚しなければならない相手がすでに決まっていたのに、とかだろうか?
それにしたって命を持って償う事だろうか?
場所が違えば常識は変わるから何とも言えないが、そこまでとは思えない。
ここに来て俺の気持ちは妙に落ち着いていた。
ウィルはここにいる。
そして生きていると確信があった。
何故と言われても困るが、本能的にそう感じたのだ。
きっとどこかにいる。
俺は動けないなりに少し回りを探ろうと、魔力探査を行った。
全く知らない所に来たのだ。
情報は少しでも多い方がいい。
ただ探査してみてわかったが、周辺はとにかく延々と岩山だ。
たまに竜のがいて俺の魔力を興味本位に攻撃したりするので、いたら避けて探索範囲を広げだ。
村は思ったより遠くにありそうだ。
随分創作範囲を伸ばしてやっと見つけた。
ここから歩きでは1時間はかかる。
リアナとラニの足腰が異様に強かったのも納得だ。
村に住んでいて毎日のようにここに竜の世話をしに通っていたのなら、俺なんかよりずっと強靭だろう。
村と思われる場所には結界が張られているようなので、俺は深く干渉せずにそちらへの探査はやめた。
それからどんどん探査を進めてもあまり変わり映えがない。
こんな感じの場所なんだなと理解し、そろそろやめようと思った時、俺はそれを見つけた。
「……何だ?これ……?」
それは異様だった。
村など比ではない、恐ろしく強い結界が何重にもかけられている場所がある。
その周辺に人の気配もなく、あれだけ好き勝手にいた竜すらいなかった。
明らかにおかしい。
妙な緊張感が俺を包む。
酷く不自然なそれ。
危険かと思ったが、少しぐらいは探ろうと俺は探査を伸ばした。
「……っ!!!?」
探査の魔力がそこに触れた瞬間、バチンと物凄い力に俺は弾かれた。
その衝撃で、今まで伸ばしてきた探査が全て吹き飛び、これだけ離れている俺自身にまでダメージがきた。
「痛っ!……何だ……今のは……?!」
脳の奥が激しく痛む。
ズキンズキンと剥き出しの神経を鷲掴みに握り潰されるような痛み。
吐き気がして、さっき食べたものを全部吐いた。
口の中をすすぎ、顔を洗った。
気分が悪かった。
物凄く禍々しいものがそこにあった。
何だかはわからない。
とにかく恐ろしく、禍々しいものだ。
頭痛と吐き気とにかく悪寒が酷く、俺は何とかまだ使えそうなベッドに身を横たえた。
念のため結界をはり、俺はそのまま眠りについた。
牢の中で微睡んでいたウィルは、何か懐かしい思いがし、目を開いた。
あれからどれくらいだったのだろう?
わからなかった。
小さな明かりとりの窓から、明るい空が見える。
体を動かすと、足枷がじゃらりと鳴った。
深くため息をつく。
仕方のないことだ。
全ての責任は自分にある。
そして役目を果たせば、想い人には何もしないと約束してくれた。
それだけで十分だった。
あのメモは手に渡っただろうか?
あんな形であんなメモを渡されて困惑しただろう。
彼ならひょっとすると、部屋に残した遺言すら見つけたかもしれない。
探さないで欲しい。
それは本心だった。
大切な人を巻き込みたくなかった。
彼なら大丈夫。
とてもモテる人だから。
自分がいなくなっても、誰かに愛され、そしていつかその誰かを愛するだろう。
それでいい。
そう納得したはず。
けれどそれが本心かと聞かれると何とも言えない。
何故メモを渡し、遺言をあそこに残したのか?
忘れて欲しいと願う反面、心のどこかでは覚えていて欲しかったのだろう。
わがままだ。
目の前から消え去ろうと言うのに、覚えていて欲しいなんて。
「ごめんな、サーク……風になったら、すぐお前のところに行くから……。」
たとえあなたにわからなくても、必ず隣に帰るから……。
ウィルはそんなことを思い、踞った。
「……っ!!サーク!起きてっ!!」
誰かにバンバン叩かれて、サークは目を覚ました。
体を起こそうとしたが、激しい目眩で起き上がることもできない。
「お姉ちゃん!ちょっと退いて!!」
様子がおかしいサークを見て、ラニが慌てたように走りよってきた。
その様子にリアナは顔を顰める。
「サークどうしたの!?」
「わかんない!でもあの子の影響を受けてる!!」
「何で!?」
「わかんないよ!」
リアナとラニが慌てている。
大丈夫と言いたかったが、頭痛が酷くて言葉がでなかった。
「サーク!あんた魔力探査したでしょ!?あの子を探ったんだわ!」
リアナは怒ったようにそう言うと、泣きそうな目で睨んでくる。
そしてバタバタと走り回り、何かハーブのようなものをたきはじめた。
その匂いに辺りが包まれると、いくぶん気分が良くなる。
「……大丈夫!繋がってない!!」
「わかった!!」
リアナがそう言うと、ラニがサークの額を押さえた。
その瞬間、サークはドブンと深い水の中に落ちていくような感覚を覚えた。
それはどこまでもどこまでも深く落ちていく。
はじめは息ができなくて、苦しくてもがいた。
ごぼっと最後の空気が肺から抜ける。
後は気が遠くなり、さらに深くへと沈み込んで行った。
音はなくて、ただ静かで、何の不安も感じなかった。
「!!」
ハッとした。
目を開くと、リアナとラニが心配そうに覗き込んでいた。
「お兄ちゃん!!」
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿っ!!何やってんのよ!!」
ふたりが半泣きで抱きついてきた。
サークはよくわからないまま、ふたりを抱き止めた。
まだ頭が少しふらつく。
けれど意識ははっきりし始めていた。
いつの間にか辺りはすっかり暗くなっていた。
外に干すと目立つといけないので、部屋の中に干した。
荷物を整理し、持ち歩くもの、拠点を離れるなら持っていくもの、置いていって構わないものに分けた。
キャンプ道具等が主に置いていくものだ。
リアナとラニがここを使っていると言ったいたから、あれば役にも立つだろう。
キャンプ道具でお湯を沸かし、簡単なものを口に入れる。
味は全くわからなかった。
だが、食べておかないといざと言う時に動けない。
そう言えば、ポータルについた時は夕方だったのに、何で今は昼間なんだ?
一晩、あそこに寝ていたのか?
それともここは、時間の流れすら違うのか?
良くわからなかった。
大事なのはここが竜の谷であること。
ウィルがいるここに俺がたどり着いたこと。
そもそもウィルは何故、連れ戻されたのか?
何故それが、死を覚悟するほどの事だったのか?
全くわからない。
可能性としては俺と付き合った事が原因かもしれないが、それは死を覚悟しなければならない事だろうか?
結婚しなければならない相手がすでに決まっていたのに、とかだろうか?
それにしたって命を持って償う事だろうか?
場所が違えば常識は変わるから何とも言えないが、そこまでとは思えない。
ここに来て俺の気持ちは妙に落ち着いていた。
ウィルはここにいる。
そして生きていると確信があった。
何故と言われても困るが、本能的にそう感じたのだ。
きっとどこかにいる。
俺は動けないなりに少し回りを探ろうと、魔力探査を行った。
全く知らない所に来たのだ。
情報は少しでも多い方がいい。
ただ探査してみてわかったが、周辺はとにかく延々と岩山だ。
たまに竜のがいて俺の魔力を興味本位に攻撃したりするので、いたら避けて探索範囲を広げだ。
村は思ったより遠くにありそうだ。
随分創作範囲を伸ばしてやっと見つけた。
ここから歩きでは1時間はかかる。
リアナとラニの足腰が異様に強かったのも納得だ。
村に住んでいて毎日のようにここに竜の世話をしに通っていたのなら、俺なんかよりずっと強靭だろう。
村と思われる場所には結界が張られているようなので、俺は深く干渉せずにそちらへの探査はやめた。
それからどんどん探査を進めてもあまり変わり映えがない。
こんな感じの場所なんだなと理解し、そろそろやめようと思った時、俺はそれを見つけた。
「……何だ?これ……?」
それは異様だった。
村など比ではない、恐ろしく強い結界が何重にもかけられている場所がある。
その周辺に人の気配もなく、あれだけ好き勝手にいた竜すらいなかった。
明らかにおかしい。
妙な緊張感が俺を包む。
酷く不自然なそれ。
危険かと思ったが、少しぐらいは探ろうと俺は探査を伸ばした。
「……っ!!!?」
探査の魔力がそこに触れた瞬間、バチンと物凄い力に俺は弾かれた。
その衝撃で、今まで伸ばしてきた探査が全て吹き飛び、これだけ離れている俺自身にまでダメージがきた。
「痛っ!……何だ……今のは……?!」
脳の奥が激しく痛む。
ズキンズキンと剥き出しの神経を鷲掴みに握り潰されるような痛み。
吐き気がして、さっき食べたものを全部吐いた。
口の中をすすぎ、顔を洗った。
気分が悪かった。
物凄く禍々しいものがそこにあった。
何だかはわからない。
とにかく恐ろしく、禍々しいものだ。
頭痛と吐き気とにかく悪寒が酷く、俺は何とかまだ使えそうなベッドに身を横たえた。
念のため結界をはり、俺はそのまま眠りについた。
牢の中で微睡んでいたウィルは、何か懐かしい思いがし、目を開いた。
あれからどれくらいだったのだろう?
わからなかった。
小さな明かりとりの窓から、明るい空が見える。
体を動かすと、足枷がじゃらりと鳴った。
深くため息をつく。
仕方のないことだ。
全ての責任は自分にある。
そして役目を果たせば、想い人には何もしないと約束してくれた。
それだけで十分だった。
あのメモは手に渡っただろうか?
あんな形であんなメモを渡されて困惑しただろう。
彼ならひょっとすると、部屋に残した遺言すら見つけたかもしれない。
探さないで欲しい。
それは本心だった。
大切な人を巻き込みたくなかった。
彼なら大丈夫。
とてもモテる人だから。
自分がいなくなっても、誰かに愛され、そしていつかその誰かを愛するだろう。
それでいい。
そう納得したはず。
けれどそれが本心かと聞かれると何とも言えない。
何故メモを渡し、遺言をあそこに残したのか?
忘れて欲しいと願う反面、心のどこかでは覚えていて欲しかったのだろう。
わがままだ。
目の前から消え去ろうと言うのに、覚えていて欲しいなんて。
「ごめんな、サーク……風になったら、すぐお前のところに行くから……。」
たとえあなたにわからなくても、必ず隣に帰るから……。
ウィルはそんなことを思い、踞った。
「……っ!!サーク!起きてっ!!」
誰かにバンバン叩かれて、サークは目を覚ました。
体を起こそうとしたが、激しい目眩で起き上がることもできない。
「お姉ちゃん!ちょっと退いて!!」
様子がおかしいサークを見て、ラニが慌てたように走りよってきた。
その様子にリアナは顔を顰める。
「サークどうしたの!?」
「わかんない!でもあの子の影響を受けてる!!」
「何で!?」
「わかんないよ!」
リアナとラニが慌てている。
大丈夫と言いたかったが、頭痛が酷くて言葉がでなかった。
「サーク!あんた魔力探査したでしょ!?あの子を探ったんだわ!」
リアナは怒ったようにそう言うと、泣きそうな目で睨んでくる。
そしてバタバタと走り回り、何かハーブのようなものをたきはじめた。
その匂いに辺りが包まれると、いくぶん気分が良くなる。
「……大丈夫!繋がってない!!」
「わかった!!」
リアナがそう言うと、ラニがサークの額を押さえた。
その瞬間、サークはドブンと深い水の中に落ちていくような感覚を覚えた。
それはどこまでもどこまでも深く落ちていく。
はじめは息ができなくて、苦しくてもがいた。
ごぼっと最後の空気が肺から抜ける。
後は気が遠くなり、さらに深くへと沈み込んで行った。
音はなくて、ただ静かで、何の不安も感じなかった。
「!!」
ハッとした。
目を開くと、リアナとラニが心配そうに覗き込んでいた。
「お兄ちゃん!!」
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿っ!!何やってんのよ!!」
ふたりが半泣きで抱きついてきた。
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