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第四話 夜明けの語らい
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焚き火を挟んだオリビアの向かいに座ると、レオナが俺の隣へ静かに腰かけた。
「サンクレイア」
二人で食前の感謝を済ませ、俺は焚き火の前に並べられた肉串の一つを手に取ると、それにかぶりつく。
肉串を一口頬張ると、口一杯に肉の旨さが広がった。味付けはシンプルな塩味だったが、だからこそ、本来の肉の旨味がいっそう引き出されていた。
正直これでエールがあれば完璧であったが、これから見張りがあるのに酒を飲むのは憚られた。
「どう?」
「美味しいよ」
レオナが少し心配そうに感想を求めてきたので、そう言って彼女の頭を軽く撫でる。
「?」
下味に使われた調味料で巧みに味を変えられた数本の肉串を食べ終わり、後でレオナにはそれとなく野菜も好きだと伝えておこうと決意した俺が次の肉串に噛みついた瞬間、肉串ではありえない感触に、つい口が止まる。
“魚肉”だ。レオナは飽きがこないように、肉串の間に魚肉串を混ぜているようだった。
見た目で分からなったのは、調味料などで色が肉串に似せられていたためだ。恐らく、レオナの悪戯心からだろう。
レオナの粋な計らいに感謝しながら、魚肉串を堪能した。
食後、オリビアが自身のマジックバッグから複数の野菜とガラスの容器を取り出した。
マジックバッグというのは、中が高位の魔法により拡張されているもので、中には保温の機能があるものもある。オリビアが持っているものは、保冷の機能があるらしい。
オリビアは、ガラスの容器の蓋を開けて中に野菜を入れると、蓋を閉めるてそれを地面に置く。
彼女は、蓋の上に手をかざすと容器の中に風を帯びた球体を作り出し、野菜を液状になるまで細かくした。
この野菜ジュースを夕食後に飲むのがオリビアの日課だった。
「二人も飲みますか?」
「あぁ」
俺の横でレオナも小さく頷く。
「ありがとう」
「いえいえ」
オリビアはバッグから取り出した木製のグラスに野菜ジュースを分けると、その一つを俺の方に差し出したので、それを受けとる。
俺がそれを一気に飲み干し、横にいるレオナの方に目を向けると、“野菜だけ”で作られたジュースを飲んだことがなかったからか、レオナが少し難しそうな顔をしていた。
夕食の片付けが終わると、明日も早いからと二人は早々に眠りについていた。
「ブラウンさん」
二人が荷台に移ってから暫くした後、俺が自身のスキルである【四次元空間】から材料を取り出して酔い止めの薬を調合していると、オリビアが馬車から降りてきた。
「どうかしたのか?」
「少し眠れなかっただけです」
オリビアは俺の元に来て隣に座ると、そっと肩を寄せてくる。これは、彼女が少し甘えたいときに見せる行動だ。今までも、こういうことは稀にあった。
昼間はレオナもいたから、オリビアは明るく振る舞っていただけだ。魔石の一件もあったばかりなので、オリビアはまだ気落ちしているようだった。
「そうか」
片手で彼女の頭を軽く撫でながらも、薬の方に目を戻す。
「何をされているんですか?」
「ちょっとした小遣い稼ぎだよ」
「そうですか」
実のところ、メクイーンで知り合いと待ち合わせをしていたため、彼に売り付けるための薬の調合をしていた。
前に彼と別れたときも酔い止めを欲しがっていたしな。
「星が綺麗ですね……」
「そうだな」
オリビアに釣られて空へ視線を向けると、文字通り満点の星空が広がっていた。
夜の草原という事もあり、町灯りもなければ建物などの遮蔽物もない。
懸命に煌めく星々の生命の息吹が普段より間近に感じられた。
暫く無言で星を眺めていると、眠気が襲ってきたのかオリビアがうつらうつらとし始める。
「オリビア、寝るなら荷台に戻ってくれ」
「うぅ……」
荷台に戻るのが嫌なのか、オリビアが力なく抱きついてきた。
この数日で色々なことがあったから、彼女も大分消耗しているのだろう。そう思い、少しだけ甘えさせてやることにする。
「今日だけだからな」
夢うつつなオリビアにそう伝えると、昼に彼女がそうしてくれたように、彼女に膝を貸す事にした。
「……」
膝枕を始めてから、そろそろ一時間が経過する。
どうやら俺の膝はオリビアのものほど堅固には出来ていないようで、既に悲鳴をあげ始めていた。
「なぁ、オリビア」
「……何ですか?」
オリビアに声をかけると、彼女が眠たげなくぐもった声で返事をくれた。
「荷台で寝るつもりはないか?」
「……」
オリビアからの返事がない。何か、露骨に寝た振りをされたんだが……。
オリビアは荷台に戻るつもりはないようなので、数分様子を見て、オリビアが完全に眠ったことを確認してから、彼女を荷台へと運んで毛布を掛けてやった。
焚き火の前に戻り、先の作業の続きをする。オリビアの事も心配だったが、個人的にはレオナの事も心配だった。
レオナは、元々大人しいし、あまり自身の意見を主張することはなかったが、朝食の際にそのレオナが自らの意思で俺たちについていきたいと言ったのだ。
俺としては、その意見を尊重したかったが、問題は彼女のパーティーだ。
恐らく、パーティーリーダーのアリス辺りはいい顔をしないだろう。彼女はレオナに執心しているしな。
ただ、レオナとはすることをしてしまったため、俺としてはこれをうやむやにするつもりはない。
少なくても、メクイーンに着いたらすぐに別れるなんてことをするつもりはない。
夜間には特に魔物や賊の襲来などもなく、平和な夜を越えた。道もそれなりに手が加えられる程には開発が進んでいたことが、平和に過ごせた理由の一つだろうか。
そろそろ朝日が顔を出し始め、俺が焚き火などの片付けを終えた頃、レオナが起きだしてきた。
「おはよう」
「あぁ。おはよう」
少し機嫌の良さそうなレオナが俺の隣に腰かけるのを尻目に、袋詰めされた簡易食を開封する。まだオリビアが起きていないようだったが、俺は軽く仮眠を取る予定だったので、これを食べたらすぐに眠る予定だ。
「──ねぇ、私たちが初めて会ったのって、ストルワルツの近くの大通りだったよね」
レオナが唐突にそう切り出してきた。何故か、俺を見つめる彼女の様子がいつもとは少し違うようにも見える。
「そうだったな」
「あのときは嬉しかったんだよ。ルシェフさんが声をかけてくれなかったら、ずっと迷子だっただろうし」
「そうか」
俺がレオナと初めて会ったのは、ストルワルツ近くの表通りにいたときだ。所用で表通りにいた俺は、そこでおろおろとしている彼女を発見した。
レオナとはあまり話したことはなかったが、彼女の存在は知っていたため、その時の俺は放っておくのも可哀想だと思い、彼女に声をかけていた。
「レオナ」
「‼︎」
声をかけられたレオナが、驚いたように肩を大きく揺らす。
「迷子か?」
「……」
俺の言葉に、レオナが小さく頷く。
ペルシャンは似たような建物が多いし、慣れるまでは俺もしばしば道に迷うことがあったので、最近ここに来た彼女が迷うのも無理のない話だ。
「行き先はストルワルツで良かったか?」
レオナが頷いたことを確認してからギルドへと向かう。
「……」
特に会話もなく、二人でペルシャンの大通りを進む。
何か話題でもとは思ったが、適当な話題もなかったし、下手に話して彼女を怖がらせるのも可哀想だったから、この時ばかりは俺も町の雑踏に耳を傾けていた。
「……ぁりがとう、ございます」
蚊の鳴くような声でそう言ったレオナに、気にしないでくれとだけ伝える。
「じゃあ、俺は行くから」
その日はそこでレオナと別れたが、その日から少しずつレオナと話す機会が増えた。
それから暫くして、俺に嫌われるのではないかという不安からか、泣きそうな顔のレオナから、《厄災の魔女》とヘルキャットの姓のことを打ち明けられたが、俺は元々知っていたし、特に気にしていないことを伝え、その日を境にレオナとはたまに話す仲になった。
──そして、それ以降も紆余曲折あって今に至る。
「ルシェフさん」
「っ!」
思考の海に沈んでいたところで唐突に名前を呼ばれ、振り向こうとしたところで、レオナが俺の頬に唇を落とした。
「お休みのキス」
少し照れたように微笑むレオナに、つい頬が熱くなる。
「……あぁ、お休み。レオナ」
一呼吸置いてから、平静を装ってそう返し、そのまま荷台に戻ると、未だに目を覚まさないオリビアを尻目に、荷物を枕代わりにして仮眠を取り始めた。
「サンクレイア」
二人で食前の感謝を済ませ、俺は焚き火の前に並べられた肉串の一つを手に取ると、それにかぶりつく。
肉串を一口頬張ると、口一杯に肉の旨さが広がった。味付けはシンプルな塩味だったが、だからこそ、本来の肉の旨味がいっそう引き出されていた。
正直これでエールがあれば完璧であったが、これから見張りがあるのに酒を飲むのは憚られた。
「どう?」
「美味しいよ」
レオナが少し心配そうに感想を求めてきたので、そう言って彼女の頭を軽く撫でる。
「?」
下味に使われた調味料で巧みに味を変えられた数本の肉串を食べ終わり、後でレオナにはそれとなく野菜も好きだと伝えておこうと決意した俺が次の肉串に噛みついた瞬間、肉串ではありえない感触に、つい口が止まる。
“魚肉”だ。レオナは飽きがこないように、肉串の間に魚肉串を混ぜているようだった。
見た目で分からなったのは、調味料などで色が肉串に似せられていたためだ。恐らく、レオナの悪戯心からだろう。
レオナの粋な計らいに感謝しながら、魚肉串を堪能した。
食後、オリビアが自身のマジックバッグから複数の野菜とガラスの容器を取り出した。
マジックバッグというのは、中が高位の魔法により拡張されているもので、中には保温の機能があるものもある。オリビアが持っているものは、保冷の機能があるらしい。
オリビアは、ガラスの容器の蓋を開けて中に野菜を入れると、蓋を閉めるてそれを地面に置く。
彼女は、蓋の上に手をかざすと容器の中に風を帯びた球体を作り出し、野菜を液状になるまで細かくした。
この野菜ジュースを夕食後に飲むのがオリビアの日課だった。
「二人も飲みますか?」
「あぁ」
俺の横でレオナも小さく頷く。
「ありがとう」
「いえいえ」
オリビアはバッグから取り出した木製のグラスに野菜ジュースを分けると、その一つを俺の方に差し出したので、それを受けとる。
俺がそれを一気に飲み干し、横にいるレオナの方に目を向けると、“野菜だけ”で作られたジュースを飲んだことがなかったからか、レオナが少し難しそうな顔をしていた。
夕食の片付けが終わると、明日も早いからと二人は早々に眠りについていた。
「ブラウンさん」
二人が荷台に移ってから暫くした後、俺が自身のスキルである【四次元空間】から材料を取り出して酔い止めの薬を調合していると、オリビアが馬車から降りてきた。
「どうかしたのか?」
「少し眠れなかっただけです」
オリビアは俺の元に来て隣に座ると、そっと肩を寄せてくる。これは、彼女が少し甘えたいときに見せる行動だ。今までも、こういうことは稀にあった。
昼間はレオナもいたから、オリビアは明るく振る舞っていただけだ。魔石の一件もあったばかりなので、オリビアはまだ気落ちしているようだった。
「そうか」
片手で彼女の頭を軽く撫でながらも、薬の方に目を戻す。
「何をされているんですか?」
「ちょっとした小遣い稼ぎだよ」
「そうですか」
実のところ、メクイーンで知り合いと待ち合わせをしていたため、彼に売り付けるための薬の調合をしていた。
前に彼と別れたときも酔い止めを欲しがっていたしな。
「星が綺麗ですね……」
「そうだな」
オリビアに釣られて空へ視線を向けると、文字通り満点の星空が広がっていた。
夜の草原という事もあり、町灯りもなければ建物などの遮蔽物もない。
懸命に煌めく星々の生命の息吹が普段より間近に感じられた。
暫く無言で星を眺めていると、眠気が襲ってきたのかオリビアがうつらうつらとし始める。
「オリビア、寝るなら荷台に戻ってくれ」
「うぅ……」
荷台に戻るのが嫌なのか、オリビアが力なく抱きついてきた。
この数日で色々なことがあったから、彼女も大分消耗しているのだろう。そう思い、少しだけ甘えさせてやることにする。
「今日だけだからな」
夢うつつなオリビアにそう伝えると、昼に彼女がそうしてくれたように、彼女に膝を貸す事にした。
「……」
膝枕を始めてから、そろそろ一時間が経過する。
どうやら俺の膝はオリビアのものほど堅固には出来ていないようで、既に悲鳴をあげ始めていた。
「なぁ、オリビア」
「……何ですか?」
オリビアに声をかけると、彼女が眠たげなくぐもった声で返事をくれた。
「荷台で寝るつもりはないか?」
「……」
オリビアからの返事がない。何か、露骨に寝た振りをされたんだが……。
オリビアは荷台に戻るつもりはないようなので、数分様子を見て、オリビアが完全に眠ったことを確認してから、彼女を荷台へと運んで毛布を掛けてやった。
焚き火の前に戻り、先の作業の続きをする。オリビアの事も心配だったが、個人的にはレオナの事も心配だった。
レオナは、元々大人しいし、あまり自身の意見を主張することはなかったが、朝食の際にそのレオナが自らの意思で俺たちについていきたいと言ったのだ。
俺としては、その意見を尊重したかったが、問題は彼女のパーティーだ。
恐らく、パーティーリーダーのアリス辺りはいい顔をしないだろう。彼女はレオナに執心しているしな。
ただ、レオナとはすることをしてしまったため、俺としてはこれをうやむやにするつもりはない。
少なくても、メクイーンに着いたらすぐに別れるなんてことをするつもりはない。
夜間には特に魔物や賊の襲来などもなく、平和な夜を越えた。道もそれなりに手が加えられる程には開発が進んでいたことが、平和に過ごせた理由の一つだろうか。
そろそろ朝日が顔を出し始め、俺が焚き火などの片付けを終えた頃、レオナが起きだしてきた。
「おはよう」
「あぁ。おはよう」
少し機嫌の良さそうなレオナが俺の隣に腰かけるのを尻目に、袋詰めされた簡易食を開封する。まだオリビアが起きていないようだったが、俺は軽く仮眠を取る予定だったので、これを食べたらすぐに眠る予定だ。
「──ねぇ、私たちが初めて会ったのって、ストルワルツの近くの大通りだったよね」
レオナが唐突にそう切り出してきた。何故か、俺を見つめる彼女の様子がいつもとは少し違うようにも見える。
「そうだったな」
「あのときは嬉しかったんだよ。ルシェフさんが声をかけてくれなかったら、ずっと迷子だっただろうし」
「そうか」
俺がレオナと初めて会ったのは、ストルワルツ近くの表通りにいたときだ。所用で表通りにいた俺は、そこでおろおろとしている彼女を発見した。
レオナとはあまり話したことはなかったが、彼女の存在は知っていたため、その時の俺は放っておくのも可哀想だと思い、彼女に声をかけていた。
「レオナ」
「‼︎」
声をかけられたレオナが、驚いたように肩を大きく揺らす。
「迷子か?」
「……」
俺の言葉に、レオナが小さく頷く。
ペルシャンは似たような建物が多いし、慣れるまでは俺もしばしば道に迷うことがあったので、最近ここに来た彼女が迷うのも無理のない話だ。
「行き先はストルワルツで良かったか?」
レオナが頷いたことを確認してからギルドへと向かう。
「……」
特に会話もなく、二人でペルシャンの大通りを進む。
何か話題でもとは思ったが、適当な話題もなかったし、下手に話して彼女を怖がらせるのも可哀想だったから、この時ばかりは俺も町の雑踏に耳を傾けていた。
「……ぁりがとう、ございます」
蚊の鳴くような声でそう言ったレオナに、気にしないでくれとだけ伝える。
「じゃあ、俺は行くから」
その日はそこでレオナと別れたが、その日から少しずつレオナと話す機会が増えた。
それから暫くして、俺に嫌われるのではないかという不安からか、泣きそうな顔のレオナから、《厄災の魔女》とヘルキャットの姓のことを打ち明けられたが、俺は元々知っていたし、特に気にしていないことを伝え、その日を境にレオナとはたまに話す仲になった。
──そして、それ以降も紆余曲折あって今に至る。
「ルシェフさん」
「っ!」
思考の海に沈んでいたところで唐突に名前を呼ばれ、振り向こうとしたところで、レオナが俺の頬に唇を落とした。
「お休みのキス」
少し照れたように微笑むレオナに、つい頬が熱くなる。
「……あぁ、お休み。レオナ」
一呼吸置いてから、平静を装ってそう返し、そのまま荷台に戻ると、未だに目を覚まさないオリビアを尻目に、荷物を枕代わりにして仮眠を取り始めた。
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