奴隷商人は紛れ込んだ皇太子に溺愛される

葉空

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奴隷商人と皇太子

32 ※H

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身体が重かった。瞼を開けて横を見ると俺を抱き締めるように隣に誰かが眠っていた。でも、この匂いや温もりで誰なのかすぐに分かってしまう。背中に手を回して力を込めると、薄らと瞼は開く。

「ー…ん。」
「おはよう、玲於。」

その瞬間、痛いほど身体を抱き締められる。玲於の胸に顔を押し当てられて、息が苦しくて背中を叩くとそっと解放される。

「ほんと、心配した…」
「そんなに?」

あまりにも真剣に言われるので思わず笑うと、玲於は怒ったように鼻をつまんでくる。

「ひ、たい(いたい)…」
「あのな、1週間目が覚めなかったらビビるわ!」
「俺、そんなに寝てたの?」
「ああ。」

解放された鼻を触ると、玲於は目尻を下げて頭を撫でてくる。俺は玲於の存在を確かめるように両手を頬に伸ばす。二重で大きな目をしており、鼻筋は綺麗に通っている。透き通った海のように青い瞳に、綺麗な金髪。本当に物語に出てくる王子様みたいな人だ。優しくて、でも意地悪で甘えん坊で俺の大好きな人。

俺は玲於の唇にキスをした。彼の唇をこじ開けるように舌を差し出すと、それに応えて絡めてくれる。次第に深くなっていく口付けに息は少しずつ乱れていく。

俺は玲於の服に手を差し入れた。彼はピクリと反応すると顔を遠ざけて、少し驚いた様子を見せる。

「空杜?」
「ねえ、玲於。俺とヤろうよ。」

差し入れた手でガウンを肩から外そうとすると手を掴まれる。優しい力に抵抗するように力を込めるとすんなりと彼の鎖骨が姿をあらわす。

「…どうした?願ってもない嬉しい頼みだけど。」
「どうもしてないよ。いつも我慢してただけ。」

玲於の首に唇を吸い寄せると赤い印を残す。その瞬間、俺の両手を拘束するようにベッドに押し付けられる。

嫌だったのかなと不安に思ったが、彼の顔を見て安心した。欲情した獣のような表情をしており、じっと俺を見下ろしている。

「ヤろうよ。」
「っ、そりゃヤりたいけど。ずっと、寝てたんだぞ?」
「大丈夫だよ。」
「でもっ……空杜、どうした?」

握り締められていた手が離れて目元を拭うように指が動く。俺は自分で涙を拭うように両手で擦り付けるとそれを止めるように片手が絡まる。代わりに玲於がまた涙を拭いてくれる。

「玲於…俺、怖い。苦しいし、辛いし…寂しい。怖いよ…」

玲於は悲しそうに顔を歪ませると、情緒不安定な俺を安心させるように微笑んだ。

そして、優しい口付けを落としてくれる。

「そんな思いをさせてごめん。」

別に玲於は何も悪くない。ただ、俺が勝手にこんな思いに支配されているだけだなのに。

「違う…玲於のせいじゃない……ねえ、玲於っ、お願い…玲於を感じたいっ…」

怖い…あの空間に1人取り残されるのは怖い。また、前世の時みたいに孤独になるのが嫌だ…温もりが欲しい。

「れ、おっ……」
「うん、しよっか。俺も我慢の限界…」

次の瞬間、食い入るようなキスをされる。これまでの優しさを含んだものではなく、欲に従った乱暴なキス。唇や舌を甘く噛まれて、呼吸が苦しくなるほど熱い。

唇が解放される頃にはガウンは脱がされており、玲於の綺麗な上体も晒させれていた。無駄のない身体に見惚れていると、胸を優しく摘まれる。これまで誰かに触られたことのないところを弄られて、少しばかりくすぐったい。

でも、そこが快楽を与えられる箇所であると教え込むように俺のモノも扱われる。突起は口に含まれ、むず痒い思いが次第に快楽へと変換していく。

「っ、ふっ…ん…ぁ………」

玲於は俺が甘い声を溢すと嬉しそうな表情する。だから、恥ずかしく感じながらも声を隠そうとはしなかった。

次第に俺のモノを握る玲於の手が弱いところばかりを重点的に攻めてくる。どんどん高められていく熱に身体は悶えて、玲於の肩に爪を立ててしまう。

「ん、やぁ、っ、イキそう…」
「うん、イって。」
「ひっ…っ…ぅ………あ、あっ、あ"あああーーー」

嬉しそうに玲於は笑うと、更に強い快楽を与えてきた。そして、俺は彼の手の中で白い白濁を出して果てた。

「かわいい。」

どこか褒めるようにキスをされる。それが気持ち良くて、玲於の首に手を回すと軽いキスを何度も落とされる。

「っ?!」
「力抜いててね。」
「いっ…た……」

硬く閉じられた後孔に空杜の精液を絡んだ1本の指が入れられる。達したことで身体の力は抜けていたが、再び強ばり始める。

「やっぱり、痛いか…」

玲於は後孔に入れていた指を抜くと、身体を起こそうとする。俺は慌てて手に力を込めた。

「やだっ、痛くないから続けて!」

玲於は目を瞬かせるとクスリと笑う。

「ごめんだけど、俺もやめられないよ。頼まれても無理。ただ、ローションがないか探そうとしてるだけ。指を入れる前に気づくべきだったのに、ごめんな。」

分かった?と言い聞かせるように首を傾げられたので俺は手の力を抜いて、玲於を引き止めることをやめた。

玲於はベッドの側にあったサイドチェストの棚を漁ると、1つの物を取り出した。そして、こちらに戻って来るとまた俺の上に跨る。そして、先程手に入れたローションを指に絡め始める。

玲於と視線が合うと俺は恐怖を隠すように彼の胸に抱き付いた。そして、そのまま彼の首筋にキスをする。

「空杜。」

優しく名前を呼ばれてそっと身体を離すと、再びベッドに身体を押し倒される。足をそっと広げると玲於は褒めるようにキスをしてくれる。

そして、再び俺の後孔にゆっくりと指を入れてくる。先程に比べて痛みはなく、違和感の方が大きかった。玲於は俺の反応を見ながら、徐々に指を増やしていく。

甘い声を上げる場所を見つけてからはそこを掠めるように指が動く。性器に与えられる快楽だけではなく、後ろまでも気持ち良くなってくる。

「ーー…ん、あ…っ、ひっ…ん………」
「気持ち良い?」
「ん、きもちいい…」

素直に応えると玲於は少し意地悪な笑みを浮かべる。そして、再び俺が達すると中に入っていた指は抜かれて熱いモノが押し当てられる。粘着質のある液体を纏わせた大きなモノに、ピクリと身体が反応してしまう。

「れ、お…リアム……」

両手で縋るように手を上げると、玲於は身体を倒してくれる。そして、嬉しそうに俺の首にキスマークを残す。

「リアムって呼んでくれるの久しぶりだね。」
「うん、呼びたくなった。」

玲於って名前は束縛的な感情で呼んでいた。自分だけの呼び方に優越感があって、彼が自分のものっていう実感があったのだ。でも、今日は彼が皆んなから愛されている名前を呼びたくなった。

玲於の腰に足を回すと、彼は俺に気遣いながらも腰を進めた。先程とは比べものにならない圧迫感に腹が苦しくなる。密かに痛みはあるが我慢できるレベルだった。

「ーーっ…」

玲於も少し苦しそうな声を上げる。そして、密着したことが分かると動きを止めて馴染むのを待ってくれる。その間も玲於は労るように頭を撫でてくれたり、キスをしてくれる。

「ーもう、動いていいよ。」

涙を溜めた目で上を見ると、彼は柔らかな表情を浮かべて、ゆっくりと腰を動かす。 

そして、次第に速くなっていく振動につられるように身体は快楽を芽生えていく。

「ーゔ……っ、あぁ…やあっ、きも、ちぃ………」
「俺も気持ちいい。」

いつもの優しい瞳ではなく、獲物を狙う獣のような瞳に見下ろされて胸がドキッと高まる。いつだって、俺の心を熱く掻き乱していくのはこの人だけだ。

「リアム、だいすき…」
「っ、せっかく抑えてたのに…誘惑したのは空杜だからね。」
「ヒッ…!」

先程とは違い、自身の快楽のために繋がった箇所は動き出す。自分にこれほど欲情してくれる彼が愛おしかった。

「愛してる…」

甘く力強い彼が何よりも大切で失いたくなかった。だから、俺はどれだけかかってもこの人の元に戻るって決めたんだ。

彼が呻くと同時に俺の中には熱い何かが広がっていく。

嬉しかった…ようやく大好きな人と一緒になれたのだから。
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