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Echo56:喪失
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目覚めは突然に訪れた。
瞼の裏を突き破るように、鮮烈な光が視界へ流れ込む。思わず腕で顔を覆い、アリセルはその鋭い輝きから逃れようとした。
「アリセル……!」
弾むように呼ばれた名に、鼓膜が揺れる。
ミーシャだった。
母の声は、こみ上げる安堵と喜びがそのまま滲み出ていた。
娘の頬に指をそっと伸ばし、再び声をあげる。
「ああ、良かった。アリセル、目を開けてくれたのね……」
その傍らで、ジョゼフもまた静かに息を吐いた。
強く結んでいた唇がゆるみ、肩から重しが落ちたように、わずかに身を傾ける。
「……よかった。無事で……」
低く囁くような父の声音に、ぼんやりと漂っていた意識が結びつき、現実の輪郭を取り戻していく。
胸の奥にひりつくような痛みが蘇り、記憶が裂けるように戻ってきた。
「ユーグは……!?」
アリセルは弾かれたように上体を起こした。
寝台の白布が乱れ、まだ回復しきらない体が抗議するように震える。
それでも身を起こさずにはいられなかった。
鋭く駆け抜けたのは、おびただしい量の血と、崩れ落ちるユーグの姿。
「アリセル、だめよ」
アリセルの肩を包み込むように、ミーシャの腕が回された。
飛び起きる勢いを殺さないよう、まるで羽根で受けとめるかのように柔らかい力で引き寄せる。
耳元に届くのは、母の息遣いと震えを含んだ囁きだった。
「まだ動いてはダメよ。大丈夫……あなたはここにいるの。もう危ないことはないのよ」
胸元に抱かれながらも、アリセルの瞳にはなお焦燥が揺れていた。心臓は落ち着かず、荒い息が喉を突き上げる。
「……違うの。私じゃない……ユーグがっ!」
「アリセル、お願い。今はあなたの体が先なの。あなたが無事であることが、どれほど大切か分かっているでしょう?」
その囁きに頷こうとしても、首は自然と左右に振れてしまう。
「ユーグはどうなったの!? 彼はどこに……っ」
必死に言葉を繋ぐアリセルに、ジョゼフが一歩近付いた。
娘の頭に手を添え、押し包むように言葉を落とした。
「いなくなった……」
低く落とされた父の声に、アリセルは瞬きを繰り返した。
言葉の意味を咀嚼しようとしても、耳の奥で濁った水音のように響き、輪郭がかすむ。
「……え?」
唇から漏れた声はかすれていた。
ジョゼフは視線を逸らさず、しばしの沈黙を挟んだ。
やがて、言葉を選ぶようにゆっくりと告げる。
「ユーグ君は……あの場で深手を負っていた。村人に担がれ、急ぎ手当てを受けさせたはずだ。だが、目を離したほんのわずかな間に、姿が消えていた」
アリセルの心臓が痛みをもって跳ねた。
「どこへ行ったのか、誰も知らない。あの傷で自らの足で立てるはずもない。だが、黒馬もまたいなくなっていた」
「……どういうことなの?」
かすれた問いに、ジョゼフはすぐには答えなかった。
口を開こうとしては言葉を探し、重く沈黙を置く。
その沈黙がかえって事実の重さを語っていた。やがて彼は低く続けた。
「……考えられるのは、あの馬に乗って、どこかへ行ったのだろう。あれほどの深手で、正気のまま騎乗できたとは思えん。だが……確かに蹄の跡が残っていた。追わせようにも、血の跡は途絶えていた。誰かが助けたのか、あるいは自ら……。だが今はもう、どこにいるのか誰にも分からない」
アリセルは母の胸に抱かれたまま、ただ呆然と父を見上げていた。
思考は白く濁り、何ひとつ掴めない。
けれど、その中でたった一つの言葉だけが、妙に鮮明に耳に残った。
『あるいは自ら』
その響きに、心臓が冷たい手で掴まれたように強く縮んだ。
脳裏に甦ったのは、あの瞬間だった。
刃を突き立てられたとき、ユーグはただ受け身でいたのではない。
相手の手に自らの手を重ね、押し込むようにして刃先を自分の身に沈めていったのだ。
その光景が、あまりに生々しく思い返される。
胸がざわめき、息が乱れる。あれは錯覚ではなかった。
確かに自分の目は、その奇妙で恐ろしい仕草を捉えていた。
もし本当に、自ら望んで刃を受けたのだとしたら。なぜ彼はそんな選び方をするのか。
「アリセル……」
アリセルの震えを感じ取ったミーシャが、そっと娘の頬を両手で包み込む。
「あなたは……ユーグ君を愛していたのね」
その囁きは責めるのではなく、あまりにも静かな肯定だった。
「だからこんなに苦しいのね。あんなことになって……本当にかわいそうに…」
ミーシャは背を撫でながら、揺れる娘を抱き寄せた。
壊れやすい硝子を抱くように、少しも力をこめないまま。声もまた、嘆きと慈しみに満ちていた。
「泣いていいのよ、アリセル。誰よりも辛いのはあなたなのだから……」
母に対して、何か答えなければと思うが、言葉にならない。喉が詰まり、ただ震えるばかりだった。
ジョゼフはアリセルの頭に置いた手を、宥めるようにゆっくりと動かす。
「……お前が無事で、本当に良かった」
「アリセル。今は何も考えずに……」
「私たちがここにいる。だから心配せずに休みなさい」
父と母の声が重なり、部屋の静けさに溶けていった。
その温もりに囲まれながらも、アリセルの胸はなお焦がれるように痛み、涙が止めどなく頬を濡らした。
両親にどれほど優しい言葉で包まれても、胸を刺す痛みは消えない。
目を閉じれば甦るのは血に濡れた影、崩れ落ちる背中、冷たくなっていく指先。
「……ユーグ……」
掠れた声で名を呼んだ。
ミーシャはその声に表情を歪め、さらに娘を抱き締めた。
「もういいのよ、アリセル。あの人のことは……」
言いかけて、声をのみ込む。
ジョゼフもまた、黙して娘の頭に手を置いたまま、短く息を吐いた。重い沈黙が部屋を満たす。
アリセルの心は、ここではない遠くへと彷徨っていた。
涙に曇る視界の奥に浮かぶのは、ユーグの面影だった。
今もどこかで生きているのか、それとももう失われてしまったのか。
両親の温もりに抱きとめられても、心だけはそこから離れ、ただ彼を探そうと逸れていく。
もし本当に、彼がこの世から消えてしまったのだとしたら。
その思いは鋭い棘のように胸を貫き、言葉にならぬ叫びとなって彼女を内から引き裂いていった。
瞼の裏を突き破るように、鮮烈な光が視界へ流れ込む。思わず腕で顔を覆い、アリセルはその鋭い輝きから逃れようとした。
「アリセル……!」
弾むように呼ばれた名に、鼓膜が揺れる。
ミーシャだった。
母の声は、こみ上げる安堵と喜びがそのまま滲み出ていた。
娘の頬に指をそっと伸ばし、再び声をあげる。
「ああ、良かった。アリセル、目を開けてくれたのね……」
その傍らで、ジョゼフもまた静かに息を吐いた。
強く結んでいた唇がゆるみ、肩から重しが落ちたように、わずかに身を傾ける。
「……よかった。無事で……」
低く囁くような父の声音に、ぼんやりと漂っていた意識が結びつき、現実の輪郭を取り戻していく。
胸の奥にひりつくような痛みが蘇り、記憶が裂けるように戻ってきた。
「ユーグは……!?」
アリセルは弾かれたように上体を起こした。
寝台の白布が乱れ、まだ回復しきらない体が抗議するように震える。
それでも身を起こさずにはいられなかった。
鋭く駆け抜けたのは、おびただしい量の血と、崩れ落ちるユーグの姿。
「アリセル、だめよ」
アリセルの肩を包み込むように、ミーシャの腕が回された。
飛び起きる勢いを殺さないよう、まるで羽根で受けとめるかのように柔らかい力で引き寄せる。
耳元に届くのは、母の息遣いと震えを含んだ囁きだった。
「まだ動いてはダメよ。大丈夫……あなたはここにいるの。もう危ないことはないのよ」
胸元に抱かれながらも、アリセルの瞳にはなお焦燥が揺れていた。心臓は落ち着かず、荒い息が喉を突き上げる。
「……違うの。私じゃない……ユーグがっ!」
「アリセル、お願い。今はあなたの体が先なの。あなたが無事であることが、どれほど大切か分かっているでしょう?」
その囁きに頷こうとしても、首は自然と左右に振れてしまう。
「ユーグはどうなったの!? 彼はどこに……っ」
必死に言葉を繋ぐアリセルに、ジョゼフが一歩近付いた。
娘の頭に手を添え、押し包むように言葉を落とした。
「いなくなった……」
低く落とされた父の声に、アリセルは瞬きを繰り返した。
言葉の意味を咀嚼しようとしても、耳の奥で濁った水音のように響き、輪郭がかすむ。
「……え?」
唇から漏れた声はかすれていた。
ジョゼフは視線を逸らさず、しばしの沈黙を挟んだ。
やがて、言葉を選ぶようにゆっくりと告げる。
「ユーグ君は……あの場で深手を負っていた。村人に担がれ、急ぎ手当てを受けさせたはずだ。だが、目を離したほんのわずかな間に、姿が消えていた」
アリセルの心臓が痛みをもって跳ねた。
「どこへ行ったのか、誰も知らない。あの傷で自らの足で立てるはずもない。だが、黒馬もまたいなくなっていた」
「……どういうことなの?」
かすれた問いに、ジョゼフはすぐには答えなかった。
口を開こうとしては言葉を探し、重く沈黙を置く。
その沈黙がかえって事実の重さを語っていた。やがて彼は低く続けた。
「……考えられるのは、あの馬に乗って、どこかへ行ったのだろう。あれほどの深手で、正気のまま騎乗できたとは思えん。だが……確かに蹄の跡が残っていた。追わせようにも、血の跡は途絶えていた。誰かが助けたのか、あるいは自ら……。だが今はもう、どこにいるのか誰にも分からない」
アリセルは母の胸に抱かれたまま、ただ呆然と父を見上げていた。
思考は白く濁り、何ひとつ掴めない。
けれど、その中でたった一つの言葉だけが、妙に鮮明に耳に残った。
『あるいは自ら』
その響きに、心臓が冷たい手で掴まれたように強く縮んだ。
脳裏に甦ったのは、あの瞬間だった。
刃を突き立てられたとき、ユーグはただ受け身でいたのではない。
相手の手に自らの手を重ね、押し込むようにして刃先を自分の身に沈めていったのだ。
その光景が、あまりに生々しく思い返される。
胸がざわめき、息が乱れる。あれは錯覚ではなかった。
確かに自分の目は、その奇妙で恐ろしい仕草を捉えていた。
もし本当に、自ら望んで刃を受けたのだとしたら。なぜ彼はそんな選び方をするのか。
「アリセル……」
アリセルの震えを感じ取ったミーシャが、そっと娘の頬を両手で包み込む。
「あなたは……ユーグ君を愛していたのね」
その囁きは責めるのではなく、あまりにも静かな肯定だった。
「だからこんなに苦しいのね。あんなことになって……本当にかわいそうに…」
ミーシャは背を撫でながら、揺れる娘を抱き寄せた。
壊れやすい硝子を抱くように、少しも力をこめないまま。声もまた、嘆きと慈しみに満ちていた。
「泣いていいのよ、アリセル。誰よりも辛いのはあなたなのだから……」
母に対して、何か答えなければと思うが、言葉にならない。喉が詰まり、ただ震えるばかりだった。
ジョゼフはアリセルの頭に置いた手を、宥めるようにゆっくりと動かす。
「……お前が無事で、本当に良かった」
「アリセル。今は何も考えずに……」
「私たちがここにいる。だから心配せずに休みなさい」
父と母の声が重なり、部屋の静けさに溶けていった。
その温もりに囲まれながらも、アリセルの胸はなお焦がれるように痛み、涙が止めどなく頬を濡らした。
両親にどれほど優しい言葉で包まれても、胸を刺す痛みは消えない。
目を閉じれば甦るのは血に濡れた影、崩れ落ちる背中、冷たくなっていく指先。
「……ユーグ……」
掠れた声で名を呼んだ。
ミーシャはその声に表情を歪め、さらに娘を抱き締めた。
「もういいのよ、アリセル。あの人のことは……」
言いかけて、声をのみ込む。
ジョゼフもまた、黙して娘の頭に手を置いたまま、短く息を吐いた。重い沈黙が部屋を満たす。
アリセルの心は、ここではない遠くへと彷徨っていた。
涙に曇る視界の奥に浮かぶのは、ユーグの面影だった。
今もどこかで生きているのか、それとももう失われてしまったのか。
両親の温もりに抱きとめられても、心だけはそこから離れ、ただ彼を探そうと逸れていく。
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