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Echo45:思惑
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クルミの木の下で、アリセルは膝を抱えて座っていた。
木漏れ日の形が、腕や頬に斑を描く。
だがそれが何度揺れ、何度崩れても、彼女の視線は足元から動かない。
抱えた膝に額を寄せるようにして、指先は服の皺をなぞっている。
胸の奥に沈んだ考えは、形を持たぬまま、重く絡みついて離れない。
耳には遠くの物音も、近くをかすめる風の音も届いているはずなのに、輪郭を持たない雑音にしか感じられなかった。
すると影の向こうから、規則正しい足音が近づいた。
顔を上げると、そこにはデイジーが立っていた。
憔悴した面影は消え、背筋を伸ばし、顎をわずかに上げている。
瞳には再び、あの鋭い光が宿っていた。
「謝らないから」
開口一番、その言葉が落とされた。
日差しを受けた髪を揺らしながら、挑発ともつかない表情でアリセルを見下ろす。
「デイジー、久し振りね」
感情のこもらない声で言うアリセルに、デイジーは眉をひそめた。
そうしてから、腕を組み、顎をわずかに上げた。
「あの日、私があなたに言ったこと。アレ、全部本当のことだし、正しいことよ。だから私は謝らないわ」
「うん……」
アリセルの返事は、重さも反発もない。ただ空に落ちて消えるような響きだった。
デイジーは片眉を上げ、続きを促そうとしたが、アリセルは顔を上げようとしない。
肩にかけた勢いが、少しずつ行き場を失っていく。
「……本当に、何も思わないの?」
問う声に、アリセルは短く息を吐き、そっと目を伏せた。
その反応の薄さに、デイジーは組んだ腕をほどき、ため息をついてから隣に座った。
「まあ、あの時、少しくらい遠回しにすれば良かったかもしれないけれど。そういう器用さは私の趣味じゃないの」
「うん。デイジーに教えてもらって良かったと思ってる。そうでなければ、知らないままだったから」
言葉に込められたのは淡々とした感謝だったが、デイジーはそれ以上の意味を拾ったらしい。
口元が緩み、笑みの形を作る。
「そう。なら、私に感謝してほしいわ」
誇らしげに胸を張る姿は、まるで自分の正しさを証明された勝者のようだった。
そんな彼女をアリセルは、ぼんやりと見つめる。
「それでもう、心は決まったのよね?」
デイジーの声は、柔らかくも逃げ場を与えない響きを帯びていた。
枝の影がゆらぎ、彼女の横顔に淡い光と影を交互に落とす。
「ルネ王子とはいつ結婚するの? ……結婚しなくてもいいけれど、子どもは早くもうけたほうがいいわ。何と言っても、私の授業はそのためなんだから」
平然とした口ぶりに、アリセルは言葉を返さぬまま抱えた膝に頬を寄せる。
その様子にデイジーの表情はにわかに剣呑になる。
「もしかして、まだ決まっていないの?」
「考える時間が欲しいって言ったの」
「信じられない! あんたに迷う権利なんて、ないのに!」
デイジーの声が鋭く跳ね、枝葉の影が震えたように見えた。
「一体、ルネ王子の何が不満なの? 確かに奥手で、まだまだ子どもみたいなところはあるわ。でも王の血を引いているし、性格だって素直なものじゃない。世の中にはとんでもない相手だと分かっていても、家のために嫁がされる女がどれほどいると思ってるの? あんたはそんな事も知らず、どれだけ恵まれているのかも分からず、甘ったれたことばっかり。だから私はあんたのこと、大嫌いなのよっ!」
デイジーの叱責は刃のように鋭かったが、虚ろな心を貫くことはできなかった。
アリセルは視線をゆっくりと上げ、少しだけ首を傾けた。
「デイジーは、ユーグのこと好き?」
突然の問いかけに、デイジーの肩が震えた。
ほんのまたたきほどの間に視線が揺れ、その間を縫うように唇が結ばれる。
「な、なによ。突然っ……。今はそんな事、関係ないでしょ」
「でもデイジーは、もしそうしたいなら、好きな人を選んで結婚することだってできるでしょう?」
「あんた、ひょっとして私と同じ立場だと思ってる? よく聞きなさい、アリセル。この国にはそれぞれの立場と役割があるの。確かにあなたは選べない。でも、その代わりに血筋と地位を与えられている。私は選べるけれど、その代わりに血筋と地位は与えられていないのよ」
血筋と地位。
その二つが枷のように、互いの手首を縛り合っているのかもしれない。
もしかすると、本当に自分の道を選べる者など、いないのではないか。
選んでいるつもりでいても、与えられた役割と立場の中で、許された範囲の選択肢を並べ替えているだけではないか。
そう思うと、胸の奥に重い水が満ちていくようで、アリセルは深く息を吐いた。
そんな彼女を、ちらりと見遣りデイジーは続ける。
「前にも言ったけど。もし私があんただったら、ルネ王子との結婚だなんて、すぐに了承するわよ。そんなこと望んでも得られないものよ」
「ユーグの事は好きじゃないの?」
「大好きよ。でも愛は所詮、王の血筋には敵わない。どんな想いも、その家柄の前じゃ平伏すわ」
「そっか……」
肯定とも否定ともつかない、浅く息を吐くような声で答えてアリセルは視線を落とす。
受け入れたわけでも、反論を諦めたわけでもない。
ただ、それ以上の言葉が見つからなかったのだ。暫くの沈黙の後、ゆっくりと顔をあげる。
「きっと、みんなが言うように、私は親不孝でわがままなんだと思う。……昔から分かっていたの。いつかは両親が決めた人と結婚するんだって。覚悟していたはずなのに、いざ目の前にすると怖気づいてしまって。自分の気持ちが分からないまま、時間を延ばしている」
「よく分かっているじゃない。だったら、どうして……」
「デイジー、教えて」
アリセルはデイジーの言葉を遮った。
茫洋としていた瞳に、かすかな光が差し込み、きっぱりとした声で問いかける。
「皆がルネ様との結婚を後押しするのは、どうして? 私と彼のことなんて、本当は他人には関わりのないことなのに。どうしてみんな、そんなに必死になっているの?」
「……必死?」
デイジーは一瞬だけまばたきをし、その視線を細めた。唇の端がわずかに持ち上がる。
「そう見えるのなら、そうなんでしょうね。でも、理由なんて簡単よ。あんたとルネ王子の縁は、それだけ価値のあるものだから」
声は穏やかだが、その奥にある硬さが言葉を鋼のように冷たくしていた。
「本当にそれだけ?」
「他に何があるって言うのよ」
「分からない。でも、なんだか胸がざわつくの。良くないことが近づいているような……そんな予感がする」
「気のせいよ。そんな不確かなものに振り回されるなんて、愚かだわ」
デイジーの言葉は軽く吐き捨てるようだったが、その目の奥には、わずかに測りかねる光が揺れていた。
木漏れ日の形が、腕や頬に斑を描く。
だがそれが何度揺れ、何度崩れても、彼女の視線は足元から動かない。
抱えた膝に額を寄せるようにして、指先は服の皺をなぞっている。
胸の奥に沈んだ考えは、形を持たぬまま、重く絡みついて離れない。
耳には遠くの物音も、近くをかすめる風の音も届いているはずなのに、輪郭を持たない雑音にしか感じられなかった。
すると影の向こうから、規則正しい足音が近づいた。
顔を上げると、そこにはデイジーが立っていた。
憔悴した面影は消え、背筋を伸ばし、顎をわずかに上げている。
瞳には再び、あの鋭い光が宿っていた。
「謝らないから」
開口一番、その言葉が落とされた。
日差しを受けた髪を揺らしながら、挑発ともつかない表情でアリセルを見下ろす。
「デイジー、久し振りね」
感情のこもらない声で言うアリセルに、デイジーは眉をひそめた。
そうしてから、腕を組み、顎をわずかに上げた。
「あの日、私があなたに言ったこと。アレ、全部本当のことだし、正しいことよ。だから私は謝らないわ」
「うん……」
アリセルの返事は、重さも反発もない。ただ空に落ちて消えるような響きだった。
デイジーは片眉を上げ、続きを促そうとしたが、アリセルは顔を上げようとしない。
肩にかけた勢いが、少しずつ行き場を失っていく。
「……本当に、何も思わないの?」
問う声に、アリセルは短く息を吐き、そっと目を伏せた。
その反応の薄さに、デイジーは組んだ腕をほどき、ため息をついてから隣に座った。
「まあ、あの時、少しくらい遠回しにすれば良かったかもしれないけれど。そういう器用さは私の趣味じゃないの」
「うん。デイジーに教えてもらって良かったと思ってる。そうでなければ、知らないままだったから」
言葉に込められたのは淡々とした感謝だったが、デイジーはそれ以上の意味を拾ったらしい。
口元が緩み、笑みの形を作る。
「そう。なら、私に感謝してほしいわ」
誇らしげに胸を張る姿は、まるで自分の正しさを証明された勝者のようだった。
そんな彼女をアリセルは、ぼんやりと見つめる。
「それでもう、心は決まったのよね?」
デイジーの声は、柔らかくも逃げ場を与えない響きを帯びていた。
枝の影がゆらぎ、彼女の横顔に淡い光と影を交互に落とす。
「ルネ王子とはいつ結婚するの? ……結婚しなくてもいいけれど、子どもは早くもうけたほうがいいわ。何と言っても、私の授業はそのためなんだから」
平然とした口ぶりに、アリセルは言葉を返さぬまま抱えた膝に頬を寄せる。
その様子にデイジーの表情はにわかに剣呑になる。
「もしかして、まだ決まっていないの?」
「考える時間が欲しいって言ったの」
「信じられない! あんたに迷う権利なんて、ないのに!」
デイジーの声が鋭く跳ね、枝葉の影が震えたように見えた。
「一体、ルネ王子の何が不満なの? 確かに奥手で、まだまだ子どもみたいなところはあるわ。でも王の血を引いているし、性格だって素直なものじゃない。世の中にはとんでもない相手だと分かっていても、家のために嫁がされる女がどれほどいると思ってるの? あんたはそんな事も知らず、どれだけ恵まれているのかも分からず、甘ったれたことばっかり。だから私はあんたのこと、大嫌いなのよっ!」
デイジーの叱責は刃のように鋭かったが、虚ろな心を貫くことはできなかった。
アリセルは視線をゆっくりと上げ、少しだけ首を傾けた。
「デイジーは、ユーグのこと好き?」
突然の問いかけに、デイジーの肩が震えた。
ほんのまたたきほどの間に視線が揺れ、その間を縫うように唇が結ばれる。
「な、なによ。突然っ……。今はそんな事、関係ないでしょ」
「でもデイジーは、もしそうしたいなら、好きな人を選んで結婚することだってできるでしょう?」
「あんた、ひょっとして私と同じ立場だと思ってる? よく聞きなさい、アリセル。この国にはそれぞれの立場と役割があるの。確かにあなたは選べない。でも、その代わりに血筋と地位を与えられている。私は選べるけれど、その代わりに血筋と地位は与えられていないのよ」
血筋と地位。
その二つが枷のように、互いの手首を縛り合っているのかもしれない。
もしかすると、本当に自分の道を選べる者など、いないのではないか。
選んでいるつもりでいても、与えられた役割と立場の中で、許された範囲の選択肢を並べ替えているだけではないか。
そう思うと、胸の奥に重い水が満ちていくようで、アリセルは深く息を吐いた。
そんな彼女を、ちらりと見遣りデイジーは続ける。
「前にも言ったけど。もし私があんただったら、ルネ王子との結婚だなんて、すぐに了承するわよ。そんなこと望んでも得られないものよ」
「ユーグの事は好きじゃないの?」
「大好きよ。でも愛は所詮、王の血筋には敵わない。どんな想いも、その家柄の前じゃ平伏すわ」
「そっか……」
肯定とも否定ともつかない、浅く息を吐くような声で答えてアリセルは視線を落とす。
受け入れたわけでも、反論を諦めたわけでもない。
ただ、それ以上の言葉が見つからなかったのだ。暫くの沈黙の後、ゆっくりと顔をあげる。
「きっと、みんなが言うように、私は親不孝でわがままなんだと思う。……昔から分かっていたの。いつかは両親が決めた人と結婚するんだって。覚悟していたはずなのに、いざ目の前にすると怖気づいてしまって。自分の気持ちが分からないまま、時間を延ばしている」
「よく分かっているじゃない。だったら、どうして……」
「デイジー、教えて」
アリセルはデイジーの言葉を遮った。
茫洋としていた瞳に、かすかな光が差し込み、きっぱりとした声で問いかける。
「皆がルネ様との結婚を後押しするのは、どうして? 私と彼のことなんて、本当は他人には関わりのないことなのに。どうしてみんな、そんなに必死になっているの?」
「……必死?」
デイジーは一瞬だけまばたきをし、その視線を細めた。唇の端がわずかに持ち上がる。
「そう見えるのなら、そうなんでしょうね。でも、理由なんて簡単よ。あんたとルネ王子の縁は、それだけ価値のあるものだから」
声は穏やかだが、その奥にある硬さが言葉を鋼のように冷たくしていた。
「本当にそれだけ?」
「他に何があるって言うのよ」
「分からない。でも、なんだか胸がざわつくの。良くないことが近づいているような……そんな予感がする」
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