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ヤクザ警察発足③
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お仕置き部屋を出てから2週間と3日目。院長に呼び出され、院長の部屋に入るため、扉を4回ノックする。すると、言葉で返事が返ってきた。
「入りなさい」
「失礼します」
なるべく粗相のないようにして入る。すると、既に先客がいるのに気づいた。例の院長の知り合いの教師だろうか?
その教師と思わしき女性は長いマントを羽織り、眼鏡を掛けて知的な目をしていた。頭の後ろで結んだお団子が印象的な綺麗な人だった。
その人が振り向くと、私を視界に捉えると同時に頬を染めた。
「初めましてアーシャちゃん。私があなたの先生よ。あなたって魔術の才能があるのよね?」
「初めましてミズ。それを見極めてもらうためにあなたを呼んだのですよ。私は今の自分と、これからの自分を知りたいのです」
先生は、長い髪をかき上げると、腰を落とし、私に対して軽やかに挨拶をした。
なので、私も挨拶を返してお辞儀をした。
「あら、随分と言葉遣いがませているのね? 可愛らしくてとっても素敵だと思うわ」
「ミズ。あなたも十分可愛らしいですよ。ご存知の通り私の名前はアーシャ・クラウディウスです。お名前を聞かせいただいてもよろしいですかな?」
「これは失礼したわ。私の名前はアデレード。気軽にアデ先生って呼んでちょうだい?」
「ではアデ先生。早速だが、私は何を見せれば良いのでしょうか?」
「そうね。呪文は使えるかしら?」
「この孤児院では肥育の呪文以外は教えられていません。悪い人間からはクイックバーンという呪文を聞いたことはありますが、使ったことはありません」
「そうなのね。じゃあ、この小さい紙を噛んでもらえるかしら?」
先生は、大きな鞄から手のひらサイズの小さい紙を取り出すと、私の口に含ませた。
何やら甘い匂いがするが、これはこれで中々に良いものだった。
「しかし、これは何を調べるのでしょうか?」
「あなたの魔力量を計っているの」
「なるほど。どれほど待てば良いのでしょうか?」
「時間はそんなにかからないから。じゃあ口を開けてみて」
私が口から外すと、紙はピンク色から青に変わっていた。
アデ先生は取り出した検査票と見比べて色合いを確かめようとする。
「確かにすごいわね。普通の人の10倍はあるわ」
「最大でどれくらい測れるのですか?」
「そうねえ。だいたいこの100倍くらいかしら」
「それは少し悔しい」
「10倍でも十分凄いのよ。じゃあ、さっそくだけど、魔法を見るために近所の森に行ってみようかしら?」
「分かりました。ところで、先ほど見たところ、もう一枚鞄の中に違う紙があったようですが、あれは何かを調べるためのものですか?」
「ああ。あれはね。魔力の回復速度を調べる物なの。個人差が無くてあんまり使われないんだけどね。やってみる?」
「お願いしたい」
アデレード先生から青色のリトマス紙を受け取り、口に含むと、一瞬して、濃い赤色が私の口から滴り落ちた。
最初こそ、涎を零したかと勘違いして指先で拭おうとしたが、唾液ではない妙にザラザラとする砂のような感触に違和感を覚え、拭った指を見てみると、真っ赤に染まっていたのだ。
私も驚いていたが、アデ先生や院長も含めてみんな目を小さく点にして固まっていた。
何より、誰よりも驚いているのは私だ。これではまるで……、
口から血を吐き出しているようではないか!
ハッとしたアデ先生は私に駆け寄り、検査票と紙の色合いを何度も見比べ始めた。
「先生!? このままどうすれば!?」
「このハンカチ使って! 待ってね……、これね……! 検査票にも無いのよ……! しかも、こんなにも液体となって滲み出てくるなんて前代未聞だわ……!」
アデ先生が勢いよくポケットから取り出したハンカチを受け取り、私は口元を拭っている。
汚れた床は後で私が拭くことになるのだろうが、染みになってしまうと、掃除も大変だろう。ということで、私は必死にハンカチで赤い液体を拭っていた。
「ああ……、院長の床が汚れてしまいました……。後で私が拭くことになるのでしょうね……。ところで……、その結果は良いことなのですよね?」
「あなたはこの試験紙では測り切れないほどの魔力の回復速度を持っているの。素晴らしいことよ! これは教え甲斐があるわ……。それじゃあ早速森に行きましょうか!」
アデ先生が少し怖いような顔をして私の顔をまじまじと見た。
あまりの距離の近さもあって、私は圧倒されかけていた。
しかし、鼻息を荒くして、口元から涎を垂らす姿を見れば、この人間が私と同じ変態だと言うことに気が付く。この人は生粋のロリコンだった。
床を拭いて、森に着き、魔術の授業を受けるとすぐに、先生は私を口説き始めた。
「アーシャちゃんは本当に可愛いわね。この金髪なんて素敵じゃない」
先生は私のくせ毛を弄り倒して、否応なしに私の唇に触れてきた。
「先生。授業はまだですか?」
「そうね。授業をしましょうか。まず初めに、魔術というものは七つの階層に分かれているの。一番下から月神、火神、水神、木神、金神、土神。そして、一番強いのが日神なの。あなたたちの使う肥育の魔術は一番下の月神ね」
「曜日の数と同じように分かれているのですね」
「曜日と同じなのは偶然よ。その昔、七つの神様が争って、その強さを元にして順番を決められたの。これが今の魔術の強弱を決める階層なの」
「なるほど。しかし、私の胸を揉むのも授業の一環なのですか?」
「これはちょっとマッサージでもしてあげようかなって思ったの。気にしないで」
私が子供あることをいいことに、胸を揉み続け、誤魔化す態度に辟易しつつも、私は授業をしてもらうべく、突き放した態度をとらないようにする。
しかし、後で痛い目に合ってもらうことにしよう。
「では先生。呪文を教えてくれませんか?」
「分かったわ。けど、アデ先生って呼んでね?」
「分かりましたアデ先生」
――――――
呪文をいくつか教えてもらったが、大した技術力もいらず、すぐに私は修得していくことができた。
「じゃあそろそろ水神級の呪文に移りましょうか? ここから先の魔術は呪文を唱えるだけでは駄目よ。ちゃんとした技術が必要なの。呪文はナチュラルフォースよ。やって見せるから見ててね?」
アデ先生は大地に魔術をかけ、巨大な木を生やして見せた。大した巨木で、アデ先生は自慢そうに鼻を鳴らした。
「すごいでしょう! 私にかかればこれくらい簡単なの!」
「凄いですアデ先生!」
「まあね! あなたも頑張ればこれくらいはできるのよ」
「ちなみにこれは大木を生やす魔術なのですか?」
「いーえ。大地に新しい命を植え付けて思うがままに植物を作る魔術よ。形を変えれば花だって咲かせられるの」
「それなら綺麗な花を咲かせたいですね」
媚を売るかのような声と、偽りの羨望の眼差しを向ける私に対して、先生は態度を隠さなくなりつつあった。
行動も大胆になりつつあり、私が惚れていると勘違いしているのか、服の隙間に手を入れて、直接乳首を触るようになっていた。
胸を弄られて集中力が乱れてしまっていることも原因の一つではあるが、新し命を芽吹かせること自体が難しくて何度も失敗してしまった
「あら、駄目じゃない。集中を切らしちゃ」
どの口がほざくのかと思うが、だんだんと気持ちが良くなってきてしまったのでつい受け入れてしまっていた。特に先っぽをつねられることがたまらなく気持ちが良くて、久しぶりの快感だった。
女性を相手にするのも悪くないなと、この時思っていた私だ。
しかし、私の外見もここまで人を魅了するとなると、呪いに近いだろう。あの時、閻魔の言っていたことは、このことだったのだ。
一度絶頂したことで、集中も戻り、動植物の基礎を思い出す。
成長には、膨大な魔力が必要であると。この魔術は呪文こそ一つではあるが、無詠唱で魔術を使うことにこそ極意があるようだ。
呪文を唱える時と同じように魔力を動かし、体を循環させていく。
並行して違う魔法に使うための魔力も動かし、植物の創造を行っていく。
そして、気が付く。心の中で鮮明に唱えれば唱えるほど、魔法が形になると。
二つに分けた魔力を使い、植物を創造する。
――――――
あの時、天国で見た花畑だけは、言葉に言い尽くし難い美しさを持っていた。
――――――
一面に彼岸花と桜の木を咲かせ、あの時の死を思い出す。
天国にだけ咲いていたあの何とも形容しがたい美しい花の数々。彼岸と、透き通る白さの巨大な花に、私は心を打たれていた。
嗚呼。なんて美しいのだろうか。あの時だけは、何よりも死を望んでいたのかもしれない。
――――――
「これでいかがでしょうか?」
「こんないっぺんに沢山の植物を……。それに、こんな見たこともない綺麗な植物を創造するだなんて……。あなた本当に天才よ……!」
「信じてはくれないでしょうが、これはまさしく天国の風景ですよ。私はここに天国を創造したのです」
先生は私の体を触るのをやめて、ひたすら感動して涙を流していた。
大げさに見えるかもしれないが、天国でのこの光景は私にとっても幸せのひと時だった。
誰もがこの花を見て心が動かされないはずが無いのだ。
「あなたは学校に行ってちゃんと知識を得るべきよ! 私が推薦するわ!」
「それは大変嬉しいことです。ですが、私に悪戯をしていたことは、どう謝罪するつもりですか?」
「悪戯?」
「はい。私は気づいていますよ。先生のやっていたことが、子供にやってはいけないえっちな行為だってことに」
その瞬間アデ先生は顔を蒼白にして私を見ていた。私が何も知らない子供と思っての行為だ。私が院長だけでなく、周りの人間に告げ口をすれば、自分の立場がどうなるかくらい理解できるだろう。
「誰かに言うつもりなの?」
「それは先生の態度次第です」
「何が望みなの?」
「先生にはこれから私の奴隷の第二号になってもらいます。どんな理由があろうとも私の命令には絶対に服従してください。これから先、先生の体も命も財産も、全部私のものですからね?」
取り出した警棒をアデ先生の鼻先に向け、威圧するように私は言い放った。
顔色をますます悪くしていくアデ先生の顔を見ているだけで、私は愉快で仕方がなかった。
「入りなさい」
「失礼します」
なるべく粗相のないようにして入る。すると、既に先客がいるのに気づいた。例の院長の知り合いの教師だろうか?
その教師と思わしき女性は長いマントを羽織り、眼鏡を掛けて知的な目をしていた。頭の後ろで結んだお団子が印象的な綺麗な人だった。
その人が振り向くと、私を視界に捉えると同時に頬を染めた。
「初めましてアーシャちゃん。私があなたの先生よ。あなたって魔術の才能があるのよね?」
「初めましてミズ。それを見極めてもらうためにあなたを呼んだのですよ。私は今の自分と、これからの自分を知りたいのです」
先生は、長い髪をかき上げると、腰を落とし、私に対して軽やかに挨拶をした。
なので、私も挨拶を返してお辞儀をした。
「あら、随分と言葉遣いがませているのね? 可愛らしくてとっても素敵だと思うわ」
「ミズ。あなたも十分可愛らしいですよ。ご存知の通り私の名前はアーシャ・クラウディウスです。お名前を聞かせいただいてもよろしいですかな?」
「これは失礼したわ。私の名前はアデレード。気軽にアデ先生って呼んでちょうだい?」
「ではアデ先生。早速だが、私は何を見せれば良いのでしょうか?」
「そうね。呪文は使えるかしら?」
「この孤児院では肥育の呪文以外は教えられていません。悪い人間からはクイックバーンという呪文を聞いたことはありますが、使ったことはありません」
「そうなのね。じゃあ、この小さい紙を噛んでもらえるかしら?」
先生は、大きな鞄から手のひらサイズの小さい紙を取り出すと、私の口に含ませた。
何やら甘い匂いがするが、これはこれで中々に良いものだった。
「しかし、これは何を調べるのでしょうか?」
「あなたの魔力量を計っているの」
「なるほど。どれほど待てば良いのでしょうか?」
「時間はそんなにかからないから。じゃあ口を開けてみて」
私が口から外すと、紙はピンク色から青に変わっていた。
アデ先生は取り出した検査票と見比べて色合いを確かめようとする。
「確かにすごいわね。普通の人の10倍はあるわ」
「最大でどれくらい測れるのですか?」
「そうねえ。だいたいこの100倍くらいかしら」
「それは少し悔しい」
「10倍でも十分凄いのよ。じゃあ、さっそくだけど、魔法を見るために近所の森に行ってみようかしら?」
「分かりました。ところで、先ほど見たところ、もう一枚鞄の中に違う紙があったようですが、あれは何かを調べるためのものですか?」
「ああ。あれはね。魔力の回復速度を調べる物なの。個人差が無くてあんまり使われないんだけどね。やってみる?」
「お願いしたい」
アデレード先生から青色のリトマス紙を受け取り、口に含むと、一瞬して、濃い赤色が私の口から滴り落ちた。
最初こそ、涎を零したかと勘違いして指先で拭おうとしたが、唾液ではない妙にザラザラとする砂のような感触に違和感を覚え、拭った指を見てみると、真っ赤に染まっていたのだ。
私も驚いていたが、アデ先生や院長も含めてみんな目を小さく点にして固まっていた。
何より、誰よりも驚いているのは私だ。これではまるで……、
口から血を吐き出しているようではないか!
ハッとしたアデ先生は私に駆け寄り、検査票と紙の色合いを何度も見比べ始めた。
「先生!? このままどうすれば!?」
「このハンカチ使って! 待ってね……、これね……! 検査票にも無いのよ……! しかも、こんなにも液体となって滲み出てくるなんて前代未聞だわ……!」
アデ先生が勢いよくポケットから取り出したハンカチを受け取り、私は口元を拭っている。
汚れた床は後で私が拭くことになるのだろうが、染みになってしまうと、掃除も大変だろう。ということで、私は必死にハンカチで赤い液体を拭っていた。
「ああ……、院長の床が汚れてしまいました……。後で私が拭くことになるのでしょうね……。ところで……、その結果は良いことなのですよね?」
「あなたはこの試験紙では測り切れないほどの魔力の回復速度を持っているの。素晴らしいことよ! これは教え甲斐があるわ……。それじゃあ早速森に行きましょうか!」
アデ先生が少し怖いような顔をして私の顔をまじまじと見た。
あまりの距離の近さもあって、私は圧倒されかけていた。
しかし、鼻息を荒くして、口元から涎を垂らす姿を見れば、この人間が私と同じ変態だと言うことに気が付く。この人は生粋のロリコンだった。
床を拭いて、森に着き、魔術の授業を受けるとすぐに、先生は私を口説き始めた。
「アーシャちゃんは本当に可愛いわね。この金髪なんて素敵じゃない」
先生は私のくせ毛を弄り倒して、否応なしに私の唇に触れてきた。
「先生。授業はまだですか?」
「そうね。授業をしましょうか。まず初めに、魔術というものは七つの階層に分かれているの。一番下から月神、火神、水神、木神、金神、土神。そして、一番強いのが日神なの。あなたたちの使う肥育の魔術は一番下の月神ね」
「曜日の数と同じように分かれているのですね」
「曜日と同じなのは偶然よ。その昔、七つの神様が争って、その強さを元にして順番を決められたの。これが今の魔術の強弱を決める階層なの」
「なるほど。しかし、私の胸を揉むのも授業の一環なのですか?」
「これはちょっとマッサージでもしてあげようかなって思ったの。気にしないで」
私が子供あることをいいことに、胸を揉み続け、誤魔化す態度に辟易しつつも、私は授業をしてもらうべく、突き放した態度をとらないようにする。
しかし、後で痛い目に合ってもらうことにしよう。
「では先生。呪文を教えてくれませんか?」
「分かったわ。けど、アデ先生って呼んでね?」
「分かりましたアデ先生」
――――――
呪文をいくつか教えてもらったが、大した技術力もいらず、すぐに私は修得していくことができた。
「じゃあそろそろ水神級の呪文に移りましょうか? ここから先の魔術は呪文を唱えるだけでは駄目よ。ちゃんとした技術が必要なの。呪文はナチュラルフォースよ。やって見せるから見ててね?」
アデ先生は大地に魔術をかけ、巨大な木を生やして見せた。大した巨木で、アデ先生は自慢そうに鼻を鳴らした。
「すごいでしょう! 私にかかればこれくらい簡単なの!」
「凄いですアデ先生!」
「まあね! あなたも頑張ればこれくらいはできるのよ」
「ちなみにこれは大木を生やす魔術なのですか?」
「いーえ。大地に新しい命を植え付けて思うがままに植物を作る魔術よ。形を変えれば花だって咲かせられるの」
「それなら綺麗な花を咲かせたいですね」
媚を売るかのような声と、偽りの羨望の眼差しを向ける私に対して、先生は態度を隠さなくなりつつあった。
行動も大胆になりつつあり、私が惚れていると勘違いしているのか、服の隙間に手を入れて、直接乳首を触るようになっていた。
胸を弄られて集中力が乱れてしまっていることも原因の一つではあるが、新し命を芽吹かせること自体が難しくて何度も失敗してしまった
「あら、駄目じゃない。集中を切らしちゃ」
どの口がほざくのかと思うが、だんだんと気持ちが良くなってきてしまったのでつい受け入れてしまっていた。特に先っぽをつねられることがたまらなく気持ちが良くて、久しぶりの快感だった。
女性を相手にするのも悪くないなと、この時思っていた私だ。
しかし、私の外見もここまで人を魅了するとなると、呪いに近いだろう。あの時、閻魔の言っていたことは、このことだったのだ。
一度絶頂したことで、集中も戻り、動植物の基礎を思い出す。
成長には、膨大な魔力が必要であると。この魔術は呪文こそ一つではあるが、無詠唱で魔術を使うことにこそ極意があるようだ。
呪文を唱える時と同じように魔力を動かし、体を循環させていく。
並行して違う魔法に使うための魔力も動かし、植物の創造を行っていく。
そして、気が付く。心の中で鮮明に唱えれば唱えるほど、魔法が形になると。
二つに分けた魔力を使い、植物を創造する。
――――――
あの時、天国で見た花畑だけは、言葉に言い尽くし難い美しさを持っていた。
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嗚呼。なんて美しいのだろうか。あの時だけは、何よりも死を望んでいたのかもしれない。
――――――
「これでいかがでしょうか?」
「こんないっぺんに沢山の植物を……。それに、こんな見たこともない綺麗な植物を創造するだなんて……。あなた本当に天才よ……!」
「信じてはくれないでしょうが、これはまさしく天国の風景ですよ。私はここに天国を創造したのです」
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誰もがこの花を見て心が動かされないはずが無いのだ。
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「それは大変嬉しいことです。ですが、私に悪戯をしていたことは、どう謝罪するつもりですか?」
「悪戯?」
「はい。私は気づいていますよ。先生のやっていたことが、子供にやってはいけないえっちな行為だってことに」
その瞬間アデ先生は顔を蒼白にして私を見ていた。私が何も知らない子供と思っての行為だ。私が院長だけでなく、周りの人間に告げ口をすれば、自分の立場がどうなるかくらい理解できるだろう。
「誰かに言うつもりなの?」
「それは先生の態度次第です」
「何が望みなの?」
「先生にはこれから私の奴隷の第二号になってもらいます。どんな理由があろうとも私の命令には絶対に服従してください。これから先、先生の体も命も財産も、全部私のものですからね?」
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