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Echo66:血に濡れた祈り
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遠くで鳥の声が呼び交わし、夜が明けていくのをアリセルは耳で知った。
身体の奥に鈍い痛みが残り、吐息ひとつでさえ全身に響くように苦しかった。
握り締めていた掌をゆっくりと開く。
爪が深く食い込み、赤く裂けた肉からは血が滲んでいる。その痛みの中に、木の指輪が埋もれるようにして残っていた。
「ユーグ……」
声にならない声が空気を震わせる。
ユーグに会いたかった。
彼の手の温もりに触れたくて、笑う横顔をもう一度見たくて。
もし彼がいつものように頭を撫でてくれたのならば、それだけでこの痛みは和らぐだろう。
決して叶うことのない願いは心を焼き爛れさせながら、しかし願わずにはいられなかった。
「アリセル……」
眠りの底から呼び起こすように名を呼ばれ、背後からそっと腕が回された。
横たわったまま抱き寄せられる。
アリセルの全身はびくりと強張った。
触れる体温は優しく、腕にこめられた力も穏やかで、決して乱暴ではなかった。
だが下腹に残された痛みが一層強く意識を支配し、呼吸はかすれるほど弱くなった。
「……ルネ様……」
喉の奥が乾いて、言葉は震え、掠れて掻き消えそうになる。
昨晩の記憶が鮮烈に蘇り、名を口にすることさえ苦しかった。
しかしルネは安堵したように吐息をこぼす。
「ああ、良かった……」
昨晩、行為の後にアリセルの絶叫が突き抜け、やがて場を支配したのは耐えがたい沈黙だった。
その記憶がまだ生々しく残る中で、彼の吐息は安らぎを帯びていた。
自分が名を呼んだことで、ルネが安堵したのだと分かる。
背に絡む腕は緩まず、むしろ確かめるように強くなった。彼の手が頬へと伸び、指先が髪を撫でる。
「無理をさせてごめんね。でも僕らには時間がないって……。急がないといけないって、君のご両親が言っていたんだ」
時間がないとは何のことだろうか。
そんな疑問が霞のように浮かんでは消え、混濁した意識の底でアリセルはただ朧に思った。
ルネは言葉を継ぐ。
「君は僕の子を産んで、そして僕らは家族になるんだ。子どもが生まれたら、毎日一緒に遊ぶんだ。小さな靴を履かせて、手を繋いで庭を歩く。君は笑って見ていてくれるだろう? 僕はその笑顔を見るのが一番好きなんだ。夜は三人で並んで眠って、朝になればまた同じ時間を迎える。きっと何よりも幸せな家族になるんだよ」
ルネの語る声はどこまでも澄んでいて、しかしそれ故にアリセルを苛んだ。
産み落とすことを強いられた子を、自分は抱きしめられるのだろうか。
血を分けた存在だとしても、その顔を見れば、裂かれた記憶が鮮血のように甦るに違いない。
命である前に汚辱の証に過ぎないその存在を、胸に抱くことなどできない。
むしろ臓腑ごと吐き散らし、腹を掻き破って内に巣食ったものすべてを地にぶちまけてしまいたい。
そうしなければ生きていられないのではないかと思うほど、拒絶は鋭く狂おしかった。
洗い流さなければと、不意に思った。
こんな事を思ってしまう自分が母になるなど、決して許される訳がない。
「…………っ!」
アリセルは石床に掌をつき、身体を起こそうとした。
下腹に残る鈍い痛みがすぐさま引きつるように広がり、筋肉が痙攣する。
それでも歯を食いしばり、腕に残る力を振り絞った。膝を突き、ぐらつく脚に体重をかけながら、ようやく立ち上がった。
「アリセル、どうしたの……?」
視界の端にルネの姿が映った。
瞳は大きく見開かれ、伸ばしかけた腕が宙で止まっている。
その戸惑いを目にしながらも、アリセルは言葉を返さず、震える脚を水桶の前へと運んだ。
水桶の縁に手をかけたまま、血が散った衣の裾を乱暴にかき上げる。
掬った水をそのまま下腹へと流し込んだ。
「……っん……!」
水が刃のように走り、昨晩の痕跡を抉り立てる。
膝が折れそうになるほどの疼きに全身が震え、喉の奥で押し殺した声が洩れる。
それでも手を止めることはできなかった。
もう一度、そしてさらにもう一度。
水が腿を伝い、血と混ざり合いながら石床に滴り落ちていく。
やがてアリセルは、水桶の底にまで手を沈め、掬った冷水ごとその指先を突き入れた。
押し流すだけでは足りない。内に残ったものを掻き出してしまわなければ。
そんな衝動だけが身体を動かしていた。
「……っ、はぁ……っ」
指先を奥へと無理やり押し込み、爪が自らを裂くたびに、白い光が頭の内側で爆ぜた。
掻き出すように動かす指からは血と水が滴り、石床に濃い斑を刻んでいく。
痛みに呼吸は掠れ、吐息はひき攣れた声となって洩れた。
それでも、止められなかった。執拗な衝動が、彼女の身体を狂気じみた勢いで突き動かしていた。
ふと、視野の縁に影が揺れた。
顔を上げると、そこにルネの姿があった。
瞳は大きく見開かれ、光を失った硝子玉のように震えている。
青ざめた唇は声を紡ごうとしては開き、すぐに閉じられる。
伸ばしかけた手は宙に凍りついたまま、指先が小刻みに痙攣していた。
愕然と立ち尽くすその様は、言葉も動きも奪われた人形のようで、まるで理解の外に突き放された存在そのものに見えた。
なぜだろう。泣きそうに見える、とぼんやりとした意識の中で、不思議に思った。
どうして彼がこんなにも辛そうな顔をしているのか、分からなかった。分かるはずがなかった。
けれど、その表情を消したい一心で、心の底から奇妙なほど優しい衝動が込み上げる。
和らげてあげたい。守ってあげたい。慰めてあげたい。
その切実さが錯乱と混ざり合い、言葉にならない祈りとなってアリセルの喉を震わせた。
「……ルネ様……泣かないで……」
壊れた玩具のように、かすかな笑みすら浮かべながら、震える吐息とともにその言葉は零れ落ちる。
彼女自身もそれが慰めなのか懇願なのか、もう判別できなかった。
身体の奥に鈍い痛みが残り、吐息ひとつでさえ全身に響くように苦しかった。
握り締めていた掌をゆっくりと開く。
爪が深く食い込み、赤く裂けた肉からは血が滲んでいる。その痛みの中に、木の指輪が埋もれるようにして残っていた。
「ユーグ……」
声にならない声が空気を震わせる。
ユーグに会いたかった。
彼の手の温もりに触れたくて、笑う横顔をもう一度見たくて。
もし彼がいつものように頭を撫でてくれたのならば、それだけでこの痛みは和らぐだろう。
決して叶うことのない願いは心を焼き爛れさせながら、しかし願わずにはいられなかった。
「アリセル……」
眠りの底から呼び起こすように名を呼ばれ、背後からそっと腕が回された。
横たわったまま抱き寄せられる。
アリセルの全身はびくりと強張った。
触れる体温は優しく、腕にこめられた力も穏やかで、決して乱暴ではなかった。
だが下腹に残された痛みが一層強く意識を支配し、呼吸はかすれるほど弱くなった。
「……ルネ様……」
喉の奥が乾いて、言葉は震え、掠れて掻き消えそうになる。
昨晩の記憶が鮮烈に蘇り、名を口にすることさえ苦しかった。
しかしルネは安堵したように吐息をこぼす。
「ああ、良かった……」
昨晩、行為の後にアリセルの絶叫が突き抜け、やがて場を支配したのは耐えがたい沈黙だった。
その記憶がまだ生々しく残る中で、彼の吐息は安らぎを帯びていた。
自分が名を呼んだことで、ルネが安堵したのだと分かる。
背に絡む腕は緩まず、むしろ確かめるように強くなった。彼の手が頬へと伸び、指先が髪を撫でる。
「無理をさせてごめんね。でも僕らには時間がないって……。急がないといけないって、君のご両親が言っていたんだ」
時間がないとは何のことだろうか。
そんな疑問が霞のように浮かんでは消え、混濁した意識の底でアリセルはただ朧に思った。
ルネは言葉を継ぐ。
「君は僕の子を産んで、そして僕らは家族になるんだ。子どもが生まれたら、毎日一緒に遊ぶんだ。小さな靴を履かせて、手を繋いで庭を歩く。君は笑って見ていてくれるだろう? 僕はその笑顔を見るのが一番好きなんだ。夜は三人で並んで眠って、朝になればまた同じ時間を迎える。きっと何よりも幸せな家族になるんだよ」
ルネの語る声はどこまでも澄んでいて、しかしそれ故にアリセルを苛んだ。
産み落とすことを強いられた子を、自分は抱きしめられるのだろうか。
血を分けた存在だとしても、その顔を見れば、裂かれた記憶が鮮血のように甦るに違いない。
命である前に汚辱の証に過ぎないその存在を、胸に抱くことなどできない。
むしろ臓腑ごと吐き散らし、腹を掻き破って内に巣食ったものすべてを地にぶちまけてしまいたい。
そうしなければ生きていられないのではないかと思うほど、拒絶は鋭く狂おしかった。
洗い流さなければと、不意に思った。
こんな事を思ってしまう自分が母になるなど、決して許される訳がない。
「…………っ!」
アリセルは石床に掌をつき、身体を起こそうとした。
下腹に残る鈍い痛みがすぐさま引きつるように広がり、筋肉が痙攣する。
それでも歯を食いしばり、腕に残る力を振り絞った。膝を突き、ぐらつく脚に体重をかけながら、ようやく立ち上がった。
「アリセル、どうしたの……?」
視界の端にルネの姿が映った。
瞳は大きく見開かれ、伸ばしかけた腕が宙で止まっている。
その戸惑いを目にしながらも、アリセルは言葉を返さず、震える脚を水桶の前へと運んだ。
水桶の縁に手をかけたまま、血が散った衣の裾を乱暴にかき上げる。
掬った水をそのまま下腹へと流し込んだ。
「……っん……!」
水が刃のように走り、昨晩の痕跡を抉り立てる。
膝が折れそうになるほどの疼きに全身が震え、喉の奥で押し殺した声が洩れる。
それでも手を止めることはできなかった。
もう一度、そしてさらにもう一度。
水が腿を伝い、血と混ざり合いながら石床に滴り落ちていく。
やがてアリセルは、水桶の底にまで手を沈め、掬った冷水ごとその指先を突き入れた。
押し流すだけでは足りない。内に残ったものを掻き出してしまわなければ。
そんな衝動だけが身体を動かしていた。
「……っ、はぁ……っ」
指先を奥へと無理やり押し込み、爪が自らを裂くたびに、白い光が頭の内側で爆ぜた。
掻き出すように動かす指からは血と水が滴り、石床に濃い斑を刻んでいく。
痛みに呼吸は掠れ、吐息はひき攣れた声となって洩れた。
それでも、止められなかった。執拗な衝動が、彼女の身体を狂気じみた勢いで突き動かしていた。
ふと、視野の縁に影が揺れた。
顔を上げると、そこにルネの姿があった。
瞳は大きく見開かれ、光を失った硝子玉のように震えている。
青ざめた唇は声を紡ごうとしては開き、すぐに閉じられる。
伸ばしかけた手は宙に凍りついたまま、指先が小刻みに痙攣していた。
愕然と立ち尽くすその様は、言葉も動きも奪われた人形のようで、まるで理解の外に突き放された存在そのものに見えた。
なぜだろう。泣きそうに見える、とぼんやりとした意識の中で、不思議に思った。
どうして彼がこんなにも辛そうな顔をしているのか、分からなかった。分かるはずがなかった。
けれど、その表情を消したい一心で、心の底から奇妙なほど優しい衝動が込み上げる。
和らげてあげたい。守ってあげたい。慰めてあげたい。
その切実さが錯乱と混ざり合い、言葉にならない祈りとなってアリセルの喉を震わせた。
「……ルネ様……泣かないで……」
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